この世には美しい景色が広がっている。
どこまでも澄み渡る大海。涼風吹き渡る草原。様々な樹木が織りなす密林。雄々しく激しく燃え上がる火山。時間までも凍ったような氷点下の氷海……
自然が作り出す景色には神秘性が宿る。ひとたび目にしたならば、人の手では造り出せない感動を得ることができるだろう。
……だが決して、自然というものは人類の味方ではない。そこには必ず人類を拒む存在が息づいている。
人にはない爪、牙、尾をもつ牙獣。人には出せない熱線、毒液、電撃を自在に操る竜。そして、それら以上の破壊のチカラ、自然災害の如き能力を持つ……古龍。
人は決して万物の霊長などではない。群のチカラをもってしても、モンスターとの生物としての格差は縮まらない。
とある大国が一夜にして、たった一体の古龍に全滅させられたなどという、冗談のようで真実である話は広く知られているところだ。
それほどまでに、人間とモンスターとの生物としての格差は大きい。
……だが、その上下関係を崩せる者たちが居る。
人にあって人ならざる能力を有し、生物として遥か格上のモンスターを狩る人間。
人類の希望にして、この美しくも厳しい世界で人類が生存できる理由となる者たち……
人は彼ら彼女らのことを敬意を込めて『ハンター』と呼んだ。
・・・
とある田舎のとある村。そこにたった今、一台の獣車が到着した。
次々と従者らしき人物が積み荷を降ろしていく。積み荷の中身と言えば……干し肉、野菜、木材、装飾品などなど。どうやら商人が交易のために旅をしてきたらしい。
商人が村へやってくるなど珍しいのか、村からはわいわいと老若男女問わず大勢の人が集まってきた。それぞれの手には一般的な国家貨幣が握られているが、一部の者は価値ある品を持ってきている。辺境の村であり、物々交換が現役の文化である様子だ。
そんな歓迎ムードの中、積み荷を降ろし切った荷台からひとりの人物が降りてきた。
その風貌を見るに、戦闘ができる恰好であることから護衛として雇われたハンターだとわかる。
・ハンターのプロフィール決定
【性別】(1D2:1 男)
1.男 2.女
【名前】(1D6:3 ジエン)※決まった武器種から連想できる候補を選定
1.バオ 2.カオ 3.ジエン 4.ヒエン 5.フック 6.クエ
【年齢】(1D4:4 40代~)
1.10代 2.20代 3.30代 4.40代~
【身長】(1D3:3 高い)
1.低い 2.それなり 3.高い
【体重】(1D3:1 軽い)
1.軽い 2.それなり 3.重い
【外見】(1D5:4 良い)
1.悪い 2.良くない 3.それなり 4.良い 5.とても良い
イメージ画像
そのハンターの男……名はジエンという……は、かなりベテランのハンターだ。
齢にして40を越えている中年でありながらも、ケガというケガが見当たらない。そのことから、この年まで手堅い狩りを続けてきたということがわかる。十二分にベテランと言ってよいだろう。
身長は高いものの、体つきはほっそりとしている。パワーよりもテクニックに頼った立ち回りをしているのだろう。その姿勢は、歳を重ねて体力が落ちてくる老衰に対してのひとつのベストアンサーだ。
そしてその容貌は見目が良いと評して問題ないだろう。顔の造りがある程度整っている上に、目を細めた笑顔を常に浮かべている。
笑顔は第一印象を良くするのに最も有効な手段だ。初対面の相手から警戒心が抱かれることはなさそうだ。
そしてそんなジエンは……
【性格】キャラクターの性格。メインキャラのため悪属性は除く(1D6:4 規範)
1.正義 2.善人 3.仁義 4.規範 5.傍観者 6.自由人
【得能】特に優れる能力2種類。被ったら振り直し(2D6:3,3→4,2 敏捷力、知力)
1.筋力 2.敏捷力 3.耐久力 4.知力 5.判断力 6.魅力
獣車から降りてすぐに、ここまで護衛してきた商人から目的達成の念書にサインをもらいはじめた。契約を重んじる、規範に沿った行動をとることができる人物なのだろう。
その笑顔に加えて、受けた仕事は最後まで責任もってやり遂げる姿勢。ジエンを信頼する人間は多い事だろう。
そんな彼の振る舞いを見てみれば、歳の割にはきびきびした動きをしているという印象を持つだろう。高い敏捷性ははハンターとしての力量を示すことにつながる。その立ち居振る舞いを見るだけで、まだ彼が現役として活躍できていることが伺える。
獣相手にしても見劣りしない敏捷力だけではない。、商人と話す彼は知性に富んだ会話を繰り広げている。粗野な人間も多くいるハンターにしては変わり種と言ってもいいだろう。
そんなジエンの商売道具、ハンターとしての武器であるが……
【武器】得意な武器種(2D14:11,6 メイン:判定+20%→操虫棍 サブ:判定+10%→狩猟笛)
1.大剣 2.太刀 3.片手剣 4.双剣 5.ハンマー 6.狩猟笛 7.ランス 8.ガンランス 9.スラッシュアックス 10.チャージアックス 11.操虫棍 12.ライトボウガン 13.ヘヴィボウガン 14.弓
商人の従者が荷おろした商品とは別に、ジエンの私物であろう巨大な布でくるまれた得物がゴトリと地面に置かれた。その中身は操虫棍と狩猟笛だ。
そのどちらも扱うのにかなりの技量を必要とする、非常に特殊な武器種である。
立体機動を可能とするが、猟虫の適切な育成が必要。それに敵モンスターのどの部位から何色のエキスがとれるか把握しておかなければならないという、莫大な知識量を要求される。加えて長物という理由でパーティ戦闘には不向き。そんな玄人向け武器種筆頭であるのが操虫棍だ。
そしてもう片方の武器種。演奏により身体能力の様々な強化を付与できるものの、適切な挙動を経た上でしか演奏効果を発揮できず、非常に熟達した技術と狩猟笛ごとの適性を把握する知識が要求される。なおかつ効果時間の管理を戦闘と両立しなければならない。これまた玄人向け武器種筆頭の狩猟笛。
それら特殊性極まる武器種を同時に扱うというのは普通ではない。
一般的なハンターであれば得意な武器種を軸に似たようなサブ武器を選択するものである。大剣をメインに双剣をサブ、チャージアックスをメインにたまにサブでハンマー、といった具合だ。
操虫棍も狩猟笛もその武器種一本でやっていくというハンターが大半で、両方を十全に扱えるハンターなどそうはいない。彼はそういう意味でも異端でありベテランであるというところだろう。
そんなジエンであるが……
【技能】装備で発動するスキルとは別の個性。(3D20:2,19,18 Lv.3:判定+20%→読解力 Lv.2:判定+15%→自然知識 Lv.1:判定+10%→地理学)
1.料理 2.読解力 3.隠れ身 4.軽業 5.鑑定 6.危険予知 7.芸術肌 8.口上手 9.情報収集 10.読心 11.集中力 12.水場 13.生存本能 14.捜索 15.炭鉱 16.治療 17.農園 18.地理学 19.自然知識 20.モンスター知識
商人からこの村周辺の地図や、一帯の地域の歴史書、風土に関する書物などを買いあさっていた。
ジエンの得意とするところは、地理や自然に関する知識、そしてその知識から来る様々な物事に対する読解力。こうして日頃から知識を蓄えることで、自身の強みが発揮できると理解しているのだろう。
そして購入は適性代金で。無事に護衛任務を終えたよしみで少しくらいまけてもらおうと思うのが人情だし、大抵のハンターはそうするだろう。
しかしジエンはそういった行いは良しとしない。商人が適正と定めてその値段で売ると言っているのだから、それはそういう取り決めなのだ。それを曲げると言うのは、彼には取りえない選択肢だった。
なお、商人の方から値引きすると提案があった場合、ジエンはその言葉に甘えていただろう。別にそれは取り決めを破ったわけでなく、取り決めが変わったということになるからだ。別に彼はそこまで頭が固いわけではない。
……ひとしきり商人と取引を終えたジエンは、この村にあるハンターズギルドへと足を運ぶ。
彼はこの村で何を成すのだろうか? それはまだ誰にもわからないことである。