たまたまベータテストのデータが残ってたので有効活用させてもらいます。 作:好きjaなくないない無い
今日は12月24日、このSAOの世界で二度目のクリスマスだ。そして今日俺はアスナとデートをする。
プランも完璧、下準備もこの2週間で準備万端だ。
あとはギルド本部から出て待ち合わせ場所に行くだけ......
「キリト様!!」
「うおっ!って、なんだよクラディール」
大声で呼び止められて振り返るとそこには俺の護衛であるクラディールが立っていた。血盟騎士団は幹部以上のプレイヤーに護衛がつく方針になっているためアスナと行動しない日は大体こいつが後ろについてくる。
「キリト様、今日はクリスマスイヴです。パーティー企画の準備がある中で一体どこへ行くのですか!」
「はぁ?前にも言ったろ?それはディアベルたち幹部がやることになっているんだ。料理や装飾などの材料を集める係の俺としては十分以上に仕事をしてるはずだぞ?」
「では、護衛の私を撒くような行為はおやめください。今日のお出かけにも当然ながらついて行きますぞ!」
「いややめてくれよ。ねぇなんで?今日クリスマスだよ?若い男女が勇気出して誘ったデートとか義1番多い日だよ?俺も例外じゃ無いんだよ?」
「やや!まさかいつもラブレターを送ってくるプレイヤーのどなたかとデートですかな?それこそ私が守りなければなりませぬぞ!この前もレッドギルドとの接触があったじゃないですか!その女のプレイヤーネームは?所属団は?年齢は?性格は?過去一年間で何か怪しい行動は?全て教えてもらいますぞ!!!」
「ゴトフリー、頼んだ」
「了解です、副団長殿。ほれクラディール、さっさとギルド本部に戻るぞ」
「何だって!離してください!私には護衛という立派な役目があるのです!」
「いやお前は半分ストーカーだよ。安心してください、副団長。今日はこいつから目を離しませんし、なんだったらパーティーの装飾作りをやらせます」
「分かった。あとは頼んだぞ」
キリト様ぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!!!、!
そんな雄叫びが聞こえたような気がしたが振り返ることなく集合場所に向かう。
AM9:30 第30層
遅刻しまいと急いで転移門から出るとアスナは目の前で待っていた。
「遅かったね。キリト君。こういう時は男の人は先に待ってるべきじゃ無いかな?」
「やぁ、アスナ。全くその通りだと思うよ?ただ護衛のストーキングを撒くのに必死でね」
「フフ、クラディールさんね。状況が目に浮かぶわ。でもレディーを待たせたんだから今日はお財布を覚悟したほうがいいんじゃ無いかしら?」
「安心しろアスナ。今日はもとより全部俺が持つつもりだったから」
「あらそうなの。なら二点目、あなたは女性と会ったらすぐにしなくちゃいけないことは何でしょう?」
「それも予習済みだ。アスナ、今日の服装すごい似合ってるぞ。いつもは騎士団の装備だから新鮮だ」
今日のアスナの格好は赤のワンピースに白のコートを羽織っている。お嬢様っぽい服装が歳の近いアスナを魅力的な女性へと引き上げている。
「っ!!フフフ、ありがとうキリト君。今日コレを着てきてよかった」
「....うん。なら行こうか」
そう言って俺は片手を差し出す。アスナも笑顔でその手を受け取り、
「よろしくお願いします。キリト君」
と言う。
まず向かったのはアインクラッド第9層、ダークエルフの城だ。
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「すごいことを言ってしまうけど俺もアスナも昨日は結構遅くまで働いたのでまずはお風呂に入って体の疲れを取りたいと思います」
門番に入領許可証を提示した俺はアスナに説明する。
「それはとてもいい案だと思うけど水着は着るよね?」
「もちろん。だから昨日メッセで水着必須って書いたろ?」
「もしかしたら暖かい層で海に行くのかなぁって思ってたけどこう言うことだったんだね?」
「そうそう。お風呂好きなアスナだからたまには1時間くらいゆっくりと浸かれるといいなって思って。流石に変わりばんことかは時間も食っちゃうし片方がその間暇になっちゃうからな」
「そうだね。2人だけの大浴場なら水着でお風呂は経験済みだしね」
そう会話しながら、ダークエルフ城の領主の元へ挨拶へと向かう。
「よく来てくださいました。キリト様、アスナ様」
「お久しぶりです。トリス様」
俺とアスナは片膝をついて領主様に挨拶をする。第三層からのロングクエストで彼女たちダークエルフ族と友好的な関係になった俺たちは今でもたまにこの城へと訪れる。美味しい料理やお風呂を堪能したいと言う欲もあるがやはり1番はこの層にいる友達に会いにくるためだ。
「キリト様は先日の訪問以来ですね。材料とお金は十分以上にありましたのでとても豪華な昼食が出来上がりそうです。完成まではまだ時間がありますのでそれまではお風呂に浸かって日頃の疲れをおとりください」
「え?!キリト君最近来たの?」
「ああ、今言ってた通り、昼食の材料とかこの日に来ることの連絡とか色々やりとりしてたんだ。一応だけど昼食もこの層に来ることも今日言うサプライズだから」
「フフフ、キリト様は本当にアスナ様のために一生懸命ですね」
「う、うるさい!」
NPCに言われて慌てたがアスナは何故が怒っていない。何だったら少し顔を赤らめてモジモジしている。前だったら「何言ってんのよ!」と言いながら俺の脇腹を殴っていたはずだ。
「フフフ。あ、あとこの白の案内人として彼女も待機しております。先に大浴場にいるのでは無いでしょうか?」
「え?キリト君頼んだの?」
「いやいや、来てほしいなとは思ったけどこの層に仕えることになってから忙しくなったみたいだし伝えては無いけど」
「実はキリト様が来た日に彼女がこの場におりまして今日のことを話してみたらその日まで全ての任務を終わらせてお暇を欲しいと言われましてね....」
それだけ聞くと俺とアスナは全力のスピードで大浴場に向かった。いそいで水着に着替え浴場に入る。あたりを見渡せばそこには褐色の肌に紫の髪の美人が立っていた。
「「キズメル!!」」
彼女の名はキズメル。第3層から一緒に旅をした俺たち2人の三人目の仲間だ。
「!!キリト!!アスナ!!」
彼女も俺たちに気付き振り返って俺たちの名前を呼ぶ。引き締まった褐色の肌がこちらを向けられ、俺たちはすぐさま対処した。俺は急ブレーキして回れ右、アスナはキスメルの元へ駆け寄った。
「すっごく久しぶりで嬉しいけどまずは水着を着よっか!!!!」
ダークエルフには水着って文化がないんだよなぁ...........
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「すまんなキリト、お前達に会えるのが楽しみで水着のことをすっかり忘れていた。もう着ているから安心しろ」
その声に安心した俺はゆっくりと振り返る。そこにはギズメルの髪の色である紫のビキニを着ていた。一年前に明日菜が作ったものだが低熟練度の割にとてもいいデザインだ。ただ、これ以上体格に恵まれているギズメルの身体を見るのは紳士としてやめておこう。
「まったくもう....キズメルの体は男の子からしたら目に毒なんだから見せちゃいけません」
「悪かった。前もそんなことを言われたな.....あれからもう一年なのか.....」
「ああ、あっという間だったな。俺たちは相変わらず攻略を続けているけどキズメルはダークエルフ領土最高幹部だからな」
「そんなに褒めないでくれ。照れてしまう」
そう言ってキズメルはNPCとは思えない顔をする。この世界のNPCはいい意味で人間っぽい。接していてとても楽だ。
「そういえばキリト、この城の細工師がお前のことを探していたぞ?例のものが出来たとやらな」
「え?!本当か?!!」
俺は思わず浴槽から立ち上がる。水しぶきがアスナにかかってしまって少しばかり睨まれたがすぐに話題が切り替わった。
「?ねぇキリト君、例のものって何?」
まずい。コレは討伐後のサプライズだから今は秘密にしないといけない。
「............企業秘密です」
「そうだぞアスナ。今回ばかりは知らないほうが身のためだ」
「身のため?キリト君細工師に何を作らせてるの?」
キズメルもアスナを説得(?)してくれたのかどうにかアスナを説得させ俺はすぐに風呂場を後にした。
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キリト君が大浴場を後にしてすぐのことだ。キズメルと私は女子トークを展開していた
「アスナがここに来るのはひと月ぶりか?前よりもまた強くなっているな」
「ありがとう。やっぱり最上階まで行くには日に日に努力して強くならないといけないしね」
「そうだな。それよりも早速最近のキリトとの具合について聞かせてもらおうか」
「う、うん」
具合って言ったらちょっと違うけど.....。私はこの城にくるたびキズメルに恋愛相談に乗ってもらっている。
どうやったら意中の相手を振り向かせることができるのか?はNPCには答えられないらしいからリズ、リズベットやリーテンさんに聞いている。リーテンさんは現にシヴァタさんと交際しているし、護衛なので雑談で話せるのが楽だ。
キズメルはどちらかと言ったら私とキリトの話を聞きたいらしい。だけど話していると途中でダークエルフ達の恋愛観点から意見をくれるので参考にしている。
「ふむ......キリトはそこまで鈍感なのか?なかなかにうまくいかないものだな」
「でも前回話したパーティとして近づくことは成功したよ?私的にも結構アプローチしてるつもりなんだけどなぁ....」
「フフフ、アスナは頭はいいが、恋愛系の知識には疎いみたいだな」
「わ、笑わないでよ〜。だって人を好きになるのも男の人と話すことすら初めてだったんだもん」
私は小学校から女子校育ちで同年代の男子どころか男の人と話す機会なんて年に数回あるか無いかくらいだった。
「ふむ、だがうかうかしてられないだろう?キリトはとてもモテるようだし」
「うん....月単位でギルド宛てに沢山のプレゼントが届いてる。みんな可愛い子だしぐいぐいアピールしてて....キリト君は攻略に集中したいって言って断ってるけど......」
もしキリト君に恋人ができたとして、私は素直に祝福できるだろうか?
自分の気持ちに嘘をつき続けて彼のそばから離れたりすることが出来るのだろうか?
出来ない。出来るはずなんてない。だけど伝えることができない。
私の気持ちをそのまま伝えてもし叶わなかった時、相棒という今の立ち位置すら壊れてしまうと思ってしまったらつい萎縮してしまう。
「アスナ」
「?...なに?」
「後悔はしないほうがいい。私だって妹に妹の好物を渡す前に失ってしまった。妹の笑顔が見たかったのに現実はいつだって非情だ」
「....うん....」
キズメルは私たちと会う少し前に妹を亡くしている。きっとその時の後悔は1年経った今でも消えていないのだろう。
「キリトは強い。きっとヒト族の中でも指折りの強さだ。だからって絶対に死なないって補償はどこにもない。聞きたくないかもしれないが明日には無くなってしまうかもしれない。だからではないがアスナには後悔してほしくないんだ」
「キズメル......うん、分かった。ありがとう。」
「決心がついたようだな。その意気だ。それに今日と明日はヒト族にとって『愛の日』なのだろう?」
「愛.....の日?なにそれ?」
聞いたことのない単語に私は思わず聞き返した。
「違うのか?今日と明日の2日間は告白や求婚がそして承認の多い2日間らしいぞ?ヒト族には別の呼び方があるのか?」
「ああ、そう言うことね。私たちはその2日間をクリスマスって言ってるの」
「クリスマスか....いい響きだな」
「でしょ?そろそろあがろっか。キリト君を待たしちゃってるだろうし」
「ふむ、そうだな」
そう言って私に続いてキズメルも立ち上がる。
「どうしたんだ、アスナ?顔がすごいにやけてるぞ?」
「....ううん、ちょっと思っちゃったんだ。私にもキズメルみたいなお姉ちゃんが欲しかったなって...。私には兄しかいないから」
「そうか。嬉しいことを聞いてしまったな」
そう言いながら大浴場を後にする。
私の中に一つ大きな決意が生まれた。
今日、私はキリト君に告白する___________________________________________
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「旦那よ、本当にコレが必要なのか?」
「俺もそれはずっと思ってたよ。だけど頼んじゃってしなぁ〜」
そう言って俺は手渡された指輪の箱を見る。中には白と黒、そしてダークエルフを主張する紫色を使った指輪が入っている。何でこんなことになったかはひとことに言うと、周りの人間が口を揃えて指輪を作れと言ったからだ。クラインが、エギルが、ノーチラスが、アルゴが、シヴァタがだ。そしてキズメルにも言われた。
「指輪の出来は本当に流石と言えるんだけど、告白に指輪はねぇ〜」
俺はいま15で世間的にはまだまだ子供だろう。だがそんな俺でも求婚と告白の違いくらいは理解しているはずだ。恐らくだがアスナも理解しているため誤解を生んでしまうかもしれない。
「旦那、今からでも即席であればネックレスやイヤリングにできまっせ」
「う〜ん、じゃあ悪いけどそっ....」
「キリトくーん!な〜にしてるの〜?」
「うげっ、アスナ?!!」
恐らくお風呂から上がったアスナを見て俺は自分の左手にある箱を見た。まだストレージに入れていなかったのだ。
どうする?
今からストレージに、いやそんなあからさまな行動を取ればアスナに怪しまれてしまう。
考えた結果俺はアスナがくる方向とは真反対に全力疾走した。一つ角を曲がってそこでストレージに保管すればとりあえず窮地を凌げるだろう。しかしそんな俺をアスナは全力で追ってきた。
「ちょ、何で逃げるのよ!!!」
「アスナこそ何で追いかけてくるんだよ?」
「キリト君が隠し事してるからでしょ!クリスマスくらい隠し事はやめなさい!!」
2人の追いかけっこは料理が出来上がるまでの30分後まで続いた。
お・ま・け!
「キズメル殿、先程旦那から指輪のアドバイスをしたそうですが...」
「キリトから聞いたのか。まぁ愛を伝えるならあれくらい用意しないとな」
「経験豊富なんですな、キズメル殿は」
「ああ、なんせ毎月2人から恋愛相談をされるくらいだ」
「.....ちなみにその2人とはこの城のものですか?」
「いや?1人は黒の髪が特徴的な青年で、もう1人は栗色の長い髪が特徴の少女だが?」
「.............................」
ここから一気にクリスマスイベント入ります。
お楽しみに
追記
更新は自分自身の都合により来年度になります。
皆さん良いお年を。
今後の展開どうしますか?
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都合の良い層を作っちゃいましょう。
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原作やアニメ以外の層は使用禁止。
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イチャラブみたいです。
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もっとキャラ出してほしい。
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アリス、またはユージオが見たい。