TS転生美少女宇宙人、地球侵略を命じられる 作:スマルト星人
当たり前だが大炎上していた。
そもそも新しい技術をいきなり横からぶん投げたのだ、社会が大混乱する事は容易に予想出来ていた。
しかし、実際にそれが起きてしまうとなるとやはり罪悪感が湧いて来る。
新しい太陽光発電に関してはまだまだ序の口なので混乱も想定範囲内に収まっているが、これから先にもっと大きな恐慌が発生する事は間違いないだろう。
果たして、地球の社会は持ってくれるだろうか。
……これから地球の主な発電方法は太陽光発電になる事だろう。
私が持ち込んだ技術が台頭し、すべての発電技術を駆逐する。
それによってもたらされている事は、やはり化石燃料の輸出入の変化だろう。
例えば石油王と呼ばれる者達。
彼等は石油を資産として持っているが、それはあくまで持っているだけでそもそもいずれ底を尽きるであろうモノに依存するような資産運用は行っていない。
だから石油が不必要になったところで多少の打撃を食らう程度に今のところは収まっている。
しかし、国家レベルで見るとただ事では済まされない。
事実、既にとある国家は日本を批判するような声明を出していた。
曰く、「宇宙人の圧力に負けて不必要な技術を持ち込ませた国家」。
それに対していくつかの国家が同調――する事はなかった。
むしろその国家を批判する国の方が多い。
「世界の足並みを崩さんとする愚かな行為」「あまりにも無意味」などといった声が上がっていて、今にも火花が散りそうだった。
……宇宙人という格好の非難の的を用意したつもりではあったが、現状それに対して非難する事が出来ない。
だから弱い国を攻撃している。
そのような流れになってしまう事は、残念だけど予期はしていた。
とはいえ早過ぎる。
もうちょっと後だと思っていた。
そうなってくると更なる技術革命を行った場合、どうなってしまうのか。
それを実行しなくてはならない身としては恐怖でしかない。
『兄さんは馬鹿なんですから、その空っぽの頭を一新するために一度死んだ方が良いんじゃないですか?』
かつて、彼女が俺に対して言った言葉を思い出し、溜息を吐く。
「私は死んでも、まだまだ馬鹿だなぁ……」
とはいえ、弱音を言ってはいられない。
地球の為、などとは言えない。
私自身のエゴの為。
精々頑張って、地球の人々を守ろう。
「うん」
兎に角、まずはもう一度日本を訪れよう。
そして太陽光パネルの研究はどこまで進んでいるのかを確認する。
場合によってはフェーズを進めるとしよう。
「さあ、始めようか」
エネルギー革命。
私が投じるべき駒はまだまだたくさん残っている。