怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】 作:PureFighter00
更に追加要素が……
「こんなの一気にぶっ壊したらいーんじゃなーい?」
「……プリンスは地球寮に罪をなすりつけるつもりなんだから、ちゃんと地球寮に潜り込まないとダメだって」
宇宙空間に浮かぶフロントなのに、今はアス高も暖かな陽光が気怠げな気候になっている。そう、季節は春。体験入学の季節だ。
春に体験入学?と訝しむ読者諸兄も居られるかと思うが、アメリカなんかでは夏休み明けから新年度、新学期が始まるのである。
「手入れの行き届いた植生、クリーンな空気、清潔な道……」
「気に入らないよねー、早くぶっ壊したい」
「可愛いお嬢さん方が物騒な事無防備に話すの聞くと、おじさん悲しいなぁ……」
いつの間にか、ソフィとノレアの背後を軍人じみたカーキ色のワークパンツの男が歩いていた。2人は目を丸くする。いつ湧いた、このおっさん!
「うーん、纏う香りは硝煙と来た。君ら潜入時に誰か殺したりしてないよねぇ?」
男はボディビルダーの様にツヤツヤニコニコしている。
「ノレア!」ソフィは声をかけるとベルト後ろに隠した小型ナイフを引き抜こうとした……が、
「はい、ちょっと待ち。目標地点を見てみよう。ナイスガイがこっちを見ているよ!」
M2重機関銃がこちらを向いていた。
「殺す気かよ……クソったれ!」
「人に向けていい武器じゃないですよね……」
「いやいや、そんなそんな。【殺す気ならとっくに撃ってる】あくまでご挨拶だよガキンチョ諸君! ──敵地侵入ミッションで気を抜き過ぎだ。加古川の学校では習わなかったのか?」男は鋭く2人を睨む。手榴弾入りの花束持ってくる女児の方が気合い入ってるぜ。
「お前! なんでそれを!」
「あーら、命中だった。
「ソフィ、ダメだ。とりあえず話を聞こう。ただしこちらは黙秘で」
「手荒な事はせんよ、バックがバックだしね」
「ッ……どこまで……」
男はニッコリ笑って優しく答える「大体、全部」
テントから煮立てたミネラル麦茶の香りが漂ってきた。
「さ、ミネラル麦茶を飲むがいいさ。遠路はるばるご苦労様」
「毒とか無いから安心していい。それとも先にお電話する?」
「誰に……」
「「プリンスちゃん」」
「……」
「あらやだまた当たりだ! 今日はついてるなぁ(棒)」
「イェーイ」(ハイタッチ)
「宙港検査は完璧だった。なんで貴方達はそこまで……」
「え? 宙港検査員にスルーする様お願いしといた」
「釘刺しておきたくってねー。プリンスに」
「いやさ、MS持ち込んでるのにバレないって普通怪しまない? 世の中みんなバカばっかりだと思ってんの?」
「流石にバレんだろ……しかもガンダムだし」
「なんで知ってんだよニイちゃん!」
「クエタで相手したやんけ。おひさー」シバは手をヒラヒラさせてソフィをからかう。
「じゃあ一発迷子のお知らせ行きますかっ!」
フロント 警備部から 迷い人の お知らせです
グラスレー寮、シャディク ゼネリ様
グラスレー寮、シャディク ゼネリ様
お連れ様の、テ ロリ スーツ様を
お預かりしています
お近くの フロント 警備部まで
お越しください』
「……なんだよロリだけ区切りやがって(怒)」
「大人気ないですね、やり方が陰湿過ぎます」
「え? カラッと拳銃で脳漿撒き散らかす方が良かった?」
「死ななきゃいい事たまにはあるよ。さぁ、元気出しておっとっと食おうぜ!」
「そんなモンないんだよ! いいことなんて!」
「えー、そーかなー? 俺の見立てでは君らトカゲの尻尾切りで知らんぷりされるよ? いわゆる任務解除? 楽しんで行けばいいじゃん、オープンキャンパス」ぽりぽり
「余計な事しなきゃ、コトを荒立てるつもりないぞ?」かりかり
「嘘つけ! ナジ達を強襲するつもりだろ!」
「……なんで?」陸さんが本気で訳わからないよの顔をする。ぽり。
「……なんでって……ウチらはテロで……?」
「もう碌な戦力無いじゃん」真顔、いや本当に真顔。
「こっちの調査では金貰って食料買い漁った事になってるんだが」
「食料流したのもウチの仲間だけどな」
「え?」
「金も食い物も無いんだろ。気付くの遅れてすまんかったな!」
「え? え? 私たちはデリング……頸椎……昏睡……」
「そうか、頸椎か」はい、情報漏洩経路特定!
「殺しちまった方が楽だと思うんだけどなー。今回のクライアント様は中々楽させてくんねーや」
「そろそろ打ち解けようぜ。はっきり言うとこっちは危ない火遊びするプリンスから花火を奪って無力化したいの! 花火はバケツにぶっ込んでシケたら用はない」
「ガンダム2機と今週のビックリドッキリメカはウチで買い取るよ……どうせプリンスは「ウチのじゃありませーん」って言うから貰っとけ。その分は種と肥料と農作業機械で支払ってやるから」
「ガンダム、もう乗らなくていいんだ。どうたい? 明日の朝日が見えてこないか?」
「……電話、していい?」
「うん、うん……そう、ハメられた」
「良かったら替わってー」(小声)
「……こっちのコマンダーが電話替われって」
「よぉ、ナジ。イラクぶりー。少しゃ痩せたか?」
[その声……リック、キャプテン・リックか!]
「相変わらず辛気臭い商売してんな! もう分かってると思うが……」
[包囲済みだって言うんだろ、投降するからなんとかしてくれ]
「ダメだ」
ソフィとノレアの顔が一瞬硬直する──
「農作業でもして少し痩せろ。ムショで楽して縛首とか甘えんな!」
[仕方なかったんだ……食って行くには]
「知ってる。だけどガキンチョ使うのは感心しないな」
[こ……子供の方がガンダムの適性が……]
「ナジ、それ誰から聞いた?」
[地球の魔女だ]
「……それ、ガセだぞ」
長いから一回切るか。