転生しても私は自堕落に生きたい   作:アステラ000

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どうも、まだ家にハロウィンのお菓子が残っている湊本夜空です。


魔法少女レイ、爆誕

「…ふわぁぁ…」

 

私──レイ・エルバは、読んでいた本を伏せながら大きなあくびをした。

 

今日は生憎の雨。おかげで、あの忌々しい「お外で遊ぶ時間」なるものがなくなり、私の気分は晴ればれとしている。

 

それはさておき、ここの暮らしにも随分慣れてきたものだ。

 

結局、この世界が一体どんな世界なのかは具体的には分からなかった。

転生した初日から情報収集に精を出してきたが、主な収穫は

 

ここがイギリスのロンドンにある『ウール孤児院』という場所であること

 

両親は私が7歳のときに、何かの犯罪に巻き込まれて死んでしまったこと

 

の2つである。

 

ちなみに、2つ目の情報を得るのには少し手こずった。この子()ったら、家族写真の一つも持ってないんだもん。自分以外にまったく興味がなかった前世の私でさえ、スマホに保存とかしてたよ??…まあ、私は写真を撮られるのが大嫌いだから、一枚だけ、しかもだいぶ昔のとかだったけど。

 

私の写真嫌いは置いといて…とまあ、そんなこんなで私は今、至ってふつーの生活を送っている。

 

転生とかっていう科学的に証明出来ない非現実的なことが起こったからには、なんかこう…チート能力授かってレッツ冒険!ふぁんたじー!みたいな世界に巻き込まれるのだろうと身構えてたけど、本当にふつーだった。

 

毎日3食ご飯食べて、部屋でゴロゴロしたり本読んだり昼寝したりまた昼寝したりして過ごす。

 

うーん、すこぶる快適だ。

 

前世とほぼ一緒なおかげでノーストレス。むしろ、顔面偏差値上がったぶん得したわ。

 

ちなみに学校には()()通っていない。これはつい昨日、たまたま知ったのだが、私はストーンウォール校というところに入学が決まっているらしい。どんな学校かは知らないが、孤児院暮らしという貧しい身で通わせてもらえるということは、少なくとも教育熱心な名門校というわけではないだろう。

 

まあ、今んとこ勉強に関して心配などはしていない。親に小学校から私立名門校に叩き込まれ、言われるがままに勉強していた前世の記憶を持つ私なら、高校あたりまでは余裕ぶっこいていられるはずだ。

 

そういうわけで、転生後3ヶ月たった本日も、私はだらだらと過ごしていた。

 

グーッと伸びをし、暇つぶしに読んでいた本──たいして面白くはない、ただ部屋にあっただけ──に視線を戻そうとしたその時、

 

コンコン

 

「レイ?今いいかしら?貴女にお客様よ」

 

…客?私に?

というか、こんな古びた孤児院をわざわざ雨の中訪れる人がいるとは。私の記憶によれば、この3ヶ月の間に客が来たことなど一度もないぞ。

 

「…はい」

 

本を片付け、ベッドに寝転がっていた姿勢から立ち上がりながら返事をした。

 

がチャッとドアが開いて入ってきたのは、見知ったここの職員さんと…

 

 

うっわあすごく見たことがある。

 

 

黒髪に黒服、陰気臭い顔、その表情には「今すぐ帰りたい」という感情をを隠すことなくありありと浮かばせた男性がいた。男性は、私ではなく職員さんに向かって口を開く。

 

「…申し訳ないが、本日の面会はレイ・エルバと二人だけで行いたい…よろしいですかな?」

 

「ええっと…すみませんが、職員の同席はここの決まりでして…」

 

職員さんがそう言いかけると、黒ずくめの男性はどこからか木の棒のようなものを取り出し、職員さんの頭に当てた。

 

「…わかりました。では私は席を外しますね」

 

途端に少し虚ろな目になった職員さんが、おもむろに部屋を出ていった。

 

…前世で、弟が映画の大ファンだったおかげで、私も覚えている。

 

なるほど、この世界は──

 

「…我輩の名はセブルス・スネイプ…今日は我輩が教授として勤めているホグワーツ魔法魔術学校についての説明に来た」

 

──ハリポタワールドだ

 

 

…嘘じゃん、私魔女なの?

そんな…せっかく平凡で平穏なぐうたら生活を満喫していたというのに…

 

「…ふむ、驚かないのかね?エルバ」

 

「…いえ、驚いてますよ」

 

というか、落胆してるといったほうが正しいが。

 

「魔法…学校…私…魔女…?」

 

「その通りだ。…今までに周りで不思議なことが起こったこともあっただろう」

 

いや、知らんがな。起こってたとしても、それ中身私じゃないし。

 

「…起こった…かも…?」

 

「…とにかく、レイ・エルバ、君はホグワーツへの入学予定者リストに名前がある。である以上、君はホグワーツで魔法を使うこと、そして制御することを学ばねばならない…理解できるかね?」

 

「…はい」

 

あああ、魔法界でのマジカル生活待ったなし…

しかも、一番最初に会ったハリポタキャラがスネイプとか…ちょっと神様、わざとでしょ?ねえ!

 

このねちねち教師に入学前から目つけられたらたまったもんじゃないぞ。

 

神様への不満を募らせる私をよそに、スネイプはホグワーツのこと、魔法界のことを簡潔に説明した。

 

「エルバのような孤児には、入学するために必要な資金を魔法省が負担することになっている。…明日、我輩の付き添いの元、入学に必要なものを買い揃えに行く。朝に迎えに来るから、準備しておけ」

 

スネイプがめんどくさそうな顔をしながらそう言ったが、私だってめんどくさいわ!

 

「…わかりました…」

 

渋々と返事をした私──もっとも、顔には出ていなかったろうが──を見たスネイプは、そのまま何も言わずに部屋から出ていった。

 

あっという間にホグワーツへの入学が決まってしまった私は、力が抜けたようにベッドに倒れ込んだ。

 

…はあぁぁぁ

やっぱりなにかあるんじゃん、転生世界。

 

 

 

 

最悪だ

 




後書きってなに書けばいいんでしょうか…

レイちゃんの紹介でもしときましょうか


レイ・エルバ
ハリポタワールドに()()()()()()転生してしまった女の子。非常にめんどくさがり。感情豊かな方ではあるが、それが顔や口に出ることは滅多に無い。


あ、ここまで読んでくださりありがとうございます。
次回は期待しないでくださいね。
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