なおトレーナーも恋愛クソ雑魚である。
スぺトレ「えー、本日皆さんに集まってもらったのは他でもありません。ここに居る恋愛クソ雑魚ナメクジトレーナーをいい加減どうにかしようと思いまして」
セイトレ「ちょっと待って。なんでそこまで呼ばれなきゃいけないの」
グラトレ「思い当たる節はありますよね?」
セイトレ「えっと、まあ、はい・・・」
エルトレ「もしかして昨日二人で飲みに行った時の話?」
スぺトレ「そう。これは流石に俺一人じゃどうしようもないと判断したから皆にも情報を共有しようと」
セイトレ「待って待って待って。皆に聞かれたくなかったからわざわざ二人っきりで相談に乗ってもらったんだよ!?」
スぺトレ「お酒も奢ってもらっておいてなんだけど、これはみんな知ってもらった方が後々楽し―――楽できると」
セイトレ「なんで言い直した?ああやっぱり相談するならキントレさんにすべきだった・・・」
キントレ「俺にできることならある程度融通は利かせるけど、何を話してたの?」
スぺトレ「それがさ。コイツ・・・」
セイトレ「わああああ!待った待った!!」
スぺトレ「担当と一度も手を繋いだことが無いんだって」
キントレ「え?」
グラトレ「え?」
エルトレ「え?」
セイトレ「悪いか!二年経っても一度も手を握れずにいて悪いか!?」
キントレ「いや、良いか悪いかとかの話じゃなくて」
グラトレ「デートぐらいは行ったことあるだろ?」
セイトレ「それぐらいはあるよ」
スぺトレ「何回ぐらい?」
セイトレ「えーっと。十回ぐらいかな」
エルトレ「そんなに行っておいて一回も握れないってセイトレさん貴方・・・」
セイトレ「違うぞ。少なくともソッチ方面の人間じゃないぞ俺は」
キントレ「安心しな。セイトレさんが葦毛のちっこい娘が好きなのはここに居る全員が知っているから」
グラトレ「セイトレさん・・・あなたそんな性癖があったんですか?」
エルトレ「知らない人がいたぞ」
セイトレ「誤解ですよ。俺が好きなのはセイちゃんだけです」
スぺトレ「だったら手の一つや二つぐらい握れっての!」
セイトレ「それができればこんな苦労はしてないんだ!」
キントレ「一つ確認したいんですけど、セイトレさんはセイちゃんと手を繋ぎたいのですか?」
セイトレ「そりゃ・・・一回ぐらいは」
キントレ「だったら今週末のお出かけの時にチャンスはありそうですね」
グラトレ「ちょっと待って。なんでキントレさんがセイトレさんのスケジュール把握しているんですか?」
キントレ「実はキングがスカイさんと雑談しているのを偶然小耳に挟んじゃいまして」
~翌週~
エルトレ「それで手は繋げましたか?」
セイトレ「・・・・・・・・」
スぺトレ「ウソだろ・・・コイツ・・・」
グラトレ「ここ数日でセイトレさんの印象が大分変ってきましたね」
キントレ「とにかく昨日なにをしたか報告。してくれますよね?」
セイトレ「・・・はい」
スぺトレ「キントレさんが怒るなんて珍しい・・・」
エルトレ「だからより一層怖いですね」
セイトレ「えー昨日はですね・・・横浜」
グラトレ「デートコースとしては悪くないチョイスですね」
セイトレ「に新しくできた釣具屋に行きました」
スぺトレ「はいストップ。グラトレさん、どう思いますかこのデートプラン?」
グラトレ「仮にグラスとだったらおそらく店先で小一時間説教されますね」
キントレ「なんでよりにもよってココを選んじゃったの」
セイトレ「だってセイちゃんが行きたいって」
エルトレ「だそうですが?」
グラトレ「大目に見て可としましょう」
スぺトレ「で、その釣具屋でどうだったの?」
セイトレ「え?普通に買い物したけど」
キントレ「違う違う。俺たちが聞きたいのはそういう事じゃなくてね」
セイトレ「そうそう。海外ブランドも沢山置いてありまして」
グラトレ「だからそうじゃなくて!」
エルトレ「手を握るチャンスはなかったのかって話しだよ!」
セイトレ「あったよ!ぶっちゃけ何度もあったと思うよ!?」
スぺトレ「だったらなんで駄目だったんだよ!?」
セイトレ「珍しい釣り竿が多かったんでそっちに目を奪われました」
スぺトレ「ウソだろ・・・コイツ・・・」
セイトレ「主にセイちゃんが・・・」
キントレ「マジかよ・・・コイツら・・・」
グラトレ「お買い物なんて手を繋ぐ絶好の機会だというのに」
エルトレ「ここまでくると逆に嫌われているんじゃない?」
セイトレ「それはない」
スぺトレ「どうして?」
セイトレ「だって次のデートの約束したし」
キントレ「デートと言いつつどうせまた釣りでしょ?」
セイトレ「すごいなキントレさん。なんでわかったの?」
エルトレ「いや、わかるだろ。ここまでキレイにフラグ立てておいて」
グラトレ「それで次は大丈夫そうですか?」
セイトレ「任せろ!ちゃんとプランは練ってある!」
スぺトレ「不安しかないから一応聞いておくか」
セイトレ「そろそろ鮎釣りが解禁される頃なんで渓流釣りに行きます」
キントレ「渓流ね・・・」
エルトレ「岩場が多くて足元が不安になりやすいだろうから自然と手は握れそうではある」
グラトレ「でもまだ不安ですね」
セイトレ「その後は近くのキャンプ場で一泊してきます」
スぺトレ「雰囲気が良くなればワンチャンあるか?」
キントレ「あったところで・・・ねぇ・・・」
グラトレ「ホントにそこだけなんだよね・・・」
エルトレ「自分出来ないに一票」
スぺトレ「俺も出来ないで」
グラトレ「自分も同じく」
キントレ「出来るか出来ないかだったら出来ないよね」
セイトレ「泣くぞ?いい歳した大人が同僚にイジメられたって恥も外聞もなく大声で泣くぞ?」
グラトレ「だったらさっさと手を繋いで来いてだけなんだよな」
セイトレ「そこまで言われたらもうやってやるよ!来週の報告、ブラックコーヒーでも準備して待っていろよ!?激甘垂れ流してお前らまとめて糖尿病患者にしてやる!」
スぺトレ「セイトレさん・・・」
セイトレ「な・・・なんですか、スぺトレさん」
スぺトレ「無茶すんな(笑)」
セイトレ「もう泣くぞ?」
スぺトレ「さーてみんなお楽しみのセイトレさんの報告会の時間ですが」
セイトレ「・・・・・・・・」
スぺトレ「やっぱりな!そうだと思ったんだよ!」
セイトレ「違うっての!いや、違わくはないけど違うから!」
グラトレ「では単刀直入にお聞きします。手、握れましたか?」
セイトレ「・・・・・・・一度も・・・握れませんでしたっ!!」
エルトレ「やっぱりね!」
キントレ「賭けはセイトレさんの一人負けですね」
セイトレ「だから違うんだって!ちょっと話させて!」
スカイ 「いやー、今日は絶好の鮎釣り日和ですねー」
セイトレ「そうだなー。地元の漁師さんの話だと、ここの橋を越えた先に良いポイントがあるそうだ」
スカイ 「ほほう。事前準備はバッチリですね。今日は大漁だ!」
セイトレ「ただ足元には気を付けないとな。転んだら大ケガに繋がりかねないし」
スカイ 「安心してよ、トレーナーさん。私こう見えてバランス感覚には自信あるよ?」
セイトレ「その慢心が命取りになるぞ、っと!そこの岩、コケが生えてて滑りやすいから気を付けろ?」
スカイ 「はいはい。トレーナーさんは心配性だなー」
セイトレ「そりゃ好きなヒトに怪我なんてしてほしくないって思うのは当然だろ?」
スカイ 「・・・・・・・・・・へ?」
セイトレ「ほら!もうちょっとしたら目的地だぞ!」
スぺトレ「回想中に悪いがツッコんでいいか?そこで手握らなくていつ握るんだよ!」
キントレ「このシチュエーションだったら自然に手は握れますよね?」
セイトレ「この時両手に色々と道具抱えていて手を伸ばせなかったんだよ」
グラトレ「そ・・・それで鮎釣りの方はどうでしたか?」
セイトレ「うん。大漁だったよ。二人合わせて十五匹ぐらいは釣れたね」
エルトレ「それがこのお土産のアユと」
セイトレ「塩焼きにするとおいしいですよ?」
スぺトレ「それはまた後で調理するとして、ここで手握れないならもうどうしようもないぞ?」
セイトレ「だからこの後キャンプしたんですよ」
キントレ「あなたの場合キャンプであろうとどうしようもないと思いますが?」
セイトレ「ふっ。キントレさん。あまり俺を甘く見ない方がいいですよ?」
キントレ「愛バの手も握れないヘタレがほざくなよ?」
セイトレ「・・・・・・・・・ぐすっ」
エルトレ「わあああああっ!?泣くな泣くな!男の子でしょ!?」
スぺトレ「で?キャンプ場じゃどうだったのよ?」
セイトレ「さて、アユも沢山釣れて万々歳なわけだけど」
スカイ 「だけど?」
セイトレ「ここをキャンプ地とする」
スカイ 「トレーナーさん、テントは車の中ですか?」
セイトレ「あ、うん。俺はとりあえずご飯の準備をしているから、そっちは頼むよ」
スカイ 「はいはい、任せてよー。それで今夜のメニューは何ですか?」
セイトレ「自家製のエスカルゴバターを使った捕れたてアユのホイル焼きとリゾットかな。セイちゃんにはちょっと物足りないかもしれないけど」
スカイ 「いえいえ~。トレーナーさんのキャンプ飯大好きですよー」
セイトレ「そんな風に言われちゃうと照れるね。よし!オマケにデザートのニンジンアイスも用意しようかな」
スカイ 「おー太っ腹~。これは晩御飯が楽しみになってきましたねぇ」
セイトレ「ふと思ったんだけどさ、セイちゃんは火おこしはチャッカマンとかライターで火を付ける派?それとも・・・」
スカイ 「そうですねー。ライターは楽できていいんですけど、やっぱりキャンプとなれば」
二人 「「火打石!」」
スカイ 「だよねー。コツはいりますけどキャンプに来たのなら火打石で着火ですよね」
セイトレ「なー。この手間がまた好いんだよね」
スカイ 「お料理もそうですけど、ちょっと一手間加えるだけで色々と変わりますからねー」
セイトレ「そうだね。さてそろそろアユがイイ感じに焼けた頃かな~っと」
スカイ 「おお!?なんだかバターとニンニクのいい匂いが!」
セイトレ「うん。火もいい感じに入っているしリゾットもできました!」
スカイ 「美味しそうですね。スぺちゃんたちに自慢しちゃおうかにゃー」
セイトレ「う~ん、それはちょっと困るかなー」
スカイ 「え?どうしてです?」
セイトレ「たぶんスぺちゃんたちから『作って!』って頼まれるだろうから」
スカイ 「いいじゃないですか。ちょっとぐらい」
セイトレ「スぺちゃんたちの胃袋の容量知ってる?」
スカイ 「・・・・・・二人だけの秘密にしましょう」
セイトレ「そうしましょう。では―――」
二人 「「いただきます」」
スカイ 「んぐっ!?え!?なにコレ!?すっごい美味しいですよ!?」
セイトレ「この特製バターがいい仕事してくれたね」
スカイ 「はへー。さっすがトレーナーさん。あ」
セイトレ「ん?どうかした?」
スカイ 「トレーナーさんちょ~っとそのままで~」
セイトレ「?」
スカイ (ヒョイ)パク
セイトレ「!」
スカイ 「えへへ。美味しいですね~」
セイトレ「そ・・・ソウダナ」
スぺトレ「なあ。こんだけ惚気ておいて何で手を握ることができないの、君達は?」
セイトレ「何でだろうね?」
エルトレ「セイトレさんが料理上手なのは知っていましたけど、これだけいい雰囲気になればいけるでしょ?」
キントレ「いやーでもこの人、一周まわって超が付くヘタレですからわかりませんよ?」
グラトレ「これはもう罰ゲーム的なことでもして強制的に手を握らせるしか方法が無いんじゃない?」
セイトレ「それはちょっと・・・」
グラトレ「そんなこと言っているからいつまで経ってもダメなんですよ」
セイトレ「ぐっ・・・!」
エルトレ「ちょっと勇気を振り絞れば簡単だよ?」
スぺトレ「そのちょっとが大きな差なんだな」
キントレ「アリとゾウの一歩ぐらいの差はあるね」
グラトレ「アリに失礼ですよ?」
キントレ「じゃあ何だろ?ノミ?」
エルトレ「それはノミに失礼じゃない?」
セイトレ「その前に俺に失礼なんだよ!」
スぺトレ「そうだぞ。ノミって結構遠くまで飛ぶんだからな」
セイトレ「そこじゃないでしょう!?」
その頃の教室
スカイ 「いやー結局手は握れませんでしたねー。残念無念また来週ー」
キング 「まったく。二人揃ってこれって」
グラス 「甘酸っぱいですねー」
スぺ 「次また頑張ればいいんだよ!何回でもトライすればきっといつかは手も握れるようになるはずだよ!」
エル 「それがいつになるのかは三女神サマにも予想できないと思いマース」
スカイ 「はっはっは。そうかそうか。エルはそんなことを言うのか・・・
おーい!」
エル 「ケ?」
スカイ 「エルはとても気持ちのいいことを言うじゃないか。私は君の親しい人をドンドンお見舞いしていくぞ?
エル 「皆には手を出させないデース!」
スカイ 「何を言っているんだい。選びなよ。
スぺ 「まさか・・・」
グラス 「www」
キング 「アユが腐らないうちにwww」
スカイ 「どーもトレーナーさん。知っているでしょう?セイウンスカイでございます。
一同 「www」
スカイ 「チームの皆もおいでぇ。アユを焼くぞぉ。苦いかい?セイちゃんはねぇ、君たちのエースからこれよりももっと苦いものを味わわされているんだよ?残さず食べるんだよ?」
スぺ 「片手に鉄串を持って」
グラス 「部屋の片隅に座っているんですよね?」
キング 「エプロン姿で」
エル 「それでエルのトレーナーさんが泣きながら」
エルトレ『もう俺が食う!』
スカイ 「そうだよ。トレーナーさんも食べるんだよ。で、それが終わったら次はアメリカに行くんだ。
グラス 「そこは英語じゃないんですねw」
キング 「わからないからw」
エル 「怖いデース」
スカイ 「お母さん、今行きますよ。アユを届けにね」