来年の春に異世スマの第2期が来るとのことで、ぱっと思いついたクロスオーバー的なものを書いてみました!
……正直、異世スマとエルデンリングが合うかどうか微妙なところだと思いますが、そこは気にしないで見てもらえると!
それでは、本編の方をどうぞ!
「というわけで、お前さんは死んでしまった。 本当に申し訳ない」
「はぁ……」
そう言って茶をすするご老人。 老人の背後に広がっているのはキラキラ輝く雲の海。雲の絨毯がどこまでも広がっていて、その果てが見えない。しかし、俺たちが座っているのは畳の上。質素な四畳半の部屋(と言っても床だけで壁や天井もないんだが)雲の上に浮いている。畳の上にはちゃぶ台に茶
そして俺の目の前にいるのは神様。本人が言う前からなんとなく分かっていたが。その神が言うには、誤って俺を死なせてしまったらしい。 ……死ぬって感覚、久しぶりに感じたな。 第二の人生を始めてからの体験だからなぁ……まぁ、もう二度と体験できないんだけど。
「ところで、ここは一体どこで? ……もしや、神界か?」
「ほぅ、察しが良いのぉ。 そうじゃ、ここは天国よりさらに上、神様たちのいる世界……いわゆる神界じゃ」
「やっぱりか……なんとなくそんな感じがした」
「そんな感じ、のぉ……まぁ、それはいいんじゃ。 ここは本来、人間が来ることは出来んからのぉ。 君は特別にワシが呼んだんじゃよ。 えーっと……も……もちづき……」
「とうや。 望月冬夜だ」
「そうそう、望月冬夜君」
望月冬夜。 これが俺が第二の人生で得た名前だ。
神はそう言いながらそばに置いてあるヤカンから急須にお湯を注ぎ、湯飲みに茶を入れてくれた。お、茶柱が立った。良いことありそう。
「しかし、君は少し落ち着き過ぎやせんか? 自分が死んだんじゃ、もっとこう慌てたりするもんだと思ってたが……」
「まぁ死ぬなんて経験、俺の前世の前世で何度も経験してるしな……それに、あんたに悪気がなかったんだろ? なら、気にしたところでしょうがないしな」
「……達観しとるのぉ」
まぁ精神年齢はともかく、肉体年齢15歳で死ぬとは思わなんだが。そう心の中で思いながら茶をすする。 あ、美味ぇ。
「で、これから俺はどうなるんだ? 前は祝福……各地に点在していた場所で復活できたし、今はもう二度と復活できないみたいだが……前世の前世の罪で、地獄か?」
「いやいや、君はワシの落ち度から死んでしまったのじゃから、すぐに生き返らせることは出来る。 ……ただのう」
「今世の世界では生き返るのは不可能……ってことだろう?」
「……そうじゃ。 すまないが、そういうルールじゃから……こちらのミスの上に、こちらの都合で申し訳ない」
そう言って頭を深く下げる神……いや、神さん。 まぁぶっちゃけそこまで気にしてないし、良いんだけどな。
「いやいや、生き返らせてもらえるんだろ? それだけでも十分すぎるくらいだ。 だから、謝らんでくれ」
「……本当にお前さんは人格が出来とると言うか……ふむ、君が前世の前世で王になれた理由が分かる気がするのぅ……。 あの世界で生きれおれば、また大人物になれたろうに……本当に申し訳ない」
肩を落として分かりやすく落ち込む神さん。 なんだかいたたまれないな……。 気にせんでもいいというのに。
「なら、罪滅ぼしにせめて何かさせてくれんか。 ある程度の事なら、叶えてやれるぞ?」
「うん? そうか? ……そうだなぁ……」
そういえば、これから行く世界について何も知らんな。 その世界に応じて願い事を決めるか。
「ところで、これから俺の行く世界ってどんなところだ?」
「あぁ。 君が元いた世界に比べると、まだまだ発展途上の世界じゃな。 君の世界でいうところの中世時代、半分くらいはあれに近いの。 まぁ、全部が全部あのレベルではないが」
ふむ……となるとエルデの時代くらいか。 まぁ生活についてはそこまで苦にはならんか。……しかし、全部が全部というわけではないと言ってたな。
「……じゃあ、一ついいか?」
「お、なんじゃなんじゃ。 なんでも叶えてやるぞ?」
「こいつ、その世界でも使えるようにしてくれないか?」
そう言って俺は制服のポケットからスマートフォンを出した。
「む? これをか? まぁ可能じゃが……。 かわりに幾つか制限されるが……それでもいいのかの?」
「制限? 例えば?」
「君からの直接干渉はほぼ出来ん。 通話やメール、サイトへの書き込み等じゃな。 見ることや読むだけなら問題ないがの。 しかし、そうじゃな……ワシと通話くらいはできるようにしとこう」
「あぁ、それで十分だ」
スマホがあれば、元の世界の情報が引き出せる。 知識とはある意味最強の武器だ。 何にしても役立つに違いない。
「スマホのバッテリーは君の魔力で充電できるようにしとこうかの。 それなら電池切れになる心配はないじゃろう」
「……魔力? 向こうの世界には魔力が存在するのか? じゃあ、魔術とかもか?」
「あるよ。 しかし、魔術ではないが、魔法は使えるぞ。 なに、君ならすぐに使えるように……」
「なら、もう一つ頼めるか?」
「む? なんじゃ?」
「俺の前世……つまり、狭間の地にいた頃の魔術と祈祷、それと武器や装備を使えるようにしてくれないか?」
「君の前世の? ……少し待っててくれ」
そう言って神さんはどこからか分厚い辞書のようなものを取り出し、ペラペラとページをめくっていき、ある程度めくると手を止めた。
「おぉ、あったあった。 君の前世…‥褪せ人の時の装備その他諸々じゃな。 うん、出来るぞ」
「おぉ、マジでか! それはありがたい……!」
あの装備類があるだけでも向こうの世界での安定度がガラリと変わるな。
「それじゃ、装備類は向こうでの魔法の一つ、『ストレージ』に入れておくからの」
「あぁ、ありがとう神さん」
「ほっほっほっ、神さんか……変に敬われるより、そっちの方が君らしいの」
そう言ってほほ笑む神さん。 それに釣られて俺も頬が緩む。
しかし……魔法だけでなく昔使ってた装備や魔術とかも使えるとは……異世界へ行く楽しみが出来たな!
「さて、そろそろ蘇ってもらうとするか」
「いろいろ、世話になっちゃったな」
「いや、元はといえば悪いのはこっちじゃから。 ……おっと、最後に一つ」
神さんが軽く手をかざすと俺の体を暖かな光が包み込んだ。
「蘇ってまたすぐに死んでしまっては意味ないからのぅ。 装備のついでに、君の前世での基礎能力や身体能力、その他諸々を戻しておいたからの。 これでよほどのことがない限り死ぬことはないの。 間抜けな神さんが雷でも落とさん限りはな」
そう言って神さんは今度は自虐的に笑う。 それに俺は苦笑いで返すしかできなかった。
「一度送り出してしまうと、もうワシは干渉できんからの。 最期の贈り物じゃ」
「……ありがとう」
「君の世界に手出しは出来んが、相談に乗るぐらいは出来る。 困ったらいつでもそれで連絡しなさい」
神さんは俺の手の中にあるスマホを指さしてそう言った。 いや、気安く神さんに電話ってそうそうできないと思うんだが……まぁ、本当に困ったら知恵とかを借りるとしよう。
「では、またな」
神さんが微笑んだ次の瞬間、俺の意識はフッと途絶えた。
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「ふぅ~……」
少年――――望月冬夜を送り出した後、神はちゃぶ台に座って茶をすすっていた。
「それにしても、彼……冬夜君、一体何者だろうねぇ……」
神は空を見上げて呟く。 その理由は冬夜の力を引き出したときに、神の脳裏に浮かんだ『ある単語』が原因だった。
「……『死に戻り』、か。 ……彼には言わなかったが、知っているのだろうか」
自身のミスだというのに慌てもせず、責め立てるようなことも言わず、すべてを許した心優しい彼。 そんな彼だからこそ、もし彼にとって大事な物が出来た時……。
「……無茶な事、しなければよいがのう……」
神はただ呟くように小さく言った。 それは、彼が思い浮かべた『最悪な事態』が起こらないよう、祈る様に……。
いかがだったでしょうか?
今話でご理解いただきましたかと思いましたが、基本原作(Web版)での内容になります。 ……そうでもしないと文章長くしすぎて投稿頻度が長くなりそうだったし(ボソッ
感想、評価のほど、よろしくお願いします!