五条先生の親戚なんて絶対美人だけど性格も悪いと思うんですよね。
東堂くんに懐いちゃったビビりでひねくれ者の小動物系いじめられっ子が主人公。
「好みのタイプは?」「東堂先輩です!」な話。

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窮鼠猫噛

 誰か、この状況を説明してほしい。

 光の加減によっては金にも見える淡い色の髪はゆるやかに波を打ち、ぱっちりと大きな瞳は少し赤みがかった黒にも見える。ガタイのいい東堂の後ろで小柄な身体をさらに縮こめる彼女は、ぷるぷると震えながら根澄(ねずみ)千代と名乗った。

 東堂が俺に会わせたい奴がいる、とわざわざ京都からつれてきた彼女。どう見ても可哀想なほどに怯えきっているくせに、何故か俺のことだけはしっかりと睨みつけている。

 

「……え、えーと、虎杖悠仁ですよろしくな……?」

「貴方は生涯の宿敵なのでよろしくしないですさようなら!」

「待って宿敵って何!? えっ初対面だよな!?」

 

 思わず喚く俺の隣で、あらまあと五条先生が面白そうに彼女の顔を覗き込んだ。

 

「久し振り、千代。ビビりのくせに悠仁にガン飛ばすなんて成長したね」

「ぴえっ相変わらずデリカシー皆無の悟にいさまお久しぶりですぅ……!」

「見た目に似合わず言うわねアンタ。ていうか悟にいさまって、なに五条、知り合い?」

「千代は昔から五条(うち)に居候しててね。妹みたいなもん」

 

 え、と俺と釘崎の声が揃う。反応的に伏黒は知っていたらしい。

 妹じゃないですもん、と騒ぐ根澄の声など気にした風もなく、先生はへらりと続けた。

 

「根澄家は昔から五条と交流のあった家でね、まあ縁故もあるから親戚とも言えるかな。術師の家としては廃れつつあったんだけど、久し振りに相伝もちの千代が生まれたもんだからもう大騒動。根澄にはもう術師としての教育を施せる人間がいなかったもんだから、とりあえずうちに来たってわけ」

 

 高専に行くまで僕の実家にいたんだよ、と先生はさっと根澄の首根っこをひっつかみ、東堂の影から引きずり出した。ぴゃっと悲鳴をあげた彼女を同じ目線の高さまで持ち上げ、しげしげとその涙目を覗き込んだ。

 正直どう見ても事案の光景。うわ可哀想。

 

「何だ、ビビりは改善なし? 任務に出るようになったって聞いたから少しはマシになったんだと思ってたのに。やっぱり東京校(こっち)きたら? ちゃんと僕が指導してあげるよ?」

「ぴっ悟にいさまが先生とか絶対嫌です無理です登校拒否ですっ」

「アハハこいつぅ♡」

「ぴえええええええ首締まるぅうううう!!」

 

 そのまま軽々と根澄を振り回し始めた先生に、いやちょっととさすがに止めに入る。

 話が進まないんでその辺で、眉間に深い皺を寄せた伏黒に止められ、仕方ないなあと言いながら五条先生はニヤリと笑った。あ、これ絶対わかってないやつ。

 

「じゃー千代離す、よ!」

 

 そう言ってマジでそのまま手を離した五条先生。いや離したっていうか投げたっていうか、いやそれマジでダメなやつ。根澄はそのまま宙に投げ出された。

 ぎり受け止められるかも、と反射的に走り出そうとした俺を俺よりも大きな手が遮る。東堂、と俺の口が動くより先に、その両手がそっと合わせられた。

 ぱん、と景気のいい柏手が校庭の空気を揺らしたとき、雷のような呪力が弾けた。

 

「え、」

「!」

「虎杖、釘崎、待て!」

 

 伏黒が止めなければ、俺はまた走り出していたかもしれない。それも彼女を受け止めるためでなく、攻撃を仕掛けるために。

 さっきまでとはまるで違うその気配は、まるで野生の獣のような。

 小さな身体に集約された荒々しい威圧感。ヂヂ、と火花のように弾ける呪力は高圧の電気のように周囲を灼き、見開かれた眼は爛々と赤く輝いている。

 呪力を毛皮のように纏った根澄は四足で着地し、その勢いのまま地面を蹴った。呪力の爪と牙を研ぎ澄まし、己を追い詰めた天敵へと立ち向かう。

 まっすぐに飛び込んできた根澄を、五条先生は無下限で押しとどめた。

 

「……いいね、」

 

 長い腕を伸ばし、中指一本で火花を散らす獣を弾き飛ばす。地面を削りながらデコピンの勢いを殺す彼女の眼は、いまだ血の色に輝いていた。

 

「昔はボコボコにするまで術式を解放できなかったのに」

 

 根澄が体勢を整えるより先に、先生が動く。その眼前に躍り出、先生の掌に軽くおさまる頭を掴み、殺気に溢れる眼を塞いだ。

 バチ、と弾ける呪力も先生の皮膚を灼くには至らない。ぐる、と唸り声をあげながら根澄はもがくが、やはり「無限」を切り裂くことはできなかった。

 

「術式のコントロールはまだまだだけど、呪力の流れは安定してる。うん、成長したね」

 

 とりあえず戻っといで、と穏やかな声が落ちた。ぐ、とさらに頭蓋が握り困れ、先生の呪力が彼女を宥めるように流し込まれる。

 びく、と根澄の身体が大きく痙攣した。同時に、しゅうっと音を立てて荒々しい呪力がかき消える。

 獣の気配はなりを潜め、ようやく肩から力が抜けた。それだけ強く警戒させられていたことを今になって気づく。

 

「すっげ、……何いまの」

「根澄の術式、『窮鼠猫噛』だ」

「東堂、」

 

 満足そうな顔で腕を組む東堂は、呆然と立ち尽くしていた俺たちの前に出る。

 

「窮地に追い込まれた弱者(ねずみ)が時として強者(ねこ)を打ち破るように、窮鼠猫噛は追い込まれた状況下で自身の闘争心を呪力に変換する。身に纏った呪力はまるで高圧電流のように触れたものを灼き、その爪や牙はあらゆるものを切り裂く!」

「つまり追い込まれてこそ真価を発揮する術式なんだ。だから扱いが難しいし、特にビビりの千代とは相性最悪でね」

 

 根澄の頭を掴んだままぷらぷらと遊ばせる五条先生。根澄は相変わらず半泣きのまま、もはや抵抗も諦めているようだった。えっ可哀想……。

 大の大人が片手で少女(正直小学生に見える)の頭を掴んで歩いてくると言う事案な光景。伏黒は何とも言いがたい顔で先生を見ていたし、釘崎に至ってはドン引きを隠すこともせず顔をしかめていた。

 いや俺もドン引きはしているのだけど、それよりも何かが頭の隅で引っかかる。根澄、ネズミ、小柄な身体、高圧電流、爪と牙、……と、ここで俺の頭はある結論を弾き出す。

 ぱちこーん、と俺の指が景気よく鳴った。

 

「わかったピカチュウだ。しかも初期のめっちゃ懐いてないやつ」

「え、何じゃあ僕サトシなの? とっくに最強の呪術マスターなっちゃってるけど」

「千代はボールごときで捕まる安い女じゃないですっ失礼ですよ虎杖くん!!」

「指摘するとこそこなのかよ」

「ぴっ伏黒くんもお久しぶりですまだ悟にいさまにお世話されてるなんて相変わらず物好きですねドMさんですか!」

「ぶっ飛ばすぞ」

 

 挨拶ついでにしっかりと喧嘩売るあたりが五条の親戚か、と息をついた釘崎は、で、と話を戻す。

 

「五条にぶん投げられた程度で『窮地』になるんなら結構緩い術式なのね。まあ相手は特級呪術師だし、五条のこと心底嫌ってるみたいだから窮地っちゃ窮地なんでしょうけど」

「え、僕嫌われてないよ?」

「五条先生、いい加減現実見てください」

「えっ」

「え、ええっと……」

「ああ、私、釘崎野薔薇。タメよ」

 

 ぺいっと先生に放られて尻餅をついた根澄は慌てて立ち上がり、根澄千代ですと震えながら頭を下げた。

 その様子に、珍しく釘崎がちょっと機嫌を良くしたのがわかった。後で聞いたところによると、「ビビるのはウザいけど一応礼儀を示しただけ京都校の先輩(あいつら)よりマシ」とのことらしい。

 アンタそれで本当に京都校(あっち)でいじめられてないの、とか真剣な顔で尋ねて根澄にぽかんとされていた。閑話休題。

 

「で、何よ」

「ほ、ほんとはそれだけじゃ、術式、使えなくて、でも、それじゃ困るから、東堂先輩が、協力してくれて……!」

「要は根澄が『追い込まれた』と認識し、立ち向かう意志が生まれればいい。そこで癖付けをした」

 

 東堂は音を鳴らさないようにそっと両手を合わせてみせる。

 なかなかいい手だね、と五条先生は頷き、俺もなるほどと手を打った。東堂の術式「不義遊戯」は手を叩くことで発動する。

 満足そうに頷いた東堂は、腕を組み直してニヒルに口元を歪めた。

 

「この俺が術式を使うほどの状況に瀕している。つまりそれは『窮地』だろう」

 

 格下の呪霊であれば体術のみで祓ってしまう東堂が、術式を発動するほどの相手。見たところまだ戦闘経験に乏しい根澄なら、それは確かに「窮地」になり得る。

 ふーん、と何となく納得していない様子の釘崎は口を開いた。

 

「にしてもアンタ、そんなに後輩に協力してあげるタイプだった?」

「フ……強さを求めて俺に頭を下げたのなら、力を貸してやるのもやぶさかではないさ。臆病な己を変えたいという心意気も悪くはない。何より、根澄は趣味がいい!」

「趣味?」

 

 どゆこと、と零した俺を余所に、何かに気づいた伏黒と釘崎はかつてなく深刻な表情で根澄に視線を向けた。

 

「趣味ってまさか、根澄お前、」

「ちょっとアンタ、好きな男のタイプは?」

「東堂先輩です!」

「えっ……嘘でしょ何年もこんな顔のいい男のとこで居候しといて……?」

「悟にいさまなんて論外だもん東堂先輩は世界一優しくて格好いいんですー!!」

 

 慕う相手が、本気を出して戦わなければならないほどの相手と対峙している状況。いくら臆病な根澄でも、その状況で立ち向かわないという選択肢はないらしい。

 え~何それ可愛いじゃん、と呑気に思った瞬間、俺にも天啓が降りる。

 

「……あの、もしかして俺が生涯の宿敵な理由って、」

「ちょっと東堂先輩に気に入られたからって調子に乗らないでください!」

「嘘だろそういう!?」

「だからわざわざ今日は会いに来たんですぅ! い、今はまだ敵わないでしょうけど、絶対絶対虎杖くんには負けませんから!!」

 

 再び威嚇を始めた根澄はともかく、その横で「フ……俺も罪な男だぜ」ツラしている東堂が死ぬほどムカつくんだけど殴っていいかな。とりあえず俺は根澄の恋路を邪魔するつもりは全くないんです、どうかわかってほしい。

 ところで根澄の「だからわざわざ会いに来た」って何だ、と思ったところで何か思い出したような伏黒が言った。

 

「……あー、五条先生、確か根澄家ってあれですよね、わざわざ自分の嫌いなやつの傍にいって闘争心を萎えさせないようにしてたとかいう」

「そうそう、五条と交流があるのもそういう理由。昔、根澄の当主が五条の当主にそれはもうぼっこぼこにされたらしくて、それ以来絶対自分が殺してみせるって理由でストーカー始めたんだよ。馬鹿だよね~」

「……窮地って言うか、負けず嫌いに火がつけばいいって感じ?」

「そゆこと。反骨精神的な?」

 

 つまり「窮鼠猫噛」の強さは術師の諦めない心の強さに比例する、と五条先生はぽすんと根澄の頭に手を置いた。ぐるんぐるんと撫でられるのを根澄は心底悔しそうな顔で受け入れている。

 闘争心を呪力に変える術式。ということは、闘争心がなくならない限り、呪力が尽きることはない。なるほど、確かに面白いと思う。

 つまり、心が折れない限り戦い続けられる術式ということだ。うわ、ちょっと格好いい。

 

「まあ窮地どころか基本ビビりでとにかく逃げちゃう千代とは最悪の相性なんだけどね。だから優し~僕は心を鬼にしてボッコボコに稽古つけてあげてたんだけど。いや~今まで僕相手にしか術式解放できなかったもんね~?」

「心を鬼にするどころか嬉々として苛めにきてたじゃないですかひとでなしっ!」

「加減してあげてたのに千代がガンガンやり返してくるからでしょーが。まだ忘れてないよ、うちお抱えの職人騙くらかして作らせたわさびとからし入りの上生菓子」

「子どもの可愛い悪戯ですっそのあと東京タワーのてっぺんで逆さづりにしたのは絶対絶対やりすぎですからっ!」

「何、今度はスカイツリーがいいって?」

「ぴえっ言ってませんさとるにいさまのいじめっこ!」

 

 交わされる過去の本気の悪戯と本気のやり返しのそれぞれを聞きながら、ぼそっと釘崎は伏黒に尋ねた。

 

「伏黒、実はあの子、大人しい顔して結構強かで性格悪いタイプのビビり?」

「あえて言うけど五条先生の親戚だぞ」

「説得力すごいわね」

 

 戦闘で敵わないなら他の面でやり返して鬱憤を晴らす、どうやら根澄はそういうタイプらしい。まあただでさえ「最強」の五条先生が相手なわけだから、それも仕方ないと言えば仕方ないのだろうか。というより、それくらい五条先生も頑張って嫌われ役をやっていたのかもしれない。

 なんやかんやで(たぶん)結構楽しそうに軽口の応酬をしているふたりを見て満足そうに頷いた東堂は、悟、と隙を見て口を挟んだ。

 

「すまないがそろそろ時間なのでな。ブラザーに会わせるという目的は果たした、失礼させてもらう」

「それはいいけど、時間って何かあるの?」

 

 決まっているだろう、と東堂は堂々と胸を張った。

 

「夕方に高田ちゃんの個握がある。その前に身を清めておかなければならんのでな」

「ああ……え、それ根澄も行くの?」

「当たり前です! 高田ちゃんさんも生涯の宿敵ですから!」

「……お前、一般人相手に掴みかかったりしないだろうな」

「伏黒くんは私を何だと思ってるんですか! 宿敵の顔を拝みに行くだけです!」

 

 やっぱり宿敵認定してるんだ、という感想はさておき。

 東堂が心酔している長身アイドル、高田ちゃん。テレビに出れば録画とリアタイ、握手会を開けば全国どこへでも飛んでいき、もちろん布教にも余念がないと聞いている。好みドストライクのアイドルとはいえその情熱はすげーよな、と思ったところでふと尋ねた。

 

「……東堂、お前、根澄に好きな女のタイプ言った?」

「もちろん言った。隠す必要などないからな」

「好きな女のタイプって、……あれか」

「……ねえアンタ、言っちゃ悪いけどかけ離れてるんじゃない?」

 

 東堂の好みは「ケツとタッパのデカい女」。対して小柄で可愛らしい外見の根澄。

 いやさすが五条先生の親戚というか、美少女ってくらいに美少女だし決して俺がケチをつけられるものじゃないし、ケチつける気もないけれど! ないです、マジでないけど! 残念ながら、根澄はたぶん東堂のタイプとは方向性が違うと思う。

 知ってます、と根澄は釘崎の言葉に一瞬目線を下げたが、それでもすぐに顔を上げた。相変わらず涙目の瞳だが、その奥には決意が見える。

 

「こ、好みに近づく努力もします、が、……ま、ずは、東堂先輩に認められ、たいので、……! わ、私は、……呪術師、で、すから、……だから、こ、わい、けど、……頑張るんですっ!」

 

 ふうん、と釘崎が相槌を打つ。言葉はそっけないが、その言葉にはちょっと愉快そうな色が見えた。少し首を傾けた伏黒も、少し意外そうではあったが思うところはあったようだった。

 俺も、根澄の気持ちは何となくわかるような気がした。

 憧れのひとに認められたい、という気持ち。みっともないところはみせたくないし、強がりたいし、できることなら守りたい。その前に立ち塞がる者があるのなら、全力で排除してしまいたい。

 震える手足を押さえながら、根澄は恐怖(ねこ)に立ち向かうことを選んだ。

 

「……かっこいいじゃん」

 

 思わず口からこぼれ落ちた言葉に、ぴ、と根澄は驚いた顔で俺を見る。と、そこで空気の読めない先生がけらけら笑いながら思いっきり水を差した。

 

「根澄家のひとって皆小柄で童顔の幼児体型だから無駄だと思うけどね~」

「セクハラっセクハラですし酷すぎますさとるにいさまの馬鹿ぁ!!」

 

 五条先生って余計なことを言わないと死ぬ病気なんかな、とぽそりと呟くと伏黒は深く深く頷いた。虫けらを見るような視線を送る釘崎も大きくため息をついている。

 また一通りからかって遊んだ五条先生は、あー面白かった、とまた根澄の頭をがっしりと掴み、東堂に顔を向けた。

 

「それはそれとして葵、千代はスカイツリーに連れてくから先行っててよ。後で届けに行くから」

「ぴっ」

「それは構わんが今回ばかりは遅刻厳禁だぞ。身支度を整えもせずに高田ちゃんの前に立つことは許されん」

「はいはいりょーかい。じゃ、千代、優しいにいさまが他じゃ絶対に見られない最高の景色をみせてあげるからね~。あ、皆も行く?」

「俺はいいです」

「私もいいわ」

「俺はちょっと興味あるけどまた今度でいいや! サンキュな先生!」

「オッケー悠仁もまた今度連れてってあげるからね!」

 

 正直ちょっと楽しそうな気もしたが、今回ばかりはやめておけと伏黒と釘崎の視線が告げている。

 ぴいぴい鳴きながら暴れている根澄はさすがに気の毒だが、東堂にまで「ここは悟に任せておけ」とウインクされれば(気持ち悪い)さすがに何も言えなかった。もしかしたらこれが五条先生なりの指導方針なのかもと思えば、確かに安易にやめろとは言いがたい。

 ものすごい罪悪感を覚えながら、泣きながら暴れる根澄にそっと合掌をする。

 

「逆さづりは嫌ですぅううううううう!!」

 

 ちなみ後から家入さんに「いや、あれは完全に五条の悪ふざけだからちゃんと止めてやれ。そんな教育方針があってたまるか」と言われたときにはさすがにちょっとマジでごめんと思ったマジごめん根澄。

 スカイツリーの頂点からの景色なんて僕がいないと拝めないよと笑っていた五条先生、そりゃさすがに嫌われるだろと思う。

 

 

 ***

 

 

「……よくも、」

「よくも、先輩の腕を、」

 

「その喉笛、喰いちぎってやる」


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