うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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TAS must die!!

「ではルール説明。今回の亡者達はハロウィンに染まっているから、倒した時に落ちるのは飴を筆頭とするお菓子達。……つまり即座に回収しないと、近くにいる子供とかが拾っちゃう可能性大」

「あーなるほど、外の方々は今の状況が撮影か何かだと思っていますので、出てきたものが危ないものだと認識しきれない、と」

「理解が早くて助かる」

 

 

 はい、そんなわけで今回のルール説明がTASさんから行われているわけなんだけど。

 

 前回も触れたように、亡者達は一時的に霧散させることはできるけど、完全に消滅させることは不可能に近い。

 既に死んでいるので倒しても死なないから、というどこぞの妖怪達みたいな理論からくる不死身性だが……とはいえ別に物理が一切効かない、というわけでもないとのこと。

 その辺はハロウィンに影響された結果、ということになるらしが……。

 ともかく、殴れば一時的に除霊……悪霊退散?的なことはできる、という年式で問題はないようだ。

 

 ないんだけど、散らしたあとが別の問題を引き起こす、というのも事実。

 ハロウィンに染まっている彼等は殴り倒すとお菓子の山となって飛び散るらしいのだが、そのお菓子が不味いとのこと。

 いや、不味いと言っても味が悪いわけではなく、そのお菓子の構成要素が問題だというか。

 

 これ、形こそお菓子であるものの、その実内容物は百パーセント悪霊──つまり悪意の塊なのである。

 必然、そんなもの口にしたらお腹を壊す……くらいならまだ可愛いもので、場合によっては取り込んだ悪意に汚染されてしまう、なんてパターンも想定されてしまうのだとか。

 

 

「仮にそうなった場合、DBの制御を離れることになる。一応、本来の怨霊達が制御を離れた場合を思えば遥かに御しやすい手合だけど……」

「ああなるほど、こちらが把握しきれていない位置で汚染が発生したりした場合、回収しきれず隠れ潜むことになる悪意が現れる、なんて事態に発展しかねないということですわね?」

「そういうこと。それでも早期に発見できればいいけど、例えば他のお菓子を回収して見つからない場所で摂取・怨霊として顕現し直す、みたいなことになるととても面倒」

「……面倒って言いつつ目がキラキラしてないTASさん?」

「……そんなことはない。余分な危険はしっかり排除すべき」

視線を逸らしながら言ってんじゃねー!!?

 

 

 たまたま見逃してしまった、とか言い出しかねない空気を滲ませてんじゃねー!!

 

 ……ってなわけで、必然TASさんに全部任せるのは非推奨ということになった。

 なので、他の面々も頑張ってハロウィンモチーフの敵キャラを殴り倒さねばならないってことになるんだけど。

 

 

「……色々言いたいことはあるけど、一つ一つ片付けて行こうか。まずTASさん、それは何?」

「背中に背負うタイプのクレイモア(刃引き済み)と白と黒のモデルガン」<ドヤッ

「どこのデビルハンターじゃい!わざわざ大きさを合わせた真っ赤なコートまで用意しやがって!次、AUTOさんは!?」

「遠距離攻撃は便利だと思いましたので、両手と両足にモデルガンを……」

「君それ色々ヤバい()のわかっててやってる!?次CHEATちゃん!」

「えー、私は特に変なことしてないよ?いつも通り頭の横のゲーム機をドローン兵器代わりに使うってだけで」

「そこじゃねーよ配信を一旦止めなさいって言ってるの!どう考えてもスプラッタでチャンネルバンになるわ!」

「え、飛び散る時お菓子になってるからファンシーな感じで許されるとかは……」

「あれあくまでこの周囲に掛かってる認識補正の結果だからね!?画面越しだと飛び散った血肉がお菓子になる、っていう別方向にトラウマな映像だからね?!」

「マジでか」

「マジだよ!それからROUTEさん!」

「あ、なんだ俺は別に何も……」

「誓って殺しはやってなさそうなスタイルは止めよう、洒落にならん」

「お、おう」

 

 

 ……うん、内容的には意外と危険なのにも関わらず、対処しようとしている人間達の様子がパーティに飛び出すパリピ達と変わらんというか。

 具体的にはどいつもこいつもコスプレみたいな格好をしているのである。

 そもそも通常の姿がコスプレみたいなものであるCHEATちゃんはともかく、TASさんはデビルハンターだしAUTOさんは魔女だし。

 ROUTEさんはヤクザで極めつけに成金君なんかは趣味の悪いゴールドアーマーである。

 

 

「趣味の悪いとは人聞きの悪い!悪霊怨霊悪魔に悪意、そういったものを倒すのに向いている伝統的な姿であるぞ!」

「いやその鎧ダメージ一回しか肩代わりできない感じが酷いんだわ。攻撃されたらパン一になりそうな予感しかしないんだわ」

「!?」

「あー、なるほど村ですね村」

 

 

 そういう新聞部君はSTGっぽさがあるんですけどね()

 なんなん君ら、そういう格好を網羅するつもりなん?

 

 ってな感じで、服装に関してのツッコミが暫く続いたものの……下手に真面目な格好してる方が騒ぎになる可能性がある、と周囲の観客?達を横目で見ながら告げたTASさんにより、是正を諦めるより他なかった俺なのであった。

 

 

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