帰還と現代入り   作:成鐘 翔

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幻想、そして違和感

意識が浮上する。

眠りから覚めた心地いい気だるさと共に

体から何かが欠けるのがわかった。

自分が生き返る代償、それは自分の力の残滓に

本体の力が吸われるのだ。

本来、死んだらそこにエネルギーを残して死ぬのが生物だ。

強いエネルギーが残る事でそこに幽霊が生まれる。

エネルギーは、死ぬ直前に抱いた感情によって変わるのだ。

強い恐怖や恨みを抱いて死ぬと、殺す為の力が強くなる、のだが。

不死は力が残る時、そこに死んだ証拠を残す事で、完全に死んだ事を

篝火に伝えるのだ、その時勝手に力を吸収されるのだが、

保有しているソウルと人間性を全て置かなければならないのだ。

強ければ強い分感情が面に出づらくなる。

そこに残るのは微弱な力だ。

なら、どうするか?

殺して奪った力と自分の理性を上乗せするのだ。

理性は冷えた諦めの感情に相当する箇所がある。

ソウルは、力を上乗せ出来るほどの感情が渦巻いているのだ。

通常は、一回で大丈夫なそれは、二回目、つまり、同じ場所に

同じ力を送ったのだ、体が、強制的に。

幸いにもこの世界にはソウルの存在の認識があやふやらしく、

ソウルの上限が設定されていない為、無限に等しい数になっているのだが。

やはりこれも一応力なのだ。

膨大な力を一カ所に留めたまま、ってのはまずい。

最悪その次元が崩壊する。

一度そんなことがあり、機械を纏った少女と戦ったこともあった。

たしか、雪片、とかいう大型の剣を使ってた気がする。

アストラの直剣をぶちおられた時はぞっと...って違う。

取り敢えず玄関にでて緑色の光を探す。

残った力というのはその者の気質を表していて、赤は攻撃的。

青は冷静沈着といったような者なのだ。

緑色?あぁ、一癖ある、だとさ。コジマでも関係してんのかねぇ。

ってコジマってなんや。

さて、玄関を開ける、と見つかった。

緑色のもやのようなものがあり、それに手をかざし、意識を向ける。

それと同時に体の中に膨大な何かが入り込む感覚がし...

 

「がぁああ!?」

 

激しい頭痛が襲った。

夜遅くだったのが幸いだったか、誰もいないため、騒ぎにはならないだろう。

少しして収まった頭痛に不思議に思いながら、部屋に戻る。

そこにはひび割れた空間とバケツ頭の男が...

 

「...お?貴公、ここにいたのか。」

「...なんでいるんだよっ....!」

 

皆大好きソラールさんがいた。

俺の家は異世界への入り口かよ...

 

「おぉ!翔じゃないか!」

「オンスタもいんのかよ...」

 

ここで二人が誰だか分からない人に説明する。

先ずはソラール。

バケツのような兜に太陽をあしらった鎧。

太陽に強い憧れを抱き、偉大な父のようだ、といっている。

俺の旅を助けてくれた仲間でもあるのだ。

一人でセンの古城を突破する実力を持つ、かなりの戦士だ。

次ぎにオンスタこと、オーンスタイン。

槍を扱う、薪の王、グウィンの下に集う四騎士の一人だ。

槍に関してなら俺ですら勝てない、戦いなら実力は互角だ。

竜狩りの異名を持ち、竜を一撃の元に粉砕したとか。

 

「はぁ、お前らどうしてここにーーーーーーー!?」

 

瞬間、背筋が凍る。

違和感だ、圧倒的な違和感。

すぐに視線を向けるものの、そこには何もない。

「違和感」がくっきりと残っている事を除けば、だが。

今は仕方ないので三人で話をする。

どうやってここに来たか、を。

 

 

 

 

 

 

 

「鋭いわね、彼。」

「やはり、紫様、始末したほうがよろしいのでは?」

「いいえ、まだ彼は疑心暗鬼、疑いもまだある。」

「では、どのように...」

「下手に警戒されるよりは監視したほうがいいわ、このまま続けなさい。」

「はい、了解いたしました。」

 

金髪の女性が二人、会話をする。

そこはぎょろぎょろ、と目が蠢く空間だ。

それはさも当たり前のように空間に張り付いている。

片方の女性、紫は、扇を口元に添える。

 

「さぁ、あなたは白か、黒か、教えて頂戴?」

 

空音翔。




こころぇ...
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