うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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細かいところは端折られる運命

「とにかく!ここは二人に任せて俺達は次にゴー!!」

「おー」

「えっ、あっ、ちょっ、ふふふふざけるなお主らー!?」

 

 

 うるせー、勝てば官軍逃げるが勝ちじゃー!!

 ……ってなわけで、闇新聞部君を二人に任せて先へと進む俺達である。

 

 なんでそんなことになったのかというと、TASさんからこのような説明が降ってきたからなのであった。

 

 

「突然だけど見せ場シーンです」

「本当に突然だな……見せ場シーンって?」

「ん、仲間達が続々と一時離脱していく状態」

「……この上なく分かりやすいけど色々と台無しな台詞!」

 

 

 はい。

 ……少年漫画とかでよくある主役以外の見せ場シーンという名前の、ゲームとかでよくあるパーティメンバー調整の場面ですね()

 特に面子が多くてみんなで挑めばタコ殴りにできるのでは?

 ……みたいな時にこの展開を挟んでおくと、彼我の戦力差を上手いこと調整できてうまあじですね。

 

 

「ん、活躍を盛りつつ離脱させられるから、作劇的にはとてもお得」

「本当に身も蓋もねぇ!……いやまぁ言いたいことはわかるけど!」

 

 

 メンバーがごちゃつくと描写が面倒臭い、ってのもわからんでもないけどね!

 あとあれだ、数の暴力って言葉があることからわかる通り、基本的に人数差って言うのはわりと絶対的なものなので、仮にそれを抱えた状態で真っ当に戦いになるっていうのは、イコール単純な個の戦力として見ると笑い話にならないくらいの差がある……ってことになってしまうわけで。

 

 要するに、相手が強すぎるなんてことになりかねず色々と描写が歪むので非推奨、なんて結論がでてしまうわけなのである。

 そりゃまぁ、変に相手側を強くさせすぎても宜しくないし、調整は必要だろう。

 ……まぁこれはあくまで作劇側の主張だが、それを除いても多対一みたいな戦闘が見映えが悪いという以外にも、そもそも一人を相手取るのに注ぎ込んでまともに稼働させられる人数は限られている、という『実際に相対する人間としての主張』もあるだろう。

 冷静に考えればわかるが、一人を集団で殴り倒すにしても限度がある。

 

 狩りゲーとかで考えてみればいい。

 人より大きな体を持つモンスターであれ、その大きさ如何によって集団戦闘のやり辛さというのは如実に現れるもの。

 頭を狙って攻撃する打撃使い達が集まりすぎて、結果周囲の味方を吹っ飛ばす……なんてのはよくある光景だろう。

 

 体が大きい相手でもそうなるのだ、単体に対して多数の集団で挑むというのは、連携の面を抜きにしても中々に辛いもの。

 そりゃまぁ、そこまで人員を注ぎ込まずともなんとかなりそうなら少なめの人数で終わらせたい、となるのは当然の心理だろう。

 

 

「ってなわけで、闇四天王戦はある程度の人員間引きの面を持っているのでした」

「結果残る予定なのは彼と私・それからTAS君ぐらいのものなんだったかな?」

「他は大体個別の見せ場という名の退場判定」

「言い得て妙過ぎる……」

 

 

 さーて、今度は誰が離脱するのかなー()

 

 

 

;・A・

 

 

 

 はてさて、ようやく目的の地下深くまでやってきた俺達である。

 元々のメンバーのうち残ったのは、想定通り俺とMODさん・TASさんの三人。

 他の面々は闇四天王達との対決に掛かりきりのためここにはいない。

 ……なお、『元々の』と述べたことからわかる通り、実のところ一人だけ追加メンバーが同行していたりする。

 

 

「それがこの私、闇読書家」<バーン

「元々の読書家ちゃんがTASさんの反転カラーみたいなもののせいで、(はんてん)の読書家ちゃんほとんどTASさんなのは笑うところかね?」

「ん、逆に言うと()()()()()一時的な仲間になってるんだから喜んでおくべき」

「なるほど?」

 

 

 その一人というのが、驚くべきことに闇四天王の一人・闇読書家ちゃんだというのだからまぁなんというか……。

 

 なんだっけ、『私には別に貴方達とバトる必然性がないから、ガチャキャラとして臨時の戦力になってあげる』だったか。

 ……それ他の闇四天王達にも言って欲しかったけど、まぁなんか各々事情があったみたいだし仕方ないか。

 無論、その辺の話は相手してる他の面子が聞くことになっている──すなわちここにいる俺達にとっては無関係の話なので、正直考えるだけ無駄であるというのも事実だったりするわけだが。

 

 ともあれ、である。

 現状ここにいる四人で今回の騒動の起点となる、アンダーランドの正常化を担わなければならないんだけど……。

 

 

「なんだっけ、クリア条件もランダムになってるんだったっけ?」

「そう。ここに来るまでに掛かった時間とか、あとは途中で確認したオブジェクトの数とか、そういう些細な数値が発生するイベントに関わっているから結局たどり着いてみないとやるべきことが定まらない」

「なるほどなるほど、話としては理解できる。できるけど……」

 

 

 たどり着いた地の底、そこに広がる風景を前に、俺は一つ呟いたのであった。

 

 

「……正直、これはねーんじゃねーかなー」

「ん、これは多分オリンピックの競技として採用されると噂されてるあれ」

 

 

 ……障害物のオンパレード、みたいになってるのはどういう了見なんだろうね?

 

 

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