とりあえず、成金君達の能力に支障がないかを確かめる方が先決……。
ということで、昨日居なかった面々を引き連れ、下へと降りてきた俺達である。
「……そういえば、成金君はともかく新聞部君とかギャル子さんとかはどこ行ってたの昨日?」
「言われてみればいらっしゃいませんでしたわね……」
『指摘が遅いのではないかのう……』
で、昨日居なかった面々というのは成金君だけでなく、読書家ちゃんとかの補修に参加してなかった人も含まれるわけでして。
……具体的には同人ちゃん以外今日はみんな居るわけなんだけど、そういやなんで居なかったんだろうなー、と気になった次第である。
特にギャル子さん。
この面々の中ではほぼ唯一、特に能力によらず四天王に名を連ねる実力者であるので、昨日の段階で居てくれたなら随分話が楽になったんじゃないかなー、と思うのだが。
「ななな何を根拠にそんなこと言ってるのか私わかんないなぁ~?ギャル子能力無しだとか弱い
「滅茶苦茶動揺しとるがな」
『キャラの方向性が行方不明だのぅ』
「う、うるさいうるさいうるさーい!!」
おお、怖い怖い。
……いやホントに怖い。適当に振り回した腕が周囲の壁ばごんばごん砕いてんだけど()
そんなだだっ子パンチで実際の被害が甚大とかある?
ギャル子さんを怒らせるのは止めておこう……と再認識しつつ、実際何してたのかと尋ね直す俺である。
それによると、みんな他の用事で出掛けていたとのことであった。
「具体的には、僕が取材に備えての準備をしていまして」
「私は新刊買いに、TASの分も頼まれてた」
「ゥチはショッピング~」
「で、私達はご存じの通り補修だね」
「それってわざわざ言う必要ありましたぁ~?」
……うん、休みだから自分のこと優先した、みたいな感じだろうか。
まぁ別に強制参加ってわけでもなかったし、その辺は個人の判断によるってやつかな?
「……あれ!?強制参加じゃなかったのこれ!?」
「言ってなかったっけ?……言ってなかったわ」
「こらー!?」
そんな俺の言葉に、驚いたように声をあげるCHEATちゃん。
あくまで彼女が代表して声をあげただけであって、どうやら他の面々も同じ気持ちの様子。
あれ、その辺話してなかったっけ?……と当時の発言を思い出したところ、そういえばいつもの流れで流してたなぁ、と思い至る次第である。
まぁうん、いつもだったら強制参加だし、今回も同じだと思うよねー。
「じゃあ今から帰ってもいいってこと
「生憎ですが、あくまで自由参加なのは昨日だけで、今日からは普通に強制参加です」
「なんでだよっ!?」
なお、そんな俺の発言を聞いた結果、今からでも帰ろうとする人間が数名発生したが……。
生憎、昨日はどう足掻いても全員が揃わないのが目に見えていたため、結果として自由参加になっていた……という方向性なので、今日からの日程に関しては普通に全員参加強制(※一人を除く)である。
「で、そうこうしているうちに成金君達の様子の確認が終わったんだけど……どんな感じ?」
「どんなと言われても……率直に言うと酔うなここ」
「そっか酔うのかー。……酔う?!」
憤慨するROUTEさんを嗜めつつ、改めて今日から参加する組の様子を確認。
その結果、やっぱりみんな大小違いはあれど何かしらの影響を受けている、という結果になったのであった。
具体的には、MODさんが何やら顔色がゲーミングし始め、ダミ子さんの顔にモザイクが掛かるといった次第。
……その二人も大概だが、一番酷いことになっていたのは成金君。
なんとまぁ、まるでお酒を飲んで悪酔いしたかのような状態に陥っていたのである。
「恐らくはだが……山肌に含まれている霊魂?とやらの属性が、我の使う能力と相性が良すぎるのが理由だろう……そもそも減衰ではなく増幅系の阻害なのだろう?周囲の気が我に押し寄せて来ている気がする……うぇっぷ」
「めっちゃつらそう」
「私達も辛いんだけど」
「少なくとも体調に直接関与する感じじゃなさそうだからマシかなって」
「それはそうなんですけどねぇ~」
顔色を青くしてしゃがみ込む成金君の背中を、新聞部君が苦笑を交えつつ擦っている。
その様子からわかるように、影響が小さい方に含まれるのが新聞部君なわけだが……。
「と言っても、僕も迂闊なことはできませんよ。周囲の彼らは神でこそないものの、話を聞いて欲しい欲自体は持ち合わせているようですし」
「なるほど、下手に能力使うと成金君の二の舞を踏むと」
「そういうことですね」
彼の方も、あくまで現在影響がないだけであって、下手な真似はできないとのこと。
……そういう意味で、新規参加組で大丈夫と言えそうなのは、やはりギャル子さんと読書家ちゃんくらいのもの、ということになるのだろうか?
「いやいやうちも影響甚大!下手なことできないなーキツいなーって感じだよー?」
「私は余裕。……というのは嘘だけど、他の人ほど酷くはないと思う」
「流石は読書家ちゃん、TASさんが認めるだけのことはある……」
「……あれ?ゥチの話スルーされてる???」
何か言ってるギャル子さんはスルーするとして。
ともかく、みんなの様子を確認し終えた以上、早速洞窟の出口に向かって移動を開始した俺達なのでありましたとさ。