カルデアに探索者が召喚されました   作:POTROT

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現地民には心理学

「戦闘開始!」

『アーティファクトの効果によりNPを100獲得します』

「一栗さん、カルナさん、ラーマが前衛! 哪吒とマシュは後衛!」

「「「「「了解!」」」」」

 

 狼と猪……結構いるな。でもベガスに居たドラゴンよりは軟らかいだろうし、意外と大丈夫かな? 

 でもその分的が小さいな。すばしっこいし。

 まぁ俺の攻撃、今までの事から必中な感じあるし、当たらないってことは多分ないんだけどね? 

 

「一栗さん『目星』と『アイデア』から宝具! ラーマ君は『カリスマ』! 私が『幻想強化』!」

「うむ! 正しき命の道へ向かわん!」

 

 お、ラーマさんもカリスマ持ってるのか。

 王様……あー……この人も王様か。黄金王様のよりかは強くないけど、結構力が湧いてくる。

 やっぱり王様って誰も彼もすごいんだな。

 

『【目星】……自動成功。【クリティカル】50≧89……失敗。【アイデア】……自動成功。【ファンブル】5≧34……失敗。特殊技能【連続攻撃】……【クリティカル】12回判定中9回成功。相性変更効果によりダメージ2倍です』

 

 ……げ、猪ども仕留め切れんかった。

 マジか。クリティカル全然入んなかったか? 

 

「カルナさん! ラーマ!」

「ハァッ!!」

「フンッ!」

 

 お、おおう。スゲェ……インドスゲェ……特にカルナさん。

 炎を纏った槍でフルスイングして猪消し飛ばしたぞ。

 ド派手だし音がヤベェの。こう、ズガドーンって。

 

 これは勝っただろ、流石に。こんなんに勝てるヤツ居ないって。

 流石はインド神話の英霊……って、ん? あれ、なんか2人とも怪訝そうな顔してる? 

 なんかあったのかな? 

 

「皆、何か感じたことある? すごい微妙な顔をしてるけど」

「ああ、うむ。実際に体を動かしてわかったが、やはりこの地は何かがおかしいようだ」

「完全 同意。ただし 解析は 困難」

「うーん……どんな感じに?」

 

 …………ふむ、なるほどな。

 今の話をまとめるとつまり、感覚的におかしい感じがして、そのせいで全力が出せていない、と。

 うーん……正直俺にはよくわかんないんだよなぁ……違和感なんて全く無いし。

 念のため【目星】と【心理学】で。

 

『【目星】90≧62……成功。【心理学】90≧19……成功』

 

 嘘は……ついてないっぽいな。

 100%本心からの言葉だ。

 あ、ちなみに心理学の結果は俺には見えてないぞ。クリティカルとファンブルの時には教えてくれるけど。

 

「一栗さんは何かありますか?」

「ん、いえ。自分は特に違和感もなく……あー……しかし、宝具の威力が若干落ちていたような気もします」

 

 うん。思い返してみたらなんとなくだけどそんな気がする。

 あの猪どももいつも通りの俺であれば、ラーマさんのカリスマ込みでクリティカル一回でも十分仕留め切れてた……ハズ。多分、きっと。

 

「うーん……インド出身じゃ無い一栗さんも、ってなると……何かあるって思っておいた方が良さそうだね」

『うん、私もそれがいいと思うよ。一栗君も何か感じるってことは多分、そういうことだ』

 

 いや、なんとなくですけどね? 

 あんまり参考にしないで下さいね? 

 本当にもう、感覚的なアレでしか無いので。

 

「む、第二波だぞ! 構えよ!」

 

 お、また来たか。

 よし、今回はしっかりと宝具の威力を意識……して……

 …………う、うえあぁぁ…………む、虫か……しかも超デケェ上にいっぱい……キメェ……

 しかも狼もいるじゃねぇか……めんどくせぇ……

 

「戦闘開始! さっきと同じ展開で行くよ! 今回一栗さんは最初『目星』だけ! それと宝具の前にカルナさんに一回攻撃させて!」

『アーティファクト効果によりNPを100獲得しました』

 

 お、了解。一回カルナさんね。

 なんか意味あったりするのかな? 

 

「シータ……僕は負けない!」

「せぇッ!!」

『【目星】……自動成功。特殊技能【連続攻撃】……【クリティカル】8回判定中6回成功』

 

 うおぉ!? キモいキモいキモい!! 

 虫を殴った感じがキモい!! 汁も飛び散ってなおキモい!! 

 でも全部倒せた!! 

 ってまたいっぱい来た!! 

 

「第二ウェーブ! 行くよ! まずカルナさんスキル全部! で、『幻想強化』! 一栗さんは『アイデア』! カルナさん宝具お願い!! 皆は巻き込まれないようにして!」

「心得た!」

 

 え、カルナさんの宝具って巻き込まれるタイプのヤツなの? 

 下がっとこ……ッ!? ハァ!? なんだアレ!? まんま太陽じゃねぇか!! 

 ヤベェヤベェヤベェ!! 下がれ下がれ下がれ!! 

 

「インドラよ、刮目しろ────焼き尽くせ、【日輪よ死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)】!!」

 

 うおぉぉぉぉぉぉああああああッッッッ!!!!? 

 ヤバいって! マジヤバいって!! 

 もう一切合切全部消し飛ん……アレェ!? ちょっと焦げただけ!?

 しかも虫が生き残ってるんだけど!! 

 なんで狼は燃え死んでるのに虫は生きてるんだよ!! おかしいだろうが!! 

 

『【アイデア】……自動成功』

 

 ……あっ、スキルの方か。

 よかったよかった。発狂判定じゃなかった。

 ふぅ……ビックリした。

 

「一栗さん攻撃お願い!」

「えっ、あっ、了解!」

『【Buster】……自動成功。【ダメージ】10000d3……21672。【クリティカル】……クリティカルスターを消費、自動成功。ダメージ2倍。クリティカル威力up効果によりダメージ100%上昇。相性変更効果によりダメージ2倍』

 

 おうぉ!? なんかスゲェ判定になってる!? 

 えっと、2万の2倍の2倍の2倍だから……16万!? ヤッバ! 

 

「ッラァ!!」

 

 お、おおお!? スゲェ! スゲェぞ俺!! 

 ワンパンマンみたいな感じの衝撃波で纏めてぶっ飛ばした!! 

 それはそれとして汁がキメェ!! 

 

「戦闘終了! お疲れ様!」

 

 おぉ、終わったか……

 もう二度とあの虫見たくねぇなぁ……

 

『……ん、お疲れ様。ところで、周りの様子はどうだい?』

「はい、そうですね……流れの穏やかな水場がたくさんと、そこに咲く蓮の花が多く見られます……地面はぬかるんでいるところもありますが、乾いている場所もあり、歩くのに問題はありません。総合すると『意外と普通』といった具合でしょうか」

 

 うん、俺も同意見かな。

 狼と猪と虫以外は至って普通の湿地帯だ。

 

『ふむ……水か。大河もありそうだし、自然環境は中国と同じくらい安定してるっぽいね』

 

 あ、前の異聞帯は中国だったんだ。

 中国のパラレルワールドっていうと……三国志で蜀が大勝したとかそんな感じかな? 

 

『おや、この反応は……』

 

 おおう、いたんだホームズさん。

 お前コカインやってねぇよな? この前叩き折ってから補充とかしてねぇよな? マジで今は洒落にならんからな? 

 

『ビンゴ。過ごしやすい世界であれば人がいるだろうし、人がいれば町も生まれる。予想通りだ』

 

 あ、よかった。やってなかった。

 んで、この話の流れから察するに、近くに町があるのかな?

 町はいいぞ。情報と物資の宝庫だ。

 どんなシナリオでも町に行けば大体なんか分かる。そういうもんだ。

 

『君たちの行く手に町らしき反応をキャッチした。座標を送る。まずは慎重に接近し、安全確認を行ってくれ』

「ん、送信確認! みんな、行くよ!」

 

 途中で野獣とかは出ないな? 

 特に虫。

 

 ……しかし、こう見ると結構いい景色だな。

 THE・インドって感じの風景だ。

 いや、どっちかっていうとTHE・仏教かな? 蓮がそんな感じ。

 

 まぁどっちも変わらんやろ。

 仏教の総本山はインドなんだから仏教=インドみたいなとこあるし。

 

「あったあった。アレだね。じゃあ早速安全確認を、と。マシュ、双眼鏡ある?」

「あ、すみません。自分、探索系の技n……スキルがあるので、俺が調べて良いですか?」

「え? ……あっ、目星ね? じゃあお願い!」

 

 ……あー……そうか、そういえば俺のプロフィールが見れるのか。

 えー……大丈夫かなぁ……俺の恥ずかしい黒歴史とか載ってないよね? 特に中二頃。

 まぁいいや。取り敢えず今は目星だ目星。

 

『【目星】90≧83……成功』

 

「……はい、大丈夫です。安全確認取れました。行きましょう」

「おぉ……流石因果逆転。早いねぇ」

「うむ、とても早いな。斥候として便利そうだ」

「有難う御座います」

 

 □□□□

 

「というわけで、早速足を踏み入れてみたはいいが……」

「どことなーくバイオレンスを感じるねぇ」

 

 完全に同意だなぁ……全体的に荒れてる感じがする。噴水も傾いてるし。

 住民も……遠巻きから見てるだけだがいる。明らかに警戒されてるなぁ……

 じゃあ、とりめぼだ。

 

『【目星】90≧07……‥成功』

 

 っだぁ……クリティカルじゃねぇ……

 いや、失敗じゃないだけOKだOK。

 で、と……やっぱり荒れてる感じがするよなぁ……それと何者かに壊された形跡……

 住民がやったとは考えにくいよなぁ……うーん……念のための【心理学】。

 

『【心理学】90≧63……成功』

 

 ……見定めている……警戒……余裕がない? 

 うわぁ……確定で何かあるな、これは。

 テンプレとしては、条件下で嫌なイベントが発生するタイプの町か、もしくは圧政が敷かれてるか、それか戦争関連の何かがあるって言ったところ、かな。

 何者かに壊された形跡って言う情報が外部からの干渉による影響だと考えると、イベント系と戦争系が有り得そうだな。

 

『ロシアのようにケモミミは無い、北欧のように世代が偏ってるわけでもない。外見上は一般的なインド人だね』

 

 ロシアに北欧……ケモミミに世代の偏り……うーん……何が何だかさっぱりわからんが、随分とまぁ、うん。面白い所だった……のかな?

 これ、もしかして見えてないだけで今回も同じくらいの異質な感じになってる可能性もあるんじゃ……

 

「警戒心は感じるが、敵意は感じないな」

『一栗君。君のスキルは?』

「はい、同じような観測結果です」

『ふむ、では、こちらからの通信はしばらく控えた方が良さそうだな。無用な警戒心は持たせない方がいい』

 

 まぁ、その方が良さそう、かな。

 この文明レベルでこんな無線通信は敵対の種として十分だろうし。

 俺が江戸時代の人間だったとして、突然虚空と会話を始めたら流石に警戒する。

 

「では、その……」

「犬と少女、だね」

「えーっと、おほん、こんにちは! あなたは……」

 

 ……うん、手慣れてるなぁ……

 今までもこういう現地の子供と接する場面があったんだろうなぁ。

 

「私はアーシャ! この子はヴィハーンだよ! びっくりするほど可愛いでしょ!!」

 

 微笑ましいねぇ……

 でもコレ親から見たら結構危ない感じだよなぁ……

 見知らぬ変な格好したヤツが愛娘と喋ってるんだからなぁ……

 

「おっと、余はラーマだ。よく知る物語の大英雄と同じ名前だが気にするな」

「…………?」

 

 ……おッ!? 【心理学】ッ! 

 

『【心理学】90≧23……成功』

 

 ……本当に知らない……だとぉ? おいおい、マジか。

 俺は読んだことねぇが、ラーマーヤナっつったらインド版桃太郎みたいなもんだろ? 

 これは……言うべきか? 

 いや、だが他の住民の動きは騒がしくなって……ん? 

 

 いや待て、結構な距離あったぞ。会話は聞こえてないはずだ。

 ってことは何か別の要因…………家? 

 全員が家へ急いでいる? これは……

 

「疑問 何が 大変?」

「もちろんカリよ! 家がなかったらお祈りできないもの! カリが来たら食べられちゃう!」

 

 カリ……祈り……食べられる……確定か。

 定期的な襲来イベントがあるタイプの町だ。ここは。

 

「あっ、おとうさ」

「アーシャ、何してる! 周りを見ろ! この間抜けめ!」

 

『カリだ、来たぞー!』

『家族みんな入ったか? 鍵を閉めるぞ、祈りの準備を!』

『早くこっちへいらっしゃい坊や! 早く!』

 

「ねぇおとうさん、この人たちもおうちに」

「……知るか。どこの誰かもわからん奴らの面倒なんぞ見切れん」

 

 行った……か。当然っちゃあ当然。ど正論。

 だがそれとこれとは話が別。実に拙そうだな、コレは。

 できるだけ戦闘は避けていきたいんだよなぁ……

 いや、戦闘内でしか得られない事もあるし、やるのも悪くはないんだが……今は情報が少なすぎるんだよなぁ……

 

「あ、あの、待ってください! その子のお父さんとお見受けします! 何が起こっているのか少し説明を」

「……俺にもアジャイって名前がある。間抜けの世話は一人が限界だ。悪いがお前らはお前らでなんとかしろ」

 

【言いくるめ】……いや、リスクがデカい。

 収容がマジで限界の可能性もある。

 変にダイスを振ったせいで全滅とか洒落にならん。

 

「なんとかって?」

「……お前ら、カリを初めて見るってわけでもねぇだろうに。生まれたばっかの赤ん坊か? お前は?」

 

 ……なるほど。

 鍵をかけた家に閉じこもって神に祈る。カリに食われるような不出来で不信心な人間にならないように……ね。

 うーん……神、神かぁ……深淵の邪神じゃねぇよな? 

 

 取り敢えず今わかることは、

 

 ・バケモンが今から来る

 ・神に祈れば大丈夫

 

 この二つ、か。

 うーん……わからないということがわかった。

 特に神に祈れば大丈夫っていうヤツのワケがわからん。

 祈りってのが何かしらの儀式に相当するのか? 

 

「下がっていろ、マスター」

 

 ……お、来たっぽいな。

 もうこうなったらアレだ。ウジウジ考えてる暇は無いな。

 戦闘のことだけ考えていこう。

 

「なんか変なのが来た!」

 

 ワニと、トカゲと、芋虫を混ぜ合わせて、紫色で煮詰めたような見た目……うん、キモい。

 とりあえず俺の知識にはコイツに関するものは無い。

 手探りで行くしかなさそうだ。

 

「注意 一体に 非ず 多数 存在!!」

「っ! 手当たり次第に町を攻撃し始めました!」

 

 あー、なるほど。町が荒れた原因はコイツらか。

 うーん……存在としては奉仕生物に近い……のか? いっぱいいるし。

 だが、仮に神ってヤツの奉仕生物だとして、その……なんか、禍々しいな、うん。

 神は神でも邪神説が濃厚だなぁ……

 

「カリ、か。それは悪魔の名だ」

『ふむ、聖堂教会の定義する悪魔とは違う、インドの悪魔か』

「お前達の分類なぞわからん。ただ、余たちは悪魔と呼んでいるだけだ。我らの知るそのものではないが、所業的に魔に連なる者なのは確かであろう」

 

 悪魔……悪魔? 

 神の奉仕生物にそんな名前……いや、そもそも神の奉仕生物じゃないのか? 

 違うってなると、神ってのの存在すらも怪しくなってくるな。

 神に祈れば大丈夫ってのも、やっぱり何かしらの儀式をやってる可能性も高くなってきた。

 要調査だな……ハァ……

 

「その狼藉、王として決して見過ごせぬ。不滅の刃を振るうに足る相手だ!」

「違和感 影響は 軽微 無問題」

「マスター、命令を。奴らを排除する」

 

 おおう、やる気すごいなぁ皆さん。

 まぁうん。元より俺達のハンドアウトは戦闘員らしいし、ここは一つ役目を果たさせて頂きますか。 

 

「じゃあみんな! 行くよ! 戦闘開始!」




な、長ぇ……インド長ぇ……
これめちゃくちゃ話数かかりそうだぞぉ、コレ……
……頑張ります!



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