怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】 作:PureFighter00
……ガンド天狗が大暴れする話がなんでまた……
第二次ドローン戦争により地球は大幅に文明退行した。
戦争で兵士が死なぬ様に配慮した結果は、皮肉にも他国を舞台にする双方の根絶戦争だったのだ。人々は次々と地球から宇宙へ移り住んで行った。従来であれば自国の防衛戦闘でもなければ「ひたすら戦争を続ける」前に「死傷者の多さから」嫌戦ムードが醸成され世論は停戦に傾く。この
更に言えばパーメットだ。地球上では産出しないこの物質により地球側は宇宙側に戦略物資を押さえられたも同然。当初棄民扱いだったスペーシアンは富裕層となり、ここにキリスト教が思想的レコンキスタを仕掛けたものだから、ネオペイガズムに傾きつつあったアーシアンは倫理的に劣った存在で、彼らは愚かにも自滅の道を歩んだ……異端だからだ!などとキリスト教復興派は主張した。
スペーシアンはびっくりした。彼らには無駄に広い宇宙があり、そもそも領土欲は無い。初期のスペーシアンはどちらかと言えば宗教より科学技術を信奉する科学主義体制であったし、地球自身が持つ「重力と言う海」で地上から隔離されていただけである。対岸の火事に過ぎない。
釈然としない物を感じながらスペーシアンはアーシアンに復興支援をした。勿論ただの持ち出しでは困るので、支援の結果スペーシアン企業が儲かる様にした(これは現代の後進国支援でも良くあるパターンである)
当初は誰もが良かれと思って始める。ただ、善良であるが思慮が足りぬ為に不幸な結果が生まれてしまうのだ。
スペーシアンは各国の自治自衛を助ける為にMSを供与した。そしてそのMSを侵略目的で使う者が出るから侵略された側にもMSを供与する。するとスペーシアンはアーシアンを出汁にして利益を上げていると糾弾された。ならばと一切供与しなければ見殺しにするのかと糾弾される。
結論として宇宙議会が選択したのは、地上の戦争行為に片っ端から口出しやら関与して戦争自体をコントロールしようと言うありきたりな形になった。人の持つ欲望が戦争の引き金になるならば戦争根絶は無理だ。ならば被害が最小になる様制御する他無い。徹底して戦争行為が損になる事を骨の髄にまで教え込まなければ、戦争は根絶できない。
まず、戦争で人が死なないと言う状況が発生しない様にしよう。戦死者が増えれば嫌戦ムードが高まり自然と戦争は終わる。
次に戦争すればするほど貧しくなる様にしよう。
──それは確かに一つの「平和に至る道」ではあるが、巨視的な平和と個人の幸せは必ずしも一致せず、ヒトは個人の視点から物事を評価する。
これが後に戦争シェアリングとなる平和推進プログラムの最初期の形だった。時にA.S.80年代。宇宙側はやたら広がってしまった宇宙の人類生存圏統治の為に、管理エリアを分割自治する方針に切り替えていった。
そもそもの問題として地球にも貧富の差はあり、平均して貧しい地球上にも少しは金があるもの、まるで余裕がないものもいる。段々と悪化する地球の経済状況に貧困層は恨みを募らせた。戦争指揮する自国指導者へではなく、繁栄を謳歌するスペーシアンへ向けた恨みを。
「確かになぁ。水星来るまで宇宙こんな不便なとこあるとは思わなかったよ」
「基本的には太古の昔の宗教家が言った産めよ増やせよ地に満ちよは正しいんだけど、地面の面積で上限決まっちゃうもんな。宇宙みたいに広ければ話し別だけど」
「だから宇宙開発初期に「みんなで共同して」やったのが間違いだった気がするね。各国が宇宙開発で鎬削ればそっちにリソース割いて戦争には向かなかったかも」
「投資先間違ったんだね」
「自分たちで伸びてく余地に蓋した感じか」
「でも、今更間違いでした、セーブポイントからやり直しまーすって訳にもいかないし、今の段階から何が正解でどっち行くか決めて物事進めていかなきゃ」
「キャリバーン君の作戦は?」
「水星だってマシには出来るんだから、同じやり方で地球もリブート出来るんじゃない? 惑星には惑星の良いところがあるし、今のところ何しなくても人類が住めるの地球ぐらいだし。生存のためのインフラ整備しなくて良いのは本来凄いアドバンテージだよ」
「アドバンテージが大き過ぎて増え過ぎたのが不味かったのかなぁ」
「また増え過ぎて戦争起きても困るね……」
「一つは地球に縛られず、宇宙もそんなに悪くないって知ってもらう事だと思う。初期の宇宙開発がなかなか進まなかったの環境が劣悪だと思われてたのと、それなりに実際劣悪だったのが原因だし」
「あとは住環境維持コストが低いのを活かすか。農産プラントみたいに近代工業化を進めたら地球の方が食料生産コスト低くなるでしょ」
「いや、それは輸送コスト考えたら……あ!」
「あるだろ、俺らが学んでる