しっかしアレやな。…序章に11話は話数かかり過ぎっすね。特に6話とか、アレ要るぅ…?
◇◆◇
星暦XXXX年 9月 12日
場所:移動要塞都市〈オーステルン 南商業区〉
(…何というか…ーーー確かに自由人だなぁ。)
心の中でそう思いながら、ニュウは横を歩く白髪レザースーツの男を見上げる。
「…?俺の顔何かついてるか…?」
レザースーツの男ーーーーーーバサラが、ニュウの方を不思議そうにしながら見て口を開いた。彼の腰には長い刀、手には、いかにも大金が入ってそうなアタッシュケースが持たれている。
「あぁ、いや。……ハレルヤさんから聞いた通りの自由人だなぁ…って思って……。」
微笑するバサラ。
「ふっ。…自由人…ねぇ。」
「…どっちかと言うと自堕落って言ってたけど。」
バサラは首を横に振ったが、ふと思い立ったかの様に途中で止めて、ボソリと呟いた。
「んぁ…それは間違い………じゃねぇかもな。」
「…?」
「ーーーーーーーまぁ、良いさ。それより、だ。」
バサラは話を変える様にニュウに話しかける。
「今日、
彼が手に持つアタッシュケースを見ながら、ニュウは頷く。
「朝からバサラさんが急に『おいニュウ!バイク買いに行くぞ!!』って言ったから、バイク買いに来たんでしょう?…分かってますよ。」
「その通りだ。…ウチには免許持ちが誰一人として居ないからな。足は有った方が良いだろ?」
そう言うバサラ。……ただ正直言って、移動要塞都市内において、運転免許は特に取る必要が無い。
移動要塞都市内では、区画間ごとの移動手段ーーー即ちバスやタクシー、路面電車やモノレールなどの公共移動手段が充実しており、運転免許などは取らずとも街の中での移動には困らないからだ。(高所にある要塞都市…という閉鎖的な環境下においては、『車持った所でどこ行くねん…』と言った意見も多々有る。)
ーーーコレはどこの移動要塞都市でも大体一緒だ。だから、別にニュウは自前の移動手段を持つ気には、なっていなかった。
(ああいうのは、表立って動けない裏社会の人間とか、社会的地位の高い人…例えば社長とかが、持つもんでしょ。)ーーーなんてニュウは考えていたのだ。
〈イースター〉も充分裏社会の人間に片足…いや両足ズブズブに突っ込んでいるのだが、〈オーステルン〉自体が〈イースター〉を後方支援している事もあって、〈イースター〉の存在はこの都市内ではほぼ黙認されている。
…元々、〈オーステルン〉自体、連邦に反する意志を非加盟と言う形で示しているのだ。街全体が一つの裏社会の様なもんである。
ーーーーーーーーーまぁ、それはともかく。
ーーーニュウとバサラは今、移動手段たるバイク…(ニュウが普通二輪免許を持っている為。)を買いに、商業区までやって来たのである。
「てか…バイク持っても乗れる人一度に二人が限界だし、〈イースター〉の移動手段にするって言っても、俺以外操作出来ないと思うんだけど、買う意味あります??」
そうニュウが呟くと、バサラがなんて事ない様な顔でアッサリと口を開いた。
「ーーーーーーお前が教えるんだよ。それに俺はバイク乗った事もあるから俺も使える。」
「…無免許なのに??……いや、まず俺が教えるぅ!?…教員免許はまた別で……。」
「細かい事は気にすんなニュウ。…案外、真面目だな。」
「…真面目とかそう言う以前の話だと思うけどっ!?」
そんなニュウの抗議の声はバサラの笑い声にかき消された。
「ははは……いーじゃねーか。俺は良いから、他の4人に軽く教えてやれ。ーーーーーーー乗り物なんてな、エンジンの掛け方とアクセル、ブレーキが分かればそれで良いんだよ。それ以上覚えるのは面倒くせぇからな。」
「あ、いや、まず道交法をですね………。」
「あー…この〈オーステルン〉で道交法守ってたら最悪死ぬぞ。マジで。」
「…………。」
真面目なトーンでそう返されてニュウは黙り込んでしまう。
ーーーーーーーーーバイクを買う為の現金が入ったアタッシュケースを抱えたまま、横断歩道のない道路を素早く横切ったバサラは、話を続ける。
「ニュウがどこで免許を取って来たかは知らねぇが、連邦による秩序が保たれていない都市なんて、法律を守ってる奴らは少ないからな。……法を守る奴が少ないから、法の適用がされず、法の適用がされないから法を守る奴が居なくなる……。勿論、ちゃんと守ってる奴だって居るぜ?」
そう言って、バサラはニュウに目配せをすると、建物と建物の間の細い路地へと足を踏み入れる。……少し奥に進んだだけで、商業区の喧騒が一気に遠のいた。
「ーーーーーーーーただ、やっぱ此処は秩序がねぇからよ。……平気で犯罪を犯すヤツとか、マフィアもどきが蔓延ったりすんのさ。」
静かな路地裏の中程で、バサラは歩みを止めた。横のニュウも彼に倣う。
「例えばーーーーーーーーー」
バサラは路地裏の狭い空を見上げながら、ーーー
「ーーーーーーーーー
そう言って勢い良く振り向くバサラとニュウ。…彼らの背後にいる3人がビクッと体を震わせた。
「………気付いてたのか…!」
…3人の内の1人が、そう呟く。
バサラは手に持ったアタッシュケースを少し振って、自分達の前に立ち塞がる一団に話しかける。
「ま、こんないかにも中に大金入ってますよ〜って感じのケース持ってれば、盗もうとする奴の1人や2人は出ると思ったぜ。……さっきから俺たちの後…
「「「ーーーーーーーーーッッ!!」」」
立ち塞がる3人の顔が歪んだ。
「…バサラさんはいつから気付いてたんですか?」
そう尋ねるニュウ。…彼も自分達を尾行する影に気付いてはいたが、バサラがついさっき目配せするまで、彼も尾行に気付いているとは思っていなかったのだ。
「…多分お前が気付いた時ぐらいかな?ま、何時かなんてどうでも良いさ。」
そう言ったバサラは、腰にぶら下げていた刀を手に取った。…但し、鞘から引き抜く事はしない。
鞘に仕舞ったままの刀を気怠げに振りながら、バサラはゴロツキ3人組に語りかける。
「俺は人に向けて刀は
鞘から刀を抜かずに戦う……彼のこの発言を侮蔑と取ったのか、3人組の顔に青筋が浮かんだ。
「…舐めてんのかニィちゃん!?」
「武器があんのに使わねぇなんて、ふざけたこと抜かしやがって!!」
「後悔すんなよその言葉ぁ!!」
そう叫んで懐からナイフを取り出すゴロツキ達を見て、バサラが小さくため息を吐いた。
「俺は
その言葉に益々ピキッたゴロツキ達が、一斉にバサラに襲いかかった。
「ふざけんじゃねぇ!!」
「ーーーーーぶっ殺すッ!!」
「毎日ちゃんと牛乳飲んどるわッ!!!」
「…いや、最後の奴は真面目かよ。」
そうバサラが呟いて、ゴロツキ達を迎え撃つ。ニュウは加わらずに、少し離れた所で戦いを見物する事にした。
…こんなチンピラ程度、自分が手を出さずともバサラ1人で倒せるだろう。ーーーそう考えたからである。
…そして、実際そうだった。
「よっ。」ーーーーーーーーーバキッ
最初の1人の刺突を、鞘を手首に当ててナイフを弾く事で無力化。
「ふっ。」ーーーーーーーーーガツンッ
続いて後ろの2人目の側頭部を、フルスイングした刀の鞘で打ち据えて気絶させる。
「テメェーーーッ!!」
激昂して突っかかって来た3人目の攻撃を半身で避けると、股ぐら…即ち、全男性にとって
「…おら。」ーーーーーーーーーキーーーーーーーンッ
「ーーーーーへぶぅぅッッッッッッ!!!?????」
「……わぁ、コレは痛い。」
ーーーニュウが顔を顰めて呟いた。
ドサリ…と床に悶絶して蹲る3人目。バサラは口がまだきく1人目に、鞘に入れたままの刀を突き付けて言い放つ。
「…コレで終いだ。ーーーまだ続けるか?……ん?如何する??」
武器を抜くことすら無く、3人を一瞬にして無力化したバサラの前に、ゴロツキ達が最早できる事は何も無い。力の差は歴然だった。
それを理解しているのか、1人目のゴロツキは青ざめた顔で後ずさった。
「…く、クソッ。ーーーーーーーーー覚えてろよ、ニィちゃん…!このツケは高くつくぞッ!?」
…そう三下感満載な捨て台詞を吐いて、ゴロツキ達は去って行く。
ーーー後に残ったのはバサラとニュウのみとなった。
「ーーーお見事でした…バサラさん。」
パチパチと手を叩きながら、座り込んで戦いを見物していたニュウは立ち上がった。
バサラは手を挙げて拍手を止めさせる。
「…よせ、よせ。拍手を受けるほどの事はしてねぇよ。軽くあしらっただけだ。」
そう言って、彼は刀の鞘を腰に戻し、アタッシュケースを持ち上げる。
「金は無事だ。ーーーーーーーーー行こうぜニュウ。…あんまり遅くなるといけねぇ。」
「了解。…で、どっちに行けば?」
「おお、コッチだ。もう少しで着く。」
路地を歩き出すバサラ。その後ろにニュウも続いたーーーーーーーーー……
◇◆◇
ーーーーーーーーーとある路地裏にて。
「あぁ…イッテェ…っ。俺のキン○マをよくも……アイツ、許せねぇ!!」
そう怨嗟の声を漏らすのは、バサラにボコされた3人組である。
「…俺たちをコケにしやがって…!」
「許せねぇ…許せねぇよなぁ!?」
彼らは何処かに電話を掛けようとしていた。
……数回のコールの後に、電話が繋がる。
「…あぁ、もしもし??」
電話の向こうに3人組は話しかけた。何か、恐ろしい事を考えている様な顔で…………
「
電話の向こうで、誰かが答えた。
「……うす。ご命令の通りに。」
ーーーーーーーブゥゥゥゥゥンッッ……!!
電話の向こうから、重々しいエンジン音が鳴り響いたーーーーーーーーー……
うーん。コレはモンストの二次創作じゃねぇな。
ちな、私の中では治安が悪い=アメリカ。
アメリカ=グラセフの世界
グラセフの世界=GTASA
っていうイメージがあるので〈オーステルン〉はなんかSAっぽい雰囲気を感じつつ書いてます。あとサイバーパンク。実質モンストとGTAのクロスオーバーになりかけていますねぇ…イヤモンストダカラ…コノショウセツハモンストノショウセツダカラ。ウン。
…今回のタイトルはあの有名なmemeですね。この話との繋がりはなんも無いです。