怪傑! ガンド天狗!!!【一回完結】【アディショナルタイム】   作:PureFighter00

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高専って言ったらコレよ!


アスティカシア【高専】名物

アス高は、(本編製作陣も忘れている気がするが)高等専門学校である。

いわゆる高専なので、当然歴史あるこの競技にも縁が深い。

 

高 専 ロ ボ コ ン

 

だ。

 

 

【射的】

「チュチュの機体は去年のお題に併せて私が作ったんだ」

「それでスパナのチュチュさんがスナイパーライフル担いでたんだ……」

 

「チュチュさん、500先で旋風。西から東4m程度。左に0.5、仰角0.1修正願います」

「あいよノレア!」

「試射要らないのかぁ?」

「さっきソフィとヌーノさんのチームが撃ってたの見ましたから。ギャベルさんから何か指示は」

「こんなんだったらソフィに賭けるんじゃなかったよ……」

 

ばしん! 材木で組んだ巨大輪ゴム銃が火は吹かないが火を吹くと、600m先の10倍サイズ森永キャラメルの箱の左上にHit!

「よし倒れろ!」

「次、2時方向のぬいぐるみ、これは台座の上部中央を狙います」

「ソフィの敵討ちか、優しいんだなおめー」

「腕を見せびらかしたいだけです」

「あいよ、補正は!」

 

「いいスポッターだな」

「マジで受験頑張れよ、来季お前ら戦力として考えてるかんな!」

「そういや今年のお題は?」

「ロボ相撲、だって」

 

 

【ロボ相撲 アスティカシア場所】

 

「今日はエキシビジョンですので、ジェターク部屋のディランザで皆さんのデミトレーナーとこども相撲をやってみたいと思います。ヨコヅナはこちら、フェルシー・ロロの山!」

「ごっちゃんです!なのだ」

パーティーグッズの肉襦袢を着たフェルシーをカミル・ケーシング(アス高相撲部主将)が紹介する。尚、カタログスペックによるとエアリアルが高々40数トンの機体重量に対して、ディランザは85トンを超える。デミトレーナーは60トンを僅かに切るぐらいだ。

「流石にズルくない?」ソフィはちょっとむくれている。軽量級の彼女達はウェイトの違いが如何に格闘をする上で強烈かを体得している。20トンの差は反則だ。

「ははっ……ヘビー級はジェタークのお家芸だから……」

「ぼく、参加してくる!」

「え、プルMS操縦できるの?」

「ぼくははじめて! ぷるぷるぷるぷる〜」

 

「何よスレッタ、難しい顔して?」

「なーんかあの子、どっかで会った事ある様な……」

「ご親戚なら会った事ぐらいあるんじゃないですか?」

「走り方にもなんかこう、既視感……」

 

「はっはっは、ディランザは(相撲では)無敵なのだ!」

引けば押し、押さば押しまくりのノンストップ相撲ロードはフェルシーの性格に見事合致していた。入念に足腰のバネを中心に整備したディランザは本当に強い(相撲では)

 

「次は……おーっと、可愛らしい挑戦者だ! お名前は?」

「LPプルです! 水星から来ました!」

「……なんとまさかの水星! 現ホルダーのスレッタ・マーキュリーの後輩だぁっ!」

「おい、あの眉……」

「水星に住むとあの眉毛になるのかな……?」

「へっへっへー。万世食べ放題は貰ったヨ☆」

 

ここで改めて紹介しよう! LPプルは改造に……ではなく全身をガンドで作られたガンドロイドであるっ! つまり全身をガンドの力で動かしており、その精神を宿す新型シェルユニットは限定的ではあるがガンダムエアリアルに負けず劣らずの演算性能を持つ! コア数とか処理可能スレッド数だけ違うと思って頂いて差し支えない。つまり……

「頑張ろうね、デミトレちゃん……リンク4!」

 

彼女が乗る時、全てのMSはガンダムになる。

 

それは一柱の巨神(ジャイアント)。リンク4のパーメットリンクにより近場の放送設備の出力を掌握! プルの脳内ライブラリーにある「レイ⚪︎ナーのV-M⚪︎xの時のBGM」がフェードイン。デミトレーナーは猛獣の様にしなやかに力強く大地を蹴った!

 

「「「え"〜〜っ!!!」」」

 

スレッタ、ソフィ、ノレアが変な声を上げた。あの動きは正にパーメットリンク4! だってデミトレだよ? そんな馬鹿な!

 

「ダメだよプルちゃん!」

「死ぬぞプル!」

 

「ぷるぷるぷるぷるーーっ!」

ディランザと4つに組んだデミトレーナーが信じられない力でがぶり寄る! いい当たりだとカミルはご満悦だ! 

「しかし!」

スモトリ・ディランザはパワーだけではない。自動バランスプログラムで大地に根を張ったが如き安定性を生み出している。フェルシーの猪突猛進精神をソフトとハードで補うのだ! ダリルバルデに実装された意思拡張AIも丹念に擦り合わせれば案外役に立つ。が、

「! 上手い!」

「なにっ!」

 

「ここだぁ☆」

 

リンク4の獰猛なデータストームを最新型シェルユニットは軽くいなし、プルの眉毛部だけを炎の様に照らした。Z80じみた生身の脳に比べれば、インシェルユニットの演算性能はi3並み! ……i3か。微妙だな。

エアリアル仕込みの重心演算能力と慣性コントロールが本領を発揮した。ガンダム・デミトレーナーという巨神(ジャイアント)の演算能力が意思拡張AIを凌ぎ、ディランザの左足が宙に浮く! 細かな重心コントロールの力を逆に借りディランザの重心を崩したのだ。今やスモトリ・ディランザは根を断ち切られた大木も同然。

 

「「呼び戻しだとぉっ!」」

カミルとシバが声を上げる。説明セリフごっつぁんです!

 

「どっせーぇい☆」

 

土煙をあげてディランザが土俵に倒れて行く。

 

『ただいまの 決まり手は 呼び戻し、呼び戻しです……』

会場がしんと静まり返る中、ギャベル君だけが絶叫していた。

 

「おっしゃぁ! 12.6倍ィイ!!!」

 




この事件以降、アス高相撲部は公式戦出場時に「水星眉毛」に眉を整えて挑むという伝統が生まれた。まぁ、眉毛で勝った訳ではないのだが。

【呼び戻し】
MSとしては軽量小兵であるエアリアルを運用するため、ガンさんは合気道や相撲、柔道の崩し技を執拗なまでに分析している。対ダリルバルデ戦での巴投げも偶然ではなく狙って繰り出している。
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