カルデアに探索者が召喚されました   作:POTROT

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フリーズって怖いよね

「マスター! 魔獣も来たぞ! どうする!」

 

 うぅわ、マジだ。

 しかも哪吒さんが居た所の方向からだよ畜生が。

 敵の哪吒を回避しつつ、魔獣を処理。撤退で哪吒さんをロスト。

 

 まぁ、時間制限が無いってのが救いではある……が。

 敵哪吒が結構強そうなんだよなぁ……

 無傷なところを見る限りこっちの哪吒さんよりは確実に強い。

 不意打ちで、って線もあるが……いや、違う。希望的観測じゃなくて常に最悪を想定しなければ。

 

 この場合の最悪は……なんだ? アレが複数いるとかか? 

 ……うん、あり得ない話ってわけじゃないな。

 だってアイツ自分のこと「神の将」なんて言ったもんな。

 

 神の将、つまり神将。

 神将といえば仏教の十二神将。

 しかも此処は仏教の発祥地インド。

 全然有り得る話だ。

 つまるところアレ並の敵があと11体居るって考えておいた方が良さそうだな。

 

 ってかそうなるとアレか? 神ってのは薬師如来か? 

 でも薬師如来ってそんな世界を滅ぼす力なんてあったっけ?

 薬師如来がインド神話で相当する神は……いやそもそも居たか? 

 

 いや違う。今はそっちじゃない。

 十二神将説が正しいとして今一番大事なのはアイツが誰に当たるかだ。

 

 でも俺グラブルに出てくる神将以外は知らないんだよなぁ……

 一応知ってる中で一番近いのはアンチラかな? 

 で、アンチラは……うん、全然わからん。

 知識が中途半端すぎるなぁ……もっと勉強しとけばよかったなぁ……

 

「カルナさんとラーマ、一栗さんで魔獣!! マシュは私!! 私が哪吒!! 魔獣倒したら加勢お願い!!」

「「「「了解!」」」」

『アーティファクトの効果によりNPを100獲得します』

 

 初手目星からの宝具! 

 コレ安定!! 

 

『【目星】……自動成功。【クリティカル】50≧18……成功。特殊技能【連続攻撃】……【クリティカル】12回判定中9回成功。相性変更効果によりダメージ2倍です』

『【幸運】……3回判定中3回成功』

 

 よしよし、OKOK。

 今回は猪も1発だったな。クリティカル運が良かった。

 

 で、あとは……ぱっと見20から30。

 カルナさんラーマさんもバンバン倒してるし結構早く終わりそうだな。

 立香ちゃんは……心配するだけ無駄だったか。結構いい感じだ。

 

『【回避】20≧88……失敗。【ダメージ】1000d2……1555。クラス相性によりダメージ2倍』

 

 あ痛っ!? 

 やっべ周り気にしてる場合じゃなかったぁ!! 

 

『【Arts】……自動成功。【ダメージ】3000d6……9750。相性変更効果によりダメージ2倍』

『【Arts】……自動成功。【ダメージ】3000d6……6729。相性変更効果によりダメージ2倍』

『【幸運】80≧12……成功』

 

 ふぅ……よし、残り片付けるか。

 

 

 □□□□

 

 

 

 ……ん、これで全部……っぽいな。

 じゃあ立香ちゃんの方に行くか……って、お? 

 

「戦闘順調/勝利は目前」

 

 正気か? アレだからな? 

 少なくとも順調そうではなさそうだったし、皆結構ピンピンしてるけど? 

 

「こちらの哪吒より少し喋りは達者なようだが、状況判断が正しいとは思えんな!!」

 

 激しく同意する。喋りが達者かは置いておいて。

 ってかいつの間にそっち行ってたんだラーマさん。

 

 あ、カルナさんもいる……ってアレ? 

 もしかしてあの人たち魔獣を俺に押し付けてさっさと加勢に行ってた? 

 いや確かに途中から魔獣が減るペースが落ちたと思ったけどさ。

 

「む……? …………優先目的を思い出した。離脱を選択する」

 

 あ、逃げた。なんか余裕たっぷりなところが強がってる風に見える。

 うーん……できるなら追撃……して大丈夫なヤツか? 

 いや、でもなぁ……うーん……勝てそうではありそうな感じだったんだよなぁ……

 GM。なんかない? 

 

『裏地にグレネード2個、ナイフ10本、拳銃が2丁収納されています。使用しますか?』

 

 え、マジか。そんなんあったんか。

 うわー……もっと早く聞いときゃ良かった。

 それだけあったらもっと楽できる場面も全然あったのに。

 

 ……っと、コレか? 

 このチャック付いてるヤツ……おっ、これだこれだ。

 今までずっと気づかんかったぞコレ。

 

 まぁ、よし、ここに武器があるってのは把握した。

 で、使うのはやめとこう。

 倒し切れる気がしないし、ここは安定を取っといた方がいい。

 

「むぅ、逃げられたな。向こうのマスターの指示か?」

「わからん。だが、あの哪吒はかなりの使い手だった。この地に最適化されていると感じる」

「やっぱり? なんか強かったよね」

 

 なんか現地の二人と立香ちゃんが話してるな。

 うん、とりあえず合流しよう。

 

「ああ。あのままでは、こちらも宝具を全力解放する必要があっただろう。探している神を消し飛ばさずに済んだのは僥倖だった」

 

 なんかものっそい物騒なこと言ってる!? 

 え? 何? え? もしかしてカルナさんアレで全然本気じゃないの? 

 え…………ヤバ。

 

「…………」

「マシュ……」

 

 えぇ……またいきなりすごい落ち込み始めたんですけど……

 大丈夫かなぁ……さっきのアレが脳裏によぎるなぁ……

 今回は大丈夫だよね? 俺また【言いくるめ】成功できるかわからないからね?

 

『事態は把握しているよ。どう願おうと、どう祈ろうと、人が潮の満ち引きを止められないように、受け入れるしかないものというのはある』

 

 え? 何が? 何か失ったの? いつの間に?

 俺みてなかったから全然分からないんだけど。 

 

『彷徨海で出会ってから、彼、もしくは彼女とはそれなりに僕も仲良くしていた。ボディの仙術機構に興味を持ったのは事実だけど、どことなく似ている部分もある気がしたから』

 

 ……ん? あ、もしかしてコレ……

 

『……だから、わかるよ。哪吒は立派なサーヴァントで、武人だった』

 

 あー……うん。

 ど、どうしよう。いつ切り出そう。

 なんかすごい良いこと言ってる風だし、みんな悲壮感滲み出てるけど、復活できるって事いつ言おう。

 

『きっと覚悟はしている。その必要すらないほどに。キミたちが嘆いて歩みを止めることこそを気にするだろう』

「……はい。そう、ですね……」

 

 え、えぇっと……

 それは後で本人に直接聞いてみた方がいいんじゃない?

 

『ただ一つ聞かせてほしい……意味はあった?』

 

 いや、ありましたよ。

 ありましたけど。

 それが「彼女の死に」ってことだったらまだ復活しますけど? 

 

「無論だ。敵の機動力には目を見張るものがあった。哪吒が最初に接敵していなければ奇襲を受け、大打撃を与えられていたかもしれん」

『キミがそういうなら真実だろうね、施しの英雄……うん、帰ってシオンに報告するとき、僕は胸を張って『哪吒は立派に役目を果たした』と伝えるよ』

 

 まだだよ? まだ果たしきってないよ? 

 続投できるよ? 全然続投できるよ? 

 

「……すみません、もう大丈夫です。やるべき事に、戻りましょう」

『ふむ、横合いからすまないね。でも一つ要件があってね……ああ、キミももう少し此処にいてくれたまえ』

『なんだい?』

「それで、その要件とは?」

 

 …………

 

『一栗くん』

「はい」

「ん? 一栗さん? どうしたの?」

『キミには今、一つ、打ち明けたいことがある。そうだね?』

「……はい」

 

 あぁ……うん、この人ちゃんと解ってる人だ。

 流石ホームズさん。しっかりと演技っていうか、重苦しい感じも演出してる。

 うん、でもさ、それを台無しにしてるのがあってさ。

 

『……ッ……ッッ……!!』

 

 聞こえるんだよね、笑いを抑えてる声が。

 ダヴィンチちゃんでしょ? コレ。

 

「打ち明けたい……こと?」

「なんだ? どうしたのだ斥候? 何があるのだ?」

『ま、まさか裏切ったなどとは言わんだろうねぇ!!』

 

 いや、違うよ? 裏切ってないよ?

 アリバイとか滅茶苦茶あったっていうか逆に無い時が無かったよね?

 

『さぁ、言ってみなさい』

 

 よし、うん。言おう。

 言ってもうそれはそれは物凄い微妙な空気にしよう。

 

「えー……俺、哪吒さんを復活させられます」

 

 ……あぁー……うん、はい。

 ……フリーズかな? 

 

『ッハハハハハハハハハハwwwwwwwwww』

「そのようなこともできるのか。見れば見るほど凄まじい多芸だな」

「なんと! 死者の蘇生すらこなすか! 見事だ!」

「あ、ありがとうございます」

 

 フリーズしてなかった。ちゃんと動いてた。

 うん、良かった良かった。

 

『さ、一栗くん。今のうちに』

「あ、はい」

 

 えー……はい、【応急手当】。

 

『【応急手当】……自動成功。【クリティカル】50≧28……成功』

 

 はい。光の粒が集まってきて哪吒さんを形成。

 こんな感じになるんだね。英霊の復活って。

 

『サーヴァント反応が出始めたね。成功だ』

 

 よし、成功確認。

 で、どうするか。とりあえず立香ちゃんの近くに移動させておくのがいいよね。

 ……ッ!? 軽ッ!? 

 女の子の体重はA4用紙1枚分とは言われてるけど、これほどだったとは……

 

 静かに、静かに下ろして……よし、OK。

 あとはみんなの再起動を待

 

「「『『『『ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッ!!!』』』』」」

 

 うるさ。

 

「もっと早く!! もっと早く言ってよそういうことは!!」

「そうですよ!? なんか、なんかすごい恥ずかしい感じになっちゃったじゃないですかぁ!?」

 

 いや、ホームズさんは知ってましたが? 

 あなた方が忘れていただけでは? 

 

『ホントになんなんだキミィ!!! でも感謝はしちゃう!! ありがとう!!』

 

 うん、はい。どうも。

 アレだな。この人ギャグ枠の人だったんだな。

 よし、今後からは存分にいじって差し上げよう。

 

『ッ! ッッ!! ッッッ!!!』

『…………【僕は胸を張って「哪吒は役目を果たした」と』

『わぁあああああああああ!!! うわあああああああああああああ!!!』

 

 うん、楽しそうで何より。

 ……で、いい加減離して貰えませんかねお二人とも。

 そろそろ探索を再開したいんですが……





 圧倒的チート【応急手当】

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