うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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今だ先生電光石火の勢いで飛べ!

「なんか加速してないこれぇええええっ!!?」

「ああうん、流石にCHEAT君レベルのものはあれだけど……これくらいの加速なら許されそうってことでね。名探偵も驚きの加速だ、パワーが違うよ」

「無茶苦茶やってやがるぅぅぅぅぅっ!?」

 

 

 人を殺す気かなこの子達?()

 まさに殺人的な加速、って感じで流れていく風景に肝を冷やしつつ、足元に踏みしめるMODボードから振り落とされないよう必死で踏ん張る?俺である。

 ……冷静に考えるとあれだな、生徒を足蹴にして進ませてる鬼畜外道の類いなんじゃないか俺?(混乱)

 

 

「はっはっはっこの絵面を見てそっちを気にする人間はそうはいないと思うけどね!どっちかというと背負われてる方に目が行くんじゃないかな!」

「人が折角スルーしてたことに触れるの止めない!?」

 

 

 足元から聞こえてくるMODさんの声は常に軽快である。

 ……え?今反応すべきところは絶対そこじゃないって?素直な感想としては意外と重ぐえー!?

 

 

「そこでも!ないと!思うのですけれど!!?」

「そこ以外には触れるべきところなんてないと思ぐえーっ!!?」

(これどっちだろうなぁ。唐変木?それとも気恥ずかしくてスルー?)

 

 

 背後のAUTOさんに首を折られましたがわたしはげんきです()

 

 ……気を取り直して前を見直せば、相も変わらず左右に流れていく景色達。

 基本的には真っ暗なので判別し辛いが、AUTOさんの干渉によってなんとなーく障害物の輪郭が見えているため、それにぶつからないように注意しながら移動する俺である。

 

 

「おっと足元に注意だ」

「えっ?……ぬぉわぁなにこの滅茶苦茶長い穴!?」

「底無しですわ!しっかり飛んでくださいまし!」

 

 

 まぁ、時折左右だけじゃなくジャンプまで織り混ぜられるのは止めてほしかったが。俺ボーダーでもなんでもないんすわ。

 ……愚痴りつつ、落ちたらどうなるかわからないので必死に跳ぶ俺である。

 一人ならいつも通り跳ねてりゃいいんだけど、今回他に二人ほど同行者がいるからね、油断も隙もないんだわ。

 

 

「こうして半ばカッコ付けて跳ばないとMODさん落としそうで怖い!」

「そこはしっかり注意してくれたまえー。こっちじゃないと嫌って言ったのはそっちなんだから、ね」

 

 

 とはいえこれは(何割かは)俺の責任。

 当初はスノボーとかと同じく足をボードに固定するはずだったが、色々怖いので止めてほしいと願ったがゆえのスタイルである。

 

 ……いやだってさぁ、スノボー方式って結構ガッツリ固定するじゃん?

 スノボーをまかり間違って吹っ飛ばすと下にいる人への被害が甚大になるから、っていう比較的わかりやすい理由による対処だけど……下がMODさんならその辺気にする必要なくね!?勝手に止まるじゃん!

 

 ……ってな感じに止めてくれと直談判した次第である。

 っていうか、あれ下が雪だから転けても怪我しないのでやばそうなら転けろ、みたいな暗黙の了解があるからこそ許されるシステムであって、ここみたいに地面は普通に硬いとこだと怪我する可能性上がるだけでなんもいいことないんだわ。

 絶対足がグキッてなって酷い有り様になるのが目に見えてるし。

 

 

「その辺は君ならなんとかなるんじゃないのかい?よっ、ギャグ漫画世界みたいな回復力の男!」

「止めてくれないかなそうやって茶化すの!?たまに日本被れさんが同族を見る目で見てくるけど別に回復してるわけじゃないんだよこれ!?」

「え、でしたらどういう……」

 

 

 その辺は詳しく触れてはいけない、いいね?

 

 ……まぁ冗談はともかく、驚異的な回復力!……みたいな扱いをされると色々困る、ということは間違いない。

 なので、どうしても怪我を避けられないような状況でもない限り、極力そういう目にはあいたくないというのが俺個人の素直な感想なのでありましたとさ。

 

 とか言ってる内に結構な距離を進んできたと思うんだけど、そろそろTASさんの背中とか見えてもいいんじゃないかなーって俺思うわけ。

 

 

「お望みとあらば」<ニュッ

はわぁっ!?えっちょっ、何処から出て来てますの貴女!?」

「お兄さんの背中は私のもの。故にそこから飛び出すのは私の自由」<ドヤッ

「せ、背中の重さが……!?」

「う、上に乗っかる重さが……!?」

 

 

 ……とかなんとか言ってたら、俺が背負ってるAUTOさんと俺の背中の隙間からニョキッと生えてきたTASさんである。

 神出鬼没も大概にしなさいって俺言わなかったっけ?()

 

 なお、あくまでも呼ばれて飛び出た分身の類いなので、本体であるTASさんは多分まだもうちょっと先を爆進してると思います。

 

 

「つまりこの二人が重いとかなんとか言ってるのは確実にノリ。そういうこと言う人はこうだー」

「「あばばばば」」

「ちょっ、お二人は迂闊なことを仰ったので仕方ありませんけど、それに私を巻き込むのは違うのではなくって!?」

 

 

 そのせいで約二名ほどお仕置きされる羽目になりましたが、その辺はある意味いつも通りなので問題はありません。多分。

 AUTOさんについてはスルーで(小声)

 

 

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