怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】 作:PureFighter00
【ハートチップル】
東日本限定販売のスナック菓子。強力なニンニク風味が特徴で、密閉閉所で食べると気分が悪くなる事がある(経験談)
金星行くまでの間にスレッタがどの様に入手したかはスレッタ・マーキュリー26の秘密の一つである。
僕たちが暮らしていたペビ・コロンボ23は水星の周回軌道上にある開発拠点の一つだ。人里から遠く離れた田舎の基地で宇宙港も小さめの物しか存在しないし、地球-月の定期航路や月-火星軌道などの定期航路を飛ぶ定期便の様な巨大艦船は着岸できない。とりあえずスレッタ姉さんはタグボートでさんふらわあに乗船して、金星軌道上で機材を運ぶ僕らと共に大型船に乗り継いでアスティカシア高等専門学園に向かう(月でまた乗り継ぎがあるのだが)
これには現実的な要請もあるのだが、もう一つ裏の理由がある。スレッタ姉さんはすぐにガンダムエアリアルのコクピット……通称
「難しくて答え合わせまで出来なかったー……でも3冊やったからエアリアルいいよね?」
ちょこんと膝をついてスレッタ姉さんが可愛らしく問いかける。タヌキの化かし技だ。騙されないぞ!(僕は警戒の意味を込めて両眉に唾を塗った)
パラパラと問題集を見る限り、手を付けた事は間違いない。僕は採点やる事にしてスレッタ姉さんにエアリアルコクピットへの入場を許した。
……何です? そのリュック?
問 パーメットコントロールがモビルスーツ操縦の基本となった理由を開発の歴史を踏まえて書きなさい。
スレッタ回答
あっ……あのタヌキ娘ぇーっ!
とりあえず回答埋めとけばいいやですっ飛ばしやがった! コクピットハッチは施錠! やだこの子戦闘モード選択してるっ! 中で何してんだと僕はコクピット内カメラにアクセス……ゼリー飯食いながらレースゲームしてるぅぅう!
「ここでインド人を右にっ!」
インド人じゃないよ、ハンドルだよっ!
たっぷり24時間後、スレッタヌキは捕獲された。チューブ飯やゼリー飯は汚物処理の手間を省く為に極力排泄物が少なくなる様調整されているが、100%ではない。注意深く周囲を「ガンダムエアリアルのセンサー」でサーチして、こっそりトイレに向かう彼女をガンド天狗化した僕(無論、僕の存在はセンサー表示に欺瞞をかけて消した!)が捕まえる。
「娘ぇ!(激怒)」
「はははははぃぃいっ!」
「ゲームばかりしとらんと勉強をせぇ勉強を!」
「ち……ちちち違うんです天狗様! こっ……ここコこれには深ーい理由が」
「無いだろうが、何処にも無いだろうがっ! なぁにがインド人を右に!だ。その前にアクセルベタ踏みしてないだろ!」
「いー? なんでそこまで?」
「この僕、ガンド天狗様に見通せぬものなどないわっ! ハートチップルも禁止じゃ禁止! ニンニク臭が染み込むだろがっ!」
「えーっ、超美味しいのに……」
僕の中にハートチップルの食いカス散らかすとか許し難い。
僕はハートチップルの持ち込みを検出したら大音量で抗議するコーションプログラムを追加した。
後日、暗号化したコクピットハッチ解放コマンドを作成中にスレッタが小声で報告しに来た。
「ガンさんヤバい。エアリアルに何か盗聴器が仕掛けられてるみたい……私の楽園が覗き見されてる……乙女のプライバシーの為に防諜システムの強化を……」
「乙女はモビルスーツのコクピットで居眠りしてヨダレ垂らしたり、勉強サボって漫才見ながらゼリー飯ちゅうちゅうしたりしません!」
「えー! 何で知ってるのガンさん! プライバシーの侵害だよー! 私乙女よ! エッチ!」
「戦闘機械のコクピット内は常時録画されてます。基本です。なんなら教科書に書いてある。自室ならともかくコクピット内で引きこもるのはもーやめなさい!」
「……私の
「進めば二つ!」
「引けば一つ!(条件反射)」
「引き篭ったら?」
「……んー……沈思黙考でボーナス3つ?」
ゲームや動画や漫画読んでるやん!
「0です。ゼロ。24時間シャワーも無し徹夜でクマ作る様では乙女的にマイナスすらある!」
月面のトランジットに到着するまで、似たことが週平均2回繰り返された。まさか僕もここまで仕上がったガンダムエアリアルに更なる改良が必要だとは思いもよらなかった訳で……主に、メインパイロットの問題是正の為と言うのが泣ける。
【眉に唾する】
人を化かす怪異は、数の多いものを見ると数えずにはいられないと言う謎の伝承がある。その為民間に伝わる俗習として魔除けで籠(目を数えずにはいられない)とか豆(やはり数を数えたくなってしまう)を配置したり、眉毛の本数を数え難くして化かされるのを防ぐと言うライフハックがあるのだ!(なんでも、眉毛の数を数え終わると化かされるのだとか)
タヌキやキツネに化かされそうになったらご活用下さい。タメになるネ!☆