脳内ゴドフリー   作:ブロx

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影の地でも幸運を!





第五層 その1

 

 

 

 あれは記念すべき第一回目、狭間の地を歩いていた時のこと。

よく分からない場所にヘンテコな円形の建物。その中に入ると、長い長いエレベーターがあった。どうやら下へ向かうらしいエレベーターに乗り、俺は一体どこへいくのだろうかという不安に胸を詰まらせ、

 

そして何故か見えてくる光と共に。その気づきは突然に訪れた。

 

「宇宙は空にある」

 

「きゅー?(は?)」

 

「おっとすまない。思い出が脳裏をかすめちまったぜ、悪いな蚊帳の外で。この永遠みたいな夜空が懐かしくてさ」

 

「キュラッドボーン(たしかに夜空だね、五層という名の室内だけど。でもどうやらこの層は夜がとても長くて深いらしい。原理は考えるだけ無駄だけど)」

 

「マジかよ。いつもながら楽しくなってきたぜ」

 

 アインクラッド第五層。綺麗な夜空を見上げ、ついに俺たちは到達していた。かつて狭間の地の地下で繰り広げた大冒険、そして別れがフラッシュバックよろしく俺の脳裏に甦り、しかしたしかここって幽霊(レイス)タイプのモンスターが出てくるんだよなあと分析も行う俺は『えるでの王』だ。

 

「霊体に拳って効くのかな?」

 

「きゅ?るーる(さあ?やってみたら?)」

 

「よし!とにかくレベリングだ!」

 

走って走って俺は片端からモンスターに殴り掛かっていった。

 

 

 

 

『第八回脳内会議開催ー!!!!!』

 

『はい』モーゴット

『はい』モーグ

『はい』ゴッドウィン

『はい』マレニア

『はい』ミケラ

『はい』ライカード

『はい』ラニ

『はい』ラダーン

『はい』ゴドリック

『はい』マリカ

 

『いやひょんなことっていうか勢い余ってというか。

フォールンエルフの隠村をぶっつぶしちまった。これで俺はどのエルフ陣営からも目の敵になってしまっただろうな』

 

『きもちわるいうぞうむぞうどもはぜんぶつぶしてしかるべきー』

『アイアムマレニアブレイドオブミケラ』

『ミケラぁ』

 

『大丈夫かな、なんだか急にキャラ崩壊注意って言っといた方がいいような気がしてきた何故だか分からないが』

 

『今更ですゆえ気にせんでよいでしょう、父上』

『そうです父上』

『にいさまのいうとおりー』

 

『そ、そうかな』

 

『とにかくです、あなた。 この剣の世界でも王となられるあなたは覇道を進まれる。その道の邪魔だと思ったのならそれはあなたの敵。我らの敵。

叩き潰すのが礼儀でしょう』

『左様かと。義父上』

『良いではないですか義父上』

 

『そうかな・・・、そうかも? いや、きっとそうか』

 

『左様左様!そしてすなわち!これより先は更なる手札と切り札を得るべきと具申致しまする父祖よ!何故ならば黄金とは周囲に異物しかないからこそ!その光は一等輝くもの!褪せぬ黄金それこそが父祖でありましょうご照覧あれい!!!』

 

『なるほど。取れる選択肢の拡張か。レベル上げと一緒に探してみるとしよう。ではこれにて第八回会議は解散!皆ありがとう!』

 

『王となれ、あなた。そこがどこであろうとも』

 

 

 

 

「ディーネ(親友)は幽霊って怖い方?大丈夫な方?」

 

「キュリアスリイ(大丈夫もなにも見たことないからね。分からないってのが正しいかな)」

 

「そっかあ」

 

「キュイキュイ?(ちなみに君は?親友)」

 

「平気だよ別に。むしろ戦友であり先生だったな。もう懐かしさすら感じる」

 

「キュマル?マガラ(懐かしい?)」

 

「100週もしてると霊体なんて呼ばないからな。最後に彼らと一緒に戦ったのは・・・もういつのことだか」

 

「たすけてたすけてたすけて」

 

「あ、補足しないとだな。狭間の地では遺灰というアイテムがあって、それを使うと仲間を霊体として召喚できるんだ。忘れもしない、俺は最初に使用した遺灰が今でも」

 

「たすけてたすけてたすけてたすけて」

 

「キュービー(現実逃避はいつまでする感じ?)」

 

果たしてディーネはぶっきらぼうに言い切った。

 

「バカお前知らねえのか?子供だろうが何だろうが泣いてる知らないやつに話しかけちゃダメだ微笑みかけるな。十中八九罠だから」

 

「くすんくすん。おねがいおねがい」

 

「キュルルー?(ふーん?)」

 

「イベントだろうが何だろうが俺の知ったことじゃねえ。レベリングには関係ねえだろうしな」

 

「れべるをあげたいの?けいけんちが、欲しいの?それともそれとも」

 

「あーあーあーきこえなーい」

 

耳をふさぐ。それが何の意味をなさない行為であっても。

 

「それとも。だれもみたことのないけしきを、あなたも望んでるの?」

 

「・・・・」

 

たとえ聞き捨てならない言葉が。俺たちの周りにあっても。

 

「キュ~??(おや?親友の様子が)」

 

「ならわたしたち、同じだね」

 

「・・・・」

 

 琥珀色の。いや、金色の生気を漲らせている子供。顔を向けると、そこにはそんな眼をした誰かがいた。お化けじゃあない。

 

「――見たことのないものを探しているのか。そのナリで」

 

「かんけいないかんけいない。わたし、みたいんだ。妹といっしょに」

 

「何を?」

 

「この世界の。本物の空を」

 

「よし気に入った。 俺はゴドフリー。君は?」

 

「アステリ。ただのアステリ」

 

「良いね、素敵だ。ではまずは何をする?アステリ」

 

「妹をさがして欲しいの。いっしょに。かけがえのない、たった一人の妹を」

 

 微笑むチビっ子を前にして、俺は直感で頷きクエストを受領。握手を交わしては彼女と親友に宣言していた。

 

「オッケイ!!」

 

「キュールー!(そうこなくちゃオッケイ!!)」

 

 

 

 

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