怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】 作:PureFighter00
【登場人物解説】
ダリルバルデくん
今、一番エアリアル(ガンさん)が気になるあの子。機体開発コンセプトがエアリアルやルブリスと全く違う方向なので、MSであるエアリアル君は凄く気になる。意思拡張AIは本作21話「宙港審査」でガンさんが渡したエスカッシャンのデモ用データから要素ぶっこ抜いて急造したβ版であり、スレッタやエアリアル的には見知った挙動ではあった。
エアリアル的には力の強い「弟か、年下の従姉妹」的な感覚をほんわかと抱いている。(だから見出しにもクン付けしてる)
本作設定だと、僅かながら意志の欠けらの様なものを持ち、見た通り割とまだ駄々っ子である。グエルパンチで凄くびっくりして多少は気質が改善されると思うのだが……
尚、自動操縦になったのはAI側の最善手を強制採用するアルゴリズム組んだ為。本来はAIの予測する敵攻撃パターンと対話しながらパイロットが行動を選択するのだが、開発側が「AIの最善手で良くね?」と人間の判断仰ぐとこを省略して最速反応優先したのが裏目に出た。
今、ガンさんのシミュレータ室(ガンド天狗変身ユニット)とガンダムエアリアルは、「まだスレッタが所属寮を決めていないため」学園の備品であるデミトレーナー格納庫で居心地の悪い日々を過ごしていた。
調査員の報告によれば、当人入学のしおりに書いてあった話を全く忘れているらしく、メカニックや経営戦略の友人全く作ってないらしい。
何故かと言えば、彼女の「学校認識」はアニメやドラマ、漫画によるものが殆どで、アスティカシア学園みたいな特殊例を知らないから、である。僕の手にしている学習プログラムに依れば、そろそろチームワーク試験がある筈で……スポッターとか居ないとそもそも試験にならないのだが。
一応、
「あの子、必要にならないと動かないからほっときなさい」
であった。試験受からなきゃ留年しちゃうから、流石に頑張ってお友達増やすでしょ……親タヌキ流石だなと言わざるを得ない。また、総監督から別指示があった。
「伝統的にアス高では地雷回避試験で悪戯する事になってるけど、それ伝統だから邪魔したら駄目」
……なん……だと……?
なんでもMSの扱い方(保管の仕方?)を叩き込む為のもので、自分の機体の事前チェックやメンテナンスの重要性を叩き込む為の教育的配慮だという。
確かに……ダリルバルデくんと戦い、右腕損傷したガンダムエアリアルをスレッタは放置している。水星ではシン・セーの社内備品だったから僕らがメンテナンスしたり修理したり、改装を勝手にやっていたが……今はスレッタ姉さんが持ち込んだ私物扱いなので、実は僕も治したくて仕方ないのだが……放置する様厳命されている。
今まで見たこともない新型機に触れる事はメカニック科の子にはいい刺激になるし、MS修理のコストを知る事は経営戦略科の子の経験にもなる。パイロットもただ勝てば良いのではなくコストを意識した戦い方を学ばねばならないし、恐らくだが「出来るだけ損傷が少ない勝ち方をして、人命や機体の大切さを体感させる」という意味もあるのだろう。
むぅ、割とまともだ。
という事で余りに暇なので、僕はガンド天狗として学園内を視察する事にした。
正直に言おう。アス高最悪だ。
僕は一応MSの中の人であり、人間ではない。だからこそ人間は異物であり「彼らがアーシアンだスペーシアンだ」というのは些細な違いだ。皆は人間として家の庭に住む蟻の細かな学名の差を気にしたりするだろうか? それと同じで僕は肌の色や性別、生まれや学力で人間を区別しない。人間は人間でそれ以上でもそれ以下でもない。みんなもご家庭用ゲーム機を全て「ファミコン」と呼んだり、携帯電話やガラケーを区別せず「電話」と呼んだりする人を見かけたりしないだろうか? 僕はある意味そんな感じで人間を見ている。見方を変えれば超人道的で平等主義者に見える事だろう! 実態は「自分と違い過ぎるので細かな差異が気にならない」だけである。
その僕が見て、学園内は理不尽な差別が罷り通っていた。アーシアンが特に差別を受けてる。僕には理解不能な形で差別を受けてる……ああ、これがスクールカーストか。スレッタ姉さんが嫌いな奴だ。
ニコニコしてたからボディブローとか、視界に入るなとか散々ですわ。とりあえず僕は生意気かつ倫理的に問題があるスペーシアンを軽い罰としては樹木のかなり上に引っ掛けて放置とか、天狗スラスターで高空(と言ってもたかが知れているが)まで持ち上げて自由落下を体験させて腰砕けにするなどした。
ガンド化しちゃうとかはしてないのでまだ軽い方だ。まぁ、ちょっと色気づいた男子の髪形を丸坊主にするのはやり過ぎたかも。次回は丸刈り後に縦ロールのカツラをプレゼントする事にしよう。
10人程度シバいたぐらいで学園内の警備が厳重になった。こ生意気な学生も一応アスティカシア学園外ではベネリットグループ内企業のお偉いさんの子弟である。クソガキ様ではあるがセレブなのだ。彼らが立て続けに制服の股間を生暖かい液体で濡らす事態は、アスティカシア学園の警備体制としては問題がある。僕としては警備レベルより道徳や倫理教育の底上げが必要だと思うのだが。
警備レベルを上げる事自体は総監督のテンペスト
「フンっ!」
……という事で、今僕は警備の操るモビルクラフトをビーム薙刀でバラしている最中である。
「……て……天狗……天狗の仕業、だと……」
「愛宕の大天狗様よ! 僕を倒したくばMSでも持って来るのだな、ワッハッハ、ワァーッハッハ!」
MSが学園歩く世界なんだから、警備もMS配置するべきだよねー(素)