そのTSロリ娘は如何にして天馬司にメス落ちするのか   作:村岡

5 / 5
前回のあらすじ
雛子「異世界パネェ!まじパネェ!」
司「疲れた」


平日は悪しき文化、週休7日制度を導入すべき。

「はえ~、なるほどなぁ……ありがとうカイトの兄貴。お陰でだいぶ分かってきたぞ」

「ふふ、どういたしまして。……それで、えっと、その兄貴っていう呼び方は……」

「ん?兄貴は兄貴だろ?」

「そっか……」

 

 カイトの兄貴に色々質問して、この世界についての解像度がだいぶ上がった。ありがとうカイトの兄貴。

 

 まずこの世界は、司の持つ本当の想いから生まれた『セカイ』という世界らしい。いやセカイと世界ってややこし過ぎないか……?

 

 セカイは今述べたように、人の持つ本当の想いなる物から形成されている。将来、遊園地の大きなステージに立つスターになることを夢見ている司の想いが全面的に反映されたセカイだからこそ、このワンダーランドのような情景が広がっているのだろう。

 

 目を凝らして辺りを見てみると、見覚えのある物があったりもする。例えば昔司の家においてあった人形とか。これは、司にとって思い入れのある記憶や物がセカイに影響を及ぼし、形を得て出現しているんだとか。このセカイではその人形が何故か人間の言葉を喋っていたが気にしたら負けだろう。

 

 

「雛子、楽しそうにしているところ悪いがもう時間だ」

「時間?……あそっか、学校じゃん」

「ああ、そろそろ戻らないと遅刻してしまう」

「ゔぇー……学校行きたくねぇ……」

「ダメだ。お前はただでさえ成績が悪いんだから、欠席なんてしてられないぞ」

「はい……」

 

 すっかり忘れていたが、司に言われて思い出した。今は平日の朝で、普通に学校がある。

 まだまだここについて知りたい事が山ほどあるがいたしかたない。俺の大事な大事な内申の為だ。ここは潔く司に従ってやろう。

 

「で、どうやってここから帰るんだ?」

「確か、ここに来たときと同じようにuntitledを再生すればいいはずだ。そうだよな?カイト」

「うん、untitledを再生すれば君達は元いた場所に帰ることができるよ」

「えーっ!司君達、もう帰っちゃうの〜!?」

 

 ミクがガーン!とその長い髪を逆立てる。アニメでしか見たことないやつなんだけどそれ。露骨な残念がり方選手権大会優勝者の方かな?

「ごめんなぁミク。今日は学校があるんだ。また今度ぜってぇ来るから待っててくれよ」

「本当!? わ~い☆」

 

 ミクがやったー!とピョンピョン飛び跳ねる。その拍子に彼女の長い髪がブンブン揺れて、時々俺の目に直撃する。クソ痛いが健気に喜ぶミクは見ていてとても微笑ましいので許そうと思う。

 

 

 

 俺と司を包んでいた光が収まったので、目を開ける。するとそこは、俺達がいつも使っている通学路だった。

 

「もう戻って来ちまったよ……」

「やっと戻れたぞ……」

 

 現実世界に帰ってきて開口一番、俺と司の言葉は真反対。これでも十年来の仲なんだけどな。

 

「楽しかったな司!学校終わったらまた行こうぜ」

「断る!誰が行くか! 行きたいならお前一人で行けばいい」

「えー、一人で行くのはよぉ……なんか違うじゃん?」

「何が違うと言うんだ……。そもそも、今日の放課後は予定が入っているからどのみちセカイには行けないぞ」

「んだよ、やることあんのかよ」

 

 それならそうと早く言えってばよ。

 

「ああ、今日はショーのメンバーを探そうと思ってな」

 

 そういえば司のバ先のショーキャストの人数、ありえんくらい少ないんだったよな。確か、司と話聞かない化け物とあときぐるみを着た人が何人か……くらいだったかな。

 

「ショーのメンバー……それって大分時間かかるやつじゃねぇの?」

「仲間にしたい人物の目星は既についている。そこまで時間を食うことはないと思うぞ」

「ほーん……それなら大丈夫そうだな。ま、頑張れよ」

「む?何を言う。お前も頑張るのだぞ?」

 

 はい?

 

「え、なんで俺も頑張るんだよ」

「なんでと言われても……お前もショーキャストの一員だからとしか言えんな」

「は?」

 

 ワンダーステージに立つ者として雛子にもキャスト探しを手伝ってもらうぞ。そうことなげに言ってのけ、当たり前だろうと言わんばかりにこちらを見つめてくる司を見て俺は思った。

 

 コイツ、やっぱり頭おかしいわ。




雛子:司に勝手にショー仲間にされていたロリ。どんまい
司:雛子に振り回されたので、次は彼が振り回しまくる。

感想評価がモチベです
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ライオスTS・ダンジョン飯が始まらない(作者:マルマル4世)(原作:ダンジョン飯)

ライオスが女に生まれた結果、パーティは出来ず、冒険は始まらない。▼そんなIFの話。▼TSしたライオスは故郷から一切出られず、鬱屈した日常の末に…?


総合評価:952/評価:8.84/完結:13話/更新日時:2026年06月28日(日) 06:00 小説情報

TS転生美少女が男友達ムーブして幼馴染の情緒を破壊する話(作者:寿司鮓)(オリジナル現代/恋愛)

男友達だと思ってた幼馴染が実は女の子で再開したら美少女になってたムーブを自然にしてたTS転生者ちゃんさぁ。


総合評価:2337/評価:8.45/連載:6話/更新日時:2026年03月13日(金) 07:16 小説情報

姉様には転生者説があるらしい。(作者:あいあむぬーぶ)(原作:Re:ゼロから始める異世界生活)

魔女教徒による鬼の里襲撃。▼交戦の末に角が折れてしまったラムは、やっと鬼の血による呪縛から解放された―――と思ったら、かつて日本でお姉ちゃんをやっていた頃の記憶が蘇ってしまう!▼これは異世界転生姉様が、原作をよりよい方向に持って行こうと苦心するガバガバ異世界物語である。▼※1章ごとにストックを作って、ストックが出来たら毎日18か19時ぐらいに投げていくと思い…


総合評価:4688/評価:8.88/連載:12話/更新日時:2026年07月04日(土) 18:00 小説情報

七崩賢『強欲の魔女』エキドナ(偽物)(作者:魔女の茶会のお茶汲み係)(原作:葬送のフリーレン)

 フリーレン世界にエキドナ憑依系TS転生者をぶち込んで、ただただエキドナロールプレイさせるだけの愉快なお話。▼「ボクはただ、君の全てを知りたいだけさ」▼ なおスペックは、種族が魔族になった以外まんまエキドナと同程度の力を扱えるが、頭が少しばかり残念になってます。▼「お前はその好奇心を満たすためにどれだけの人間を殺したんだ」▼ ちなこの転生者は人殺したことはあ…


総合評価:5001/評価:8.37/連載:2話/更新日時:2026年04月05日(日) 22:18 小説情報

退学したくない憑依山内くん(作者:白黒パーカー)(原作:ようこそ実力至上主義の教室へ)

 山内に憑依してしまった主人公が、退学を阻止するために立ち回るお話。


総合評価:9096/評価:8.66/連載:11話/更新日時:2026年07月04日(土) 10:07 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>