もしアスティカシア高等専門学校を隠れ蓑に戦艦の研究が極秘に行われていて、それがUSSディスカバリーだったら……という妄想が浮かんだので供養。

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謎の船

ーアスティカシア高等専門学園ー

 

ベネリットグループにより経営されている高等教育機関、グループトップの男の娘ミオリネと水星からやってきた不思議な女の子スレッタはいつものように過ごしていた。

グエルとかいう横恋慕さんとかエランとかいうイケメンさんとか地球寮の個性的な面々と楽しい学園生活がはじまったところだった。

 

しかし、平穏は容易く失われる。

 

地球寮に住んでいるスレッタにミオリネが訪ねてきた。

ミオリネの様子はいつもとどこか違った。

 

「話があるの……」

 

「あ、こんにちは〜どうしたんですか〜ミオリネさーん、あ、黒服さん。こんにちは。そちらの方も?」

 

ミオリネの近くには黒服の男がいた。

あと品のあるふくよかなおばさんも。

 

「ここなら誰にも聞かれないわね」

 

元理事長室に2人きりになったスレッタとミオリネ。

 

ミオリネは悲しんでるような不服そうな複雑な表情で切り出した。

 

「あのクソ親父が死んだってさ。それもただの宇宙線による老化現象で、本当かどうかわかったもんじゃないけど」

 

「え? ミオリネさんのお父さんが……その……お悔やみ申し上げます」

 

「そういうのはいいのよ、あんなダブスタクソ親父がこんな簡単にくたばるなんてね。まだ嘘なんじゃないかって思ってるし、全然ちっとも悲しくはないの」

 

「へ?」

 

「というか、あんたを退学にしようとしたり私の事好き放題しようとしたりした報いよね、忘れたわけじゃないでしょう。あんたの大事なエアリアルを壊そうとした奴なのよ」

 

「でもその、亡くなった人のことを悪く言うのは、それにミオリネさんのお父さんな訳だし、私、お父さんの事そんなに覚えてなくて、小さい頃事故で亡くなってて……」

 

「だから! そういう辛気臭い話をしたいんじゃないの!」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

「問題は、うちの親父はアレでもこの学園も管理してるベネリットグループのトップだったの、私はその後継者って事になるわけで、発表はもう少しかかるけど、現状、実質のベネリットグループトップということなのよ」

 

「つつ、つまり?」

 

「この学園で好き放題できるって事よ」

 

「へ? お金持ちとか、ではなく?」

 

ーアスティカシア高等専門学園・宇宙艦艇収容ドック・最新部・最高機密エリアー

 

「うわぁ〜なんですかここー!」

 

「この学園最高機密エリア、というかベネリットグループにおいてもあのクソ親父しか知らないような最高機密のエリアよ。学園を隠れ蓑に変な研究してたってわけ」

 

「へ〜? なんかお皿みたいな灰色のお船がありますけど」

 

「あれがU.S.S.ディスカバリー、この学園の機密エリアにあった上に名前以外不明の最高機密の謎の船よ。データプロテクトが厳重すぎて解析できなかったのよ……」

 

「なんか、水星でそんな名前のお船が活躍するドラマを見た気が……うっ頭が」

 

「大丈夫? まぁあなたがいつも通りそんな感じでいると落ち着くわね」

 

「そ、そうですか」

 

「結局、この船のセキュリティが厳重すぎて現状こうして眺めるだけなんだけど、どうかしら」

 

「うーん、地球寮の人に力を借りてみますか?」

 

「そうね」

 

そんな事を言っているとステーション全体を揺れが襲う。

 

「な、何事!?」

 

ー地球圏メディア放送ー

 

「監査組織カテドラルの統括代表であり、ベネリットグループ総裁のデリング・レンブラン氏の死亡が噂されています。それに呼応するかのように地球圏全体でテロ活動が活発化しています。このテロの背景にはアーシアンとスペーシアンの根深い対立構造や企業間の対立構造などが原因として挙げられています。デリング・レンブランの娘であるミオリネ・レンブラン氏が通うアスティカシア高等専門学校との通信も途絶えており、地球圏全体が混乱に包まれようとしています。この放送を見ている皆さんは安全に気をつけてください」

 

ーU.S.S.ディスカバリー艦内ー

 

「み、ミオリネさーん。なんか揺れたと思ったら光に包まれて〜と思ったら、い、いきなりお船の中にいるんですけど!」

 

「こ、ここはブリッジみたいね。一体何が起きてるのかしら? テ、テレポート?」

 

困惑する中ディスカバリーのブリッジのライトが点灯していく。

モニターにはドック内の映像が見えていた、火に包まれたドックが見えた。

 

「も、燃えてる!? う、頭がっ、ママ」

 

スレッタの脳裏には幼き頃の記憶が浮かぶ。

ステーションの、コックピットの中で母を待つ記憶。

 

「しっかりして!」

 

「う、」

 

モニターには次々にステーションの映像が浮かんできていた。

黒い軍用MSが何機も学園に侵入し、問答無用で攻撃をしていた。

軍人達が無抵抗の教師や学生を射撃している映像もあり、一部の身なりの良い学生は拘束されていた。

 

「あの親父が死んだ事がどこかでバレたのよ! それでこのステーションにどこかのバカが攻撃してきてる! ここはグループの人間の子供が沢山いるから、誰かの復讐か、私の立場でものっとる気なのね! 思った以上にはやすぎる」

 

「助けなきゃ、エアリアルに乗って助けに行きます!」

 

「待って! この船、動かせないのかしら」

 

ミオリネが中央の椅子、図らずも艦長席に座ると、モニターに以下のメッセージが。

 

ー宇宙艦隊憲章第14条31項および銀河応急処置法によりミオリネ・レンブランを惑星連邦士官と認証……確認、さらにはUSSディスカバリー艦長と認めるー 

 

「は?」

 

「へぇ!? いま、艦長って?」

 

さらには女性の声でこう言う。

 

「艦長、クルーの認証不足です。副官、技術部長、保安部長、医療部長、科学士官、など上級士官を最低でも3名任命してください。艦長のデータベースならびに現地データベースを解析、最適な人材をピックアップします。承認を」

 

「しゃしゃ、喋ったぁ! やっ、やっぱり! しゃ、喋ってますよ、ミオリネさん。このお船には意思があるみたいですよ……!」

 

「なんなの、この船」

 

一方その頃、グエルや地球寮の面々は……。




水星の魔女続き楽しみ〜涙

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