ナーヴギアで焼き芋作ったら日本を救えたらしい   作:エヴォルヴ

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来た……来たぞ……ACの新作がああああああ!!

あぁぁいしてるんだぁぁぁぁ君達をぉぉぉぉ!! ハハハハ!!


キリトーマスの秘密

実は性癖がご立派。うなじとか手首とか、首筋とか脚とか。
なお、そんなことはおくびにも出さない。


トーマスが史実の世界線にいたとしたら

OPでキリトが出ている場所にキリトと一緒に出てくる。太陽みたいに笑うトーマスをキリトが呆れた後、小さく笑って追いかけたりする。

アインクラッド:「君が! 死ぬまで! 殴るのを止めない!」と言いながらカヤバーンを殴るのを止めないとか絶対やる。馬乗りになるか、キリトと一緒に黄金の風の一般人フルボッコとか絶対やる。

フェアリーダンス:多分須郷が頭を抱えてる。SAOのサバイバーデータがなぜかALOに流れてきて、ログアウトさせることができないから世界樹の上でカンヅメになってる。

ファントムバレット:菊岡からの依頼じゃなく、恐らく別の人の依頼で飛び込む可能性あり。名シーンにキリトと一緒に飛び込んできて『アサダサン連呼マン』にドロップキックかバックドロップをかます。


16.眠いって言ってたら天国と地獄が同時にやってきた。

 ────試合終わった頃には、凄い眠気に襲われていた。

 

 結局ステルベンは決勝戦を棄権して本選出場……チッ、命拾いしやがったな。接触もできなかったから、どんなやつかも分からねぇし……

 

「……眠い」

 

「おいおい、大丈夫かよトーマス」

 

「無理……死ぬ……」

 

 久しぶり来たなぁ、凄まじい眠気……左腕なくなった後から、たまにやってくる睡眠欲。神経を張り詰め続けているせいで来たのだろうが……本当にままならない。

 

 あの時腕と交換で子供を助けたことに後悔はない。あの子供、トラウマになってなきゃいいんだけど……何してるのかなぁ、あの時の子供。会いたいとは思わないけどね。

 

「悪いが気絶する気がする……」

 

「まぁ、予選は終わってるしそれはいいだろうけど……帰りはどうする?」

 

「……どうしよ……」

 

 眠気に頭を揺らしていると、嗅いだことのある匂いが漂ってくる。女性特有の甘い香りを感じた時にはもう、隣に銀色の女性がいた。銃士Xさんである。この人、ぐいぐい来るけど、海外の人って皆こんな感じなんですかね? 

 

「や、お疲れ様」

 

「お疲れ様です……」

 

「ん? なんだか凄く眠そうだね?」

 

 眠いですよクソが。……おっと、つい汚い言葉が出てしまった。

 

「トーマスの体質だよ。その……まぁ、リアルで色々あってさ」

 

「……そっか」

 

 え、何この暗い雰囲気…………あ、俺のせいですねすみません。でも二人とも感受性豊かすぎない? これが感受性なのかは別として。

 

「眠……マジで……落ちそう……」

 

 あー……ふらっふらするんだけどマジで……なんなんだよこの体質……とんでもない身体能力の代償だとでも言うのか? でも左腕なくなった後から出てきた体質なんだけどな。

 

 うつらうつらと頭を揺らしていると、隣に座っていた銃士Xさんの細くて柔らかい手が俺の頭を捉え、俺の体がストンと倒れる。

 

「……ピエ」

 

 それも、銃士Xさんの膝の上に頭が乗る形で。眠気は全く覚めないが、ビリビリと神経を突き刺すようなアラートが鳴り響く。アッ、アッ、アッ……柔らかいしいい匂いする……! 眠い、眠いのに心拍数がががががが……

 

「これなら寝やすいでしょ?」

 

「おー……よかったなトーマス。夢が一つ叶ったぞ」

 

「じゃかあしい」

 

 だが、眠気がさらに加速したのは事実。なんということだ……目を閉じたら一瞬で眠りにつくだろう。

 

「眠いならすぐ寝るのがいいよ」

 

「あの……なんで……そこまで……」

 

 俺に優しくしてくれるんですか、と言い切る前に、俺の精神は限界を迎える。意識が消える感覚に身を委ねる俺の耳に最後に聞こえたのは────

 

「私のことを、助けてくれたから……かな?」

 

 とても優しくて暖かい声だった。

 

 

 ────────────────────────────────

 

 

 トーマスが銃士Xの膝の上で眠りに落ちた。……こんだけぐっすり眠っているのを見るのは……下手をすると小学生の頃以来かもしれない。

 

「……なぁ、銃士X。さっき言ったこと、聞いてもいいか?」

 

「さっき?」

 

「ほら、助けてくれた、とか言ってたからさ」

 

 家にいないことが多いトーマスの両親から、こいつのことを頼むと言われているのだ。そりゃ、重村一家がいるだろとか思った時はあったけど、こいつは俺の親友である。俺が凹んでいる時とか、何もかも嫌になった時、部屋から引きずり出してくれた親友だ。

 

 あと、重村一家と後沢一家からトーマスに悪い虫が云々言われているため、聞いておかねばならん。……別に、トーマスをからかう材料が欲しいとか、そんなんじゃないからな。本当だぞ。

 

「んー……個人情報なんだけどなぁ……」

 

「そりゃそうだけど、あんた、トーマスのリアルを知ってるんだろ? ……人の声を覚えたら数年は忘れないトーマスが、あんたと面識がないって言ってるんだ。怪しみもする」

 

「こっちとリアルで声が違うのかもよ?」

 

「キャラはランダムだけど、どのゲームも共通して声だけはリアルを参照してる。なら、トーマスが分からないはずがない」

 

 あんたは、トーマスの……瑞理の何を知っているんだ? そんな思いを込めた言葉に、ぐっすり眠っているトーマスの頭を撫でていた銃士Xは降参したように手を上げた。

 

「……はぁ、降参。やっぱり暴走機関車の片割れには敵わないや」

 

 リスナーだったのか。……いやいや、それで誤魔化せると思ったら間違いだぞ。

 

「……私ね、フランス人なんだ。在日の」

 

「へぇ、そうなのか。……あ、だからフランス語がたまに出てたんだな」

 

「うん。それで……まぁ、中学で浮いてたんだ。ちょっとだけ」

 

 自ら身分を明かしていくのか……お堅いのか隙だらけなのか、よく分からないな……

 

「女の子って結構陰湿でさ。結託して叩く、なんてやるんだよ」

 

「人間の性ってやつだな。強い相手には数で叩く」

 

「ふふ、そうかも。で、私はその標的なってた」

 

 ……なってた、ということは今は標的になってはいないのか。……いや、トーマスのセンサーが発動したなら中学は卒業してるよな。……って、こいつ銃士Xさんに何をやらかしたんだ!? 俺の知らないところで暴走しないでくれ、制御利かないから! 

 

「そ、それで……その……叩きとトーマスに何の関係が……?」

 

「クリスマスの日だったかな? 色々嫌になって、小さな教会に行ったの」

 

「そうしたら、トーマスが?」

 

「うん。白い髭、ずんぐりむっくりした首のない着ぐるみ、トナカイの角を生やした変な姿の男の子がいたんだ」

 

「サンタ……いや、そんなのサンタじゃねぇ! イベクエに出てきたニコラスじゃねぇか!?」

 

 トーマスのやつ、何やってんだよ……その時って多分小学生だよな? いや、ワンチャン中学生一年のころか……? いや、ないな。センサーが発動するのは四歳以上年上の人だし。

 

「ケンタ◯キーフライドチキンを食べながら、フォッフォッフォッ……Merry Christmas! って笑ってたよ」

 

 銃士Xの膝の上でぐっすり眠っているトーマスを見て、苦笑する。キャラを演じている時は全然どもらないんだよなぁ……曰く、「子供の夢を壊すような真似をするつもりはない」だそうだが……トナカイの角を生やしている時点で夢を壊してるのは確定なんだよ。

 というかそのコスプレ昔からやってんのかよ。

 

「それで……初めて会った時、Welcome to the Santa Claus,lady(お前もサンタだ)、ってトナカイの角を被せられてね」

 

「すみません、マジでうちのトーマスがすみません」

 

 バイオかよ。ファミパンおじさんならぬサンパン少年とか誰得だよ。アブノーマルすぎんだろ。

 

「教会には子供達がたくさんいて、その子供達にプレゼントを配るのを手伝った後だったかな。この子とちょっとだけ遊んだの」

 

「……まさかの小学生時代か……!」

 

 もしかすると、腕がまだあった時代かもしれない。懐かしい。あの時のクリスマスは……うん、インフルエンザで死んでいたなぁ……

 

「その時にね、凄い片言だったんだけど、フランス語で話してくれたんだ」

 

「出たよトーマスの謎知識」

 

 俺もトーマスとその両親に習って英語、ドイツ語はなんとなく会話ができるが、フランス語はまだリスニングができる程度。俺が理系だとすれば、トーマスは言語学について化け物なんだよ。

 

 最近はヘブライ語とかギリシャ語とか、チェコ語とかも学んでいるらしいが、あいつはどこに行き着くつもりなんだ……? 

 

「両親がちょっと日本から離れてた時、凄く心細かった時。慣れ親しんでいたフランス語が出てきて、嬉しかった」

 

「……もう驚くつもりはないけど、その時あんたは出身話してないよな?」

 

「うん。でもフランス語がたまに出てたから」

 

 意外と人たらしだからなぁ、トーマスのやつ。俺のことすけこましとか人たらしとか言っているが、お前も人のこと言えねぇからな……! お前のことチラチラ見てる女子結構いるぞ。誰だったか忘れたけど、義手とかが気持ち悪いって言ってた女子のそれは照れ隠しだったみたいだし。……なお、トーマスは年上好きだから叶わない恋だけど。

 

「ちょっと気が緩んだから、この子に弱音を吐いたんだ。色々と弱音を吐いて……」

 

 こいつのことだから、全部受け止めたんだろう。トーマスは────遠間瑞理という男はそういうやつだから。

 

「頑張ったね、とか、慰めることはされてないけど……言われたんだよ」

 

 受け止めた上で、言ったのは、俺も言われたことのある言葉。俺が勇気をもらった、ヒーローみたいな言葉だった。

 

「人の気持ちなんて分からないけど、ぶつかる必要はない。そんなことをし続けたら────」

 

「磨耗して、いつか折れる。だから逃げも隠れもすればいい。その後気が済まないなら徹底的に叩け……だろ?」

 

「正解。立ち向かう必要はないって言われた時、なんだか救われた気がしたんだ」

 

 そう、そうなのだ。トーマスはイカレ具合に目が行くが、カウンセリングとか教師とか専門家が言いそうな「相談する」、「立ち向かう勇気を」、「頑張ったね」とかは言わない。逃げればいいし、隠れたければ隠れたらいいというスタンス。

 

 暴走機関車と自称しているが、ちゃんと人を見ているし、誰かが泣いていたり、本気で悩んでいたりすればそこに停車して、落ち着くまで色んな線路を突き進む……まぁ、旅列車みたいなやつである。

 

 トーマスのそういう性格に、俺はどれだけ助けられたか。つるみ始めた経緯はダニエル構文だったけど。

 

「それからは……うん。逃げたし、隠れたりもした。そしたらどうなったと思う?」

 

「……分からないな」

 

「教育委員会とか色々動いて、私をいじめてた人達が出席停止になったんだよ」

 

 ……そういえば昔、いじめを行っていた生徒集団まとめて出席停止、みたいなニュースがあった気がする。あの時は、大胆かつ有効な手段に踏み切ったなぁ、って思っていたが、まさかこの人が当事者だったとは。

 

「それで、お礼がしたかったけど、あの時の子なんて見つかるわけないでしょ? そんな時……」

 

「俺達の動画を見つけたのか」

 

「うん。あの頃の小学生がそのまま成長した感じだった」

 

「ああ、それは分かる」

 

 あいつ、成長重ねる度に顔つきが出雲さんに寄っていったが、雰囲気も何もかも変わらないんだよな。

 

「だからびっくりしたし、驚いたよ。……君達が学校に体験入学で来た時も。中学二年生なのに来てたでしょ?」

 

「うえっ!? も、もしかして、あの時案内してくれた……」

 

「あはは! そうそう、生徒会長! あれ、私なんだ」

 

 マジかよ……物覚えはいい方だし、去年の話ならなんで俺とトーマスが覚えてないんだ……? 

 

「あの日は風邪で喉の調子が悪くてさ。髪も短くて、眼鏡もかけてたでしょ?」

 

「心を読んだ……だと……!?」

 

「顔に書いてあったよ」

 

 でも……そうか……ならトーマスのセンサーに引っ掛かったのにも頷ける。銃士Xはリアルじゃ大学生なんだからな。

 

「でも、なんで俺達だって分かったんだ?」

 

「二人共そっくりじゃん」

 

「待て、それはさすがに受け入れないぞ!?」

 

 例えトーマス達に言われて心が折れそうになっても、そこだけは認めん。俺だってこんなの不本意なんだよ! 

 

「えー? でも君もトーマスも結構女顔だよ?」

 

「ゆ、許せねぇ……おのれザスカー……!」

 

「責任転嫁も甚だしいね?」

 

 絶対に許さないぞザスカー。

 そんな意思を燃やしながら、俺はちょっとした野次馬根性と老婆心を働かせて、銃士Xに問う。

 

「トーマスだけど……実際どう思ってるんだ?」

 

「へ?」

 

「恋愛的な感じなのか、弟みたいな感じなのかって話だよ」

 

 そこら辺ははっきりと知っておきたい。トーマスは、どこまででも突き進んでいくから、そろそろ手綱を握れる人か停車駅になれる人が欲しい。じゃないと、トーマスって世界のどこまでも踏破して燃え尽きそうな予感がする。

 

 ちょっと踏み込み過ぎだとは分かっていたが、聞いておきたかったのだ。この人は、トーマスが……瑞理の手を握ってくれる人になるのかと。

 

「自慢に聞こえるかもしれないけど、私、リアルじゃ結構モテたんだよね」

 

「……」

 

 まぁ、それはそうだ。言われてみれば、この人のアバターはリアルの姿にそっくりだ。髪色や目の色が微妙に違うが、男受けする容姿ではあるだろう。

 

「だから男の人にそういうこと言われたけど……ピンと来ない、というか……この子の姿が過るんだ」

 

「それは……」

 

「うん、一番かっこいい人だって思ったのが、この子だったからだろうね」

 

 確定だ。……この人、瑞理に惚れている。容姿ではなく、瑞理の内面に惚れているのだ。────内面で好きになってくれた人って少ないんじゃないか? 

 

「だから……まぁ、結構ぐいぐい行ってたけど、引かれてなかったかな?」

 

「いや、それはないと思う。あんたはこいつの好みにどストライクだろうし」

 

「へ? そうなの?」

 

「ああ。年上好き……というか、無意識に包容力を求めてるっぽい」

 

 よし……よしっ! いいぞ、トーマスの手を握ってくれる人が現れたかもしれない! ……おっと、一旦落ち着け、俺……ここで押しまくっても、銃士Xが本気でその気になってくれないと困る。それに、最終的に決めるのはトーマス……俺ができるのは影でのサポート……ザク・スナイパーであり、キリコであり、オペレーターなのだ。

 

 ちょっとした手違いで敵陣に突っ込ませてしまったり、情報を渡したりはするかもしれないが、それが仕事だからな。致し方ない。

 

 だが、面接はさせてもらうぞ。瑞理を任せていいのか否かを確かめさせてもらう! 

 

「トーマスは暴走機関車だけど、手綱を握る覚悟はあるか?」

 

「うん。それがこの子の個性でしょ? 受け入れるよ」

 

「……犬飼ってるぞ。デカイ狼犬」

 

「犬? 大好きだよ。見てみたいな」

 

「ゲーマー……はいいか。いきなり思い付いたこと実行するけど」

 

「突拍子もないことはあっても、人は傷付けないって分かるよ」

 

「……トーマスをよろしくお願いします」

 

 よかったな、トーマス……! お前に彼女ができるかもしれないぞ……! 

 

 

 

 

 




この世界線のシノンとの勝負はガチで行きました。弾丸ぶった斬りながらSMGで蜂の巣&フォトンブレードで両断。

試合後、

「本選で絶対殺す」
「やってみせろよマフティー!」
「誰がマフティーよ! 絶対殺すから! 覚悟しときなさい!!」
「じゃあ、今度は埒外から撃ってくれ。切ってみせるからさ」
「ぐぎぎぎ……!」

なんて会話がありました。
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