たまたまベータテストのデータが残ってたので有効活用させてもらいます。 作:好きjaなくないない無い
ありがとうございました。
俺たちがボス部屋に着いたのは11時30分ごろだ。正確な時間はよく覚えていない。
「ここを曲がって....あった!ボス部屋だ!!」
「早く入りましょう。」
「おう!!」
俺は左扉を、アスナは右扉を力の限り強く押し、扉を開ける。
その時ちょうどディアベルがコボルトロードのソードスキル《浮舟》で宙に飛ばされていた。
単発技なのでさほど威力はない
だがこの後発動される3連撃をモロに喰らったら間違いなく死ぬ
俺は全力で走り出しディアベルの元へ急ぐ。
一撃目
ディアベルの身体に赤いダメージエフェクトが発生する
二撃目
「ぐぁぁぁぁああああ!!!!!!!」
ディアベルの苦しみの声がボス部屋に響き渡る
そして三撃目、コボルトロードの剣に赤いライトエフェクトが発動する。
この技だけは喰らってはいけない。俺は今自分がいる場所で力の限りの大ジャンプをする。レベルのおかげかギリギリコボルトロードの前にたどり着いた。
「させるかぁぁぁぁぁあああ!!!!!!」
俺は剣を抜きソードスキル《レンジスパイク》を発動させコボルトロードの所有する刀に当てる。
スキルキャンセル
ソードスキルとソードスキルをぶつけ合うことで余程の実力差がない限りお互いのソードスキルをキャンセルさせることができる。
とりあえずこれで一命は取り留めた。
俺はアスナに向かって言う。
「これ以上の苦戦はリスクが大きい。俺たちでボスを倒す。協力してくれるか?」
アスナは一瞬驚いていたが、すぐにボスに注意を向ける。
「もちろん、相棒でしょ?」
そして、アスナがボスに宙を向けている間に俺はこの場の責任者に顔を向ける。
「ディアベル、あんたはここで死んでいい男じゃない!オレが絶対に死なせない!!」
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「ディアベルさん!」
「ディアベル!!」
地面に横たわったリーダーを心配するようにエギルや彼のパーティーメンバーが続々と集まってくる。
「エギルさん!これを早くディアベルに!!」
俺は素早くポーチから回復薬を取り出しエギルに投げ出す。
「?これは?」
「さっきやったクエストの報酬だ。この一層で手に入るポーションのどれよりも性質がいい」
「クエスト?ああ、そういえばクエストをやりに行くって言っていたな。って、なんだこの回復力!!レッド直前の体力が一気にグリーンまで!!!!」
「おそらく今回の変更点の謝罪だろう。NPCが言っていた。ひと月前、タルワール使いのコボルトロードと刀使いのコボルトロードが激闘しこの層の主が入れ替わったって」
「なるほど。だからボスの使う武器が違ったのか」
「そう言うことだ。俺はこれからボスを倒すからディアベルを頼む。彼はここで死ぬような人間じゃない」
「おう!俺もそう思う」
仲間への解説を終えコボルトロードの方へと向かう。見ればアスナはコボルトロードの剣劇を寸前でかわしソードスキル《リニアー》を放っていた。クリティカルにこそならなかったものの、最後のHPバーを2%も削る攻撃を浴びせる。
「アスナ!もうこのボスは最終手段を残していない。残り一本、全力で削りに行くぞ!!」
「了解!!」
話はそれだけに俺とアスナはボスとの距離を縮める。ボスがソードスキルを使うので俺もソードスキルで対抗。スキルキャンセルで硬直している間にアスナが渾身の《リニアー》を当てる。
奴のHPバーのこり60%を切った
ここだ_________________________
俺はすぐにボスの懐に潜ってソードスキルを発動させる。
通常、第一層の時点で《片手型直剣》の熟練度は50を超えていれば十分だ。50を超えることで使える技は増えるし、攻撃の手数も増える。
だが、俺の熟練度は既に250を超えている。
だからこそ俺には奥の手がある。
この層では誰もが使うことのできない片手剣ソードスキルを_________________________
「はぁぁぁあああああああ!!!!!!」
俺の愛剣、クイーンズ・ジェムソードが青いライトエフェクトて覆われる。
くらいやがれ、熟練度150て解禁の四連撃ソードスキル_________________________
ホリゾンタル・スクエア
一撃、二撃目と、まだスキル硬直から解けないコボルトロードの腹部を抉るように切り裂く。
「なんだあのHPの減りは!!」
周りが驚くのも無理ないだろう。今の二撃で残りHPの半分が吹っ飛んだのだから。
「これでおわりだぁぁぁぁ!!!!!」
俺は三撃目を喰らわした後、確実に倒すため四撃目の刃を出来るだけ体内に刺しながら振り抜いた。ベータテスト時代の筋力パラメータがそのままだったため降り抜けたのだろう。
俺から一撃を喰らったボスは、空中で雄叫びを上げながら四散、ポリゴンの破片となった。
Congratulation!
と言う文字がボス部屋の真ん中に表れ、各々の目の前にウィンドウが開かれた。
俺たちは勝ったんだ
誰も死なせずに
みんなを守って_________________________
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「「「「よ、よ、よっしゃゃぁぁぁぁああああ!!!!!!!!!」」」」
ボスを倒したことを知り、この場にいる全員が喜びを全身で表す。俺としても誰も犠牲にならないで本当によかった。
「お疲れ様」
アスナも近寄ってきて俺に労いの言葉をかける。
「ありがと、アスナ。そっちもお疲れ」
「.....ねぇ、昨日から聞きたかったんだけどなんで私の...」
「Congratulation、お二人さん!この勝利は間違いなくあんた達のものだ。大した奴らだよ、ほんとに」
エギルがそう言って拍手してくれる。2人からも労いの言葉をもらい少しばかり心が落ち着いた。
だが、現実はそう簡単にはハッピーエンドを許してくれない。その流れを最初に持ってきたのはキバオウだった。
「はい!確かにあんたらのおかげでボスは倒せた。そこは認めとる。だが、わいは忘れてへんで。ここにいる裏切り者を断罪せなあかん。なぁ、ディアベルはん?」
「なっ?!お前たち、何を言っている!!」
確かあいつはディアベル班のリンドだったか。青年は顔に怒りを乗せキバオウに体を向ける。
「ワイは聞いたんや!こいつはボスの持ってる刀を一瞬で判別して、『βテストと違う』って言いおった。ここにいるパーティーは全員聞いてんやで!!」
そう言って後ろを指差すキバオウ。後ろには彼のパーティー以外の10人ほどが立っている。おそらくボスを囲んでいた時にディアベルがつぶやいた言葉を聞いていたんだろう。
「これだけ承認いてしらばっくれるしやないやろうなぁ!えぇ!!」
キバオウはベータテスターを毛嫌いしている。それがいくらこの層のボスを倒すために尽力した指揮官でも...
「おれ知ってる!!そいつHPバーがラスト一本になった瞬間、自分がターゲットになるとかぬかしたんだ!それだってラストアタックボーナスを奪う気だったんだ!!」
キバオウの奥から甲高い声がボス部屋に響く。しゃべっいるのは白い髪のクラインと歳の近い青年だ。それを火蓋にどんどん悪口が増えていく。
「ふざけんなよ!」
「信頼してたのに!」
「責任とれ!」
「他にもベータテスターがいるんだろ!いや、いないはずがねぇ!出てこいよ!!」
先程から白髪の青年が妙にテンションが高い。だがこのままでは危険だ。せっかくボスを誰を死なずに倒したのにここで断罪などがあっては元も子もない。
「おいおい..」
「あなた達ねぇ..」
アスナとエギルも呆れたの騒動の間に割って入ろうとする。その2人を手で制し...
「アスナ、君はこれ以上何も言わなくていい。あとは任せてくれ」
「え?」
そう、俺にはこの状況を一変する方法がある。
誰も死なずに、この状況を切り抜ける術がある。
いつかは来ることがわかっていたんだから、辛くはない。
「.....ククク....ッフッフッフ..アハハハハハハハハハ_________________________
俺の大声がボス部屋に響き渡る。その声で、ディアベルが、リンドが、キバオウが、全てのプレイヤーがこちらを向いた。
「元ベータテスター...だったっけ?ディアベルが?まぁ間違っちゃいないけど俺と一緒にしないでほしいな。」
「なんや?お前も素ベータテスターか?なに自分から白状してんねん?頭おかしいんちゃう?」
「安心してくれ。俺は正常だ。だが俺はそこにいるディアベルとか言う雑魚と一緒にされたくなかっただけだ。それに元テスターの中にどれだけレベリングの仕方を知ってる奴がいたと思う?そこの雑魚含めてほんの一握りだ。今のあんたらの方がまだマシだね。」
「なんや?何が言いたいんや!!」
キバオウは俺を不審に思ったのか、不気味に思ったのか、またはその両方なのか後ろに下がりながら威嚇してくる。
「こんな雑魚と一緒にすんなってことだよ。βテスト時、俺は誰よりも高くこの層を登って戦ってんだ。ゲーム情報だってそこらの情報屋よりもたくさん持っている。そんな俺を元テスター如きと一緒にしないでくれないか?」
「な、なんやそれ!もうベーターどころやないやんけ!もうチーターや!チーター!」
「そうだそうだ!」
「ふざけんなよ!」
「偉そうに!」
「ラストアタックも取りやがって!!」
「死ねよ!クソビーター!!」
よし、これでプレイヤーの負の感情は全て俺に移った。これでディアベルはもう大丈夫だろう。
「いいねぇ!気に入ったよ、それ!俺は《ビーター》だ!!これからは元テスター如きと一緒にしないでもらおうか!」
これで終わりだ。
俺の考えていたべつあんは俺だけが恨みの的となること。これはアスナが元テスターと疑われた時のものだったが彼女だったらあのままディアベルを庇い、そして疑われる羽目になっていただろう。
だからこれでいいんだ_________________________
「第二層の門は俺がアクティベートしてやるよ。着いてきても構わないぜ。初見のモブに対処できずポリゴンになりたいのならない。」
ここまで言えば流石に誰も来ないだろう。俺は確信して第二層へと繋がる階段を目指す。途中ディアベルとリンドが立っていた。礼を言うつもりなのだろうがそんなことはさせない。だが。俺は彼に伝えなければならないこともある。
「ディアベル、お前は仲間に真実を語ってやれ。そしてリンドさんはその真実を受け止めてまた彼に着いて行ってほしい。俺からの願いはそれだけだ。」
「...ああ!」
「俺も、必ずそうする!」
それだけ言って俺は彼らの横を通り過ぎる。途中でアスナとも目があった。その顔には怒りは全くなく、心配のような、悲しい顔をしていた。
ありがとう
君との1週間は本当に楽しかった
そんなギザな台詞を吐くことはできない。せめて精一杯の笑顔を彼女に見せる。
それだけして俺、《ビーター》はこのボス部屋をさった。
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何もできなかった。
いや、彼は最初から決めていたのだ。
もしベータテスターに被害が出そうになったら彼が全ての非難を受け入れると。
一人で......孤独に......
私に何も言うなと言ったのは標的の中に私を入れないため。
また、守られてしまった。
彼は別れ際、私に精一杯の笑顔を向けた。
自分が抱えている悲しみ、苦しみを全て隠すようにして_________________________
___________________________________________________________けない
いけない
彼を1人にしてはいけない。
そう思っときには私は全員とは逆方向に進んでいた。
「あいつを追いかけるのか?」
誰かから声をかけられ後ろを振り向く。確かエギルさんだったっけ?私は無言で頷く。
「なら伝言を預かってくれるか?今日はお疲れ様、次のボスも一緒に戦おうってな」
「オレからもいいかな?」
そう言ってきたのはディアベルさんとリンドさん。
「この恩は一生をかけて返す。ナイトの名にかけてな」
「俺も頼む。必要な時は必ず力を貸す。だから遠慮せず言ってくれ。とな」
私は彼らに頭を下げて彼の跡を追いかけた。
_____________________________________________________________
俺はプレイヤーの中で最も早く第二層に上がった。いい景色だ。そう思い俺はすぐそばで座った。
これからは1人だ。
いろんなプレイヤーから非難され、背中を預けることもままならなくなった。
それでもこの世界では生きていかなければならない。
だが1人の客が来たことでその思考を一旦忘れる。
「.......着いてくるなって言ったのに」
そう言ってきたのはもちろんアスナだ。その笑顔はこの1週間見た中で1番綺麗だった。
「言ってないわ。死ぬ覚悟があるならこいって言ったのよ。」
「そうだっけ?...ああ、そういえばパーティーを解除していなかったな。今するから。」
「そうじゃないわよ。言いたいことは色々あるけどまずは一つ、伝言を預かってるわ。エギルさんは『今日はお疲れ様、次のボスも一緒に戦おう』、ディアベルさんは『この恩は一生かけて返す、ナイトの名にかけて』で、後リンドさんからは『必要な時は必ず力を貸す。だから遠慮なく言ってくれ』だって」
「そうか。やさしいな」
「それからもう1人、『あなたさえ良ければ私を連れて行ってくれないか?』ですって」
その言葉で俺は後ろを振り返る。アスナは笑顔でこちらを向いている。
「私は死にたいと思っていた。この世界で戦って負けることは唯一選べる死に方だと思っていた。でも違った。あなたと出会って、クリーム乗せ黒パンを食べて、お風呂に入ってってやってたらいつの間にか私、この1週間を楽しんでたんだ?それでもっと強くなって生き残りたいって思っちゃったんだ。これはあなたのせいよ。」
「えっ?あ、はい!スミマセン」
ジト目で見られたせいかすぐさまに謝罪が出てきた。
「だから...責任というわけでもないけどあなたさえ良ければこれからも私を連れて行ってほしい。パーティーメンバーとして、相棒として。」
「...アスナ....」
「む!前から思ってたんだけどなんであたしの名前を知ってるの?私はあなたに名乗った覚えはないし、あなたのも聞いていないわ。」
「え?....ああ、そうか!パーティーを組むのははじめてだったんだな。なら...」
俺はアスナの頬を押さえて....
「このまま目だけを横に動かしてみて。そうしたら自分以外のHPバーが見えるはずだ。」
「う、うん。.....キ、キリト....キリト君。これがあなたの名前?」
「ああ、俺はキリトだ。」
「なぁんだ。こんなところに書いてあったんだ。」
そう言ってアスナはくすくす笑う。そこで俺は自分の手がそんな美少女にくっついていることを確認して慌てて手を離す。
「みゃ、名前がわかったならよかった!!」
「フフフ、なら改めまして私はアスナ。フェンサーでキリト君の相棒です!」
そう言って挨拶をしてくる。顔が赤いのは日光のせいだろうか。
「ああ、行こうぜ。アスナ。絶対にこのゲームをクリアしてやろうぜ!!」
「うん!!」
そう言って俺たちは歩いて行った。
「あ、そうだ。今回のボスでゲットした《コート・オブ・ミッドナイト》ってやつだけど俺はもうベータ時代にゲットしてるし防御力上がるからよかったらアスナが来てくれ。」
「え、でも私黒はちょっと...」
「カスタマイズで色は変えられるから大丈夫だよ。それにもっと上の層に行けばお好みの形に変えてくれるし今着なくても持っといて損はないよ。」
「じゃあお言葉に甘えて....そういえばキリトくんのレベルのバグって結局なんなんだろうね?なんかβテスト時代にそういう系のアイテムをゲットしたのかなぁ?」
「確かにその線は考えたこともなかった.....ん?この指輪なんだ?」
「ん?どれどれ?見せてよ?」
「ああ、これはゲットした覚えがないな。まってて、今実物化するから」
「えーーっと、効果とか説明欄を見るためにはタップすればいいんだっけ?」
「ああ」
《リング・オブ・キング》
・βテストで最も攻略に貢献したものがもらえる唯一無二の指輪。これを持ったプレイヤーはベータテストのレベル、スキルスロット、スキル熟練度を引き継げる
「ああ、やっぱりこれのせいだったんだな。謎が解けてよかった。」
「うん。ん、待ってキリト君。まだ何か書いてるよ?」
「え、どれとれ....」
・またこの指輪はアイテムボックスに入っている時に階層のボスを倒すと、その階層の数字分のレベルが上がる。またパーティーメンバーの中で1人だけこの権限を分け与えることができる。しかしレベルが上がるのはどちらかがラストアタックを行えた時だけとする。
現在同権限保有プレイヤー:Asuna
「「え?」」
拝啓
デスゲームに巻き込まれたけどβテストのデータが残っていたので無双しようと思っていましたので前半は無双しようと思っていました。
しかしこれからずっと無双しそうです。
最後の最後に意外な事実!と驚いている皆様、ご精読ありがとうございます。
ひとまずキリトとアスナの駄兄の物語はここで終了となります。
次に書くお話はアインクラッド第七十層辺りからとなります。
自分の作品はよく友達からぶっ飛んでいると言われますが着いてきてくれると本当にありがたいです。
ではまた、次回のお話で会いましょう。またね!!
今後の展開どうしますか?
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都合の良い層を作っちゃいましょう。
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原作やアニメ以外の層は使用禁止。
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イチャラブみたいです。
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もっとキャラ出してほしい。
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アリス、またはユージオが見たい。