…………ぬぅ、結局一晩使っても何が何だか分からんかった……
あークソ、やっぱり手掛かりが少な過ぎる。どこまで行っても憶測の域から脱出できん。
なんで全部『?』なんだよ。もうちょっと虫食いみたいな感じにやってくれよ……
あぁいや、今はそんな愚痴言ってる場合じゃないな。
目の前には聖獣達の群れ。
幸にも連中は草むらの中に隠れた俺達に気付かず、俺たちの視界の右から左へと流れていく。
『…………行ったかな?』
「肯定 探索続行を 推奨する」
「うむ、そうするとしよう」
しかし、聖獣があんな塊になって行動をとるところは今まで見たことがなかった。
これは目的の村が近付いてきたという証明なのだろうか。
まぁ、違ったとしてもとりあえず今は村が最優先だ。俺もさっさと行こう。
□
「……見えました。あそこのようですね。無事に辿り着けてよかったです」
ふむ、意外とあっさり見つかったな。
しかし、あの街とは違って壁があるな。アレはやはりカリ対策だろうか。
「そら、斥候。いつものを頼むぞ」
「了解です」
『【目星】90≧35……成功』
……えーっと、特に気になる点は……ん?
「……なんでしょう?走ってきた皆さんが、慌てて村の中に?」
「コッチには気付いてなかったっスね」
「だが、見たか?農具に毛の生えた程度であろうが、武装していた。やはりビーチェの者達とは違うようだ。……どうだ?斥候」
「そうですね、仰る通りです。それと、門番の類は見受けられません、とりあえず近付いて……ああいや、哪吒さん、上から見て少し確認をお願いできますか?」
「無問題 任せて」
うぅん、やっぱり飛行ができる仲間が居ると凄い役に立つな。あの時助けておいて本当に良かった。
出来ることならカルナさんもいて欲しかったんだがなぁ…………
あー……無い物ねだりしてもしょうがない。もうカルナさんのことは忘れよう。
あ、もちろん戦力としてのカルナさんを、だぞ?
「特に 異変は 無し 提案 接近」
「そうね、行ってみましょ!」
っと、念の為周囲の警戒も……うん、問題無し。
じゃあ俺も門の方に……
「おーい!頼むから開けてくれんかー!余の訪れは、たいてい国を挙げて歓迎されたものなのだぞー!」
っておい!何してんのアンタぁ!!
この世界の人はアンタのこと知らんって言ったでしょうがよ!!
「……何やら焦っている声しか聞こえませんね」
「人が中にいることは確かなんスね。別に飛び越えてもいいんスが、流石にそれはちょっと問題が……
「そこで何をしている!」
!
なんか来たっぽいな?女性の声だ。
『……サーヴァント反応だ。流石の引きと言わせてもらおうか。ただ、それが当たりのチケットかは、まだ議論の余地がありそうだがね。横手から全速力で接近してくる。警戒してくれ!』
横手から……あ?
「私達を飛び越えて、門の上へ!?……今までに出会ったことのないサーヴァントです!」
「知り合いだったら話は早かったのにね。ザンネーン」
うーん……コレは……割と拙いか?銃を持ってやがるぞ?
しかもいつ撃ってきてもおかしくないくらいに鬼気迫ってるときた。
立香ちゃんをマシュちゃんの後ろに動かしておいた方が良い……って、流石。何も言わずとも二人が動いてくれた。
「うーん……知り合いに怒られるよりも知らない人に怒られる方が精神に来るんスけどねぇ……」
「その神気……くっ、気をつけていたつもりだったが、ついに捕捉されてしまったか。さてはお前達が、噂に聞く神将。偽りの神の従僕だな!」
……お?なるほど、コレ勘違いされてる感じか。
だったら【言い包め】でなんとかなりそうだな。
「!? ご、誤解だよ!」
「待て待て、余達が神将だと?何の冗談だ」
「戯言を。このタイミングで現れたのだ、偶然ではあるまい。それに……聞こえていたぞ。この防壁を乗り越えて村に侵攻する算段をしていただろう!」
「あ」
お前ぇ!やりやがったな!?
くっ……拙い……良い文句も思いつかない……
「仕方あるまい。ついぞこの村の存在が知られたのならば、もはや逃げも隠れもしない。戦うのみだ」
あー、コレはもう戦闘コース直行ですね。
覚悟がガン決まりしてる。もう交渉系技能も無理だな。
「覚悟するが良い。たとえ神が相手であろうと、今度こそ、私は、自らの居場所を守り抜いてみせる!……食らえ!!」
げ、いきなり撃って来やがった。
うーん……コレはそろそろこっちも拳銃を解放する時かな?
あ、いや無理だ。普通に降りてきた。拳銃で戦ってる暇ないわ。
「せっ、戦闘開始!」
『アーティファクトの効果によりNPを100獲得します』
「マシュ!」
うん、流石マシュちゃん。敵の攻撃を完璧に防いだ。
よし、じゃあ早速宝具……じゃないんだった。スキルで………
「今回は防戦!攻撃はダメだよ!」
お、マジか。
うーん……だったら……
『【組み付き】STR対抗 8vs13=25』
組み付きで……って、はぁ!?STR13だとぅ!? その細腕のどこにそんな力が!?
……いや、サーヴァントだしそういうこと考えるのは野暮か。
『25≧07……成功』
「ッグ!?」
お!?一発成功!?
……組み付きって実際にやるとこんな感じになるんだ。状況によって変わったりするのかな?
しかし、これ、思ったよりも密着すゲフンゲフン。邪念退散邪念退散。良い匂いなんてしない。
「話を、聞いてはいただけませんかね……ッ!!」
「くっ、離れろッ!」
『STR対抗 13vs8=75、75≧100……ファンブル』
「うおっ!?」
あ。
「ぐああああああああああッッ!卑劣なぁぁぁぁぁッッ!!」
「いや俺特に何もしていませんが!?貴女が勝手に倒れただけですが!?」
「黙れぇッ!偽りの神の遣い風情がぁッ!!」
『STR対抗 13vs8=75、75≧100……ファンブル』
ファッ!?
「うぐああああああああああ!!!???」
「ええええええええええええええええ!!?」
なんでぶん投げたん!?なんで武器ぶん投げたん!?
「いや何してんのアンタ!?いやほんとに何やってんの!?馬鹿なの!?」
「だっ、黙れ黙れ黙れェッ!!?この卑怯者めがぁ!!」
『STR対抗 13vs8=75、75≧100……ファンブル』
ハァッ!?ちょいちょいちょい!確率仕事しろ!
「キャアアアアアアアアアアアアアアア!!?」
「はああああああああああああ!?」
あっ、なんか柔らじゃなくて。
「待っ、いや、何をどうしたらこうなるんだ!?アンタ本当にマジで何をしてるんだ!?」
「う、う、五月蝿い!五月蝿い!触るな!離れろぉ!!」
『STR対抗 13vs8=75、75≧100……ファンブル』
だからさぁ!!
<ドッタンバッタンワーギャーワーギャー
「す、すごいです!あちらのサーヴァントの方が抵抗すればするほど、より複雑に絡み合っていきます!」
「こ、コレもう芸術の域では!?」
『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』(大天才大爆笑)
「……余らは一体、何を見せられておるのだ?」
「……………コレ、絵面的に大丈夫なのかしら……」
「無問題
えぇい!そこの観衆ども!!助けて!見てないで助けて!
そんでもってダヴィンチちゃんは絶対に許さん!
『む、もう少しこの光景を見ていたい気もするが、そういう訳にもいかないらしい。諸君、後ろを見てみるんだ』
ん?アレは…………聖獣!?それも大勢!?まさかさっきのヤツらか!?
「くっ、聖獣どもを引き連れて来るとは、やはり神将!村に入り、浄化という名の傲慢を行うつもりなのだろう!そうはさせんぞ!」
『STR対抗 13vs8=75、75≧100……ファンブル』
「あああああああああああああああああああああ!!」
「うぐあああああああああああああああああああ!?」
あーヤバい!もう絡まりすぎて互いが互いに関節をキメている!!
「もうアンタ動くな!もう解いて……解いて…………解…………おいコレどうやって解くんだお前!!」
「私に聞くな!お前がやったのだろうが!さっさと解け!」
「ふざけんじゃねぇ!!99%お前のせいだわ!!」
「もういい!やはり私が『STR対抗 13vs8=75、75≧100……ファンブル』ぐあああああああああああああああああああ!!!!」
「ぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!」
「先輩!お二人はもう無理です!我々だけで聖獣達を追い払いましょう!」
「うん!」
『wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww』(大爆笑)
「テメェ絶対許さねぇからなダヴィンチィィィィィィッッ!!!」
はい、というわけでもう早速第一宝具と第五宝具がバレたので載っけときますね。
『幾重もの虚構』
ランク:D 種別:対人宝具
キャラシート。
とある卓上遊戯において無数に制作された架空の人物像、その全て。
ありとあらゆる面において規則性は無く、年齢は0から無限まで、職業は道端のゴミから天上の神まで、種族はミジンコから神格まであり、正直幅広いの一言で済ませていいのかはわからない。また、勿論一栗雄太の情報もこの中に含まれている。
普段はその中でも一栗雄太の情報を参照しているが、一栗雄太が申請した場合、一時的に他者のデータを参照することも可能。ただ、主人格は変わらないので、その辺は安心してほしい。
『悉くを滅する窮極の拳』
ランク:EX 種別:対銀河宝具
パンチオブヨグソトース。
消費された魔力の量に比例する超巨大な質量による攻撃。その正体は世界そのものであり、回避はそもそも不可能。また、その衝撃は対象の意識を刈り取る。
カルデアが保有する全てのリソースを用いて使用すれば、軽く銀河の一つや二つは消し飛ばすことが可能。
しかし、その常識すらも冒涜する力はあまりにも強力であるが故に、周囲に強い狂気を振り撒くため、使用には厳重な警戒が必要である。
ーーーーただ、実はコレ、次元の狭間に住まう窮極の神の拳ではなくそれを模した宝具で、『探索者という存在が行使できる最強の打点』という概念から生まれたもの。そのため効果も本来の物とはかなり異なっている。
感想と評価、くれ(懇願)
一栗君にヒロインは?
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要らん
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要る