「適正……って、なんだそれ?」
「魔法は、生まれ持った適性によって大きく左右されるんです……。 適性がない人は、どうやっても魔法を使う事は出来ません……」
なるほどな……適性によって使える魔法が違う、と。 誰も彼もが使えたら魔法が特化した文明が築けたはずだ。 ……それが、良いこととは限らないが。
「適性かぁ……大丈夫じゃないか? 仮に適性がなかったとしても、努力すりゃ出来るようになるだろ」
「いや、今どうやっても使えないって説明したわよね?」
「だが、絶対ってわけじゃないだろう? 俺だって昔は魔術は向いていないって言われたが、根性で何とかなったぞ?」
「えっと……こればっかりは、根性だけでは……」
むぅ……エルゼもリンゼも、なかなか分かってくれないな……。
「まぁ適性うんぬんはやれば分かるだろ? どうやってやるんだ?」
俺の質問にリンゼは腰のポーチからいくつかの透明感のある石を取り出した。 石は赤や青、黄色に無色と様々あり、水晶のように輝いている。 石の大きさはおよそ1cm前後位だろう。 似たようなものを確かリンゼは持っていたな。 あの杖の先端についてるアレ。 あれもそうなのだろうか。
「なんだ、これ?」
「……これは魔石です。 魔力を増幅、蓄積、放出できるんです。これを使って適性を調べることができます。 ただし、大雑把に……ですけど」
「適性が分かるなら、それに越したことはない。 それで? これをどうするんだ?」
「えっと……それなら、水が分かりやすいかな」
リンゼがそう呟き、青色の石をつまみ上げる。 そしてそれを飲み終わった紅茶のカップの上に持っていく。
「水よ来たれ」
リンゼが言葉を紡ぐと、手の魔石からツツーッと少量の水が流れ出し、紅茶のカップに落ちていった。
「ほお」
「……これが魔法が発動した状態です。 魔石が私の魔力に反応して水を生み出したわけです」
「てことは、リンゼは水の適性がある、と? そういうことか?」
「……はい、そうです」
「ちなみに」
俺の質問にこくんと頷くと、隣のエルゼが魔石を受け取り、同じように呪文を唱える。
「水よ来たれ」
リンゼと同じように言葉を紡ぐが、魔石は何の反応も示さず、ほんの一滴も水が出ることはなかった。
「とまぁ、こんな風に適性がないとこうなるのよ。 だから私は水の魔法が使えないわけ」
「なるほどな。 しかし、エルゼは代わりに別の魔法が使えるんだろ?」
「……はい。 お姉ちゃんは身体強化の魔法が使えて、『ブースト』と唱えれば発動するんです。 その他にも、筋力を増加する『パワーライズ』とかもそうです」
「その二つは、どの属性にも当てはまらんのか?」
「そうね。 魔法の属性は火、水、土、風、光、闇、無の七つあって、私の二つの魔法は無属性魔法に該当するわ。 冬夜の『ストレージ』も、無属性魔法になるわね」
ということは、俺は無属性魔法は適性がある、という事か……。
「魔力は、誰もが持っていますが、適性がなければその技能を使う事が出来ません」
全ては適性次第、という事か……。 才能がない、縁がなかったと言われればそれでしまいだが……なんとも、世の中上手くいかないもんだな。
「よし、じゃあさっそくやってみるか」
「はい。 ……まず、手に持って石に意識を集中し、「水よ来たれ」と、唱えてください。 適性があれば、石から水が生まれるはずです」
エルゼから魔石を受け取り、万が一発動した時に備えて皿の上に魔石をつまんだ手を持ってくる。
言われた通り、意識を魔石に集中させ、教わった言葉を唱える。
「水よ来たれ」
その瞬間、魔石から壊れた蛇口のように水が溢れ出した。
「うぉっ!?」
予想より多く水が出てきて驚いて魔石から手を離す。 手から離れた瞬間、水はすぐに止まった。 しかし、下にあった皿から案の定水は溢れ、テーブルは水浸しに、テーブルクロスはぐしょぐしょに濡れてしまった。
「……なんか、思ってたのと違うんだが?」
予想の斜め上の結果に、目の前の二人に説明を求める。 しかし、双子の姉妹は目を見開いて、唖然としていた。 ……そんな顔すらも似ているとは、やっぱり双子なんだな。 あたりまえだが。
「……冬夜さんの魔力量が桁違いに大きかったんだと思います。 こんな小さな魔石と呪文の断片でまさか……初めて、なのにです。 それと、魔力の質がありえないくらい澄んでいます。 信じられません……」
「……冬夜、あんた魔法使いの方が向いているわよ、絶対。 こんなの見たことない」
「誉め言葉としてはとてもうれしいが、どっちかと言うなら俺は直接殴った方が良い。 魔法は遠距離用に使うくらいなんだよな。 あとは敵に近づくのがめんどくさいときとか」
ちなみに今の理由を”前の師匠”に言ったら輝石の魔術杖で思いっきりぶん殴られた。 あの時の一撃はマジで痛かったな……兜着けていなかったら即死していたかもしれん。
それはともかく、これで俺には水の魔法の適性がある事が分かった。 その後、ずぶ濡れにしてしまったテーブルのことを謝罪し、そそくさと俺たちは喫茶店を後にした。 宿に着くと既に時間は夕方になっていて、残りの魔法は明日以降という事になった。
夕食を終え、そのまま食堂で喫茶店で頼んだ読み書きを、リンゼから教えてもらうことにした。 勿論、ミカからは許可ももらっている。
勉強の仕方としては、まずはリンゼに簡単な単語を書いてもらい、その横に俺が日本語で意味を書いていく、というやり方だ。
「……見たことない文字ですね。 これはどこの文字ですか?」
「ん? ……これは、俺の故郷に限られた地域だけに伝わる文字でな。 たぶんだがこの辺りで俺以外は使わないと思うぞ?」
まぁ、この辺どころか、この世界で使う奴なんているわけないが……。
その後も単語を地道に教えてもらい、それを全部日本語に変換していく。 彼女の教え方が上手いのか、文字や意味がスラスラと入っていく。 ……俺、こんな記憶力良かったか? もしや、これは知力99の効果か!?(多分違う)
キリのいいところで勉強を終え、リンゼと別れて自室へと戻る。
今日学習した内容を軽くおさらいし、スマホに日記代わりにメモを取る。 ついでに、前から気になっていたイーシェンとやらも調べてみることにした。 マップで確認したところ、ここからだいぶ東、大陸の果てを超えた島国がそうだと分かった。 ……そこまで似ているのか、イーシェンと日本。 確か今の時代は中世あたりだと言っていたし、このイーシェンでは恐らく戦国時代かなんかだろうか。 ……いつか、行く機会があるなら行ってみたいな。
今日は魔獣討伐やら慣れない勉強とかで疲れがどっときたのか、すぐに睡魔が襲ってきた。 こんな時は、無駄に抵抗はせずにさっさと寝よう。 ……明日は、魔法の勉強を頑張ろう。
「えっと……では、始めます」
翌日、ギルドの依頼は休みとして魔法講座を再開することになり、リンゼがたどたどしくも宣言する。どうにもリンゼは人見知り……というより大人しすぎる印象が見受けられるな。少しは姉を見習って……あ、いや、それはそれでどうなんだろうか。まぁ出会ったときからに比べれば、だいぶマシにはなったかもしれんが。
宿屋の裏庭、おそらく店で使わなくなったと思われる古いテーブルと椅子に座り、リンゼと対面する。ちなみに、さっき話題に出た姉の方はというと、やることが無いからと一人で採取系の依頼をしてくると言って出かけている。
「それじゃ先生、よろしく頼む!」
「せ、先生……! あぅ……」
顔を真っ赤にして俯いてしまうリンゼ先生。 ハハッ、愛い奴め。
「んで? 何から始めるんだ? 水は適性があるのは昨日分かったが」
「あ、はい。 それは問題なかったのですが、もし駄目だった場合は他の属性の魔石を試してみるつもりでした」
「仮に魔法が使えたとしても、個人差によって種類があるってことか」
「そうです。 ちなみに私は火、水、光の3つが使えますが、他の4つは初級の魔法も使えません。 そして使える3つの属性も、得意なのは火属性で、光属性は苦手です」
属性魔法が複数使えたとしても、得意な属性と苦手な属性があるってことか。 これも生まれつきってことか。 選定する神さんも大変だなぁ……(他人事)。
「ところで、火や水、土とか風は分かるが……光や闇っていうのはどんな感じなんだ? 光は補助系、闇は攻撃系が多そうなイメージだが」
「光は別名神聖魔法と言って、光を媒介にした魔法です。 治癒魔法もここに含まれますので、間違いはないですね。 闇魔法は召喚魔法……契約した魔獣や魔物を使役することができます」
リンゼは説明した後、ポーチから魔石を取り出し、テーブルに並べる。
「では、一つ一つ確認していきましょう。 まずは……火からいきます」
リンゼは赤い魔石を俺に手渡し、俺は石に意識を集中する。 そして教えられた言葉を紡ぐ。
「火よ来たれ」
するとボッ!と勢いよく魔石が燃えだし、慌てて魔石を手放すと、すぐに火は消えた。 一瞬の事だったから分からなかったが熱や痛みはなかったが……これ、火傷しないのか?
「大丈夫ですよ、魔力で生み出された火は本人には熱くありませんから。 あ、でも、服とかに燃え移ると厚さを感じるので気を付けてくださいね」
「へぇ、そうなのか」
リンゼの説明を聞き、改めて魔石を手に取って呪文を唱える。 再び魔石に火がついたが、確かに熱くはない。これが別の物とかに燃え移ると術者でも火傷をする、と……。 魔力で生み出された火と燃え移った火は別物、という事なんだろう。 ……にしても。
「火ぃデカすぎじゃねぇか?」
「それは、魔力が大きすぎるからですね。 慣れればちゃんとコントロールできるようになると思います。 しかし、今はそんなに集中しないで逆に気を散らしてみた方が少しは抑えられるかも……」
ふむ……慣れない力加減で変に力むより、肩の力を抜いて力を分散させる、といった具合か……。
助言通りに肩の力を抜いて魔石の火を消し、赤の魔石を置く。 そして次は茶色の魔石を手に取る。 今度は魔石に意識を集中せず、肩の力を抜いて軽い気持ちで言葉を放つ。
「土よ来たれ」
魔石から細かい砂がザザーッとテーブルの上に落ちた。 ヤッべ、後で掃除しねぇと。
次に緑……風の魔石だ。
「風よ来たれ」
今度は魔石から突風が吹き、テーブルの上の砂を吹き飛ばした。 ……掃除する手間は省けたが、今度は魔石が転がって拾う手間が出来た。 ちくせう。
「光よ来たれ」
魔石からストロボを焚かれたような閃光が発せられた。 ぐぁあぁあ!! 目が、目がぁぁああぁ!!?
「闇よ来たれ」
……今までの属性でこいつだけがいまいち分からん。 黒い靄のようなものが魔石の周りを漂い始めている。 ……まぁ、バジリスクが吐き出す死のブレスよかマシなんだが。
と、6つの属性を確認し終えた時点でずっと黙っているリンゼの様子に違和感を感じた。 最初は俺と一緒に喜んでくれていたのに、その口数が段々と少なくなっていき、その表情は神妙なものになっていた。
「あ~……どした、そんな顔して?」
「あ、いえ、6つも属性を使える人なんて初めて見たもので……。 私は3つ使えますが、それでも珍しい方なんですよ。 なのに……すごい、です」
「そうか? まぁ、俺は向いていないって言われてた魔術も、気合と根性でなんとか習得したからな! このくらい訳もねぇよ!」
「……あの、昨日から疑問に思ってたんですが、その魔術って何ですか? 魔法とどう違うんですか?」
「ん? 魔術に興味があるのか?」
「はい……適性があるのか分からないのに、そこまで興味を惹かれる冬夜さんが持っている魔術……見て見たいです」
ふむ……確かに俺ばっかり教わってばかりもやっぱり格好がつかんよな。
「よし、じゃあ今から俺の知ってる魔術の一部を、今から披露しよう」
「はい、お願いします」
そう言ってぺこりと頭を下げるリンゼ。 礼を言われることじゃないと笑って返した俺は『ストレージ』から魔術の触媒となる杖――星見の初期装備の『星見の杖』を取り出す。
「それは……杖、ですか? 先端のそれは……魔石、ですか?」
「あぁ違う違う。コイツは輝石といって……と、この辺りの説明は色々とややこしいからな。説明は省かせてもらうぜ。 ……じゃあ、まず手始めにコイツだな」
俺は杖を振るって先端から尾を引くような見た目の青い光弾(つぶて)を発射する。 光弾は直線的に飛翔し、木の幹に直撃し、甲高い音と共に砕け散った。
「っ!?」
「とまぁ、今のは初級の『輝石のつぶて』と言われる魔術だが……」
「凄いです冬夜さん!」
「うぉっ!? ど、どうしたリンゼ、そんな興奮して?」
突然興奮気味に俺に詰め寄るリンゼに、俺は1、2歩後ずさる。 しかしリンゼはさらに1、2歩進んで距離を詰める。 ちょっ、圧が!?
「冬夜さん、今のが魔術ですか!? 詠唱もなしに魔法を放つなんて……凄すぎです!」
「そ、そんな凄いものか? 今のだって、初級魔法みたいなものだし……」
「今ので初級なんですか!? 詠唱無しでも十分凄いのに……それが初級と言える冬夜さんは凄いですよ!」
「そ、そうか……」
え、詠唱無しってそんなに凄いことなのか……
「それで! 他にはどんな魔術が!?」
「あ、あ~……それについては、また今度という事にしないか? 今は俺に魔法を教えるってことだし……」
「へ……っ!? す、すみません!! わ、私ったらつい……!」
俺の言葉に今日の事を思い出したのか、急に顔を真っ赤にして慌てて俺から距離を取って謝りだす。
「いや、俺も初めて魔術を見た時は同じ反応をしたからな。 気持ちは分かるよ」
「うぅ……すみません」
「えっと、それじゃあ今度俺がリンゼに魔術を教えるからさ、それでいいか?」
「っ! いいんですか!?」
俺の提案に俯かせていた顔をあげて綻ばせていた。
「あぁ。 文字だけじゃなくて魔法についても教えてくれるんだ。 これくらいで恩が少しでも返せればと思ってな」
「ありがとうございます! 嬉しいです……!」
リンゼは今までで見たの最高の笑顔を見せてお礼を言った。 あまりの可愛さに思わず胸が高鳴ってしまった……。
「そ、それで……これで全属性の魔法が使えることが分かったわけだが」
「あ、はい。 ……それにしても、全属性を使えるなんて、冬夜さんって凄いんですね」
「ははっ、まぁな。 ……ところで、残りの無属性魔法の魔石、これはどうやって発動させるんだ?」
今までの属性魔法の魔石は「~よ来たれ」で発動したが、無属性魔法はそういうわけじゃないはずだし……。
「ご存じかと思いますが、無の魔法は特殊で、これといって呪文が決まってないんですよ。 魔力の集中と魔法名だけで発動するんです」
そういえば『ストレージ』もそんな感じだったか。
「んで、無属性の魔法が使えるかはどうやってわかるんだ? 『ストレージ』はなんとなく使ってたから発動条件がよく分からんのだが」
「えっと、お姉ちゃんが言うには、あるときなんとなく魔法名が分かるんだそうです。 前にも言いましたが、無属性魔法は個人魔法とも呼ばれ、同じ魔法を使える人は滅多にいないんです」
そういえば昨日そんなこと言ってたような気がするな。
「てことは、俺は『ストレージ』以外の無属性魔法は使えないのか……」
「いえ、そうでもないですよ。 無属性魔法を複数使える方もいると聞いた事がありますし、試してみるのはどうですか?」
「そうなのか? じゃあ……なんか知ってる無属性魔法知らないか?」
「そうですね……お姉ちゃんの身体強化の『ブースト』とか珍しいものだと遠くに移動できる『ゲート』とかですかね」
『ゲート』か……確かに遠くへ移動できるなら、面倒な移動も省略できるし、使えると便利だな。 やってみるか。
「それじゃ……『ゲート』」
試しに呪文を言うと、俺の傍に淡い光を放つ半透明の壁が現れた。 その大きさはドアの1枚くらい。 壁、とは思っていたが、厚さは1cmもない。 板、というのが近いだろう。
「これがそうか?」
「……そ、そうです」
俺の言葉に呆然としながらリンゼが答える。
とりあえず板に触れてみた。 そこから波紋が広がっていく。 まるで水の膜でも張っているかのようだ。 その膜に腕を突っ込んで引っ込め、問題がないことを確認して思い切って顔を突っ込んでみた。
次に視界に飛び込んできたのは見たことのある森と、尻もちをついて目を見張るエルゼの姿だった。
「何してんだ、エルゼ?」
「なっ、ななっ、なにって……と、冬夜!? アンタ、それどうなって……えぇ!?」
ふむぅ……かなりパニくってんなこりゃ。 リンゼに説明してもらおうか。
そう思った俺は一度顔を引っ込め、リンゼを呼んで手を引いて『ゲート』をくぐって出口の森の中へ移動する。
「リ、リンゼも!? え、え、なにこれ、どこから出てきてんの!? どういうことなのよ!?」
しまった、余計にパニクらせただけか。 パニクるエルゼにリンゼが簡単に説明する。 見たことのある場所だと思っていたが、ここは一角狼討伐の為に来た東の森だった。 そしてエルゼはここで依頼で病気に効く香草を採取していたところらしい。そこに俺が突然腕やら顔だけを出したわけか。そらビックリして腰も抜かすわな。
「『ゲート』は一度術者が行ったところなら、どこにでも行けるそうです。 おそらく冬夜さんが魔法を発動した時、ここの事を思い浮かべていたんじゃないでしょうか」
「ん? あ~……そういえば確かにそうかもしれん。 2時間もかけて移動するここは、少し面倒だなと思ってはいたが」
「は~……それにしても、全属性使えてその上無属性魔法も複数使えるとか……アンタちょっとおかしいわよ」
呆れたようにエルゼが呟く。 そこまで言うか、おい。 知力99嘗めるなよ。
「その上、無詠唱の魔法も使えるんです……凄すぎです、冬夜さん」
そのエルゼとは逆に感心……というか、さっきの魔術を思い出したのか少し興奮気味になるリンゼ。 まぁこの世界の魔法は詠唱しないと出来ないみたいだしな……珍しいのは無理もないか。
「無詠唱? 『ストレージ』と『ゲート』以外に無属性魔法が使えるの?」
「あ~……そういうわけじゃ……」
「お姉ちゃん、冬夜さんって凄いんですよ! 無詠唱で攻撃魔法をを出したんだから!」
「うっそ、それ本当!? 無属性魔法って、攻撃魔法はそこまでなかったと思うけど……」
「あ、いや、あれは魔法というより魔術なんだが……」
俺が訂正しようと声を掛けるが、盛り上がっっている二人の耳には全く聞こえていないようだった。
エルゼの採取は既に終わっていたようで、渡りに船とばかりに一緒に『ゲート』をくぐり、宿屋の裏庭に帰ってきた。 ちなみに、さっきリンゼと約束した魔術講座、エルゼも参加することになりました。
「行く時は2時間かかったのに、帰りは一瞬。 便利ね~、この魔法」
そう言ってエルゼは依頼を終わらせてくる、と言ってギルドへと向かった。
とりあえず、魔法の講義はここまでとして、俺たちは宿屋の中へ戻る事にした。 日の高さ的にそろそろ昼時だし、今日のメニューは何かなと少し楽しみにしながら戻っていった。
【Tips】杖『星見の杖』
星を見上げる者たちの杖
先端に輝石が埋め込まれたそれは
魔術を使うための触媒となる
魔術を使うためには、杖を装備し
祝福で魔術を記憶しておく必要がある
入手方法:素性『星見』の初期装備。又マップ・湖のリエーニエの祝福「リエーニエ湖の岸辺」近くの商人から購入(800)。
【Tips】魔術『輝石のつぶて』
レアルカリアの学院に由来する
輝石魔術のひとつ
輝石を触媒とし、魔力のつぶてを放つ
足を止めず連続で放つこともできる
魔術の探求は、皆ここから始まる
入手方法:素性『星見』の初期装備。又マップ・リムグレイブにある宿屋の地下室の奥の扉にいる『魔術師 セレン』orマップ・湖のリエーニエのイリス教会(湖のリエーニエ南とリムグレイブ北の境界線辺りの建物)にいる『魔術師 トープス』から購入(どちらも1000ルーン)。