おしゃべり好きなシジュウカラ。
飛ぶのが苦手なモモンガ。

二人は人間の生活にあこがれていました。

そんな二人がもしも人間になれたら……?

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私イチオシのVtuberさんその2です。
御本人様にこちらから依頼して、二人の前日譚をかかせていただきました!

バイリンガルVtuber様で、二人組!
アメリカにお住まいなんですがまあ日本語が上手!
そして様々な英語の豆知識や、絵、料理と本当に色んなコンテンツを提供してくれます!

気さくな黄子様、マイペースなパンナ様、どちらも魅力的過ぎるのでみんなもっと見て欲しいって思います~~~!!!

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おちゃべりのむかしむかし

 

 

 あるところに、とある1匹(ぴき)のシジュウカラがいました。

 雪(ゆき)のように白(しろ)いほっぺに、ぴんと伸(の)びた黒(くろ)いネクタイをしたおしゃべり好(す)きな小鳥(ことり)です。

 

 彼女(かのじょ)は人間(にんげん)の生活(せいかつ)にあこがれていました。

 

 すてきな絵(え)。すてきな言葉(ことば)。すてきな生活(せいかつ)。すてきな仲間(なかま)。

 住(す)んでいる森(もり)から少(すこ)し離(はな)れた、とある街(まち)にはその全(すべ)てがありました。

 

 だから彼女(かのじょ)は毎日(まいにち)、街(まち)までえんやこらと出かけては人間達(にんげんたち)の生活(せいかつ)をながめて羨(うらや)ましそうにしていました。

 

 特(とく)に気(き)に入(い)ってるのは人間達(にんげんたち)が書(か)く絵(え)でした。

 画家(がか)が描(えが)いた美(うつく)しい油絵(あぶらえ)。お店(みせ)に掲(かか)げられた目(め)を惹(ひ)く看板(かんばん)。TVに映(うつ)る色(いろ)とりどりのイメージ。

 そのどれもが彼女(かのじょ)にとって新鮮(しんせん)で、見(み)てるだけでわくわくしたものでした。

 

「私(わたし)も人間(にんげん)になったら、あんなに素敵(すてき)な絵(え)が描(か)けるのかな?」

 

 あこがれのあまり人間(にんげん)になりたいと願(ねが)った彼女(かのじょ)は、その方法(ほうほう)を考(かんが)え始(はじ)めました。

 他(ほか)の動物(どうぶつ)に聞(き)いたり、枝(えだ)で人間(にんげん)になった自分(じぶん)を描(えが)いたり、はてはまん丸(まる)なお月様(つきさま)に願(ねが)ってみたり。

 熱心(ねっしん)に考(かんが)え、行動(こうどう)したおかげでしょうか。不思議(ふしぎ)なこともあるもので、気(き)が付(つ)けば彼女(かのじょ)は人間(にんげん)になれていました。

 

「やったぁ! 私(わたし)も人間(にんげん)になれたんだ!」

 

 池(いけ)に写(うつ)った自分(じぶん)の姿(すがた)を見(み)て彼女(かのじょ)は大喜(おおよろこ)びです。

 これで色(いろ)んな絵(え)が描(か)ける! みんなとお喋(しゃべ)りしながらたっぷりと!

 

 こおどりするシジュウカラの喜(よろこ)びの歌(うた)は、森(もり)中(ぢゅう)に高(たか)く高(たか)く響(ひび)き渡(わた)りました。

 

 

 

 § § §

 

 

 

 またあるところに、とある1匹(ぴき)のモモンガがいました。

 白(しろ)くてさらさらした毛並(けなみ)に、くりくりとした目(め)が可愛(かわい)らしい、ちょっとだけ空(そら)を飛(と)ぶのが苦手(にがて)なねずみです。

 

 彼女(かのじょ)は人間(にんげん)の生活(せいかつ)にあこがれていました。

 

 すてきな料理(りょうり)。すてきな洋服(ようふく)。すてきな生活(せいかつ)。すてきな仲間(なかま)。

 住(す)んでいる森(もり)から少(すこ)し離(はな)れた、とある街(まち)にはその全(すべ)てがありました。

 

 だから彼女(かのじょ)は毎日(まいにち)、街(まち)までえんやこらと出かけては人間達(にんげんたち)の生活(せいかつ)をながめて羨(うらや)ましそうにしていました。

 

 彼女(かのじょ)が特(とく)に気(き)に入(い)ってるのは人間達(にんげんたち)が作(つく)る料理(りょうり)でした。

 街(まち)に近(ちか)づくだけで香(かお)ってくる美味(おい)しそうな匂(にお)い。どんなものを作(つく)ってるのか興味(きょうみ)を引(ひ)き立(た)てる調理(ちょうり)の音(おと)。見(み)るだけでお腹(なか)が空(す)いてくる、様々(さまざま)な品々(しなじな)……。

 そのどれもが彼女(かのじょ)にとって新鮮(しんせん)で、近(ちか)くにいるだけでわくわくしたものでした。

 

「私(わたし)も人間(にんげん)になったら、あんなに素敵(すてき)な料理(りょうり)が作(つく)れるのかな?」

 

 あこがれを抱(いだ)いて過(す)ごしていたある日(ひ)、彼女(かのじょ)は高(たか)らかに歌(うた)うシジュウカラに気(き)が付きます。

 毎日(まいにち)ああでもないこうでもないと誰(だれ)にでも聞(き)こえる呟(つぶや)きをこぼしていた彼女(かのじょ)が、人間(にんげん)になった瞬間(しゅんかん)を見(み)てしまいました!

 すごい! どうやったんだろう? モモンガは慌(あわ)てて彼女(かのじょ)の元(もと)へと近(ちか)づこうとし……地面(じめん)に不時着(ふじちゃく)してしまいます。

 

「大丈夫(だいじょうぶ)?」

 

 気付(きづ)いたシジュウカラが声(こえ)をかけます。

 

「ねえ、どうやって人間(にんげん)になれたの!?」

 

 落(お)っこちた事(こと)も忘(わす)れて問(と)いかけたねずみに小鳥(ことり)はきょとんとして、すぐにケラケラと笑(わら)いました。

 

「あなたも人間(にんげん)になりたかったんだね」

 

 手(て)のひらに乗(の)せた彼女(かのじょ)のために、シジュウカラは地面(じめん)に絵(え)を描(か)いてあげました。

 すると、モモンガもまた人間(にんげん)になれたのです。

 

「やったぁ! 私(わたし)も人間(にんげん)になれたんだ!」

 

 池(いけ)に写(うつ)った自分(じぶん)の姿(すがた)を見(み)て彼女(かのじょ)は大喜(おおよろこ)びです。

 これで色(いろ)んな料理(りょうり)が作(つく)れる! みんなとお喋(しゃべ)りしながらたっぷりと!

 

 シジュウカラの手(て)を取(と)って、モモンガは踊(おど)り出(だ)しました。

 二人(ふた)の楽(たの)しそうな喜(よろこ)びの声(こえ)は、森(もり)中(ぢゅう)に広(ひろ)く広(ひろ)く響(ひび)き渡(わた)りました。

 

 

 

 

 § § §

 

 

 

 人間(にんげん)になったら何(なに)をしたい? 

 二人(ふたり)はさっそく話(はな)し合(あ)いました。

 

「私(わたし)は絵(え)を描(か)いてみたいんだ!」

「私(わたし)は料理(りょうり)をしてみたい!」

 

 ……お互(たが)いにしたい事(こと)は決(き)まっていましたが、考(かんが)えてみるとあれやこれやとやりたいことがどんどん浮(う)かんできます。

 なので、とりあえず実物(じつぶつ)を見(み)てみよう、という話(はなし)になりました。

 二人(ふたり)はうきうきした気持(きも)ちを抑(おさ)えきれずに街(まち)へと繰(く)り出(だ)します。

 

「ねずみさんや、キミのお耳(みみ)が出てるよ」

「うん」

「うんじゃなくて。私(わたし)達(たち)が動物(どうぶつ)だってバレちゃだめなんだよ!」

「でも鳥(とり)さんも尻尾(しっぽ)出てるよ?」

「ウソ!」

 

 ただし気(き)を引(ひ)き締(し)めないと、すぐに元(もと)に戻(もど)ってしまうので注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)でした。

 けれども、二人(ふたり)の心(こころ)はウキウキです。

 いつもは飛(と)んで向かっていた場所(ばしょ)に歩(ある)いていくのも新鮮(しんせん)で。

 いつも訪(おとず)れていた場所(ばしょ)を、他(ほか)ならぬ人間(にんげん)として行(い)くのも新鮮(しんせん)で。

 きっとステキなことが起(お)こるだろうと予感(よかん)していました。

 

 そして……いざ街(まち)を人間(にんげん)になって歩(ある)いてみるとどうでしょう。

 予想(よそう)以上(いじょう)に何(なに)もかもが輝(かがや)いて見(み)えたのです!

 

「ねえねえ見(み)てみて! パン屋(や)さんだよ! 美味(おい)しそう!」

「キミは毎日(まいにち)街(まち)で見(み)てたんじゃないの?」

「そうだよ! でも誰(だれ)かと一緒(いっしょ)にいるからもっと美味(おい)しそうにみえるの!」

 

 モモンガはパン屋(や)に夢中(むちゅう)です。

 かぐわしいバターの香(かお)り。様々(さまざま)な形(かたち)の焼(や)きたてパン。

 ソレらを間近(まぢか)で見て、そして試食(ししょく)してみて大興奮(だいこうふん)です!

 一方(いっぽう)でシジュウカラは弾(はず)みで飛(と)び出(だ)した彼女(かのじょ)の耳(みみ)と尻尾(しっぽ)を隠(かく)すのに大変(たいへん)でした。

 

「ねえねえ見(み)てみて! 看板(かんばん)だよ! キレイだね!」

「キミは毎日(まいにち)街(まち)で見(み)てたんじゃないの?」

「そうだよ! でも誰(だれ)かと一緒(いっしょ)にいるからもっとキレイにみえるの!」

 

 シジュウカラは看板(かんばん)のデザインや、絵画(かいが)に夢中(むちゅう)です。

 森(もり)にはない見(み)たことのない色使(いろつか)い、表現(ひょうげん)。景色(けしき)。

 ソレらを間近(まぢか)でながめ、どんな意味(いみ)があるのかを人(ひと)に聞(き)いて大興奮(だいこうふん)です!

 一方(いっぽう)でモモンガは興奮(こうふん)のあまり、彼女(かのじょ)が弾(はず)みで産(う)んだ卵(たまご)をどうしたものかと悩(なや)みました。

 

 夢中(むちゅう)になって街(まち)を巡(めぐ)れば、あっという間(ま)に日(ひ)は暮(く)れてしまいます。

 

 森(もり)に戻(もど)ってもまだまだワクワクは抜(ぬ)けきれません。

 二人(ふたり)してベッドに寝転(ねころ)がったっていうのに、あれもしたい、これもしたいと想像(そうぞう)がふくらんで眠(ねむ)る暇(ひま)もありませんでした。

 

「風景(ふうけい)……看板(かんばん)……人間(にんげん)……も~なんでも描(か)きたいっ! それで色(いろ)んな人(ひと)に絵(え)を見(み)て欲(ほ)しいな~」

「ケーキも、シチューも、パイも……色(いろ)んな料理(りょうり)を作(つく)りたい! それで色(いろ)んな人(ひと)に食(た)べて欲(ほ)しい~」

 

 シジュウカラは羽(はね)をペンに見立(みた)てて空(そら)に絵(え)を描(か)き続(つづ)け、モモンガは尻尾(しっぽ)をパン生地(きじ)に見立(みた)ててこね続(つづ)けます。二人(ふたり)がそれぞれの呟(つぶや)きに気(き)が付(つ)けば、同時(どうじ)に声(こえ)をあげていました。

 

「それなら私(わたし)が一番(いちばん)最初(さいしょ)に絵(え)を見(み)てあげる!」

「それなら私(わたし)が一番(いちばん)最初(さいしょ)に味見(あじみ)してあげる!」

 

 そして、二人(ふたり)は同時(どうじ)に笑(わら)いだしました。

 

「ありがとう、じゃあお礼(れい)にキミの絵(え)を最初(さいしょ)に描(か)いてあげる」

「えへへ。なら私(わたし)はアナタが食(た)べたい料理(りょうり)を作(つく)ってあげるね」

 

 毛布(もうふ)をかぶって、くすくすと笑(わら)い合(あ)いながら語(かた)り続(つづ)けます。

 

「ねえ、カフェもいいと思(おも)わない?」

「カフェ?」

「カフェだったらさ。色(いろ)んな人(ひと)に出会えるよね。それに私(わたし)の絵(え)も色(いろ)んな人(ひと)に見(み)てもらえるかも」

「なるほど」

「看板(かんばん)とかもなんだったら自作(じさく)したり、お茶(ちゃ)を呑(の)みながら見(み)てもらったり!」

「だったら、私はパン屋(や)さんにしようかな。焼(や)き立(た)てのパンを焼(や)いてあげる。そしたらお茶(ちゃ)を一緒(いっしょ)に楽(たの)しめそうだよね」

「それいいねぇ!」

「いいでしょ~」

 

 

 二人(ふたり)の夢(ゆめ)はすくすくと成長(せいちょう)していきます。

 

 

 それは、とある小(ちい)さな森(もり)にある、小(ちい)さなカフェとパン屋(や)さん。

 

 おしゃべり好(す)きな店長(てんちょう)と、マイペースなシェフの二人(ふたり)で切(き)り盛(も)りする素敵(すてき)なお店(みせ)。

 

「「Welcome to bilingual Teatime!!」」

 

 カフェ? ケーキ? 勿論(もちろん)ございます。

 

 ですが、オススメは二人(ふたり)とのトークになります。

 

 とっておきの料理(りょうり)に舌鼓(したづつみ)を打(う)ちながら、まったりと過(す)ごしていきませんか?

 

 店長(てんちょう)自慢(じまん)の絵(え)も見れるし、気分(きぶん)で歌(うた)や音楽(おんがく)もおひろめしちゃいます。

 

 毎日(まいにち)どたばた騒(さわ)がしい。だけど気付(きづけ)けばまったりと落(お)ち着(つ)いてる。

 

 足(あし)を運(はこ)んだら、もう一度(いちど)訪(おとず)れてるような、そんな不思議(ふしぎ)な場所(ばしょ)です。

 

 

 ――二人(ふたり)とお茶(ちゃ)とお客(きゃく)さんがつなぐ縁(えにし)。

 ――そんなお茶縁(ちゃべり)な場所が、開ければいいな。

 

 それこそパンをこねるように、そして絵(え)を描(えが)くように、二人(ふたり)はふくらんだ夢(ゆめ)を形(かたち)にしていくのでした。

 

「……ねぇ。せっかくだし名前(なまえ)が欲(ほ)しいよね」

「……うん?」

「たとえば、私は黄子(こうこ)とかどう?」

「……こっこ? にわとりみたい」

「こ(・)う(・)こ(・)ね。黄色(きいろ)が好きだから、黄子(こうこ)なの」

「ふーん……」

「モモンガさんはどういう名前(なまえ)がいいの?」

「うーん……パン?」

「パンが好(す)きなのは知(し)ってるけど……」

「パンセポンセ……」

「……何それ?」

「パンナコッタ……」

「パンから離(はな)れられないんだね……じゃあパンナは?」

「パンナ……うん。それはいいかも……」

 

 そして尻尾(しっぽ)を抱(だ)き枕(まくら)がわりに眠(ねむ)ってしまったモモンガ(パンナ)を見(み)て、シジュウカラ(黄子)もまた眠(ねむ)りにつきました。

 

 ――夢(ゆめ)を夢(ゆめ)のままで終(お)わらせない。

 二人(ふたり)でなら、もっと面白(おもしろ)い世界(せかい)が待(ま)っていると信(しん)じながら。

 

 

 

 

 

 

 

「よーし、じゃあカフェを作(つく)るぞー! パンナ! 頑張(がんば)ろうね?」

「……パンナって誰(だれ)のこと?」

「キミの名前(なまえ)だよ!?」

「……あぁ!」


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