「はい話を戻して、提出物について受け付けようと思いまーす。特に自由研究は今日が締め切りみたいなもんだと予め伝えておいたけど、ちゃんと持ってきてるかー?」
「仮にこの場になくテモ寮に戻って改メテ出せばいいのデハ、と思うノハ間違いなんデス?」
「間違いなんですぅーちゃんとここで出してくださいー」
自宅で休んでいるような状態で、課題を受け取って貰えると思わないでくださいー。
というか、時と場所をちゃんと考えて行動してくださーいそれができない人はあれこれ言われても仕方がありませーん。
「だからTASさんは宿題を過剰投入してあれこれ壊そうとするのはやめてくださーい」
「えー」
「えーじゃないわ、なんだこの六法全書みたいな太さの提出物」
「自由研究だけど……」
「何を研究したらこうなるんじゃい!?」
まぁ、だからってTASさんみたいにこの日に爆弾を仕掛けに来るのもどうかなーとも思うのだが。
彼女が出してきたのは今回の課題の一つ、自由研究。……小学生に出すような課題だが、これが中々。
このクラスに集まる面々は年齢も性別も様々、それゆえに一言で課題と言っても、何をやらせるべきなのかという点で統率が取れないのである。
それゆえ、生徒個人が自身で考えて『これを発表したい』と思うようなことをやってきて貰う形にし、それが当てはまるのが自由研究だった、と。
「うん、中々考えられた課題だと感心したもんだけど……今ので確信したわ、これ調整用のイベント一つ増設したかっただけだろ貴様!」
「そんなことはない、よ?」
「自分でも通るかわかんねーなこれ、みたいな反応してんじゃねー!!」
……お察しの通り、これ提案してきたのはTASさんなんだけどね!
実際TASさん以外には今語った通りの効果を期待した感じなんだけどね!
「生憎この子は中に謎の言語を書き連ねた謎の提出物を持ってきたわけなのですが」
「謎の言語?……うわ本当だ、何書いてあるのかまったくわかんない!?」
「……提出物として受理されると任意コードが実行される提出物ですわね、これ」
「やっぱりー!!」
自由というものをTASさんに渡すとすぐこれだ!
名前入力欄しかり、アイテムリストしかり、セーブデータ画面しかり。
そこに自由と呼ばれるものがあるなら、その自由がどの程度まで自由なのか確かめざるを得ない性質をしている、というべきか。
……そこまでわかってるなら端から制限しておけば良かったんじゃないのかって?他の人達への課題に悩んでたのは本当だから……。
「とはいうが、俺達のも方向性は違うが似たようなもんだぞ?」
「またまたー、流石にTAS言語駆使してるようなのに比べれば遥かにマトモ……あのーすみません、こちらは一体?」
「俺の提出物だが?」
「なんで銃器の解説!?」
「いや、最近人気っぽいから……」
「何の話?!」
などと言っていたら、ROUTEさんが微妙な顔をしながら提出物を持ってきた。
その内容は、何故か緻密なスケッチ画付きの銃器解説。
……詳しく聞けば、本当は『ギャルゲーに見る選択肢の選び方とその先に待つ未来の予測の仕方』なんてモノを作る予定もあったが、流石にそれはどうかなーと思って止めたとのこと。
どっちを渡されても困るんだけど何これ???
「あー、そういうことだと私も微妙かも?」
「CHEATちゃんも!?一体何を提出するつもりで、」
「『視聴者への媚びとそれによって得られる
「そういえばこの人
その流れに乗って(?)、次に提出物を持ってきたのはCHEATちゃん。
……正直受け取り拒否したくなること請け合いだったが、内容こそあれだけど体裁はちゃんとしたレポートだったので受け取らざるを得なかった俺である。
「我はこれだ」
「なにこれ」
「金で作った
「別方向に受け取れないんだが!?」
「あ、ついでに私がでっちあげ……もとい考えたこの像の由来文も置いておきますね?」
「こっちもいらねぇ!……内容が荒唐無稽にして事実無根なんだが!?本当にでっち上げてんじゃねぇよ?!」
ついで、男子二人の共同製作。
……はいいのだが、能力ありきで作ってるもんだからきんきらきんのまっきんきん(※語彙力ダウン)な胸像を渡されることになったんだが?
上から下まで純金製だから別の意味で受け取れないんだが?
仮に能力無しで作ったら何円だよこれというか、こんなもんろくに施錠もできない学校に置いてたくないんだが?
「あ、じゃあ私達も提出しますですぅ」
「私達も共同製作デース!」
「今度はなにってブロックで作った箱庭だこれ!?」
「我輩も手伝った、ブイ」
その他、日本被れさん達が作ったジオラマだったりだとか、はたまたギャル子さんが書いたメイクの極意みたいなのだとか、色んな自由研究が飛んできたことをここに記しておく。
……うん、自由と言っても評価する側は一人しかいないんだから、ある程度方向性を絞るべきだったってやつだなこれ!
「そもそも地下世界の件が尾を引いて、ろくに製作時間がなかったという方が大多数ですもの。それはまぁ、自身の能力ありきで課題を作るのが普通、ということになるのではなくって?」
「……はい、そうっすねー」
なお、その辺時間なかったんだから仕方ない、というお言葉がAUTOさんの提出物と一緒に飛んできたのは余談である。
え?内容?人体工学的に見てすぐに行える無駄の消し方、みたいな反応に困るやつだったよ()