ペルソナ5Rリメイク実況   作:ガスキン

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お久しぶりです。



実況十四回目

色欲の魔人に引導を渡す実況はーじまーるよー。

 

前回、主人公の華麗な活躍により一日でオタカラにたどり着くことが出来ました。なのでささっと予告状を出して鴨志田とケリをつけましょう。

 

翌日の放課後に竜司達に召集をかけます。

 

「皆を集めたという事は、予告状を出すつもりなんだな?」

 

もちろんさぁ。まあ、ここであえて解散して竜司の間の抜けた「え?」を聞くのも面白いんですけどね。

 

「ねえ、モルガナちゃん。今更な質問なんだけど、最初から予告状を出したりとかは出来なかったの?」

 

「ああ。オタカラはいつまでも実体化しているわけではないのだ。もって……おそらく一日だな。それを過ぎればまた消えてしまうのだシホ殿」

 

「シビアだな。けど、ここまで来たらやるしかねえぜ」

 

「そうだね。絶対に負けないんだから」

 

竜司と杏ちゃんは覚悟が出来ているようです。ここで主人公も「覚悟」を見せるためにハイレグ衣装でも着られればよかったのですが、残念ながらありません。

 

覚悟を見せるのにハイレグとはこれいかに? と思ったあなたはどうぞそのままでいてくださいね。

 

「覚悟は出来てるようだな。では今後の予定を説明する。明日の朝、カモシダに予告状を叩き付け、その日のうちにオタカラを頂く。いいな?」

 

「了解! ……ところで、予告状って誰が用意するの?」

 

「ふっふっふ。それなら俺に任せな」

 

不敵な笑みと共に竜司が立候補しますが、杏ちゃんが胡散臭そうな目で返します。

 

「何で?」

 

「何でって……何でだよ!」

 

「あ、あの。私は雨宮君にお願いした方がいい気がするな」

 

「そうだよ。大事な物なのにアンタに任せるとか不安しかないもん」

 

「だからこそ、派手にぶちかましてやりたいじゃねえか。な、蓮? 俺に書かせてくれよ」

 

しょうがねえなぁ。そういう事なら今回は譲ってやるよ(ただ面倒臭いので丸投げしただけ)。

 

「うっし! ならすぐに帰って準備しねえとな。つーわけで、俺、先に帰るわ」

 

ああ、待ちなさい竜司君。そういう事ならこれを持って行きなされ。

 

デデデデーン! 隠し撮り写真~~~~!

 

これを予告状と一緒にバラまいてもらう事で、学園はドッタンバッタンの大騒ぎ。こちとら授業なんて受けてる暇なんてありゃしませんので、せいぜいモブ生徒共に騒いでもらいましょう。お前らなんざこういう時ぐらいにしか役に立たねえんだからよぉ、写真なりなんなりSNSにでもアップしてあのダルマ校長を慌てふためかせてくださいよぉ。

 

「……本当に大丈夫かな?」

 

勢いよく走り去る竜司の背中を見送りながら杏ちゃんが呟きます。大丈夫だって安心しろよ~(GODからのお墨付き)。

 

では、明日の決行にそなえて、主人公もそろそろ帰りましょうか。はい、みんな解散!

 

予告状を出した日の夜は外出が出来ませんので、マスターのカレーを食べたらさっさと寝ましょう。本当なら銭湯でしっかり身を清めたい(意味深)のですが、なんでここは改善してくれなかったんですかアトラスさん……。

 

そんでもって次の日、悠々と登校した主人公とモルガナを待っていたのは、予想通りドッタンバッタンしている学園関係者達でした。

 

「うそ、コレマジ……!?」

 

「噂、本当だったんだ……」

 

「信じられない、あの鴨志田先生が……」

 

学園内に設置された掲示板には竜司が作成した予告状と共に、主人公が手渡した鴨志田の犯罪行為をばっちり映した写真(生徒の顔にはボカシ入り)が大量に貼られています。うーん、これは酷い。こんな事は許されませんよぉ。

 

「おーい、蓮!」

 

お、三人共一緒ですね。ところが、ホクホク顔の竜司に比べてどこか呆れた様子の杏ちゃんですね。どうしたんでしょう。

 

「おはよう。……雨宮君、アレ、見た?」

 

「会心の出来だったろ? ネットとかでそれっぽいの色々調べて頑張ったんだぜ?」

 

「いや、なんていうか、馬鹿な子が背伸びしてる感が凄い……」

 

「あのマークも絶妙にダサかったな。書いた人間の頭の悪さが伝わって来るぜ」

 

「はぁ!?」

 

いやあ、竜司の「はぁ!?↑」はいいですね。これからしか得られない栄養があります。

 

「そ、それより! ほら、みんな大騒ぎだよ」

 

竜司を哀れに思ったのか、志帆ちゃんが話を逸らす様に掲示板を指します。

 

「予告状だけなら質の悪い悪戯だって思うかもだけど、雨宮君の写真は言い逃れ出来ないヤツだもんね」

 

「なんか、スマホで撮影してネットにあげてる子もいるみたい。これでもうもみ消しなんか出来はしないわ」

 

「……っと、噂をすればだぜ」

 

来ました鴨志田です。それにしても、竜司が掲示してから主人公が登校するまで時間があったはずなのに、今更ノコノコ見に来るなんざやけに余裕がありますね?

 

「なんっ……ざけるなぁ! 何だこれはぁ!? 貴様か!? それとも貴様がやったのかぁ!!!」

 

あ、そうでもなかったですね。周囲の生徒に当たり散らす姿からは余裕なんて欠片も感じられません。……まあ、そうするように仕向けたんですけどねぇ(黒幕顔)。

 

「雨宮ぁ! 雨宮はどこだぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

おっと、ご指名ですね。あの写真の出どころは主人公だと思っているのでしょう。正解なのでここは元気よく返事をしてあげましょう。

 

……

呼んだか?

おはようございます!

 

迷う事無く下段を選択ぅ!

 

「っ! そこか貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

はい「物理反射」。

 

「ぶげっ!?!?!?」

 

おおっと! 鴨志田くん吹っ飛んだーーーー!

 

主人公を見つけるなり大きく拳を振り上げながら突進してきた鴨志田ですが、残念、彼は前回の体育教官室での一件を忘れてしまっていたようです。教師なのに学習能力が足りないとかお前この仕事向いてないよ(そこじゃない)。

 

「ぐっ、ぐぐ……」

 

止めてよね、本気でケンカしたら、あなたが僕に敵うわけないでしょう。

 

主人公、まさかの遺伝子調整済み!? いやまあ、二週目以降の主人公はマジでそうなんじゃないかと思われる動きしますけどね。

 

「鴨志田。テメエ、今本気で蓮の事殴ろうとしやがったな!」

 

「化けの皮がはがれたわね。……なんて無様」

 

「先生……今のは私、許せません」

 

三人に見下ろされ、鴨志田は歯ぎしりしながら立ち上がります。

 

「き、貴様等……本気でこの俺を怒らせ……!」

 

「か、鴨志田先生!」

 

おっと、ここでモブ教師が飛び込んできました。慌てて態度を取り繕う鴨志田にモブ教師が叫ぶように声をかけます。

 

「大変です! 外に……校門前に大勢のマスコミが! みんな鴨志田先生を出せと声を張り上げています!」」

 

「なん……だと……」

 

あらら、どうやら生徒がアップした写真がマスコミ関係者に見つかったようですね。やったね鴨志田。きっとトレンドにも乗ってるぞ!

 

「とにかく校長室へ! そこのキミ達はひとまず教室に行きなさい! 絶対に外に出ないように!」

 

頭が追い付いていないのか、モブ教師に支えらえるようにその場を去って行く鴨志田。その瞬間、けたたましいサイレンの音と共に王様スタイルの鴨志田が姿を現します。

 

「盗れるものならば盗ってみるがいい!」

 

はい。これでオタカラの実体化は完了ですね。後はパレスに突入して盗んでしまえば終わりです(すんなり行くとは言ってない)。

 

「今のって……」

 

「あの反応……間違いなくオタカラは出現したみたいだな。行くぞ。オタカラを盗めるのは今回限りだ。この一回で全てを終わらせる」

 

「上等だぜ! 絶対改心させてやる!」

 

「……みんな!」

 

おろ? どうしたの志帆ちゃん?

 

「私……私には祈る事しか出来ないけど。それでもこれだけは言わせて欲しいの。お願い。絶対……絶対みんな無事で帰って来てね」

 

志帆ちゃんの言葉に、主人公達は互いの顔を見合わせると力強く頷きます。

 

「おうよ! あんなクソ野郎に俺達が負けっかよ!」

 

「絶対に成功させる。だから、信じて待ってて」

 

「アン殿は吾輩がお守りする。だから安心してくれシホ殿」

 

いいですね。みんな燃えてますね。よーし、なら主人公も景気づけに、勝利の栄光を君に! くらい言っときましょうか。

 

「う、うん……」

 

あれ、思ったより反応が芳しくない。けど、♪マークが表示されたから喜んでくれてる……はずです。うーん、実況プレイという事で選んだ事の無い選択肢とかをお見せするつもりですが、あんまり冒険とかしない方がいいのかしら?

 

 ……っと、話が逸れましたね。では今度こそパレスに突入です。

 

歪みが収まると、そこはカモシダパレスです。おいおい、警戒度がビンビンじゃねえか。いつものガバ穴具合はどうしたっていうんだよ。

 

「凄い警戒されてるね」

 

「まあ、これからオタカラを盗まれるかもしれないんだから無理も無いがな」

 

「けっ。テメエが警戒しようが、こっちはとっくにルート確保してんだよ」

 

「その通り。素早く華麗にオタカラへ向かうぞ」

 

というわけで行動開始です。ショートカットを使ってパパっと移動すればいいのですが、その前にベルベットルームでペルソナを一体ストックに入れておきましょう。

 

最奥のセーフルームから出てすぐの王の間の扉を蹴破ります。かーもーしーだ君! あーそびーましょ!

 

「止めい!」

 

「……誰もいないね。今ならオタカラの部屋まで一直線で行けそう」

 

「おう。急ごうぜ」

 

走り出すパンサーとスカルを追いましょう。

 

「ええ……もう誰も突っ込まなくなっちまった……」

 

どうしたんだよモナ? 早くしないと置いて行かれるぞ?

 

「お前……ほんっとお前……!」

 

遅れて駆け出すモナを後ろに、ジョーカーはオタカラ部屋に飛び込みます。すると何という事でしょう。部屋の中ではそれはそれは豪華なクソデカ王冠がスカルたちの前に浮かんでいるではありませんか。

 

「これが……鴨志田のオタカラ?」

 

「デカすぎんだろ!」

 

お、テニヌするかスカル? え、そんな暇ない? そんなー。

 

「オ、オタカラー!」

 

モナが王冠に飛びつきます。うーむ、恍惚な表情で頬ずりしていますね。中々の光景ですが、腰ではないので流石にBANされる事は無いでしょう。

 

このままでは話が進まないので引きはがしましょう。

 

「す、すまん……」

 

「キャラ変わり過ぎだろ。どうしたんだよ?」

 

「わからん。オタカラを見たら興奮が抑えきれなくなってな」

 

「ふーん。……何かマタタビ的な成分が出てたりとか?」

 

「なわけねえだろ。……ねえだろ?」

 

「そ、それより、早くこれを頂いて脱出するぞ」

 

「どうやって?」

 

「三人で持って行くしかなくね?」

 

いや、それよりもっといい方法があるぜ!

 

「ジョーカー?」

 

「お、何かあんのか?」

 

おう任せとけ。とりあえず、浮かんでいる王冠を下ろすの手伝ってくれる?

 

ジョーカーの指示でスカル達が王冠を床に下ろします。あ、縦じゃなくて横に倒してくれる?

 

「横? ふんっ! ……っと、こんなもんでいいか?」

 

バッチリ! じゃあ次は入口の扉を開けてもらって……。

 

「よいしょ……。はい、開けたよ」

 

よしよし。じゃあ後はこの王冠を……。

 

「……お、おい、ジョーカー」

 

「まさか……」

 

王冠を……王の間に向けてシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!(二回目)。

 

力99のペルソナ装備からの爆裂キックにより打ち出された王冠は宝物庫から王の間に向けて勢いよく転がっていきます。

 

「ファーーーーーーーーーッ!?」

 

おい待てスカル。これはゴルフじゃなくてサッカーだゾ。

 

「何やってんのキミ!? キミ何やってんの!?」

 

「オタ……オタカラが……。ドーンって、バーンって……」

 

「モナ!? しっかりしてモナ!?」

 

オタカラを蹴り出したジョーカーに愕然とする一同。いいんだよ。どうせ持ち出した所でバレちまうんだし、それに、こうすれば面白い事になるんだからよぉ!

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

 

「え、今の声って……」

 

「……行ってみようぜ」

 

王冠の後を追い王の間に戻るジョーカー達。そこには王冠の下敷きになってもがいている鴨志田がいました。

 

「鴨志田!? 戻って来てやがったのか!?」

 

「というより、吾輩達が宝物庫から出てくるのを待ち伏せていたみたいだな」

 

「じゃあ、ジョーカーはアイツが隠れているって気づいていたからオタカラを蹴り出して先制攻撃を仕掛けたって事?」

 

「うむ。そういう事なら合点がいく。……でなければオタカラを足蹴にするような常軌を逸した行動などとるはずがない」

 

「だな。いくらコイツでも理由もなくサッカーボールキックなんかするわけねえよな」

 

「流石だねジョーカー。こっちの裏をかこうとした相手のさらに裏をかいたって事だね」

 

そ、そうだよ(震え声)。

 

「き、貴様等ぁ、くっちゃべってないで早く俺様を助けんか!」

 

「はあ? 誰が助けるかっての」

 

「自分の罪を認めて謝るんなら考えてあげてもいいけど」

 

「無論、オタカラは頂いていくがな」

 

血走った目でジョーカー達を睨みつける鴨志田。

 

「……どこまでも。どこまでも舐め腐りやがって、このクソガキどもがぁぁぁぁ!」

 

あーあ、キレちゃった。

 

ジョーカー達の眼前でボコボコ音を立てながら鴨志田の体が膨張していきます。そうして気色の悪い変化が完了したそこには、巨大な化け物と化した鴨志田の姿があります。

 

「うおぉぉぉぉぉ!」

 

さあ、とうとうボスである「カモシダ・アスモデウス・スグル」戦です。ストーリー的には初のボス戦という事で盛り上がりますが、周回済みジョーカーの戦力で考えれば所詮はクソ雑魚ナメクジなので味方を戦闘不能にしないよう注意しつつささっと片付けましょう。

 

「見ろ! オタカラはあそこだ!」

 

カモシダがいつのまにか被っている王冠をモナが指します。

 

「ジョーカー! 指示を頼む! 吾輩達全員でヤツに引導を渡すぞ!」

 

おうそうだな! ならみんな、まずはアイツの腹に前に置かれているトロフィーを壊すぞ。

 

「トロフィー? ……あの変なモンがはみ出してるヤツか」

 

「アレって……人の足? 気持ち悪い」

 

「アレがどうかしたのか? いや、お前の事だ。何かあるんだろう。ならば今はその指示に従うだけだ!」

 

モナがパチンコでトロフィーを狙いますが、カモシダは手にした金色のナイフの腹でそれを防ぎます。

 

「そこのクソ猫! このトロフィーの価値も知らないくせに手を出そうとするんじゃない!」

 

「チィ! 防がれたか。だが……」

 

「わざわざ守るって事は、やっぱり何か意味のあるものだってこった!」

 

「そういう事なら全力でぶっ壊さないとね!」

 

「させるか!」

 

トロフィーを壊されない様警戒するカモシダですが、今からその守りをグダグダにしてやりましょう。その為にさっきペルソナを準備したのですから。

 

さあ出でよ。これぞカモシダ戦において特効といっても過言でないメタペルソナ。その名も……。

 

「クレオパトラ!」

 

ジョーカーの傍に、白い衣装をまとった絶世の美女が姿を現します。彼女こそ、メガテン4FINAL及びメガテン5に登場した悪魔「クレオパトラ」です。アルテミスに続く5からの逆輸入ペルソナとなります。

 

さて、なぜクレオパトラをこの戦いに連れて来たかといいますと、その理由は彼女の持つスキル「ファイナルヌード」にあります。

 

この「ファイナルヌード」。今作では「男型シャドウを確定で魅了させ、かつ攻撃力と防御力を低下させる」という効果を持ちます。ちなみに女型や性別不明。人外シャドウには魅了はかかりませんがステータス低下はかかります。

 

そして、なんとボスであるにもかかわらず、このカモシダにもこのスキルが効きます。これはバグとかではなく仕様であると公式からは発表されています。まあ、言われてみれば納得しかないですけどね。

 

そういうわけで、くらえ、「ファイナルヌード」!

 

「うふふ」

 

妖艶なポーズと共に放たれた桃色の光がカモシダを包みます。すると、ヤツの目の色が瞬く間に変わりました。

 

「女! 女ぁ! 〇ラセロォォォォォォ!」

 

ごめんなさい。BANされるかもしれないのでピー音入れさせていただきました。

 

持っていたナイフを放り投げてクレオパトラ(を装備したジョーカー)を捕まえようと手を伸ばしてくるカモシダ。これ、捕まったらエライ事になりそうですね。

 

けど、もちろんそんな事になったら配信が出来なくなっちゃうので、ここは落ち着いてカモシダの手をかいくぐったらワイヤーを使って二階に飛びましょう。ほーら、カモシダ君こっちだよー!

 

「ジョーカー!」

 

杏ちゃんが叫びますが平気平気。それより今の内にトロフィーを頼むぜ。

 

「任せろ! いくぞパンサー!」

 

「OK! ……って、どうしたのスカル? そんな前かがみになっちゃって」

 

「いや、あの……ちょっと放っといてください」

 

「「?」」

 

スカルェ……。

 

「ええい、逃げるなぁ!」

 

おーっほっほっほ! ほらほら、捕まえてごらんなさーい!

 

ワイヤーを使い、王の間を縦横無尽に飛び回るジョーカー。さらには手すりを利用して滑ったり、スライディングでカモシダの手が届かない隙間に飛び込んだり、その敵を翻弄する姿は、まさしくジャパニーズニンジャである! 全身黒いし(怪盗衣装)、顔も隠してるし(仮面)、完璧だな!

 

「す、凄い……」

 

「アイツ……やっぱり生まれる時代間違えてんだろ……」

 

「おいぃ! 見惚れてないでこっちに集中しろぉ!」

 

ジョーカーに翻弄され、すっかりトロフィーから目を離してしまったカモシダ。その隙を狙い、スカル達は一気に破壊の為に動く。

 

「アン殿!」

 

「いくよモナ!」

 

モナとパンサーが同時に「ガル」と「アギ」を放ちます。風により激しく燃え上がるトロフィーに向かって、スカルはジョーカーから渡された「圧殺のミョルニル」を全力でフルスイングします。残念! トロフィーの寿命はここまでのようです。

 

「ん? あ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!! お、俺様のトロフィーが! 全日本で優勝した時の……」

 

魅了が解除されたのか、正気に戻ったカモシダが粉砕されたトロフィーを見てがっくりと肩を落とします。可哀そうなカモシダ先生……!! ひとえにてめェが弱ェせいだが……。

 

「ヤツが動揺している! 今がチャンスだ!」

 

「よっしゃ、行くぜ!」

 

ここで総攻撃チャンスとなりますので、みんなでボコってやりましょう。

 

「こ、こんな事をして、許されると思っているのか! 俺は、俺様は……カモシダなんだぞ!」

 

あ、そっスか(適当)。

 

「え、ちょ、もっと言う事があ……ぎあぁぁぁぁぁ!?!?!?」

 

見事、ホールドアップからの総攻撃が決まりました。何か言いかけていましたがどうせしょうもない事なので無視だ無視!

 

「おのれ! おのれおのれおのれぇぇぇぇぇぇ!!! ならばとっておきだ! とっておきのものをくれてやる!」

 

なになに? 借金以外なら喜んでもらいますけど?

 

「貴様はもうしゃべるなぁ! ……おい奴隷ども、アレを持ってこい!」

 

カモシダの傍に控えていた奴隷達が慌てた様子で何かを取りに行きました。ゴメン。最初からいたはずなのにすっかりアウト・オブ・眼中でしたわ。

 

「現役時代、ブイブイ言わせていた俺様の必殺スパイクだ! 「必」ず「殺」す、スパイクだ!」

 

ふうん……必殺ねぇ……。

 

「おい、どうした早く持って来い!」

 

「す、すみませんカモシダ様!」

 

そこへ、先ほどの奴隷とは違う少年がバレーボールを持ってやって来ました。

 

「み、三島ぁ!?」

 

「ど、どうして三島君が!?」

 

「落ち着け二人とも。あれはカモシダの認知上の存在だ。本物じゃない」

 

あ、どうも。志帆ちゃん救済ルートだと序盤でほとんど絡まない三島君オッスオッス。

 

「三島! トスをあげろ! グズなお前でもそれくらいは出来るだろう!」

 

「は、はいぃ! いきます!」

 

三島君のあげたボールが、瞬く間に巨大化し、カモシダの頭上に浮かびます。このままだと「金メダル級スパイク」の餌食になってしまいますが、馬鹿正直に受ける必要はありません。そう……このR×Rならなぁ!

 

「ラウール!」

 

迫りくる巨大バレーボールに向かってチェンジしたラウールを突っ込ませます。そして、そのまま持ち上げるように「ブレイブザッパー」をぶち込んでやりましょう。

 

ボールはそのまま天井をぶち破ってどこかへ飛んで行ってしまいました。風通しがよくなってよかったねカモシダ先生。

 

「な……にぃ……!?」

 

必殺(笑)スパイクがブロックされてあんぐりと口を開けるカモシダ。あれれー、おかしいぞー? オリンピック出たんですよねぇ? 「必」ず「殺」すって言ってましたよねぇ? なのに、部員ですらない素人に防がれちゃう必殺技って何なんですかぁ?

 

「あが、あががが……!」

 

「うわ、今にも血管切れそう」

 

「そりゃ、あんだけ煽られたらなぁ。アイツ、マジで容赦ねえな……」

 

「同情はしない。……が、哀れだな」

 

「……違う! 今のは何かの間違いだ! そうだ、三島だ! やっぱりお前なんかに任せたからダメなんだ! さっさと失せろ!」

 

「も、申し訳ありませんカモシダ様!」

 

自分の至らなさを他人の所為にしてはいけません。視聴者のみなさんも気をつけましょうね。

 

「次だ! 次のボールを持って来い!」

 

「はぁい、カモシダ様」

 

次にボールを持って来たのは、なんと志帆ちゃんです。しかもセクシーなウサギのコスプレをしていますね。

 

じっくりと姿を堪能したい所ですが、ここは迷いなく銃をぶっ放してご退場願いましょう。

 

「きゃぁぁぁぁぁ!?!?!?」

 

「す、鈴井ぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

ジョーカーに撃ち抜かれた志帆ちゃんが黒い靄と共に消え失せます。

 

「ジョーカー!?」

 

「お前、いきなり何を……!?」

 

「いや、今のも認知上のシホ殿のはずだから本物は関係ないはずだ」

 

いきなり発砲したジョーカーに仲間達も驚愕しています。ですが、これでいいのです。何せ……これはジョーカーの怒りが爆発した証拠なのですから。

 

「き、貴様! よくも俺の鈴井を……!」

 

黙れ

これ以上鈴井を辱めるな

 

この選択肢は下を選びましょう。

 

今一度思い出していただきたいのですが、元々主人公はハゲに手を出されそうになっていた見ず知らずの女性を助けようとするくらいの正義感を持っている少年です。

 

そんな主人公が、自分を貶めたクズな大人と同じ鴨志田という人間によって苦しめられてきた志帆ちゃんの痛み、そして涙を目の当たりにして、怒りを抱かないはずがありません。

 

つまり、鴨志田は主人公の地雷(原)の上でタップダンスをしていたようなものです。そしてたった今、どこまでも志帆ちゃんを自分の物だと主張せんばかりの所業に、とうとう地雷が爆発してしまったのでした。

 

「ひっ……!」

 

そんな主人公の凄まじい怒りの前では、カモシダが抱いたそれは怒りとも呼べはしない矮小な物でしかありません。冷たく、それでいて燃え上がる激情を張り付けたジョーカーを直視してしまったカモシダは悲鳴と共に顔を凍り付かせます。

 

自分こそが王である。自分だけが正しい。そうして歪んだ欲望を抱き、ついには色欲に支配された悪魔が、多くの人間をかつての栄光と暴力で従えてきたカモシダが、一人の人間に気圧されています。社会的地位も権力も持たない。ただ友の為に怒るたった一人の少年に。

 

そして、そんなジョーカーの思いは共に戦う仲間達にも火をつけます。

 

「ああ、そうだ! お前の言う通りだぜジョーカー! 認知ってのがどんなもんかよくわかんねえけどよ。要は鴨志田の妄想が形になってるようなもんだろ! なら、さっきの傷だらけの三島も、今のエロい恰好した鈴井も、テメエがそういう風に見てるってこったろ! 絶対に教師が生徒に向けていいもんじゃねえ。テメエが……テメエなんかが教師を名乗るんじゃねえよ鴨志田ぁ!」

 

武器を床に叩きつけ、咆えるスカル。

 

「シホ殿の怒り、悲しみ、吾輩達がお前に思い知らせてやろう!」

 

ペルソナを背に、鋭い目でカモシダを睨みつけるモナ。

 

「……ありがとう、ジョーカー。みんな」

 

そして、志帆ちゃんの為に怒る仲間達の姿に一筋の涙を流すパンサー。

 

それぞれのセリフと共に、ここで全員に「タルカジャ」が入ります。さらにパンサーには「コンセントレイト」もかかります。ここまで来たら後は畳みかけるだけです。

 

ジョーカー達の怒りによって恐慌状態となったカモシダは王冠を弾き飛ばした時と同じ弱体化が入っていますので、このまま攻撃します。

 

「そこだ!」

 

モナの放ったパチンコの弾が吸い込まれる様にカモシダの右目に直撃します。

 

「おるぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

痛みでもがくカモシダの横っ面に、スカルが全力の一撃を叩き込みます。裂けた頬から黒い液体が激しく流れ出します。

 

「カルメン!」

 

その傷口に向かって「タルカジャ」と「コンセントレイト」の相乗効果を乗せた「アギ」をぶつけるパンサー。初期スキルにも関わらず、その威力はカモシダの体力を容赦なく奪い取ります。

 

「ジョーカー、お願い!」

 

「テイクオーバー」! 相手は死ぬ!

 

「ぎ、あ、あぁぁぁぁぁぁ……」

 

はい俺の勝ち。何で負けたか明日までに考えといてください。

 

化け物から元の姿に戻った鴨志田。そこへパンサーがカルメンを発現させながらゆっくりと近づいていきます。

 

「お、俺を殺すのか……?」

 

ここ、初見時は本当にヒヤヒヤしました。まさか仲間から殺人犯が!? なんて思いましたが、もちろん杏ちゃんがそんな事に手を染めるわけありません。今回は志帆ちゃんも無事ですしね。

 

「……まさか。アンタなんか殺す価値も無いわ。そんな事したら志帆と一緒にいられなくなっちゃうもの。私がアンタに望むのはただ一つ。二度と私と志帆の前に姿を見せない事。それだけよ」

 

「……」

 

「私達の未来に……アンタは必要ない」

 

「そうか。そうだな。罪を犯した俺はお前達には必要ないもんな」

 

涙を流しながらも、どこかスッキリした表情で鴨志田が頷きます。きっと、今の彼こそが、歪む前の彼なのでしょう。

 

「……どの口がと思うかもしれないが、それでも最後に言わせてくれ。……ありがとう、俺を止めてくれて」

 

オタカラをこちらに放り、満足そうに鴨志田は消えていきました。

 

「……本当、どの口が言ってんのよ」

 

「アン殿……」

 

気遣う様なモナの声に、パンサーは大丈夫と首を振ります。

 

「なあ、これで終わった……んだよな?」

 

「ああ。こうしてオタカラも手に入ったしな。さっさと脱出しようぜ。出ないと……」

 

「何だよ?」

 

その瞬間、パレス全体が大きく揺れ始めました。ボスを倒したらアジトが崩壊するのはお約束ですからね。

 

「言っとる場合か!」

 

「は、早く逃げなきゃ!」

 

そういうわけで、急いでパレスから脱出しましょう。

 

「おまっ、何だよその走り方!?」

 

先頭を走るジョーカーにスカルが突っ込みます。ええ、走り方なんて人それぞれじゃないですかぁ。

 

「怖ぇんだよ! 上半身が全く動いてねえのに足だけシャカシャカ動かしてんのが!」

 

「というか足全然見えないしどうなってんの!?」

 

「走る時の腕は組むものじゃなくて振るものだろうが!」

 

なんだよパンサー達まで。この走り方はとある超人達が用いている由緒正しい走り方なのに。その気になれば車よりも早く走れるんだぜコレ。

 

「ちくしょお! 実際俺等より早く走ってるから余計ムカつく!」

 

「……ちょ、ちょっと試してみようかな」

 

「アン殿!? 正気に戻るんだアン殿ぉ!」

 

そんなこんなで、ジョーカー先導の元、みんな無事に脱出出来ましたとさ。ちなみに、スカルの足に関しては杏ちゃんと鴨志田が語り合っている間にこっそり回復しておいたので途中で痛む事もありませんでした。やったぜ。

 

―――目的地が消去されました。

 

はい、これでカモシダパレスともサヨナラバイバイです。

 

「ぜえ……ぜえ……マジで……死ぬかと思った……」

 

「こんな……全力疾走……した事ないっての……」

 

ぐったりと壁に寄り掛かる二人とは対照的に主人公はケロッとしていますね。鍛えてますから。

 

「おい、オタカラは落としてねえだろうな」

 

もちろんさぁ。といっても、王冠ではなく金メダルに変わってますけどね。これこそが鴨志田の歪んだ欲望の元というわけです。

 

「みんな!」

 

「っ、志帆!」

 

「お帰りなさい! みんな大丈夫だよね!? 怪我してないよね!?」

 

「お、おう。大丈夫だって」

 

「よ、よかったぁ。放課後になっても戻ってこなかったから本当に心配したんだから!」

 

「放課後って……げっ、もうこんな時間かよ!?」

 

スマホで時刻を確認すると、既に十七時を過ぎていました。

 

「ねえ志帆、マスコミとかどうなったの?」

 

「あれから警察まで来て大変だったみたい。とりあえず事実確認をするって校長が解散させたみたいだけど」

 

「事実確認だぁ? あんな写真まで見せたってのに往生際が悪すぎだろ」

 

「結局、校長もそういう人間って事でしょ? んん……はあ。もう、マジで疲れた。今日は早く寝ようっと」

 

「そうだな。やるべき事はやった。今日はひとまず解散しようぜ」

 

では、モルガナの解散の合図を聞きながら今回はこの辺で。ご視聴ありがとうございました。




ウチのジョーカーだって決める時は決めるんですよ。
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