TS転生美少女宇宙人、地球侵略を命じられる   作:スマルト星人

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突撃、お前が足!

 さて、そんな訳で胃を痛めていても時間は過ぎていくものであり、気づけばもう地球へと降り立つ日になった。

 問題はどうやって地球に降り立つかである。

 まさか宇宙戦艦をそのまま下ろせば大変な事になるので違う方法を使わなくてはならないが、しかしそれ以上に威厳というものを示せなくてはならない。

 舐められたらすべて終わるので、私に対しての敵対行為は無駄であると、そのように主張できるような方法で行かなくてはならない。

 では、どうするか。

 一応載せてきた小型の宇宙船を大量に引き連れて行ってみるか?

 ……なんかパニックになりそうだから止めよう。

 うんうんと悩んだ末、私は結局ワープを使って地球に降り立つ事にするのだった。

 これならば超技術を演出できるし、それに最悪逃げる事となった時に何も残さずその場を一瞬で立ち去る事が出来る。

 

 という訳で、早速転移を実行。

 差し当たって、どこへと飛ぶのが正解だろうかと地図を広げる。

 やっぱり、目的地である国会議事堂?

 いやでも、既にここは厳重な警戒態勢に入っているだろうし、そこにいきなり転移したら攻撃される可能性がある。

 うっかりヒューマンエラーで戦争勃発とか洒落にならない。

 私は平和的解決をあくまで望んでいるのだ。

 

 ……散々悩んだ末に考え付いた答えは、首相邸宅にワープする事だった。

 そこならば(国会議事堂に比べて)ガードは緩いだろうし、その人に会合場所へと連れてってもらえるので足の確保にもなる。

 もしかしてなかなかに賢い選択なのでは?

 

 と、言う訳で早速宇宙戦艦内にあるワープユニットを使ってワープを実行。

 すぐさま景色が切り替わり、目の前に現れたのは昔懐かしき住宅街の景色。

 そしてそこには人だかりが出来ていて、そして彼等は一つの建物に対して好奇の視線を向けていた。

 声こそ聞こえないが、その建物が一体誰のものなのかはすぐに分かったので、彼等が一体何を目的として集まっているのかはすぐに理解出来た。

 例によって例の如く、マスコミアタックですね。

 つまるところ、今日始まる私との会合に向けて、首相の言葉を聞いておきたいってところだろうか?

 相変わらずだなと思うと同時に、邪魔とも思ったので私は持ってきた『マルア式音波発生装置』を取りだし、それで『人除けの音波』を発生させる。

 効果は抜群ですぐさまその場にいたマスコミの者達はぞろぞろとその場を去っていき、がらんどうになった首相邸宅へとまっすぐに辿り着く事が出来た。

 この星でも十全に『マルア式音波発生装置』が機能している事が確認出来た事を安心しつつ、私は首相邸宅のインターホンをぽちっと押すのだった。

 

「こんにちは、クレア星代表のマルア・レイという者ですが」

 

 すると、すぐさま扉が開かれて向こう側から走ってこの国の首相、田村ひろしがやって来る。

 

「よ、ようこそ地球へ……!」

 

 あからさまに緊張している様子を見、あっとこれは唐突過ぎて失敗だったかなと今更ながら自分の行動に対して後悔し始める。

 せめて連絡一つ寄越せばよかった。

 とはいえ覆水盆に返らずなので後悔するのはそこそこにし、代わりに彼に対してフレンドリーに「こんにちは」と改めて挨拶をする。

 

「いきなり国会議事堂へと降り立つのは迷惑かなと思いまして。しかし我々はこの星での移動手段を持ち合わせていませんでした。だから、今回は勝手ながら貴方を頼ろうと思いまして」

「は、はあ……いえ、はい。分かりました。マルア・レイ様、本日は私共がこの命を懸けて貴方を国会議事堂へと送り届けましょう」

「あはは……こちらは貴方を頼っている身ですし、それに貴方はこれから、この国でもっとも私と交流を持つであろう日本人となるのです。その命は、大事にしておいてください」

 

 一応彼を慮った言葉だったが、しかしより緊張させてしまったのか彼の身体がぶるりと小刻みに震える。

 うーん、やっぱり突撃したのは失敗だったかな……?

 

「そ、それでは早速、国会議事堂へと向かいましょう」

 

 ともあれ、笑顔を張り付けつつ私は彼の後を追って、それから車へと乗り込む。

 おお、装甲車仕様の高級車だすっごい。

 厚い鉄板が底に張り付いているし、窓は当然のように防弾仕様。

 すっごいVIP仕様だ。

 少しだけ感動する。

 

「それでは、安全運転でお願いしますね?」

「は、はい……!」

 

 運転手さんに優しく語り掛けると彼は飛び上がらんばかりに驚き、がくがくと頷いた。

 うーん。

 なんか私の現段階での印象、割かし最悪っぽい?

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