怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】   作:PureFighter00

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密輸はやったらいかんやで(一応注意)


◯ーてぃーぺあ 4

【宇宙港 手荷物検査所】

「バナナはオヤツに含まれないんじゃ……?」

「生の果物検疫通る訳ないでしょ! バカなの?!」

「えー! じゃあこのミオリネトマトは?」

「没収です!」

「タバコは2カートンまで大丈夫でしたよね?」

「……関税は掛からないが、学生がタバコって時点であかんやろ……先生こっちです! ヤニ持ち込んでる不良学生が!」

「……セブンスター(せった)とは中々渋いな。先生の為に用意してくれたのか、有り難く戴いておこう(にっこり)」

「当フロントは全面禁煙ですが……(ドン引き)」

 

アスティカシア高等専門学園は、比較的金持ちの子女が学ぶ学園である。その為普段は特権的待遇(現代の外交官の様に不逮捕特権や手荷物検査スルーなど)を持ち、無茶苦茶する奴が割と多い。社会科見学は実際特権を剥ぎ取り、社会ではこういう事したらダメですよと言う常識を教える側面もある。

 

案の定、手荷物検査場は大混乱であった。

ピコーン

「ちょっとちょっと、お嬢さん。そのバックに入ってるのは……?」

「へ? 熱線銃(ヒートガン)だけど?」ソフィはきょとんとした顔で当たり前のように答える。

「……えー、あのぅ……ヒートガンって聞こえましたが?」

「うん、護身用の♪」

事もなげに腰の後ろに付けたバックパックからデザートイーグルぐらいのサイズの大型ヒートガンを引き抜く。警備員の顔色は一気に青を飛び越えて紫色である。どこが護身用だ。軍用品だろそれ!

「バーン!」人差し指はトリガーにかけず真っ直ぐ伸ばす。ミリオタ仕草というか、正規の軍人訓練を短期間であるが受講した2人はこの辺の仕草は真面目である。だからって銃口を敵以外に向けたらいかんのだが。

無論茶化して撃ったフリをしているだけだが、検査官の腰はそれだけで崩れた。尚、このサイズのヒートガンだと人間に向けて撃ったら半身が蒸発する。

たっぷり20名ほどの保安官に囲まれた後にソフィが種明かしする。発振部を抜いた不稼動モデルで弾(弾……?)は出ない。亡き父の形見で……と言う話なんだが勿論別室に連れて行かれてこってり叱られた。フロント出るまで保安場預かりである。

「ちゃんと綺麗に磨いて大事に保管してよ! 私のだかんね!」

と、【いつもの様に】ソフィが騒ぎを起こしてノレアはテングノイド鋼のカードをトランプに紛れ込ませて手荷物検査をすり抜けた。ガンド天狗の天狗ビットの様にガンド接続でコントロール可能なブラッディカードだ。

保安場を抜けると監視カメラを気にせず一路保安場の倉庫に向かう。カメラはロウジの手により無効化されている──筈だ。

手荷物検査で取り上げられたら取り返せばいい。テロリスト時代に覚えた抜け道だ。ヒートガンの発振機は分解して荷物に忍ばせてある。しかしデカいヒートガンを見つけ出した職員たちは、そちらに気を取られて肝心な部品を見逃した。議会機能があるフロントの割には警備が甘い。ノレアはちょっと呆れたが、安全性が高い建物や地域であればある程保安検査は雑になるのだ──筆者は昔歌舞伎町で警察官の職質を受けたことがあるが、好意的に「お仕事ご苦労様です!」と身体検査を受け入れて、お巡りさんも「ご協力ありがとうございます」と友好的に職質を終わらせた後……ポケットの中に段ボール分解用の小型折り畳みナイフ(サム・ノッチ付きで片手で開閉が出来、ブレードの固定バネも装備した割と本格的な奴)入ったままで戦慄したことがある。たまたま本人もど忘れしてて挙動に不審な点が無いから見落とされたのであろうが、案外この様な検査も定式化してルーチンワークになると見落としが発生してしまうのだ。特に警察官は警察官を見た悪党の僅かな挙動に違和感を感じる特殊能力を持っているので、職質に気軽に応じるとセンサーが鈍るバグがある。悪用はしない様に。

 

【不稼動品】

パソコンなんかでも輸出入の時に真面目にユニット単価書くと金額に応じた関税取られるが、CPUやメモリ抜いて「パソコンとして動作しない」状態にするとユニットコストを低く申請しても問題視されない。CPUだけ手荷物として運んで現地で組み込んだら良いのである。どれだけ高額なコンピュータでも動かなきゃガラクタなのである。

ただ、不稼動品でも商品価値(commercial value)があると普通に関税掛かるし持ち込み限度金額の制約を受ける。台湾から帰る時に20枚ぐらいサーバー・ワークステーション用の高額基板持ち込んだ時には流石に止められた。調達コストが100万円を遥かに超過していたからだ。

 

エリーゼとプルは「高度義肢装着者用窓口」を通過した。別に身体障害者という訳でも無いのだが、まだ法制度上「ガンドを用いたアンドロイド」という存在は僅かしか居らず、彼女たちは極めて機械比率が高いサイボーグとして扱われている。担当官は余りのガンド比率の高さに「凄まじい事故か何かで肉体の大部分を喪失した」ものと誤解。涙を湛えて「頑張ってね、お姉さん応援してるから」とエールを送るのだが……

「わざと強度落としたプルはともかく、ボクはナマ肉の皆さんよりよっぽど頑丈なんだけどなぁ……」

 

エリーゼも、ガンド天狗に変形可能なのである。




【ガンド天狗】
実は水星の魔女本編含めて「カルド博士のガンドの理念」に1番適合した存在が現時点でのガンド天狗だったりする。ガンドを服の様に脱ぎ着して過酷な環境に適合したり、状況に応じて深海探索ガンド天狗(河童か人魚では?)や宇宙開発用ガンド天狗スーパー1にもなれる……おかしいな、ギャグ設定の筈だったのにそのギャグ設定キャラが1番SFしてないか?



連絡帳】今日から出張なので、投稿頻度が落ちるかも。
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