えぇっと……いや、いや待て。
これはアレだ。多分この3人の他にも居るんだ。
……ああいや違うな。アイツらがそれぞれ何人か分の力を持ってるっていう可能性もあるな。
でも先の戦闘見た限りじゃそんな気しないんだが……まさか本気を出してなかった?
「マスター!下がって下さい!見知らぬサーヴァントが二騎と、それと……」
「理解不能/何故生きている? 確かに殺したはず」
「語る 必要性は 皆無」
あ、そうか。アイツ復活の瞬間を見てないのか。
でもすぐに殺しにくるってことは無……うわ、すごい顔してる。SANチェック入ったかな?
「戦闘力は確認済みです。マスター、決して油断なさらないように」
「おっと、すまないね嬢ちゃん。わしらに戦う気は無いんだ」
「チッ……腹が立つなオイ!わざわざ様子見に来させといて、結局テメェらも来んのかよ!」
あっ、じゃあコイツも神将なのか。
ってことは……ん?アレ?どういうことだ?
『……何故、これほどのサーヴァント達が徒党を組んでいる?』
「忿怒/不要。哪吒らは彼に従うのみ」
「久方ぶりに現れたインド神の気配だ。彼も興味くらい持つだろうさ。無意味でもな」
インド神……ガネーシャさん、だよな?
ってか待て。今割と重要なこと言ったな。久方ぶりに現れたって。
ってことはつまり、ここには他にもインド神が居たりするのか?
『それより、だ。気づいたことはないかい?立香ちゃん?』
「……カリと聖獣がいなくなってるね」
え?あ、マジだ。いねぇ。
いつの間に……いや、俺らがアシュバ君と戦ってる時か。コイツに集中せざるを得なかったからな、あの時は。
……ん?でもちょっと待てよ?確かカルナさんが最後に一撃入れた時にはまだ居たよな?
一瞬で消えたのか?あの量が?
「……目的は?」
「言ったろう?お供さ。彼が来いと言ったから来た。それだけの話でね」
「それは、お前達のマスターか?」
「ま、そんなもんかねぇ。厳密には違うかもしれんが。どうあれ、わしらが彼に従うのは当然さ。なんせ彼は、このインドに存在する唯一の神で、最後の神だ……ほら、来るぞ、彼が来るぞ!」
インドの唯一神にして最後の神……?
え?全然分からん。どういうことだ?
『この反応は……空だ!空を見ろ!』
『インド英霊の君たちには見覚えがあるかもしれないね。実は私達も知っていたのさ。まぁどっかの英雄王が乗り回してたのを見たことがあるって話だけど』
……あの、なんかそれすごい心当たりあるんですけど。
ってかすごい見覚えもあるんですけど。
「……白き、ヴィマーナ……!?」
「乗っているのは、誰だ……あれは、あれは……?」
「…………俺が断言する。奴は、アルジュナだ」
アルジュナって、アレだよな?クリシュナに唆された人。
ああクソ、マジでマハーバーラタをちゃんと見てくればよかった。
ヨグさんを呼べば分かるのではないか?
いや、でもなぁ……リスクがなぁ……
「……否」
うわ話しかけてきた。結構距離あるぞ?此処。
そんなにないと思うけどねぇ。
いや結構…………ないな。よく考えてみたら無かった。
「かつては……アルジュナと呼ばれる者でも……あったかも、しれないが…………私は、神だ」
…………うん。で?
つまりアルジュナさんですよね?
そうだな。アルジュナだな。うん、だから俺には分かる。アレは危険だ。これは神話技能を振るしかない。
……いや、振る意味はあんまりなさそうだな。立香ちゃんのSANもアレだし。
「ッッ……なんだ、この、総毛立つ感覚は」
「っ、確かにぃ、なんかぞわぞわするっスよぉ……で、でも、自分で自分のことを神って言うやつに碌な奴はいないっス!それだけはいえるっス!」
大丈夫?それ割とデカめのブーメラン突き刺さってない?
うん、刺さってるね。凄い良く突き刺さってる。治療しなくちゃ。ほら、魔術にいいのがあるよ?
……いや、よく見たら刺さってないな、うん。
で、まぁ確かに、どっかの雷さん然り、檀黎斗然り、自称神にはヤバい奴しかいないな。
そうだな。だからアレはヤバい。早く振れ。
……あと俺、そのぞわぞわを一切感じないんだけど、どういうことなん?
さぁ?知らないなぁ?魔術じゃない?魔術だよ!さぁ、確認してみよう!
いや、出来ないだろ。何考えてるんだ、俺。ポケットサイズネクロノミコンを持ち込んでるわけでもないし。
「…………ヴィシュヌの化身、パールヴァティーの子、スーリヤの息子……それだけ、か」
「ただの人間もいるよ!!」
「はい!そのサーヴァントもいます!」
「孫悟空の ライバル」
「えっと、ただの探索者もいます」
一応名乗っとこ。名乗っといた方が面白いじゃん?
よくわかってるねぇ!!
「ハッ、お前ら馬鹿だな。神でなきゃ二の次なんだが、認識されたぜ。つまり終わりってこった」
……なんかウザいな。殴りたい。
うむ。殴ればスッキリするな。さっさと殴れ。魔術にそういうものがあったろう。拳がな。
いや殴らんけど。
えぇ〜?殴らないのぉ?
普通に考えて殴ったらヤバい場面だろ此処は。何考えてるんだ俺。
「……で?感想は?」
「…………………………………何も」
「はぁ?」
「在ったのは……僅かな興味、のみ。他は、何も、なかった。……等しく、不出来で、未熟で、無価値だ」
なんか知らんが貶されたなぁ。
そうだねぇ。貶されたねぇ。許せないねぇ。
なんだお前。インド神如きが全能者気取りか。俺が本物の全能者呼んでやろうか。
そうだ、呼べ。さっさと呼べ。
いや呼ばないけど。
「…………完全な世界に、不出来……邪悪は、不要だ………神は、邪悪を、見た。次のユガには……不要、なり…………」
ん?なんか溜め始めたな?
なんだ?なんかやばいってのは分かるが……
そうだな。ヤバいな。さっさと呼べ。
……………………………………なんか俺、さっきから変じゃないか?
そうだな。何かが起きているな。これを解決するためには呼ぶしかないな。
そうだそうだ、これはもう呼ぶしか無いんじゃないの!?
いや、違う。俺じゃない。これは俺じゃない。どういうことだ?
いいや?俺だけど?なんで?俺なんだけど?何?自分を疑うの?俺自身だよ?
そうだ。これは俺自身でしかない。俺が考えていることだ。さぁわかったら呼べ。理解しているのだろう?呼べば一瞬だ。
違う!違う違う違う!!俺じゃない!俺じゃない!これは俺じゃない!
俺だとも!何から何まで全て俺自身だ!俺が思考しているのだ!!
俺はそんなんじゃない!俺はそんなんじゃない!!
いや、俺だよ!そういえば俺は普段から焦った時はこうなってしまうんだった!!
違う!違う!俺はこんなこと考えない!!
発狂!そうだ!発狂しているんだ!俺は今発狂しているんだ!神話生物を呼ばなければ!!
呼ばない!呼ばない!絶対に呼ばない!!俺はそんな思考にならない!!
なんだ!?発狂して思考力を奪われたのか!?あの自称神のアルジュナがやったのか!?これは立香ちゃんが危険だ!!魔術を使わないと!!
ああああああああああ!違う!違う!使わない!!使わない!!逃げないと!!逃げるんだ!!
そうだ!!【門の創造】を使おう!!アレを使えば安全だ!!確実性もある!!
そうだそうだ!!それしか無い!!そうしよう!!神話技能だ!!神話技能を振ろう!!
違う!!DEXだ!振るのはDEXだ!!
いや!!神話技能だ!!DEXでは間に合わない!!第一何処へ逃げるんだ!?
シャドウボーダーだ!!あそこに逃げればどうにでもなる!!
いや無理だ!!あそこはすぐに壊れる!!俺には分かる!!アレはカプコン製だ!!
【門の創造】でカルデアまで逃げるんだ!!早く!!早く!!早く!!早くしろ!!
ッガああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!???
「一栗さん!!」
「ッえ!?」
「死ねぇ!!!」
ハぁッ!?ッッ!?
『【回避】20≧09……成功。【反撃】50≧99……失敗』
おうぉ!?
「チィッ!!」
「……!?………!!!?」
な、何が起こって……?アレ?え?
「ちょっとアナタ!なにボサっとしてるの!早く動きなさいよ!!」
ぺ、ペペロンチーノ!?は!?何が起きた!?
え!?なんか自称神がなんか溜め始めて、そんで……
いや、今はその時じゃないな。
『【Buster】……自動成功。【ダメージ】4000d3……11999。【クリティカル】50≧20……成功。クラス相性によりダメージ1.5倍』
『【Arts】……自動成功。【ダメージ】2500d4……8891。【クリティカル】50≧38……成功。クラス相性によりダメージ1.5倍』
「ッグゥ!!」
よく分からんがコイツとまた戦えば良い……んだよな?
「さっさとそこからどいて!!」
は!?え!?どういうこ……はいわかりましたカルナさんですね!!
「【
……うん、直撃したな。
どうだ?木っ端微塵に……なってないな、うん。
「あああ、ああああ、ああああああああァァァァッ!!………どうした、カルナ。死なねぇぞ。そんなんじゃ、死なねぇんだよ!俺ァ!!」
いや、貴方随分とヤバめの顔に……うぅん、再生してるなぁ……ああ、わかったぞ。
多分アレだな。外付けの不死性だな。
だから本来なら死ぬレベルの攻撃でも死ねないと。
「俺が知るお前とは、些か違うようだな」
「そりゃッ、そうッだァ……お前の方がッ、先に、死んだからなァ……アルジュナなんぞに負けやが、ってェ……!」
「そうだな、否定はすまい」
「ちょっとちょっと、アナタたち。とどめを刺すのが目的じゃないでしょ。突破には十分よ、今のうちに!!」
あ、そうなの?撤退戦だったの?
「そうだね!全員、ダッシュ!!」
「ちくしょう、待ち、やがれ……!」
誰が待つか誰が!!急げ急げ!!
□
言ってしまえば、その感情は「気に食わない」であった。
真の全能たる己を差し置き、全能者を騙るなどと。
自分そのものたる世界を我が物顔で弄くり回すなどと。
それは、かの存在にとってはあってはならないことであった。
そこに、かの使いっ走りが語りかけてきた。
「アレ、潰しません?」と。
そうだな。その通りだ。そうするしかあるまい。
幸いにもあそこには丁度いい物もある。
折角だから直接我が出向いてやろう。
□
失敗した。迂闊であった。
最初から体の主導権を奪い取って仕舞えばよかった。
「直接そこから攻撃すればいいのでは?」
貴様、分かって言っているだろう。
我は今、手段が限られているのだ。
しかし、次は確実だ。
次は確実にアレを*我々の使う言語では表現できない*る。
さぁ、*我々の使う言語では表現できない*。
筆者←妖ランと光コヤンを引けた者。
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