はい、みんながやる気ならそりゃすぐに終わる、というものでして……。
「はい、ボス達はまとめて荼毘に伏しました。これはひどい」
『完全に十把一絡げだったのぅ……』
ご覧の通り、並べられたボスキャラ達はみな雁首揃えて一網打尽の憂き目にあったのでした。
これが小説なら一行二行に纏められるレベルの呆気なさである。
とはいえそれだと可哀想なので、大雑把に
「─────!!」
「巨大ボスは足元がお留守。だからこうしてだるま落とし的に削って行けば──はい終わり」
「軽くだるまってぃってるけど、多分その速度でぁの範囲攻撃避けられるの多分タスちんくらぃのもんだよね?」
「?ギャル子は行けるでしょ」
「ぃゃまぁぃけるケド……」
一戦目、大ボス相当巨大悪魔。
文字通りの巨大悪魔であるそいつは、しかして悪魔であるがゆえに巨体を活かす以外の戦法を取ってくる強敵であった。
具体的には単純に範囲の広い物理攻撃である踏みつけや叩きつけなどに始まり、悪魔であるがゆえに小回りの利く魔法なども合わせて使って隙を極限で減らしてくる、というか。
……なお、物理の方は大雑把な範囲指定であるがゆえに、魔法の方は視界に依存したターゲティングであったがために、『相手に視認されないほどの速度で動き回れば何も当たらない』とかいう脳筋に脳筋を重ねたかのような戦法で討ち果たされていた。
なので俺から言えることは一つ、次からは魔法の照準はオートにしましょう、だ()
「雑魚的いっぱい夢いっぱい!これあれだよね奥にいるあからさまな指揮官系のやつ倒さない限り無限湧きってやつだよね!ヤッター!!無限稼ぎタイムー!!」
「前も似たようなことになった時に思ったんっすけど……この人わりとトリガーハッピーの類いっすね???」
「そりゃそうでしょ、動画配信者といえば
「この人のそれは多分そんな甘っちょろいもんじゃないと自分は考えてるんっすけどねぇ!?」
「奥でボス役が泣いてる。おかしいだろリソース無限みたいなもんだぞって泣いてる……」
二戦目、ボーンウォリアー。
正確にはそれを指揮するボーンロードがボスなんだけど、このステージの構成が『無限湧きする敵を無視してロードを倒す』だったのが運の尽き。
ゲーマーとしての性に火の着いたCHEATちゃんにより、無限湧きする骨の戦士が着地狩りされるかの如く吹き飛ばされていく……という地獄の状況に。
それならそれでさっさと無防備になったロードを倒してやればいいものを、稼ぎ場じゃー!と目を輝かせたCHEATちゃんはロードを徹底的に無視。
最初はドン引いたように攻撃から身を守っていたロードも、次第に無視され続けることに思うところが出てきたのか他の戦士を守るために身を投げ出していく始末である。
……まぁ、そうして身を投げ出したところで、綺麗にロードを回避して後ろの戦士達ばかり狙い打たれているうちになんか自棄になったみたいだけど。
なお、結果としては散々打ち尽くして満足したCHEATちゃんが徐にロードの頭を撃ち抜いて終わり、とかいう呆気のない……かつ微妙に後味の悪い結末に落ち着きましたとさ。
流石にロードに同情しちゃうね、マジで。
……なんだよー死体撃ちしてないだけマシだろー、と宣うCHEATちゃんはスルーして三戦目。
「確かこうしてこうして……こう!!」
「AUTOさんの毛量が爆発的に増えたかと思ったら、」
「増えた髪が纏まって巨大怪獣みたいになった!?」
「食らい尽くしなさい黙示録の獣!あれは貴方に捧げられた哀れな贄ですわ!!」
こちらはさっきまでとは打って変わって、天使のような見た目の敵であった。
……まぁ、天使とは言ってもいわゆる人型のやつではなく、目玉に羽が生えてる感じのヤバーいビジュアルの天使だったのだが。
確か高位の天使ってこんな感じの精神的ダメージを誘引しそうな見た目なんだっけ……?
正直最初の巨大悪魔よりお子さま大号泣だと思うのだが、実際の反応はそうでもなかった。
……というのも、だ。AUTOさんがセクシーダンスを交えながら銃撃で相手を倒していたため、そっちの方に観客の視線が集中していたのである。
いやまぁ、その格好の元ネタ的にそりゃそうなる、ってのはわからんでもないのだが……その、恥ずかしかったりとかしないんです?
なお、後から聞いてみたところ、頬への張り手と一緒に『恥ずかしがると再現できませんので』との返答が返ってきました。
ああうん、AUTOさんの能力的にそうなるのが当たり前か……。
ともあれ、そんな感じなので奥の手もしっかりそちら準拠。
髪の毛によって錬成された黙示録の獣により、化け物のような姿の天使は呆気なく下された、というわけなのです。
……え?その間のAUTOさん?カメラワークの妙により何も見えませんでしたけど何か?
とまぁ、そんな感じでボス達はボコりにボコられ、今やラスボス一人を残すのみとなっていたのでしたとさ。