今回の話は絶対に読み返せないわ。(個人的に)
…恥ずい。
まぁそれはそれとして、今回はついに出発となります。
◇◆◇
ーーーーアステール郊外。
疎に木々が立ち並ぶ街の外れの一角に、ニュウ達の姿があった。
何時もの本部メンバーに加えて、アステール組のアルスラーンとアビス。そして、アルセーヌが立っている。
少し離れた所には、ハクビ達アステール支部のバックアップメンバーが見送るように立っていた。
「……お気をつけて。ーーー王よ。」
「あぁ。勿論だ姫。」
言葉を交わすアルスラーンとハクビ。横でバサラが呟いた。
「良いのか?一緒に行かなくて?お前等良いコンビじゃねぇか。」
アルスラーンは首を振った。
「いや。ーーーーコレから何が起こるか分からない。…私達にもしもの事が有れば、イースターの意思が無くなってしまう。ハクビ達には、もしもの時に備えて全てを託しておく必要がある。」
「ーーーー何もない事を祈るがな。」
ーーーーそう話す彼等の後ろで、アルセーヌが一歩前に進み出ると、手を虚空に掲げて囁いた。
「現れよ。ーーー
「…カァ!!」
彼女の肩にとまっていたカラスのヘンドリックスが、一声鳴いてから飛び立つ。
その小さな黒い体が青空を横切った時、ガラスの割れる様な微かな音と共に、大量の六角形のパネルが突然空から剥がれ落ちて来た。
ーーーー《偽装コクーン》だ。
「あ。」
ネオが思わずと言った感じで、ニュウに触れる。
ーーーきっと、霧の森で沢山の戦闘機が偽装コクーンを破って現れた時の事を、思い出したのだろう。
……割れた偽物の空の向こうから、巨大な空飛ぶ城が姿を現す。
「……!!ーーーアレが
現れた
見た目は確かに城だが、ネオンの電飾に彩られているせいで、現代的なイメージを感じる。…更に建材も現代的なものだった。
「随分…目立つ城ですね……。怪盗の拠点とは思えない……。」
「ふふふ。ーーー偽装コクーンには感謝してるわ。ピカピカしてても、目に付かなくて。」
「ま、まさか…その為だけに連邦技術の偽装コクーンを??」
「ーーー無論他にも考えはあるわよ。……ま、取り敢えず入りなさいな。ーーーー私の城に。」
ニュウ達は、彼女に案内されるままに
◇◆◇
額縁に入れられた何やら高価そうな絵画。ーーーーケースに入った煌びやかな壺の様な物。……これは…もしかして全てーーーー
「…盗んだお宝…ですか?」
「ええ。ーーーま、二流品だけど。」
「に、二流品……。」
「一流品の物は別の所にあるわ。…また機会があったら、案内してあげるわよ。ーーー取り敢えず、操縦室へ向かうわ。直ぐに出立するのでしょう?」
ニュウは頷いた。
「ええ。タルタロスまで、丸一日掛かりますから。」
「そうよね。ーーーーこっちよ。」
アルセーヌはどんどん先へ行く。
やがて、ニュウ達は宝物の置かれていない一室にたどり着いた。ーーーーどうも、ココが
いつの間にかカラスのヘンドリックス4世が、椅子の肘掛けに留まっていた。
その椅子に優雅に座り込むアルセーヌ。この城の主人の搭乗を察知したのか、部屋のモニターに青白い光が灯り始める。
「さて…方角はどっちかしら??」
アルセーヌの問い。
「…南西ですね。取り敢えず、今は真っ直ぐ南西に向かって貰えれば、アークに辿り着きます。」
「了解。……航路を南西にセット…自動航行システム、オン。ーーー航行速度はマックスをご希望かしら?」
アルセーヌの問いに、ニュウは深く頷いた。
「とびきり最大で頼みます。」
「了解。」
アルセーヌはテキパキと
「…到着予定は1月3日の早朝ってトコね。ーーー間に合うかしら?」
「ええ。流石に間に合うと思います。例年通りなら、三が日は確実にタルタロスは停泊してますから。」
「なら良いわね。ーーーー
その声と共に、微かに床が揺れた気がした。ーーーー操縦室の大きなモニターに映り込む郊外の景色が、ゆっくりと離れて行く。
「おーー!飛んでる〜〜!」ーーーと、アミダの声。
やる事をやったであろうアルセーヌが、椅子から降りてため息を吐いた。
「ふぅ。…さて、後は自動航行システムが何とかしてくれるわ。ーーー目標が近くなったら言って頂戴。…手動に切り替えるから。」
ニュウは頷いた。
ーーーーこうして、ニュウ達イースターを乗せた飛行船『
◇◆◇
1月1日 PM22:00
場所ーーー〈
「………知らない天井だ。」
嗅ぎ慣れない香りのするベットの上で、ニュウは呟いた。
相変わらず、初めての場所ではどうも寝付けない。軽くため息を吐いて、身を起こす。
……頭の中に色んな思考が巡っていた。
「…こんな時は…外に出るに限るな。…確か
ボソッと呟いて、部屋から出る。
ちょっとしたホテルみたいな雰囲気を感じる
ーーーー
「………。」
庭園には、誰も居ない。ーーーただ月の光だけが、辺りを照らしていた。
………そして夜空の向こうに、『柱』が見える。
ーーーー星の花が変化して出来た、不思議な柱。…『アメノミハシラ』だ。
ニュウ達は、アメノミハシラという名がアレに付けられた事を知らない。しかし、アレが普通の存在な訳が無いと強く思っていた。
「はぁ……。」
庭園の手すりに肘をつき、雲海の向こうに見えるアメノミハシラを眺める。
「…………。」
じっと見つめていると、何故だかあの柱が自分を呼んでいる様な……そんな気になってくる。
そんな風にぼーっとしていると、不意に後ろから声を掛けられた。
「ーーーー本当にニュウくんとは、良くこう言うシチュエーションで会うよね。」
そんな若干呆れた様な声に振り向くニュウ。……声の主は、もう分かりきっている。
「……ネオさん。」
振り向いた先に居たネオは、朝焼け色の髪を月明かりに靡かせ、柔らかな微笑みを浮かべていた。
「こんばんは。」
「……こんばんは。」
挨拶を終えた彼女が、隣にやって来る。
「ーーー色々考えて……眠れない?」
まるで自分の心を見透かしたかの様に、問いかけて来るネオ。
「ええ。」
彼女は微笑んだ。
「わかるよ。…まだ今日の出来事だもんね……。」
ーーーーそれは今朝の連邦との戦いを行っているのだろう。ニュウは少し俯いた。
「…まだ信じられないんですよ。僕が此処に立っている事が。」
「そう?」
頷くニュウ。ーーーあの時、自分は死んだ筈だった。死ぬと思った。……だから彼女に告…
「あ。」
ニュウは固まった。ーーー死の間際に自分が何と言ったか、思い出したからだ。
「……?」
「…ネ…ネオさん…僕があの時言った事って…覚えてーーーー」
「うん。」
即答される。ニュウは頭を抱えて首を振った。
「あぁぁぁ…マジですかぁ……。わ、忘れて下さい。アレは貴女の気持ちとか何も考慮して無い、ただの戯言でーーーー」
「ーーーー嬉しかったよ。」
「…え?」
ニュウは顔を上げた。
ネオは続ける。
「…そういえば、あの時の返事を貴方は聞いてなかったんだったね。……じゃあ、今改めて返事しておくね。」
唖然としたままのニュウに向かって、ネオは口を開いて言い切った。
「ーーーー好きだよ、ニュウくん。…これからも、宜しくね。」
カーーーーーーーンッ(撃破音)
「…ぐふ。」
「ニュウくんッッ?!?!」
地面に倒れ込むニュウ。慌てて支えるネオ。ーーーー暫くニュウは悶絶していた。
「…な、なるほど…そう来たか……。」
ネオが呆れた様な顔になる。
「ーーーどう来ると思ったの…?」
「いやぁ……その…なんでもないです。」
ニュウは這い上がる様に身体を起こすと、何度か頭を振って口を開いた。
「ま、まぁ。…なら、良かったです(?)よ…宜しくお願いします…??」
「ーーーーうん!」
ニュウの目の前で、彼女はニコッと微笑んだ。ーーーーーーー多分、彼は一生この笑顔を忘れる事は無いだろう。
◇◆◇
〜1月2日 AM9:00 〜
……空を満たす太陽の光の中、〈
前方にも後方にも障害物は無く、何処までも蒼穹が広がる良い天気である。
ーーーーそんな〈
「ーーーーえっと…つまり、僕達は何らかの変化が肉体に起きてる…と?」
コレはニュウの声だ。ーーーそしてそれにアビスが答える。
「ええ。その様です。ーーーーネオは新人類としての限界を超えた、別の存在と呼べるモノヘ変化を遂げました。……コレを獣神化と呼ぶ事にします。」
「…じゅーしんか。」
おうむ返しに呟くニュウの脇腹をネオが突いて、そっと囁く。
「ーーー私が最初に言ったんだ。ーーー獣神化と呼ぼうって。…良い響きだと思わない?」
「まぁ、悪くは無いです。」
2人の前で、アビスは続ける。
「また、それに伴って特殊な能力が宿った様ですね。ーーーーたとえば、ネオの場合だと身体能力の急上昇、物質の再生成能力の獲得……それに、ソレの応用だと思われる死者蘇生能力。」
「……僕の事か。」
「ん。私としても、なんでニュウくんを連れ戻せたのか、よく分からないんだよね。…とっても不思議な体験をした気がするんだ。」
「ははぁ……。ーーーん?……でも、ソレってネオさんが獣神化?したから、そんな変化が起きた訳じゃないですか。…別に僕が特に変化する必要性は無いと思うんですが………。」
ふと疑問に思って首を傾げるニュウに、ネオはそっと手を差し出した。……差し出された手のひらに、彼女の空色をしたセラムキューブが浮かぶ。
それを浮かばせたまま、彼女は口を開いた。
「…コレね、ひとつ真ん中のキューブが欠けてるんだ。」
「……はぁ。」
首を傾げたままのニュウに向かって、ネオは続ける。
「ーーーーそれで、欠けたキューブは何処へ行ったと思う?」
ーーーそう言ってから、ニュウの胸をネオは指差した。
「…実は、君の心臓の代わりになってるんだよ。」
「僕の…心臓が…ネオさんのセラムキューブに…??」
思わずニュウは自分の胸に手を当てた。ーーーDr.ゾルゲの凶弾が貫いた筈の心臓は、相変わらず鼓動を打っているが………。
「理由は分からないけど、あの時に私のセラムキューブが欠けて、一部が君の傷付いた心臓を構成する材料になった。ーーーーセラムキューブとは、新人類1人1人に宿る力の象徴。…私の力を持つキューブを胸に宿したニュウくんは、私の変化の影響も受けたんだ。」
「…なるほど……。なら、僕も獣神化したって事ですか…。」
アビスが横から話を継いだ。
「ーーーー共鳴…の様なモノでしょう。ネオとニュウは、今は最早只の他人同士の関係では無くなった。…セラムキューブによって、お互いの間に明確な繋がりが出来たのです。ーーーーソレによって何が変わるのかは、まだ未知数ですが。」
「なるほど。…自分の事なのに、いまいち分からなかった……。」
そう言うニュウに、ネオがさらに話しかける。
「そ。…だから、ニュウくんにも何か新しい力が宿った筈なんだよ。ーーー私みたいにね。」
そう言うと、ネオはすぐそばの何も無い空間から、3本の剣を出して見せた。…どれも、かつてネオが使っていた武器だ。
取り出した剣を宙に浮かべて回しながら、ネオは続ける。…いつの間にか、彼女の体を薄らと揺らめく光のオーラが包んでいた。
……誰の目にも、彼女が変わった事は明らかである。
「……《リバース・モード》。ーーー私はこの力の事を、そう呼ぶ事にしたよ。シールドとスピードに代わる、新たな力……。」
ニュウはネオに問う。
「ーーーーシールドモードとスピードモードは、どうなったんですか?」
彼女は首を振った。
「分からない。ーーーただ、今はもうシールドも、スピードも使えなくなった。……もしかしたら、進化によってリバースモードに統合されたのかも…ね。」
「…じゃあ、空飛べなくなっちゃいましたね…。」
ニュウの少し残念そうな声に、ネオは軽く笑った。
「ーーーー確かに空を飛ぶ事は出来なくなったけど、空を行く方法は飛ぶだけじゃ無いから。出来なくなった事より、出来る様になった事の方が沢山あるんだよ?」
ニュウも釣られて笑う。
「…そうですか。ーーーなら、良かったです。」
「ーーーーま、今は自分の力の理解を深めておく事が大事かも、ですね。」
そうアビスが締めくくって、今回はお開きとなった。
遂にデキちゃったか………
どんな批判も受ける覚悟です。
ーーー此処から個人的な願望?妄想?的な話ーーー
ネオって本質的に強い意志を持ってるって書いてあるんだけど、その強い意志ってヤツが、『好き』に全振りしたらどうなっちゃうんですかね??重い女になっちゃうんですかね?シットリするんですかね?(水属性だけに)気になる……。答えは公式にしか無い。でも公式には無い。
答えをくれ公式ィィ!!!