怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】   作:PureFighter00

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呑気な話から剣呑な話に。

【──】
他の作家の皆さんの話見てて、──がアンダーバー【__】だったり、長音記号【ーー】だったりするの見かけるんだけど、──はiPhoneとかだと「けいせん」から変換するですよ? まぁ、FEPにコピペで変換登録したら楽かも。


ドローン戦争

ナス高校庭を巨大なタイヤを備えた4輪駆動のジープの様な車が疾走する! バウンバウンと車体を揺らし、5台が争うかの様に砂塵を巻き上げ……

 

ラジコンというか車型ドローンなのだが。タミヤ製ワイルドウィリーVR4。初代ワイルドウィリスのデザインはそのままに、ドライバーのヘルメットがVRバイザーと連動して動く凝ったドローンだ。

 

【ジープの様な】

ジープは実は車種ではなく車体名称というかブランドなので。

 

「そういやさー」ゔぃぃぃん

「なんだいミハさん」ずさぁ!

「なんでドローンにパーメット使ったらダメなん?」バウンバウン

「キャリどのー」ヴォンヴォン

「第二次ドローン戦争から禁止ー」きゅっきゅっきゅっ!

「ここでハンドルを右にっ!」

 

第一次ドローン大戦は「歴史上最も戦闘員の安全に配慮した戦争」と揶揄される大戦であった。兵士の遺族年金が高騰し続けた結果として、戦車もドローン、空母もドローン、戦闘機も爆撃機も迫撃砲もドローン。ミサイルだってドローンである。それどころか後方整備基地もドローンで運用されて、兵士は毎日勤務を終えると自宅に戻って家族団欒を楽しみ、遠く離れた自分が参加した作戦のニュース報道をテレビで観るという何とも【兵士にとっては】長閑な戦争だったのだ。

 

 

【長閑な戦争】

実はこれ、100%嘘話ではなく実際米軍が研究中(しろめ)

 

 

無論、戦場にされた方はたまったものではない。戦場になり実弾が飛び交い爆弾は弾けるのだ。実際問題人は死ぬ。また、ドローン(を操縦している)兵は絶対に死ぬ事は無いので果敢だ。もちろん戦場での行動は監視されており非戦闘民殺戮などは処罰対象だが、自分はケガ一つ負うことは無いので子供を使った自爆テロに怯えてうっかり無辜の子供を撃つことは無い。そしていくら倒しても倒しても倒しても異常な工業生産力でドローンは工場から出荷されてくる。故ソヴィエトの畑で採れる兵隊より酷い。本当にキリがない。チート国家アメリカの無慈悲な資本主義パワーで敵国は地図から消えた。【そして戦後統治もドローンだった】もうやめてくれ!(涙)

この様な超大国の控える気のないドローン戦術に世界は震え上がった。これを仕掛けられたらどうしようもないし、何か対抗策が必要だ。

更に不味いことにアメリカはA.S.40年の宇宙議会を即時国家承認してパーメット関係の技術交換契約樹立。泥棒に追い銭というか、火に油というか……パーメットで遅延無し通信とか、どうしてそんなご無体な事を(号泣)

 

もう、国家の独立や国民の意思は存在しない。アメリカが黒と言えば何でも黒になる。何故なら黒と難癖つけられたらパワーゲームで黒になってしまう(余り現実世界と変わんねぇんじゃないかな感)

故に、その他の国は密約を結んだ。対米包囲網。

 

 

第二次ドローン戦争の戦場になったのは、島国日本だ。

両陣営共にドローンを用い、互いに(兵士は)死者の出ない安全な戦争。戦場となった日本だけが死者を積む。遅延なきドローンを用いたアメリカと、今やアメリカをも凌ぐ工業力で兵力を注ぎ込む中国。スォーム攻撃は中国が開発したドローンのマスゲームだ。そしてある時点からアメリカの無敵ドローンに致命的な問題が見つかる。

 

「ほぅ、そりゃ興味深い。昔はパーメットコントロールのドローンあったんだ?」ハンドル切りながら思わず身体を傾けてしまうミハイル。

「むしろ欠点なんて無さそうだけどね」遅れてトルケルもハンドル切ってドローンの中にいたら感じるであろう横Gに耐える様に身体を傾けた。

「そのドローン操縦の時に思わず身体が動いちゃうのが、ね」

 

レースゲームなどをしていて熱中すると、思わず身体が動いてしまうなんて経験をした事は無いだろうか? 人間は三半規管だけではなく視覚情報などからも身体に掛かる力を予想して身体を動かしてしまう。テレビやモニタの画像と分かっていても咄嗟にボールが飛んでくる画像を見れば身構え、落下していく画像を見たら浮遊感を感じる。階段を踏み外す夢を見て、寝ているのに膝が反応した経験した事は無いか?

パーメット通信によりラグのない通信ができる様になった結果、没入感が増し、更に一体感が増した。その結果「受けているわけでも無いダメージ」を感じる兵が出始めたのだ。パーメットの「情報共有」が悪い方に働いているのかもしれない。

 

「あー、ありそう」

「マリカーとかでも思わず「痛っ!」とか言っちゃうアレか……」

「中国側では出なかったらしい。量産のためセンサー類は安いの使ったからだと思う」

 

出ていても出ているとは発表しないでしょ(悟)

 

軍医は悩んだ。アメリカ市民はこんな楽で人命を尊重した戦争で兵士が腰抜けになったと罵った。兵士は抗論した、我々は魂を傷つけて戦っているのだと。政治家は困った。

 

 

【Quake酔い】

実は解像度低くても問題は起きる。高低差の概念入れたFPS Quakeではモリモリ上下動する画面や敵と突然遭遇する緊張感から「三半規管からの平衡感覚と視覚からの平衡感覚が齟齬起こして」車酔いと似た不快感を感じる(慣れない内は30分ぐらいでゲーム続行不能になった。

 

 

思想対決の側面もあった第二次ドローン戦争は泥沼化した。利ではなく理で対立すると互いに引き下がれなくなるのだ。

 

戦火はアジア圏のあちこちに飛び火した。

アメリカが日本にかかりきりで他の地域に軍事介入出来ない今なら、武力的手段で問題解決できる……そして中国がパーメット通信機の解析に成功して対パーメット通信ジャマーを完成させたのだ。また更にアメリカ側も対パーメットジャマーやドローン(を操縦する)兵の負担軽減を目指して自意識をドローンに転写するレプリヒューマン兵計画を実施(これは対中国戦における人的資源差を埋める意味合いもあった)

 

 

──認めたく無い事実であるが、戦争は技術発展を促進する側面は少なからずある──

 

 

戦火に焼き尽くされた日本人は宇宙に疎開した。人口の半分が脱出したと記録にある。地上側が戦争に明け暮れる中、宇宙は安全であった。

流出した人口を受け止めるべくフロント建築は急ピッチで進み、工業プラントは24時間操業……戦争特需という奴だ。過酷な宇宙でのメガストラクチャー工事の為にモビルクラフトより大型なモビルスーツが量産され、ここに巨大ロボというアイテムに殊更(ことさら)高い親和性を持つ日本人が加わって何も起きない訳が無く……

 

 

元日本人義勇兵(ボランティア)、第13独立部隊が立ち上がってしまったという訳だ。




日本人だと憲法9条により自衛権行使しか出来ないので、中国本土攻撃出来ない。アメリカは超驚いて9条改正を勧めるも左派の妨害で頓挫。結局「日本人がやらないのに何故アメリカだけで大陸攻略するのか?」という話になって日本が戦場になったという訳。勿論中国はそれを織り込み済みだし、論調コントロールでそうなる様誘導した。
日本人左派は最初に宇宙に脱出して安全な所から9条9条言っている。また、右派も「所属が宇宙になったから9条縛り無し」という事で宇宙国家側から日本再侵略と中国攻撃を主張したりした。
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