うちの同居人はTASさんである。   作:アークフィア

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トラブル作成能力カンスト済み

「んー、なんでナチュラルに俺がディスられてたのかはよくわからんけど、まぁ何事も無かったんなら良かったよ、うん」

「これほどまでに、自身が別の学校であることを悔やんだこともありませんわね……監督不行き届きにも程があるではありませんか、そんなの」

「……こうこうってこわいところなんだなー」

 

 

 学校が終わって家に戻ってきたみんなから話を聞いて、三者三様の反応を示した俺達だが。

 ……なんというか、やっぱりろくなことになってなかったなぁ、と思わず唸ってしまう感じである。

 

 なんというか、普段はどちらかと言えば頼りない感じのダミ子さんがなんか一番頼れる空気を発してる辺り、学校ってやっぱり一種の異界なんだなぁ、という気分にもなるというか。

 まぁ、学生なんて大人から見れば異星人のようなもの、わからなくても仕方無いと言えば仕方無いんだが。

 

 

「そうなの?」

「知識量とか経験量が違うから、『そこでそれをすんの!?』みたいなのが頻発したり、はたまたジンクスとかにも疎いから大人だと尻込みするようなことができたり……まぁうん、文化が違いすぎて最低でも他の国の人、みたいな気分になることはよくあることだと思うよ?」

 

 

 具体的には、三歳違うと文化が違う……みたいな。

 まぁ、文化とか考え方が違っても触れあうことはできるので、全く理解できない・理解しあえない存在なのかと言えばまた違うのだろうけど。

 

 ともあれ、夕食の時の話題としては、ちょっとばかり刺激の強いでもない会話を交えながら、ふと付けっぱなしのテレビに視線を向けた俺は。

 

 

『──本日のニュースです。今日午前○時頃、○○県の○○市○○学園の校舎内より、空に向かって飛んでいく謎の飛翔物体が確認され、大きな話題と──』

「おお、MODさんテレビに出てるじゃん。やったね」

「やったね、ではないかな……」

 

 

 丁度先程の話がニュースになっていたため、良かったねとMODさんに声を掛けることとなるのだった。

 

 

 

・A・

 

 

 

「──んで?久しぶりの学校はどうだった?」

「ん。あの二人が居るならちょくちょく見に行ってもいい」

「……そりゃどういう意味で?」

退屈しなさそう(色々悪用できそう)、的な意味で」

「うん、君はいつも通りだね」

 

 

 夕食を終え、洗い物をしていた俺は、泡を流し終えた皿をTASさんに渡しながら、なんとはなしに彼女に問い掛けてみていた。

 普段は分身に任せきりという彼女だが、今回はなんの気まぐれか本人が学校に行く気になったわけで、一体どういう心境の変化なのか、と気になったがゆえの質問だったが……まぁうん、大して変わらなかったです、はい。

 

 まぁ、それも仕方のない話。

 彼女自身はTASを自称することができるだけ……だけ?の一般人……逸般人?だが、ゆえにこそわざわざ学校に行って勉強をする意味がない、というのも確かなのだから。

 日本の学校教育が平均値の底上げを目的としたものである以上、飛び抜けた個人である彼女にとって、あの場所は単なる檻の中でしかない。

 

 

「でも、そういうところでしか見えないものもある」

「まぁ、そだねぇ。海外だと誰もが学べるわけじゃないから、下手すると小学校で退学……なんてこともあるわけだし」

「そういう意味で、海外のそれは混沌度が足りない」

「んー?そういう話だったかなー今?」

 

 

 まぁ、彼女にとっては、いわゆる()()()の多い場所の方が好ましい、ということになるみたいだが。

 寧ろその辺りの混沌をもっと活かすべき、みたいな方向性の話になるというか?

 

 

「具体的には?」

「潜在的な主義主張が無数に流れているのだから、もっとぶつけ合うべき。上手いこと乗りこなせたら凄いことになる」

「んー、学級崩壊の方が先じゃないかなー?」

 

 

 どん底状態でもわりとリカバリーしてくるというか、そういう状況じゃないと手に入らないモノがあればわりと鬼畜になりそうというか。

 ……まぁともかく、TASさんってわりとドSなところがあるので、間違っても教育者ポジションとかにはしちゃいけないよなぁ、としみじみ頷く俺であった。

 いやまぁ、それが必要なことなら、わりと親身に付き合ってくれそうな感じもあるんだけどね?

 

 

「でもほら、TAS(たす)けないのもTASさんの特徴だし……」

「……その言い分は、TAS(たす)けるでも通じる辺り微妙だと思いましてよ?」

「おっとAUTOさん。そっちの片付けは終わった?」

「ええ、滞りなく。……それにしても、最早いつものことなのでアレですけど……なにも私達の分まで用意して下さらなくても大丈夫、ですのよ?」

「まぁほら、みんなで食べた方が楽しいって言うじゃん?」

 

 

 なんてことをぐだぐだ話していると、背後からAUTOさんの声が。

 ……どうやら机の方の片付けが終わったようで、調味料やらなにやらを抱えた彼女が、こちらの話に微妙な顔を浮かべながら話し掛けて来たらしい。

 その両手の調味料を受け取りながら、またもや他愛ない話を重ねる俺達。

 ……短い期間に、いつの間にやら人が倍以上に増えたわけだが。

 まぁ、普通に過ごしている分には楽しいのでそれでいいかな、と思わなくもない俺である。

 

 なので、別に夕食をご馳走になって気を使う、みたいなことを気にする必要はないと言いながら、俺は冷蔵庫の中にある今日のデザートに手を伸ばすのであった。

 ……うん、暇だから手作り、ってやつである。

 

 

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