うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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他のところが暑いのならそりゃ元々暑いところはさらに暑い

「夏休みも後半戦、ってなわけでみんなで海外遠征することになりました」

「一体誰に向かって説明していらっしゃるんですの?」

 

 

 どこか遠いところにいる人?

 ……その辺はともかく、同人ちゃんも補修を終えたので折角だから、と遊びに出ることにした俺達。

 向かう場所はただ一つ、MODさんの遠い親戚がいる例の小国である。

 

 

「まぁ、今回どうなってるのか気になるしねぇ」

「色々変化してるからフラグとかおかしくなってるかも」<ワクワク

「心配するような台詞に反してめっちゃ楽しそうな声色……」

 

 

 いやまぁ確かに?都合三回目となる今回、色々変わってるところが多いから何がどうなってるやら、と気になるのはわからんでもないのだが。

 

 そんなわけで、改めて今回の目的地である小国についておさらいすると。

 

 

「元々そこは砂漠の中にある小さな国。ろくな資源もなければ観光名所もない、本来ならば滅んでいてもおかしくないような場所」

「なるほど。そんな場所に行くきっかけがMOD殿にあるとのことだったが……実際どういう関係なのだ?」

「親戚ト聞きマシタが……?」

「それであってるよ。まぁ、どっちも王位継承権持ちなんだけど」

「……王女?」

「その呼び方は止めてくれたまえ……」

 

 

 やだすっごい嫌そう……。

 まぁともかく、かの小国において敬われるだけの理由がある、というのは間違いないMODさんである。

 ついでに言うと、本来のMODさんが活動している主な地域というか?

 

 

「ん?本来?」

「より正確に言うと俺達と出会う前の話、というか。具体的には一周目よりも前の話?」

「それは……大分前の話だな?」

 

 

 一周目の時点でそうではなくなってるので、それより前の時にどうなっていたのかは不明というか。

 ……っていうかMODさん周りは色々謎な事がまだまだ多いので、その辺いきなり知らない情報が飛んできてもおかしくないというか?

 

 

「はっはっは、その辺は良い女の秘密、というやつさ」

「嘘ですわ。一周目のことは記憶にないのでごまかしてるだけですわ。自分も知らないから場合によっては目玉を剥くことになりますわ」

「なんでそんなに辛辣なんだいAUTO君???」

 

 

 いやうん、っていうか別にAUTOさんが言わずとも信用されるには足りんだろうというか、良い女云々。

 一周目の時はともかく、最近のMODさんはポンコツ度が上がってるから正直頼りない……げふんげふん。

 

 いや、能力というかできることは今の方が増えてるはずなんだけどね?

 その辺は積み重ねてきた描写の問題、というか。

 

 ……とまぁ、事実を羅列された結果拗ねたMODさんをみんなで宥めつつ、空飛ぶキャンピングカーで優雅な空の旅と洒落込む俺達であった。

 

 

「そうイエバ……先生、車の運転できたんデスね?」

「これを車と呼ぶのなら、だけど……まぁ、免許くらいは持ってるよ?」

 

 

 そうそう、キャンピングカーといえば。

 このキャンピングカー、前周回で使ってた元MODさんの持ち物なのだが、何故か今周回においては俺名義のモノになっていた。

 その上でそれまで施してた改造もしっかりそのままだった辺り、わりとトンでもアイテムのような気がしないでもない。

 

 

「下手するとロボになれるからなぁ」

「はぁなるホド、ロボ……ロボ???」

「ほう、変形合体ですか、大したものですね」

「個人的には新聞部君がちょっと嬉しそうなのが意外というか……」

「そりゃもう、男の夢ですので!まぁ下手なこというとお節介(しんせつ)な神様にはいドーンって感じで用意されかねないのでこの辺で黙っておきますが!」

「あっはい」

 

 

 熱心に愛されてるのって大変だなというか、もはやそれってストーカーなんじゃねぇのという言葉を呑み込んで曖昧な笑顔だけ浮かべておく俺である。

 

 ともかく、だ。

 久方ぶりに引っ張り出したキャンピングカー、久方ぶりのステルスモード。

 ……となれば、思うところがある人がいる、ってのもおかしくはないわけで。

 

 

「……アイツら、元気にしてっかな」

「ん、そもそも貴方と出会うフラグがないから多分別なことしてる」

「……いやまぁ、そりゃあわかるんだけどよぉ」

 

 

 アイツら、俺が色々仕込むまでダメとかそんなレベルじゃなかったからなぁ……とかぼやいているROUTEさんも、その一人である。

 まぁ、このキャンピングカーの初出って彼女の初出と同じだから、その辺仕方ないと言えば仕方ないのだが。

 

 

「……とかなんとか言ってるうちに目的地付近までやってきたな。どうするTASさん、このままお城まで直行する?」

「ん、魅力的な提案だけど止めておいた方がいい」

「そりゃまた、なんで?」

「それは勿論、今の私達は初対面……何その顔?」

「いや、TASさんがその辺気にするとか珍しいなとあっすいませんナマ言いましたごめんなさい

 

 

 そうこう言っているうちに、目的地である小国付近の空に到着したので、これからどうするかを尋ねたところ、返ってきた言葉に反応した俺。

 その結果TASさんに『ワタシオマエマルカジリ』される羽目になったが、まぁいつものスキンシップとしてお納めください。……いや誰に向けた台詞だこれ?

 

 

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