うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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ここはとても暑い場所、そしてある意味冷たい場所

「それにしても、まさかブロックさんにキャンピングカーを組み込むなんて無茶をするとはなぁ……お陰さまで放置せずに済むけど」

「……我輩の中、人がいっぱいだぁ……」

「聞きようにヨッテは色々危ナイ台詞デース!?」

 

 

 前回この国に来た時には、キャンピングカーのステルス機能を全開にして誰も来ないところに放置……もとい駐車していたわけだけど、今回はその辺の対策を行ったわけで。

 で、その対策と言うのがこれ……ブロックさんにキャンピングカーを組み込む、という一見何言ってんだこいつとしか言い様のない対処なのであった。

 

 ……いや、実際どうなってんだろうねこれ?

 あのキャンピングカーの時点でわりと大概だったけど、ブロックさんに組み込まれたことで最早言い訳が利かないレベルで変なことになっているというか。

 

 見てみなよ、一応邪神属性の方が強かったはずなのに、大変形キャンピングカーを組み込んだせいでブロック君の自我の方が強くなったのか、唐突にゴンドラ型に変形して『これこそが……本来の我輩の姿!』とかやってる明らかに狂ったとしか思えないブロックさんの姿を()

 

 

『大概失礼だのお主……』

「正気の沙汰じゃないのは間違いないですしおすし。……まぁ、こっからもまだまだ長いんで、涼しいところで休めるのはいいことだと思いますが」

 

 

 ジト目でこっちを見てくるスタンドさんにそう返しつつ、改めて今のみんなの格好を確認する俺。

 

 砂漠を歩いて行く以上、直射日光などに対する対処は少なからず必要になってくる。

 そのため、一部を除いてフード付きのマントを羽織っている、という形になっているのだった。

 ……え?なんか今変な言葉が聞こえたって?いいや、間違いじゃないよ、フード付きのマントを羽織ってるのは一部だけだ。

 

 

「ヒャー!ジリジリと焼かれる感覚がしマース!生の実感デース!」

「どう考えても狂人の言葉なのですがそれは」

「深く考えたら負け。そして負けは私には許されていない、ゆえにこっちも対抗してマントなんて甘ったれた防具は使わない。こんなもの避けてしまえばよかろうなのだー」<シュバババ

「何を競いあっているのかまったく理解できないのですが?」

 

 

 そんな例外……もとい主流派の中心が、何を隠そうああして砂漠のど真ん中で騒いでる二人、TASさんと日本被れさんである。

 ……まぁ、直射日光を回避するとかいう意味不明な所業を以前から繰り返していたTASさんはともかくとして、問題は日本被れさんの方。

 驚異的な回復力に裏打ちされた彼女の不死身能力だが、その回復力はどうにも熱にも強いようで。

 結果、彼女はほぼ普段通りの──私服のまま砂漠を歩き回り、なお平気という意味不明な挙動を見せているのだった。

 ……いや、掻いた汗とかどうなってんの君?

 

 

「タンパク質は熱せられると基本戻らないって聞くけど、そういう面でもワケわからんといえばワケわからんよねこの人。いやまぁ、火傷みたいなもんと言われればそりゃ直るだろうなって感じもなくはないけども」

「あとはまぁ、しばらくぶりに好き勝手能力が使えるという解放感もあるんじゃないですか?実際地下にいた時窮屈な思いをしていたっていうと、彼女が真っ先に話題にのぼりそうですし」

「まぁ、その対となっているのは正反対のフリーダムオブフリーダムなわけだが」

「そこは言わぬが花ってやつですよ」

 

 

 まぁ、大丈夫だからと言っても気分とか悪くならんのか、って気持ちにもなるのだが。

 ……あの様子だとならんのだろうな、と元気にかつ裸足で砂漠を爆走する日本被れさんを見ながら呟く俺達であった。

 全身全霊で生を謳歌している、って感じがしてとても良いですね、はい(大分適当な感想)。

 

 

「というか、流石にあそこまではっちゃけてはないけど、他の面々もわりと大概だしなぁ」

「おや、そこで私を見るということは、もしかして含まれてます?そのフリーダム組に」

「砂漠で巫女服来てる人はフリーダムとしか言えんと思うんじゃが」

「はっはっはっ。……他所の国の神様に会いに行くと言ったらこの服強制された私の気持ちがわかるんですか貴方に」

「おっとメンヘラ神様からの要請だった」

 

 

 そもそも、あの二人を除いてもみんな大概なわけだし。

 ……ってなわけでその大概な面々のうちの一人、新聞部君に視線を向ける俺である。

 現在の彼の格好、見事な女装としか言い様のない巫女服なのだが、どうにもこれいつも彼が言ってる神様からの要請、ということになるらしい。

 なんでも、他所の国に行くのだからこの服以外認めないとか言われたそうな。……DV彼氏か何かかな?()

 

 まぁそういうことなら百歩譲るが、とはいえやっぱり砂漠に巫女さんというチグハグ感は拭えないわけで。

 ……汗一つ掻いてない辺り、能力はしっかり使っているのだろうが。

 

 

「そういう意味では成金君は色々わかりやすいよね、金で直射日光弾いてるんだろうし」

「お陰でこっちを見る度誰からも『うおっ眩しっ』みたいな顔をされるわけだが」

 

 

 その隣の成金君も、端から見たらなんかギラギラ光ってるようにしか見えないし、他の面々も大概だし。

 

 ……これ、どう考えても変な集団だよね?

 一部の暑さを回避するのに向いてない面々を除き、みんなして好き勝手能力使っている様を見ながら、俺はそうため息を溢したのだった。

 

 

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