突然だが、自分『伏見 ハジメ』は前世という記憶がある。
何を言っているんだコイツって思ってるでしょ?本当にそうなんだって!
前世は普通の大学生として暮らしていたけどトラックに轢かれてあっさりと死んでしまったんだよ。そのまま天国か地獄のどちらかに行くだろうな〜って思っていたら……何故か、女神と名乗る人に特典?を渡されこの世界に転生した。
女神に問答無用で転生させられたけど……この世界、調べたら『ゲゲゲの鬼太郎』だった。しかも6期だった。最悪だ……一番人間や妖怪の闇が深い世界だよ……まぁ、特典でどうにかなるけど……え?特典はなんだって?………平成、令和ライダーに登場した怪人に変身する能力だよ。
めちゃくちゃチートじゃねぇか!って思うでしょ?現実はそんなに甘くなかったよ。ラスボス怪人や幹部怪人は力の制御が出来ず、変身すら出来なかったよ。転生した当初は俺TUEEEE!!状態になっていて調子に乗って『ユートピア・ドーパント』に変身したら死にかけた……三途の川が見えたよ。
だから制御するためにめちゃくちゃ努力した……普通の人以上の筋トレ、怪人に変身してもすぐに解けないように持久力を鍛えて……空手家だった祖父に武術を教えてもらったり、剣術、棒術、弓術……とにかく特典を使いこなせるために努力を惜しまなかった。
その修行の中で人食い妖怪と何度か戦うことがあり、戦闘術……殺し方も学んでしまった……いや、いつかは殺り合うのは覚悟していたけど……まさか原作が始まる前に殺し方を覚えてしまうとはね……。
◆◇◆◇◆◇
という感じで特典でライダー怪人達の力を使いこなせるようになった俺は今、何をしているというと……
「ハジメ君〜予備のコーヒー豆出しておいて〜」
「わかりました!」
『喫茶クローバー』という喫茶店で働いています。学生の頃からここに通っており、就職か進学か悩んでいた時にここのマスターである『狗神 惣一』に誘われここの喫茶店で働くようになった。
「それにしても渋谷で人が木になる怪奇現象が多発しているらしいね〜あれ何が原因なんだろう?」
「専門家は化学兵器や宇宙人の仕業とか有害物質の遺伝子異常とか言っているけど実際どうなんでしょうね?」
突如として人間が血のように赤い色をした木となる怪奇現象が多発しており、どのワイドショーもその話題で持ちきりだ。まぁ……この調子だと真相に辿り着くことはできそうにないだろな。真相に辿り着いても信じなさそうだけど。
「悪いんだけどハジメ君、食材の買い出しお願い出来る?」
「いいすっよ。何を買ってこればいいんですか?」
「んっとね〜これとこれをお願いね。 」
「これらですね。んじゃ行ってきまーす」
買い出しを頼まれた俺はマスターにメモを貰うと俺は店を出るとそのまま目的の場所に向かって歩き始めた。にしても……人が木になる現象ね〜これはそろそろ原作が始まる感じか?
「マスターに頼まれたのはこれで全てだな……ん?」
「あんにゃろう!どこ行った蒼馬!」
頼まれたものが全てあるのか確認していると路地裏から凄い音がし、音のした方を見てみると知り合いの少女が何故かボロボロの状態で路地裏から出てきた。
「またなんかやったのか?」
相変わらずだなと苦笑いをしながらも俺はメモをしまうと路地裏から出てきた少女に話しかけることにした。
「やっほ〜まなちゃん」
「ん?あ、ハジ兄!」
この少女の名は『犬山 まな』とても人懐っこい性格で人一倍正義感が強く好奇心も旺盛な子だ。まなちゃんとは家が近所なこともあり、まなちゃんの幼い頃からよく面倒を見ていたことから『ハジ兄』と呼ばれ懐かれている。
「どうしたんだ?そんなボロボロの姿で路地裏から出てきて……てか、なんで怒ってるんだ?」
「そうそれ!ハジ兄聞いてよ!また蒼馬がね!」
まなちゃんが言う蒼馬くんとはまなちゃんの男友達であり同級生の少年でよく悪ふざけをしてはまなちゃんに制裁されている。今回も話を聞けば蒼馬くんがお隣の悠太くんにちょっかいを出していたらしく今回も制裁したらしい。『デカまな』って呼ぶ中学生女子に言うのは辞めておいた方が良いって言ったのになぁ……。
「それで裕太君が渋谷で起きているのは妖怪の仕業だからゲゲゲの鬼太郎を呼んで事件を解決してもらおうって感じか」
ゲゲゲの鬼太郎ね〜あんまり動きがなければ喫茶店の客足が遠のくからこっちで対処しようとしていたけどそろそろ来る頃なんだ……それなら鬼太郎に任せれば安心だな。
「うん……その鬼太郎を呼ぶために手紙をポストに入れようとした時に蒼馬にからかわれて……」
「不運が重なり転けてしまったのね」
「……うん」
俺は蒼馬君の行動に呆れながらもポケットからハンカチを取り出すとまなちゃんの顔についた汚れを拭き始めた。
「うぇ!?は、ハジ兄!?//」
「好奇心旺盛なのはいいけどさ?まなちゃんは女の子なんだからもうちょっと気をつけような」
顔を赤くしながら驚くまなちゃんに対し俺はそういいながらまなちゃんの汚れをハンカチで吹き落とす。
「はい、終わり」
「あ、ありがとう//それと、中学生になったんだからもう子供扱いしないでよ!」
「世間的に中学生も子供だ。それに危なかっかしい事をするまなちゃんをあまり放っておくことは出来ないしな」
「むー!」
頬を膨らませて訴えても無駄だ……可愛いけど……そう思いながら俺はクローバーに向けて歩き始めた。するとまなちゃんも走り出し俺に追いつくと俺の横に並び歩き始める。
「ねぇねぇ今日も喫茶店に行っていい?」
「いいよ。いつものメニューで大丈夫?」
「うん!ハジ兄が作るパンケーキとマスターが作るコーヒーが一番好きなんだ!」
「嬉しいこと言ってくれるね〜パンケーキ一枚サービスしようかな?」
「やった〜!」
そんな会話を繰り広げながら俺とまなちゃんはクローバーに向かった。
さて……鬼太郎が出るから安心しているけど……もしかすると久しぶりに変身しようかな……怪人に……
ということで1話です!
ハジメ君の人間側のヒロインは原作のヒロインでもある犬山まなちゃんです!妖怪側のヒロインはまだ先ですのでお待ちくださいm(_ _)m
次回か次次回でハジメ君を怪人に変身させようかなと思っています!ちなみに変身する怪人はもう決まっています。