ネオを崇拝する人は意外と多いです。
ーーーーーーーーー私には、力があった。
……この星の中で、ただ1人だけ持つ…偉大な力が。
ソレがこの世界にとってどれだけの価値があるのか、幼い頃は理解すらしていなかった。
そしてその力故に、私は1度たりとも普通の人間して扱われたことは無かった。
『素晴らしいーーーーーーーーー彼女は最高傑作だ!』
『…ネオ…キミは人類復興の要だ。良いね?』
『ーーーーーーーー彼女の力は必ずや我々人類が再びの繁栄を得る為の武器となる!!彼女の力で、星の意思に反旗を翻すのだ!!!』
…場所が変わっても、ソレは同じだった。
『ネオ。貴女は私たちと共に生きるのですよ。』
『…貴女には、価値があります。ーーーーーーーーどうか私達を導いて下さい。』
『……貴女なら出来ます…何故なら貴方は人では無い。ーーーーーーーーー神ですから!!』
その力ーーーーーーー〈星のセラム〉を浄化する力は、私の運命を何度も、何度も変えてきた。そして、きっとコレからも………。
◇◆◇
「……おぉ…綺麗な空だ。ーーーー良い天気に今日はなりそうだな。」
私の後ろで、『
…頭上に広がる空には雲が殆ど無く、朝日の光が遮られる事なく私達を照らす。ーーー確かに良い天気だ。
…今の私達は、〈オーステルン〉の〈脚〉での仕事を終えて、帰路についている途中。
ーーーーーーー普段だったら、いつもの場所で朝日を眺めて
「………。」
私は後ろで歩く彼を見遣る。
ーーー少し不思議だった。
……セラムを浄化する力を彼は間近で見たのにも関わらず、ソレについて余り深く触れて来ない。今までこの力を見た人は、誰しも驚き、この力を特別視して来たと言うのに。
「……貴方はーーー」
「…ん?」
気付いた時には、疑問を口に出していた。
「…貴方は何も感じないの?ーーーこの〈星のセラム〉を浄化すると言う力に…。」
彼の顔に一瞬しくじった様な表情が浮かんだが、疑問に思う前にソレはすぐ消えた。
「ーーーーーー今までこの力を見てきた人は、皆んなこの力を特別なモノだと信じ、知ろうとして来た。…貴方はこの力を如何思うの?」
彼は首を軽く傾けた。
「如何…か。」
歩きながら空を見上げ、少し遠くに目をやりながら彼は口を開く。
「良い力だと思いますよ。……〈星のセラム〉を消せるって事は、失われた昔の世界をまた取り戻す事が出来るって事ですから。きっと世界は良くなる……多分。うん…きっとーーーー……。」
「……………。」
彼はまだ何か言おうとしているーーーーーーーーーそう思った私は次の言葉を待ったが、結局彼がそれ以上口を開くことは無かった。口を閉ざし、歩き出す。私もそれに倣って黙ったまま歩き始めた……。
……そして私達は〈イースター〉の拠点に帰り着いた。
◇◆◇
「…ただいま。」
「ただいま戻りました〜。」
そう言いながら、2階に足を踏み入れると、口に歯ブラシを咥えたままのハレルヤとばったり出くわした。
彼は目をパチクリさせてから、俺たち2人を交互に見て呟いた。
「……うっそぉ…ネオが他人と一緒?ーーーーーてか、どこ行ってたの2人とも?」
ネオが自分の横を通り過ぎながら、ハレルヤに返事を返す。
「…〈脚〉の整備係のヒトに頼まれて〈セラムの結晶〉の浄化しに行っていただけ。ーーー彼は、たまたま朝出会ったから一緒に連れて来た。」
そして彼女はその足で自室の方へ引っ込んでいった。…彼女が部屋の奥へ消えた所で、ニュウが追って説明する。
「えっと、よく眠れなかったので散歩でもしよう…と思ったら、偶然彼女に会ったって事です。」
ハレルヤは少しホッとした様に頷いた。
「…あぁ、なるほど。良かったよ、朝
「……え、朝出歩くヒトって多いんですか?」
ニュウの些細な疑問に、ハレルヤは指折りで数え出す。
「…えっと、朝って言うか何時でもだね。ーーーネオはもちろん、バサラさんもでしょ?……あと、カノンも意外とフラフラっと居なくなるから……。」
「…それ、常にメンバーの半数がどっか行ってるって事じゃん。」
……〈イースター〉まさかの統率力ゼロだった件。
ニュウの静かな突っ込みにハレルヤが苦笑する。
「…ま、なんだかんだで戻って来るから良いけどさ。あ、バサラさんは例外だね。…あの人は何時帰って来るか何も分からないから。」
「あの人、一応リーダーなんすよね?…それで良いのか??」
ハレルヤは肩を竦めた。
「ま、何にも縛られてないのがあの人の特徴だから。」
「……自由って事ですか。」
ニュウのその呟きに彼は笑った。
「ーーーあの人の場合、自由って言うより自堕落なだけかも知れないけど。……あ、そうだ。」
そこでハレルヤは話を変えた。
「そう言えば、朝ネオと一緒に居たってね。ーーー何か話とか…した?」
「あー…いや、特に。」
ニュウは首を振った。…話をした事はしたが、建設的な会話はしていない気がする。
「だよね。…ネオはまぁ、人と親しくなるのが苦手だから。だから、話辛さを感じても許してやってほしいんだ。」
それはネオを仲間と思うが故の、ハレルヤからのお願いでもあるのだろう。
その意を汲んだニュウは無言で頷いた。……
ハレルヤは微笑んで頷いた。
「ネオも、もっと人と気楽に接する事が出来る様になったら良いんだけど………加入した時からそうだったからね。」
ニュウの脳裏に、あの整備係のオッさんの言葉が蘇る。
「…加入したのは一年前、でしたっけ?」
ハレルヤが目を見開いた。
「ーーー?その通りだけど。なんで知って…?」
「朝、〈脚〉の整備係の人がそう言っていたんですよ。」
「あぁ、なるほど。知ってる人は知ってるからね。……その時の事、話そうか?ネオがどんな道を今まで歩んできたのか…。」
…正直、
親しくなるつもりは無いと言っておいた手前だが、彼は彼女ーーーネオについて、自分の知らない事を知りたいと思う様になっていたのだ。
…如何してかは分からない。何となく…としか言いようが無かった。
「ま、俺も全てを知ってる訳じゃ無いけど、教えようか。ーーーどうぞ座って、俺の話し方じゃ長くなるかも知れないから。ーーーーーーーーーネオの今までの道を出来る限り話しておくよ。」
ニュウに椅子をすすめてから、ハレルヤは話し出したーーーーーーーーー
頭の中で考えてる設定がごっちゃに成り始めております…
……一度何かに纏めねば。