怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】 作:PureFighter00
本作作者である私の見立てでは、エアリアルはガンダムではない。「機動戦士ガンダム」なのに主役機がガンダムではないってのが後半のビックリどんでん返しに含まれると見てます!
「ガンさーん! エアリアルはガンダムじゃないよね!(涙)」
いやはや、スレッタ見違えたなぁ。
僕はとりあえず「ミオリネちゃんに1発カマして主導権を握ろう」と言い出した専務達を連れてスレッタ姉さんとミオリネGT氏にご挨拶に行く事にした。尚、専務や常務は時代劇に出てくる越後屋に似た面構えをしている。
「どうも初めまして、ミオリネ・レンブランさん。シン・セーの専務をやらせていた「そんなにコピー難しいの? エアリアルって」
おおっと、カマすつもりがカマされてるよ専務!
「あくまでエアリアルはエスカッシャン
ここで常務と顔を見合わせてしまう辺りで2人とも腹芸に向いてない。あかん、ミオリネ氏の方が上手だ。
「いや、ガンドフォーマットを用いたモビルクラフトの量産計画はあるんですよ? MSに使わなきゃガンドの協定に抵触しませんし」
「それは初耳だな」
デっデリング総裁!
「確かに協約には抵触しないしカテドラルはあくまでMSにしか関与はしない。しかしそれは報告を怠る理由にはならん」
「データストームは弊社のAIで完全制御しましたし、機構としてパーメットリンク2までしか利用できません。安全第一、指差し確認ヨシ!な弊社が危険なものは作りませんよ」
「詳しい話を聞きたいところだな、
密かに僕は専務を尊敬した。デリング総裁を前に一歩も引かないとは大したもんだ! 胃に穴は開いたと思うが。
【VIP向け小部屋】
「どこで拾った?」
着席して間髪入れずデリング氏からの火の玉ストレート!
「何を仰いますやら……」
「腹芸は通じんぞ。あれはヴァナディース系の機体の発展だな」
見透かされとるがな!(焦)
「水星近辺で、とお答えしたらご満足ですか?」
「専務!」
……専務が常務を手で制する。腹を括る時が来たらしい。
「先に懸念事項を説明しましょう。エアリアルはガンドフォーマットでコントロールしている機体ではありません。13年前水星で拾った直後にパイロットへのパーメットリンク機能は切りました」
「何故だ?」
「協約故に……と申し上げたいが、もっと切実な理由があります。そこにいるスレッタ・マーキュリーが年中コクピットに入り込んで自室の様にしていたからです──」
ええっ、私のせい?!とタヌキ娘はビックリしているが、情けない事にこれは
「入り込まれて勝手にパーメットスコア上げて廃人化されては堪らない……無理にコクピットから引き離せばギャン泣きしますし、当時から水星には託児所なんかありませんでしたから。苦肉の策です。最初期からアレはガンダムでは無いのです」
「ふむ……筋は通っているな」
「なんでコクピットなんかに入り浸ってたの?」
「それは僕が話そう。元々あの機体は実験機だったらしく、内部に実験データ蓄積用のバカみたいな記憶容量があったんだ。そこにダウンロードしたアニメや人形劇の映像を保管してた母娘が居てね……」
「吸い出せばいいじゃない?」
「ペタバイトクラスのデータを?」
「3〜4ペタぐらい……」僕は悲しげに首を振って答えた。
「ミオリネさん、桁が2つ違うんだ」
僕は視点の定まらない目で虚空を見上げた。カルド博士はデータストームの解析の為に凡ゆるバイタルデータやデータの流れのログを取ろうとルブリスの中にちょっとしたデータセンタークラスのストレージを入れてしまったんだ。
僕もまぁよく集めたなと思う。シン・セーのメンバーは
子供を、幼子を育てた経験があれば皆共感できる筈だ。泣く子をあやす道具が如何に偉大であるか。先進諸国において、子育ての苦労の75.84%が泣いた子をあやす苦労であると言うのはWHOやユネスコの資料にも書いてある(諸説あります)
「別に拾った様なものでしたしね」
「整備運用出来ないなら、スレッタのゆりかごでも構わないかなと」
デリング氏は凝り固まっていた。こんな姿を晒すとは意外だが、デリング氏とて人の親。泣く子には敵わないと云う厳然たる事実を痛いほど理解しているだろう。2時間おきに泣くからね、夜でも。歳取ってからの子供って下手すると育児ノイローゼになる程大変だよ?
今はこんなミオリネ氏だが、彼女にだっておしめやパンパース時代があり、イヤイヤ期があり、泣き止まぬ時はあったのだ。
「ゆりかごにパーメットリンク、要らんでしょ? 我々はそんな理由でエアリアルから機能を取り去りました。これがエアリアルがガンダムではない本当の、情けない話ですが事実偽りないお話です」
「そっ……その割にはパーメット流量が……」
「それは群体制御系でガンドフォーマット使ってるからですな」
「ログは取ってあります。パイロットへのパーメット流量制御は
「変よ、それならエアリアルがあんなに自由に……」
「はっきり申し上げましょう。エアリアルの機能は解明し尽くされては居ません。仰る通り『そんな事が出来ていたなら』我が社はベネリットグループに所属している意味が無い。シン・セーグループを立ち上げている」
「ある程度は解析しているのか?」
「どの程度でしょうかねぇ? 底が見えないので我々も今いる所が3合目か8合目か分からんのです」
専務がタヌキ親父ムーブに戻った。役者だな!
「本当に害は無いのだな?」
「そこは解析済んでます。パーメットをあれだけカットしたらデータストームに関しては物理的に発生し得ません。糸電話でDDoS攻撃出来るかって話です」
「あらゆる災厄は全て大気に溶けて行きました。エアリアルの箱の中に残った最後のピース、それは……」
「──希望、か」
通常、私の創作物は2000文字50話の10万文字程度で完結するんですが、水星の魔女本編の展開から類推するに……これ、100話20万文字超えないか……(白目)