破壊王の双子には兄が居るらしい。 作:なにぬねの
カイがペイン達と共闘を経てから数日後。ついにNWO第二回イベントが開催されることとなった。
今回のイベント内容は第一回のバトルロイヤル式とは全く異なるもので、所謂「探索型」に当たるものらしい。プレイヤー達は転移先の広大なマップに散りばめられた銀のメダルを集める。そのメダルは10枚集めるとイベント後に好きなスキルと交換できると言う仕様のものであった。
しかもその銀のメダル10枚分に換算される金のメダルを、カイやメイプルを含めた第一回イベント10位内の人間に既に配られていると言う情報がアナウンスによって広場に集まった全プレイヤーに届く。案の定カイは「うげ、」と声を漏らし顔を顰めていた。
「こうなるとやっぱ今回の判断は正解だったかもね」
「そうだな。金メダル所持者が二人いるとなれば馬鹿みたいに狙われるだろうし......」
「残念だけど仕方ないかぁ」
そう、今回のイベントが始まる前にカイは二人に「今回のイベントはソロでやらせてほしい」と話していたのだ。理由はそこまで由々しいものでは無く、単に彼が久々にソロプレイがしたかったことと、本来ならば彼女ら二人でプレイをするつもりでいたメイプルとサリーにささやかな気遣いをしたかっただけである。もちろん二人はカイのその理由を聞いてはいないが二つ返事で了承していた。
「パーティーメンバーは同じ場所に転移するのと......一度ログアウトするとイベントに参加できなくなるって」
「時間加速下の中でのだしな。気ぃ付けとかないと」
「そうだね!」
説明を聞きながら傍らで三人はそんな話をする。
「説明は以上どら!それじゃあ皆、頑張れどら〜!!」
すっかりこのゲームのキャラクターとして定着している小型のドラゴンを模した「ドラぞう」がアナウンスの終わりを告げる。
カウントダウンは第一回イベントのそれをも上回る熱気をプレイヤーに宿らせた。
「二人分のメダルとれるといいな」
「うん!カイも頑張ってね!!」
「そっちの倍以上集めちゃうから!」
0が告げられると三人を含めた多くのプレイヤーの姿が二層の街から消える。
メイプル、サリーの二人は広大な草原から。カイは冷え冷えとした針葉樹林から、第二回イベントを歩み始めた。
プレイヤーが各地点に転移させられてから数分。針葉樹が等間隔でそびえ立つ森の中をカイはひたすら歩き回っていた。幸いこのあたりでたまに遭遇するモンスターはそこまでレベルが高い設定ではないのかカイは特に足止めさせられることもないまま探索に励む。
(んー。この森結構広いか?初日からハイペースだとソロだし後々に響くな......。粗方見終わったらさっさと出るか)
ある程度の行動指針をたてたカイは、先程見つけた崖に沿って移動し始める。当初はこの崖を登ろうかとも考えたが、想像以上に高さがあったためその案は潰えた。
足元に注意し、ときに木登りをしながら前進し続ける。PKの要素も濃くさせるためか、メダルが見つかる気配は全くと言っていいほどない。それでもカイは先程サリーに言われた言葉にまんまと焚き付けられたのか、周囲の様々なものに神経を張り巡らせるように留意し続けた。
暫く進むと、カイは崖に横穴のようなものが開いているのを見つけた。慎重に覗いてみるとそれは洞窟型のダンジョンになっているらしく、奥から複数のモンスターの気配が彼に伝わった。
「メダルあるかもだし、行くか」
ダンジョンに入り分かったのは、そこがスライムの根城になっているということ。ただそのスライムたちは以前からカイがお世話になっている氷属性のスライムの様な輪郭がまあまあくっきりしているようなものではなく、どちらかと言うとアメーバに近いような見た目をしていた。
(物理は効きにくそうか?じゃあ、)
「【炎弾】【光線】」
ボス部屋までの道中は炎の塊とレーザーじみた光によってやり過ごす。【賢者の秘法】によってMP切れも中々起きないため、十分通用どころかオーバーキルしていた。彼が通った後は無慈悲にも灰燼と化していた。
時々床に残った粘液に足を取られコケかけながらもカイはボス部屋へたどり着く。
重々しい扉の向こうには数十匹のスライムたちとそれと同じくらいを合わせたんじゃないかと言う巨大な親玉が居た。
「おおう......。誰だよこれ考案したの......」
粘液とスライムで埋め尽くされたその部屋は謎に明かりに桃色が混じっていた。大きな声では言えないがあまりよろしくないやつみたいである。
「ネタに振りすぎだろこのゲーム......」
そうため息を溢すとカイは自慢の細剣を抜刀し、駆け出す。
ボスの繰り出す攻撃とぬめりのある床を器用に避けながらダッシュすると、数十メートルあったボスとの距離は後ほんの数メートル程度になった。
「【潮招きの刃】【獅子の矜持】!【跳躍】!!」
カイはレイピアに水のエフェクトをまとわせ、攻撃力を上昇させる。【跳躍】によって宙にあがった彼はレイピアを瞬速で突き刺せるよう構える。
「悪いけど俺、同人誌展開地雷なんで」
特殊性癖でもない限り自分から粘液まみれになるやつなど中々居ないであろう。バフ掛けを行った彼の細剣は目の前にあった巨体を切り刻む。
カイはしっかりその戦いを勝利で収めた。残念ながらメダルの獲得はなかったが。
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所変わってここは運営陣。イベントの行方を皆見守っているところであった。
突然、一人の人間がタブレットとモニターを交互に見、声を上げる。
「あ、俺の考案したスライムダンジョンに誰か入りました!」
「え、まじで。ちょ、モニター回せー」
「あれよく上許したよなあ」
気づけばフロアに散っていた者たちが大型スクリーンの前に集まる。
そこに写ったのは先程踏破したばかりのカイであった。しかし運営陣は最初の部分から戻して追っかけ再生をしているため、まさかもうクリアされているなど知ってるはずもなく画面を凝視する。
「あー!これがあの剣持ってったやつか」
「あれは無念だった......。くっそ、転ばねーかなそのへんで」
「でもこいつ物理職ならここ相性悪......くない??」
「魔法系スキルに抜かりがねぇ。あっ、こいつ【賢者の秘法】持ってるわ」
「でもほら、まだボスが居るし!な!」
「そのボス今切り刻まれたけど」
「え」
考案者とレイピアのダンジョン開発者はその後上司に早退を希望したらしい。
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ダンジョン踏破後に現れた転移陣に乗ったカイは、氷海のエリアで目を覚ました。先程の樹林を抜けた先の地点だったのか、後ろを振り返ると背の高い木が何本も連なっている。
「寒くないのか。すげー」
少し歩いた先で氷に触れてみるも寒くも冷たくもない。カイの目の前に広がるのはリアルと大差のない景色であったが、あらためてここがゲームの中であると実感する。
先程までのエリアとは異なり、ここは遠くまで見渡せる。特に目を引くオブジェクトなどは見つからなかったのか、カイは水中探索に乗り出そうとする。
(結構遠海まで行けそうだな......。よし)
氷の縁まで歩き、装備の最終確認を終えたカイは静かにその暗い海へ飛び込む。
氷上と同様に冷たさは一切感じさせないその水中は代わりに不気味なほどの静けさを与える。ひとかき進むたびに日の光が薄れていくのがカイには伝わり、緊張感がほとばしる。
(見えなくはないけど反応遅れるなコレ。暗視系のスキルとか無いんかな)
時折やってくる魚形のモンスターは一層の地底湖で見たようなものよりも幾分もいかつさを増していた。
【潜水】と【水泳】を持つ彼にとっては水中探索などお手の物であった。最もそれは今は居ない短剣の少女にも当てはまるのだが。
四十分後。カイは海から上がり、最寄りの氷塊へ体を預ける。
普段より視界が開けていない分集中力をつかったらしいが、彼も伊達にVRゲームを長く続けていないため数分でものの見事に回復していた。
「あんまスキル持ってる人が少ないのか俺が一番乗りだっただけか、ともかくラッキーだな」
そうぼやく彼の手には二枚のメダルが握りしめられている。初日から重畳な結果だ。
「んじゃー今度は奥の方から探索していくか。【水面の舞台】」
カイは指にはめられている装飾品のスキルを発動させる。このスキルで【水泳】や【潜水】の時間を消費せずに粗方遠海まで行ってから潜り始めようと言う算段なのだ。
周りに人が居ないことを確認してからカイはその水面に足を落とす。水は彼を弾いてそのまま直立させることを可能にした。
「やっぱこれ楽しーわー。よし、んじゃ効果が切れないうちにっと」
そう言いカイは走り出す。町中等で使えば十割人目を集めるが、このエリアは人気が少なく、爆走することが可能であった。
十分後。スキルの効果が切れることを確認した彼はそのまま海へ沈み込む。
やはり遠海だからなのか底が全くと言っていいほど見えない。
(んー、近海であれだけ見つかったし何かあってもおかしくないんだよなぁ。もうちょっと深くまで潜るか)
水を蹴る勢いを強くしてカイはより深いところを目指す。
海底付近でカイは探索を続けるが、これと言ってなにか目立つものなどは見つからない。
30分ほど海中を遊々と泳いでいると、ふと遠くに淡い光を発している物を彼は見つけた。
一応【遠見】を使いながら慎重に行く。すると見えてきたのは白く薄っすらと輝く半球状のベールに包まれた小さな祠と転移用の魔法陣。
敵襲はなさそうだと判断したカイはそのベールに近づき中に入る。
「お、中は水中じゃないんだ」
久々に吸える空気を目一杯肺に流し込み、カイは軽く伸びをする。
すこし脱力した後、ちらりと彼は足元に光る魔法陣を見やった。
「これはダンジョンか......?んー、ぶっちゃけ道中そこまで強敵居なかったからボス居る可能性もあるのか......。」
そう。カイがこの祠の周囲を探索しいているとき、全くと言っていいほど骨のあるモンスターがいなかった。近海と比べても遠海のほうが強い敵がいてもおかしくないはずなのにだ。
正直な話、転移系のダンジョンは何があるか事前に全く把握できない。これはカイを渋らせる一因の一つに大きくなった。彼だって先程入手したメダルをデスペナルティで落としたくはないのだ。
しかし、名付けるのならばゲーマーの性というべき物がカイの背中を後押しする。
「ま、もしただ宝箱とかがあるだけだったらもったいないし行くか!」
カイは最終確認のためにステータスとポーション類の残量を確認した。
カイ Lv45
HP 40/40(+115)
MP 90/90(+50)
STR 220(+70)
VIT 0
AGI 161(+75)
DEX 70(+10)
INT 80(+30)
頭装備 猛者の象徴Ⅹ 【DEX+10 MP+10】
体装備 御影の上衣 【STR+20 MP+40】【破壊不可】【賢者の秘法】
右手装備 導星の一閃 【STR+50 AGI+25】【破壊不可】【十二星座の加護】
左手装備 (装備不可)
足装備 玉屑の洋袴 【AGI+30 INT+30】【破壊不可】【雪獄の罪人】【宿雪】
靴装備 宵闇のブーツⅧ 【AGI+20】
装飾品 黒の手套Ⅶ 【HP+100】
水巫女のアンクレット 【水面の舞台】
(空欄)
スキル
【片手剣の心得Ⅶ】【体術ⅴ】【攻撃逸し】【跳躍Ⅱ】【四面楚歌】【パワーオーラ】【鎧砕き】【HP強化小】【MP強化中】【MP回復速度強化中】【MPカット中】【魔法威力強化中】【毒無効】【氷結耐性大】【炎上耐性中】【水泳Ⅹ】【潜水Ⅹ】【投擲】【釣り】【採掘Ⅰ】【採取Ⅰ】【料理Ⅹ】【しのび足Ⅱ】【気配察知Ⅲ】【気配遮断Ⅱ】【遠見】【氷雪喰らい】【超加速】【魔法の心得Ⅳ】【ファイアボール】【ウォーターボール】【ウィンドカッター】【ダークボール】【サンドカッター】【ファイアウォール】【ウォーターウォール】【ウィンドウォール】【サンドウォール】【リフレッシュ】【ヒール】【炎弾】【水弾】【光線】【石弾】【火魔法Ⅲ】【水魔法Ⅲ】【風魔法Ⅱ】【光魔法Ⅲ】【闇魔法Ⅰ】【土魔法Ⅲ】
レベルは必要経験値量の増加のせいであまり上がらなかったが、数日間に渡る奇行の数々はしっかり実を結んでいたらしい。
「最悪メダル失ったら後半までペース上げるか。よし!」
決心を付けた彼はその足を今もなを光り続ける円の中に入れた。
転移陣がカイを指定のエリアまで飛ばす。彼が目を開ける前に感じたのは身を包む冷淡感と浮力。そして――――――
確かな殺気。
瞬間カイはレイピアを抜き、それを感じ取った方へ鋒を向ける。
見ると、黒い巨大なモンスターがこちらに突進してきているのがわかった。近づいたときに見えたギラリと光る鋭利な何かを支点にカイは剣を使ってモンスターの勢いをいなす。
カイは旋回していった方向を見やった。薄紫がかったここは先程の遠海よりも視界が開けている。彼の目に映るのは赤い双眸と黒い体皮。そして白の大きな斑点と凶暴な牙。海のギャングとも言われるその生き物がカイをじっと見据えていた。
(あれは......シャチか!)
カイとモンスターの視線が交わる。
それを確認したかのような間のあと、再びシャチは彼めがけてその獰猛な牙を向ける。が、
(【蠍毒の一突き】!よっ!!)
カイにとって二度目の攻撃ほど避けられて、反撃可能なものはない。毒を帯びたその刀身がシャチの外皮を容赦なく襲った。
(んあ?毒の追加ダメージ入んねえな。耐性持ちか?)
彼は気づかなかったが、実はこの薄紫がかった海自体が少量の毒を含んでいるのである。カイが現在思うように動けているのは【毒無効】のおかげであった。
モンスターが自陣の効果のせいで命を落とすなんて不備を起こしてはいけない。シャチが【毒無効】を持っているのはある意味当たり前であった。
(水中だしさっさと終わらせたい。タイムリミットは40分か......。なら、【神託の代行者】【天秤の釣り合い】!!)
カイは自身の鏡合わせとも言える分身体を作り出す。それは対象のステータスの二倍の数値を持つため、カイはスキルを重ねがけし、3分間のみ自身もそのステータスを写した。
(出し惜しみはしない。速戦即決で!!)
今度はこっちの番だとでも言わん限りの迫力とスピードでカイと分身体はシャチに接近する。
近づき、一閃。尾びれの軽い反撃をいなし又、一閃。バトルスタイルこそカイの愛剣を手に入れたあの対ドラゴン戦を思い出す風貌だが、その技術は大幅に上昇している。
(ふっ!!)
黙っていられるかとシャチは再び突進を繰り返すがそれはカイに簡単に避けられてしまう。しかもあまつさえその速度を利用され体皮に長く深いキズを付けられる始末だ。
カイのステータスがもとに戻るまでの3分間で、彼らはなんとボスの7割もの体力を削ってしまっていた。
(HP、VITが低めで良かった......。でもそろそろ攻撃パターンの変化かな)
魔法攻撃か、はたまた形態変化か。今に来るであろうそのボスの变化をカイは待っていた。
しかし駄目だったのだ。予想外すぎた。
後ろからの殺気。反射的にカイは振り向き、近づくその物体を避ける。分身体の方も一度戦況から離脱するように避けた。
赤き双眸が倍に増えて彼らを睨むように凝視する。
ボスの増加。それがこの戦いの最大の難関だったのだ。
(そうだよねシャチって基本群れでリンチだもんね!!クソじゃねえか!!)
波もカイの心も荒れ狂う。この仕様を発案した者をカイはこの時死ぬほど恨んだ。
とはいえもちろんそんな事をずっとやっている時間をシャチ達がくれるわけもない。
形勢逆転。そんな言葉が似合うような戦況にカイは陥ってしまった。
避けて、避けて。たまに出来る隙に反撃。単純に1対1になったわけではないため、攻撃がいつどこから飛んでくるか予測が追いつきにくい。それでもまだHPは削られていないカイが常人離れしているのだ。普通はそもそもこの仕様まで辿り着けない。耐性がなければ毒の海でぽっくりと、そうでなくてもあの獰猛なモンスターに押されてしまう。
ある程度観察をしたカイは、途中から乱入してきた方のシャチにHPバーが無いことに気づいた。
良く言えば倒す必要がない。悪く言えば倒せない。まさに表裏一体となる情報だが何もないよりマシだ。
カイは少し考え込んでからすぐに実行に移し始めた。
(【獅子の矜持】【幻魚の尾鰭】!)
STR、AGIバフを自身にかけ、疾走もとい遊泳する。その姿はまるで勇ましき猛者にも、美しき人魚にも例えられそうなものであった。
分身体に片方の足止めを命令し、彼は本命の方へと急いだ。
切りつけ、避ける。もちろん傍らで尽力してくれているもう一人の自分への注意も欠かさない。
ダメージを入れれるだけ入れる。まさに連撃、猛攻、トッププレイヤーの名に恥じぬ戦い様。
時々【撃手の器量】によって追尾が可能になった炎球や風刃もシャチを襲う。
そして最後の時、ついにシャチのゲージが一割をきる。
カイは刃を振り上げるが、相手もそうはさせないと尾をしならせ、牙を向く。
だがカイにはそれは既に想定内の動きであり、
(もう分かるんだよ。【十二星座の加護】)
ドームが彼と一匹の大魚を覆う。行く十にも渡る閃光が輝いた後、カイは勝利を手にした。
転移様魔法陣の出現とともに薄紫がかっていた海が元の冷淡だが、美しさのある群青に戻る。
(あー......つっかれた.........。さくっと報酬回収して地上に戻ろう......)
カイは周りを見回ると二本の牙と黒い外皮4枚、それとスキルの巻物を見つける。それらを慣れた手付きでインベントリに戻すと、視界の端で何やらキラリと光るものを見つけた。
近づいて手に取ったそれは銀のメダルであった。それが五枚。思わぬ大豊作にカイは喜ぶ。
そして当然、隣に鎮座していた“それ”にも気がつく。
(これは......卵か?)
青と白のグラデーションで彩られた人の顔ほどのサイズの卵。カイは来たこともないようなアイテムに驚くが、早く上に戻りたいと言う意思が主張を激化させたため、特に深くは考えずにその卵を持ち帰ることに決めた。
取り忘れがないことを確認した彼は、その光る陣に身を預けた。
「やばい!!【
「え、あれのエリア確か毒入れてたよな?」
「そうだよ!最後のダメ押しで入れたんだよ!!仮に毒耐性持っててもうまく動けない水の中でシャチに襲われて何も出来ずに死亡。みたいな流れだったはずなんだ!!」
「因みにどこのどいつ?」
「......スライムの所の、あいつです......」
「またか!」
「え、あいつソロで倒したってことだよな。じゃあ卵どっち持ってった?!」
「んー、あ、これか。」
「まあ【鳥】と【狼】に比べたらマシか......?」
「ソロクリアの場合卵一つとスキルじゃなかったか?」
「別にそっちは大丈夫なんだが。......そうか、あれをソロでか.........。俺の残業は意味あったのか......?」
「イベント終わりに飲み行こうぜ...。奢るわ......」
彼らは知らない。この後、彼のフレンド二人が今回のカイが倒したものに並ぶモンスターを撃破し、再び阿鼻叫喚に包まれることを。
評価入ると参考にもやる気にもなるのでどなたか優しい人ポチッとお願いします......。