そのTSロリ娘は如何にして天馬司にメス落ちするのか   作:村岡

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前回のあらすじ
雛子「異世界パネェ!まじパネェ!」
司「疲れた」


平日は悪しき文化、週休7日制度を導入すべき。

「はえ~、なるほどなぁ……ありがとうカイトの兄貴。お陰でだいぶ分かってきたぞ」

「ふふ、どういたしまして。……それで、えっと、その兄貴っていう呼び方は……」

「ん?兄貴は兄貴だろ?」

「そっか……」

 

 カイトの兄貴に色々質問して、この世界についての解像度がだいぶ上がった。ありがとうカイトの兄貴。

 

 まずこの世界は、司の持つ本当の想いから生まれた『セカイ』という世界らしい。いやセカイと世界ってややこし過ぎないか……?

 

 セカイは今述べたように、人の持つ本当の想いなる物から形成されている。将来、遊園地の大きなステージに立つスターになることを夢見ている司の想いが全面的に反映されたセカイだからこそ、このワンダーランドのような情景が広がっているのだろう。

 

 目を凝らして辺りを見てみると、見覚えのある物があったりもする。例えば昔司の家においてあった人形とか。これは、司にとって思い入れのある記憶や物がセカイに影響を及ぼし、形を得て出現しているんだとか。このセカイではその人形が何故か人間の言葉を喋っていたが気にしたら負けだろう。

 

 

「雛子、楽しそうにしているところ悪いがもう時間だ」

「時間?……あそっか、学校じゃん」

「ああ、そろそろ戻らないと遅刻してしまう」

「ゔぇー……学校行きたくねぇ……」

「ダメだ。お前はただでさえ成績が悪いんだから、欠席なんてしてられないぞ」

「はい……」

 

 すっかり忘れていたが、司に言われて思い出した。今は平日の朝で、普通に学校がある。

 まだまだここについて知りたい事が山ほどあるがいたしかたない。俺の大事な大事な内申の為だ。ここは潔く司に従ってやろう。

 

「で、どうやってここから帰るんだ?」

「確か、ここに来たときと同じようにuntitledを再生すればいいはずだ。そうだよな?カイト」

「うん、untitledを再生すれば君達は元いた場所に帰ることができるよ」

「えーっ!司君達、もう帰っちゃうの〜!?」

 

 ミクがガーン!とその長い髪を逆立てる。アニメでしか見たことないやつなんだけどそれ。露骨な残念がり方選手権大会優勝者の方かな?

「ごめんなぁミク。今日は学校があるんだ。また今度ぜってぇ来るから待っててくれよ」

「本当!? わ~い☆」

 

 ミクがやったー!とピョンピョン飛び跳ねる。その拍子に彼女の長い髪がブンブン揺れて、時々俺の目に直撃する。クソ痛いが健気に喜ぶミクは見ていてとても微笑ましいので許そうと思う。

 

 

◆

 

 俺と司を包んでいた光が収まったので、目を開ける。するとそこは、俺達がいつも使っている通学路だった。

 

「もう戻って来ちまったよ……」

「やっと戻れたぞ……」

 

 現実世界に帰ってきて開口一番、俺と司の言葉は真反対。これでも十年来の仲なんだけどな。

 

「楽しかったな司!学校終わったらまた行こうぜ」

「断る!誰が行くか! 行きたいならお前一人で行けばいい」

「えー、一人で行くのはよぉ……なんか違うじゃん?」

「何が違うと言うんだ……。そもそも、今日の放課後は予定が入っているからどのみちセカイには行けないぞ」

「んだよ、やることあんのかよ」

 

 それならそうと早く言えってばよ。

 

「ああ、今日はショーのメンバーを探そうと思ってな」

 

 そういえば司のバ先のショーキャストの人数、ありえんくらい少ないんだったよな。確か、司と話聞かない化け物とあときぐるみを着た人が何人か……くらいだったかな。

 

「ショーのメンバー……それって大分時間かかるやつじゃねぇの?」

「仲間にしたい人物の目星は既についている。そこまで時間を食うことはないと思うぞ」

「ほーん……それなら大丈夫そうだな。ま、頑張れよ」

「む?何を言う。お前も頑張るのだぞ?」

 

 はい?

 

「え、なんで俺も頑張るんだよ」

「なんでと言われても……お前もショーキャストの一員だからとしか言えんな」

「は?」

 

 ワンダーステージに立つ者として雛子にもキャスト探しを手伝ってもらうぞ。そうことなげに言ってのけ、当たり前だろうと言わんばかりにこちらを見つめてくる司を見て俺は思った。

 

 コイツ、やっぱり頭おかしいわ。




雛子:司に勝手にショー仲間にされていたロリ。どんまい
司:雛子に振り回されたので、次は彼が振り回しまくる。

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