怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】 作:PureFighter00
グエルとラウダが旧大国アメリカのスミソニアン博物館に倣い、MSの歴史博物館を建造しようとし、その際に関係各方面から古いMSを募ったところ議会連合からキャリバーンというポンコツガンダムが出てきたと。議会連合は既にエアリアルの様なデータストームの発生しないガンダムの量産が可能であり、その技術を穀物メジャー・カーギルが主催するAMESが保有している事からキャリバーンの放出を決めた。
で、その譲渡と再整備に関わった「愉快な魔女2人」の話が元ベネリットグループのヒューミント要員(クワイエットゼロ建造の為にリストラされた人々)経由で地球の魔女に知られてしまい、その動きを察知したカーギル情報分析ユニットがキャリバーンの奪取若しくは破壊を決めた……
これが◯ーてぃーぺあシリーズ冒頭で行われていたブリーフィングの内容である。何故かラヴリーエンジェルの2人は理解していないのだが……
【ネオ・ホワイトハウス前】
ネオ・ホワイトハウスはスペースワシントンD.C.に建築された前衛的な大統領の城である。余りに前衛的で見たものが皆呆れて口が塞がらない異様を誇るのだが、現世ガノタの皆様が見たらまた別の意味で口が塞がらないであろう──それはズム・シティにあると言うジオン公国公王庁瓜二つであった。
「見たまんま
「──何考えてあんなデザインにしたんだろ」
本作世界では発生しなかったのだが、アニメ本編で「一発ならば誤射である」みたいなロクデナシ発言した悪党が住むのだから、まあまあ良くできたデザインであろう。ソフィ、ノレアだけではなく、エリーゼとプルまで「あんだけ無茶苦茶なデザインだと爆破破壊しがいがあるなぁ」と物騒な事を考えている。余りに破壊しがいがあるのでキャリバーン奪取という大元の目的は完全に消え去った。
「
突然秋田弁で話しかけて来た男はいかにもな東北人の容姿をしていた。大柄で木訥を絵に描いたような風貌。日本人にしては顔の彫りが深く眉毛が長く、色白の肌。ポイントポイントを見ればエラン・ケレスに似ていると言っても差し支えないが、アレを雪深い秋田の田舎で幼少期から育てたらこんな感じの如何にも
「え?」ソフィは目をパチクリさせた。なんだこの田舎モン?
「ゴローちゃん、VBに就職したんじゃなかったの?」
「プル……お仕事の邪魔しちゃダメだよ……」
「ゴローって、5号?」
「みんな久しぶり、そして初めまして」
「もう! そうならそうと教えてよ!」ちょっと涙目なノレアが抱きつくと、エラン・ケレス・ゴローは困惑した。そして察する。また話聞いてなかったんだな、ノレア……
ソフィはあからさまに話を聞かないが、ノレアは聞いてるフリして話を聞き流す。デートの時もしょっちゅう話を聞き流して他の事を考えている。興味があれば話を聞いてくれる(尚、それは奇跡的な事)ソフィの方が扱いやすいまである……ゴローは天を仰ぎながら嘆いた。とんでもない奴好きになっちゃったなぁ。
「皆さん。ネオ・ホワイトハウス見学ツアーへようこそ。学生の皆さんはこれからハウス内見学となりますが、若干2名は入り込むと破壊工作するから立ち入り禁止です」
「えー、なんでよー!」
「──まだ壊すと決めた訳じゃないよ?」
ひくっ……「結果的には壊れるだろ。あのサルども誘導して避難とかお断りだね」
「サルだしスペーシアンだし、埋めたらダメなんかな?」
「──無かった事にしたいよね、存在を」
「カーギルが人殺しは御法度だろ。サルだって飯食う限りは生かしとけって話になるんじゃないの、カーギルなんだし」
「ちぇーっ……壊し甲斐がありそうなのに」
「──仕方ない、キャリバーン破壊で我慢するか」
「……おかしいな、ウチでのブリーフィングでは奪取が第一目的だった筈だけど……」
「僕たちの遠縁の親戚だって言ってるでしょソバット!」
エリーゼの放った超近距離高速ソバットは空を切るのだが、勢いよくかわしたソフィの後頭部がノレアの側頭部に見事ヒット!
これは陸さんとの軍事教練中に発覚した彼女たちの才能なのだが……ソフィとノレアが互いに意図せず【接触】すると、彼女たちは未来を見る。それは「状況が最小の被害で最大限平和になる」未来の姿なのである。
今回見えたのはMSコクピットにいる泣く赤子と、直立不動の体勢で後ろに倒れるMS、スレッタの鉄拳制裁を食うソフィとノレア。ケナンジ、デリング、プロスペラに拳銃を向けられ、何処から持ち出してきたのかスーパーバズーカをこちらに向けて引き金を引くミオリネの姿だった。
「いたたたた……」
「──痛がってる場合じゃないよ、ソフィ」
「なんで私たちがみんなに狙われるんだ?」
「──事態収集の人身御供になれってこと?」
そして、エリーゼのガンド耳が聞き覚えのある赤子の鳴き声を捉えた。
「……ライブラリ検索……これ……フレディ君じゃない?」