先ず最初に、「お待たせしました。」を言わせて下さい。
お待たせしましたぁぁぁぁぁッー!!!
…ハイ。
かなり遅くなったけれどもですね。これにはちゃんとした理由がありまして、実は私コロナに罹ってしまったんですよ。…コロナに()
ソレで1週間位文字通り死んでまして。…ま、何とか最近復活を果たして今に至る訳です。
なので、こんなに遅くなっちゃいました。しかも、今回は文字数も少なめです。……病み上がりに書いてるから赦して()
ーーーー廃墟都市エッジワースの郊外に位置する〈アンナスル・アッターイル支部〉。
〈スターダスト〉が世界各地に持つ《支部》の内の一つであり、支部の中でもかなりの大きさを誇る場所である。
…無数のビル群から成るその支部の巨大さは、もはや一つの都市と呼んでも差し支えない。
そんな〈アンナスル・アッターイル支部〉ーーーー(以降、アッターイル支部と表記)の近辺に、超弩級移動要塞都市ブリタニアは停泊していた。
ーーーーここに来た目的は、繰り返すノーマンとの戦いで消費した資源の補給、そして必要物資の確保である。
元連邦政府の勢力や、旧人類軍並びに壊獣達との激しい戦いを繰り広げる移動要塞都市にとって、各地の〈スターダスト支部〉は生命線であり、重要な場所だった。
しかし、ネオにとってみればココーーーーアッターイル支部には、もう一つ重要な要素がある。
それがーーーーーーーー
(ニュウくん…!)
イースターの頃よりネオの仲間である、ニュウが現在拠点としている場所なのだ。つまり、ここに来れば彼に会える。
ネオは彼と会うのは久しぶりだった。グローリー戦争終結後、イースター達は〈
理由は、共に連邦を打ち倒す為の仲間を募る為。
そして、紆余曲折あって〈スターダスト〉が設立され、ココ〈アッターイル支部〉が作られたのが、約1年前。…そして、そこの代表者的な立ち位置にニュウが立つ事になった。…当の本人は困惑気味だったが。
(ちなみに、イースターのメンバー全員が、何かしらのスターダスト支部の代表者となっている。例えば、ネオならブリタニアに作られた〈シグナス支部〉の代表者だ。)
それから何度かニュウに会うことはあったが、めっきりと機会が減った気がする。
だからーーーー
(会いたい。会って……話がしたい…‼︎)
ネオは今、猛烈に彼と話がしたかった。…別に連絡の手段など幾らでもあるが、双方が忙しかったりすると中々連絡さえ取れず、悶々とする時も多い物だ。
だが、アッターイル支部ならそんな心配はない。何故なら、何時でも何処でも手の届くところに彼が居るのだから。
そんな事を思いながら、ネオは真夏の日差しに照らされしアッターイル支部の中を歩く。舗装された支部のアスファルトの道は、漂う熱気に蒸されて遠くに逃げ水を作っていた。
「…暑い……。」
そんな事を小さく呟きながら、ネオは歩く。ーーーーかつてニュウが自分にくれた白いコートは流石に脱いでおり、(ーーーー本当は一時たりとも脱ぎたく無かったが。)日差しを遮る為に青っぽい帽子を被っている。
道を通り過ぎる人の数は、余り多くない。…皆んな、炎天下の中になるべく居たくは無いと思っているのだろう。ネオもそうだった。
(でも…多分あとちょっとで…。)
そうネオが心の中で呟いた時、彼女の前に目指すべき物が現れる。
ーーーー透き通った青いガラスがぴっちりと張られた、アッターイル支部のある街の中でも最も大きな高層ビル。
このビルこそが、スターダストエージェントが集まる場所。ーーーーある意味で、真の〈アンナスル・アッターイル支部〉だ。
その中に、躊躇う事なく入っていくネオ。
透明な自動ドアをくぐった瞬間、冷房の冷たさが身体を撫でた。
「……はぅ。」
思わず息が漏れる。
(……さてと。彼は…何処にーーーーーー)
一息ついてから直ぐ、ネオは人気のまばらなロビーを横切り、入り口の真向かいにある受付カウンターに自分が来た事を告げた。
「こんにちは。」
「おやおや、ネオさん。こんにちは〜。暑かったでしょう?」
「うん。ーーーーニュウは居る?」
「えぇ。…14階に居るはずです。場所はーーーーーですね。」
「…ん、分かった。ありがと。」
ここの人達は、ほぼ全員が自分のことを知っている。顔パスみたいな物で受付の人との挨拶を済ませると、入館の許可証だけサッと貰い、14階に向かう為にエレベーターに乗り込んだ。
慣れた手つきで近未来的な装飾のボタンを押し、上へ向かう。
ーーーーが、途中の6階でエレベーターが一旦止まった。誰かが乗ってくるのだろう。
…別に誰であろうと気にはしないが、ネオはちょっとだけエレベーターの端に寄った。
ーーーーポーーン、と扉がスライドして、深緑色の服を着た華奢な女性が乗ってきた。全体的に冷たい雰囲気を放ち、目元は髪の毛で隠れてよく見え無い。
(誰だろう?…知らない人…。)
ネオはアッターイル支部に居るエージェントを全て知っているわけでは無いが、大体の人の顔は知っている。ーーーーしかし、この女性の顔は知らなかった。
ーーーー新しく入った人なのかな?…なんて思っていると、向こうからネオに声をかけてきた。
「…貴女は、ネオ様…ですか?」
一瞬瞬きしてから、頷くネオ。
「うん。………貴女は?」
華奢な女性は、まるでネオを拝む様に頭を下げて答えた。
「私は《ブルータス》と申します。……この支部に入って以来、ネオ様の覚醒新人類としての武功、幾度となく耳に致しました。お会いできて光栄でございます。」
取り繕った様な声色でそう述べる女性改め、ブルータス。
「……あぁ…そう。…どうも?」
ネオは、なんと返事を返したら良いか分からなかったので、取り敢えず会釈して置いた。
「…いえ。此方こそ。ーーーーでは、私はこれで。」
そう言って頭を下げたブルータスは、1つ上の階で降りていった。
彼女を送り出したエレベーターは、再びネオ1人だけを乗せて上へ上がっていく。
今度は途中で誰かを乗せることもなく、目指す14階に辿り着いた。
ポーーンと軽やかな音と共にドアが開き、ネオは薄灰色のカーペットが敷かれた廊下に足を踏み出す。
そしてドアの並ぶ廊下を歩き、受付で教えられた部屋へ向かうネオ。
ーーーー辿り着いた所は、只の何の変哲も無いオフィスの一角の様な所だった。
デスクと座椅子は有るが人は居らず、奥にある大きいドアの中から人の気配がする。
(やっぱり何処も人手足りないのかな…。)
…そんな事を思いながらネオはドアに近づきーーーー
「……ジャックさん…ソレは危ないんじゃ…?やっぱり脚立を………」
「大丈夫、大丈夫♪…電球ぐらい、チャチャっと換えちゃうよ♪」
「…いや、グラグラしてますって!危ない危なーーーー」
ドサドサドサッッッ。
ーーーー中から微かに声が漏れ聞こえるドアをガチャリとネオが開けるのと、開け放たれたドアの先で何かが倒れる音が連鎖したのが、同時に起きた。
「…………。」
ドアを開けた体勢のまま、固まるネオ。……ドアを開けた先には、ニュウとジャックザリッパーが大量の本の中に埋もれる様にして、絡まり合っていた。
「……あ。ネ、ネオさん……??」
ニュウの濃い紫色の瞳が、こちらを向く。ーーーーネオは部屋の中に足を踏み入れると、床に広がった本の山を見下ろして小さくため息を吐いた。
「……何してるの。」
◇◆◇
「ーーーーだから最初っから脚立使いましょうって言ったんですよ、僕は。」
「ごめんなさ〜い。…てへ♪」
本の角で打ったであろう額を抑えながら、ニュウが小さく舌を出している少女ーーーージャックザリッパーに小言を言っている。
ネオは彼の隣で電球を手に持っていた。
「…貴方達は電球を換えたかったんだね。」
そう言って、ネオはチラリと棚の中に仕舞い込まれた本を見る。
「ソレで、椅子の上に本を積み重ねて換えようとした。……そうしたら、バランスを崩して倒れちゃったーーーーと。」
ジャックザリッパーが頷いた。
「そのとーり。…行けると思ったんだけどなぁ〜♪」
「…やっぱり危なかったじゃ無いですか…。」
ため息を吐くニュウ。ネオは電球を仕舞い込んでジャックザリッパーに声を掛けた。
「……コレからはちゃんと脚立使う様にしてね。」
「はーーい。」
ジャックザリッパーの間伸びした返事が部屋に響くのだったーーーー。
◇◆◇
「ーーーーそれはそうと、久しぶりですね。ネオさん。」
オフィスの椅子に座り直したニュウが、微笑みながらネオに話しかける。
ジャックザリッパーは、2人の間の空気感をなんとなく読み取って退室していた。
「うん。……調子はどう?」
「ぼちぼち…って所ですかね。ーーーー旧連邦関連のゴタゴタがずっと続いてますよ。」
彼はオフィスの窓から見える外の景色へ目をやる。
「……エージェント達もあっちこっちに飛び回って、支部は何時も人手不足です。………殉職者も多い事ですし。」
「そう……。やっぱりみんな大変なんだね。」
ネオは彼の隣に立って、一緒に外の景色を見下ろした。
ふと、彼が口を開く。
「…お。ーーーー今、ちょうど12時ですね。」
「…そうだね。」
窓の外を見たまま頷いたネオに、ニュウは椅子から立ち上がって声を掛けた。
「……良い時間です。良ければ一緒にお昼食べに行きましょうか?」
「ん……行く。」
「なら決まりですね。行きましょう。」
「…何処へ行くの?オフィス内なの?」
「いや。折角貴女が来たんだ。……此処は少し格好つけさせてください。」
「…なるほど。」
………こうして、2人はオフィスを後にした。
◇◆◇
彼に連れられてやって来たのは、アッターイル支部の端の方に店舗を置いているレストランだった。
……料理はなかなか美味しかったし、なにより楽しかった。ーーーー2人だけの外食って、なんだか
「…ん?ーーーーミラさんから連絡ですね。」
そう言って彼が取り出したのは自分の携帯。震えるソレを耳に当て、ニュウは誰かと会話を始める。
「もしもし……はい。……了解です。…いえ全然。ーーーーでは、輸送機の手配だけ……はい如何も。」
通話はすぐに終わった。
「……すいませんネオさん。仕事が入りました。ーーーー遠くは無いですが、直ぐに行かないと。」
「…援護?」
ニュウは頷く。
「えぇ。……新人類街のエージェントから救援の依頼だそうです。しかし、おかしいですね…。今大規模な戦闘はこの辺りでは起きていない筈……。」
彼の呟きを聞きながら、ネオはほんの僅かに不機嫌になった。……折角、彼と暫く一緒に入れると思ったのに…。
……いや、別に自分が此処に残る必要もあるまい。ネオは考え方を変える。ーーーーそして、彼の肩をポンと叩いた。
「…?」
「私も行くよ。ーーーー大丈夫、ブリタニアはまだまだ停泊してるし。……良いかな??」
ネオの問いに、ニュウは一瞬思案してから頷くのだった。
「……分かりました。…ネオさんが一緒なら心強い。」
ーーーーこうしてほぼ突発的に、ネオはニュウと共にスターダストエージェント達の軍事支援へと向かう事になったのだった………。
◇◆◇
ーーーーアッターイル支部からVTOL機に乗って旅立ったニュウ達。
部隊のメンバーはニュウとネオ、そして選ばれた精鋭エージェントが30名。
更に通信兵として、ネオがエレベーターの中で出会った《ブルータス》が付いてきている。
また、軍事物資を積載した輸送機も8機ほど後に続いていた。
「…今回は、連邦からの奇襲攻撃に遭った新人類街の援護へ向かいます。」
……微かに揺れる機体の中で、ニュウがブリーフィングを行なっている。
今ニュウ達は、無数の大河が蛇行しながら流れる樹海の真上を飛んでいる所だ。ーーーー天気は晴れで、ポツポツと白雲が空に靡いている。
…目的地である新人類街は、この樹海を抜けた先にあるのだ。
「報告によると連邦軍の数が多く、殆どが量産型ザーギン等の無人機との事。僕達は友軍の援護をしつつ、消耗した味方軍の補給部隊ともなります。ーーーー今回はありがたい事にーーーー」
…ニュウはネオをチラリと見た。
そして、言葉を続ける。
「皆さんもご存知、イースター所属でシグナス支部のエージェントであるネオさんもご一緒してくださるので、作戦難易度は大きく下がるでしょう。」
エージェント達の視線がネオに向く。…どれも好意的な視線ではあったが、ネオは少し居心地悪そうに目を泳がせた。
(…あれ?)
ーーーーふと、泳がせた視線が通信兵のブルータスの方へ向いた時、ネオは違和感を感じた。
彼女が何となく挙動不審なのだ。……VTOL機から見える窓の外を仕切りに気にしている。
……それに、自分がニュウに紹介された時に向けられた視線には、少しばかりの敵意が宿っている様に思えた。
……前髪で目が隠れているのにも関わらず感じ取れる、ネオを刺し貫くような鋭い視線。
(………なんなんだろう??)
ネオは微かに顔を傾げた。ーーーー次の瞬間……
「ーーーー皆さま、レーダーに敵影反応です!」
他ならぬブルータスが大きな声を上げた。
「なに?!」
「距離、1300。ーーーー此方に真っ直ぐ向かって来ています。おそらく……
(敵……??)
ネオは未だ違和感を抱えたまま立ち上がった。
なんだろう??彼女から凄まじい違和感を感じる…。
「数は?」
「……数え切れません!!ニュウ様、迎撃を!!」
「厄介な……。ーーーー僕が出ましょう。輸送機の性能では、ドローンを撒けない…!」
ブルータスに促されたニュウが歩き出した。VTOL機の後部ハッチが開き、青空が覗く。……おそらく、彼は《スピードモード》でドローンを迎撃するつもりなのだろう。
「……あ。」
何となく嫌な予感が高まって来たネオは彼を止めようとしたが、彼は機械の翼をはためかせて飛び立ってしまった。
ハッチが閉まる。
………ネオの視界の片隅で、微かにブルータスが笑った気がしたーーーーーーーー
◇◆◇
「
三対の機械の翼を広げ、ニュウは空を飛ぶ。ーーーー両手には、セラムキューブから生成したマシンガンが一体化する様に装着されていた。
「アレがドローンか……。」
流れる白雲の中、ニュウは迫り来る《敵》を睨みつける。
ーーーーあり合わせの鋼材をプロテクターとして纏っている四つの翼を持つドローンが、視界の先に飛んでいた。…機体下部には長い筒状の砲が付いており、銃口は此方を向いている。
「……見事な単縦陣。ーーーー見た目はボロくても、性能の良いAI積んでるんだな……。」
そうボソッと呟いたニュウは、迫り来るドローンの大群から輸送機を守る為、機械の翼を広げて飛んでいった。
ーーーー
ーーーーーーーー
……青空に閃光が幾つも生まれる。
『……コードネーム《ニュウ》が、敵性物体との戦闘を開始しました。…現在、敵性物体の射程距離等含めた戦闘領域を計算中です♪』
ネオの耳元に付けられた通信機器から、声が聞こえて来た。
……シグナス支部のエージェント補佐用自立型AI『アルビレオ』(またの名を『あるびぃ』)による通信だ。
ーーーーネオの所属する〈シグナス支部〉とはまた違う支部ーーーー〈アリデット支部〉に所属している《デネブ》というエージェントが作った人工知能であり、ディープラーニング機能によって成長し続けるAIでもある。
『ーーーー計算終了♪全機、領域内です。早急な離脱をお奨めするよ〜♪』
ネオは、あるびぃの声を皆んなに伝えた。
「……アルビレオが、ココから離れるべきだと。」
「だろうね…。ーーーーパイロット!!」
ネオの話を聞いたエージェントがパイロットに指示を飛ばす。
「ーーーー少しでも速度を上げて、戦闘領域から離脱するんだ!」
「ラジャー!!」
速度を目に見えて上げる輸送機達。
……空に連鎖する閃光が左に流れていく。
それを思わず目で追った時だったーーーー
ーーーーいくつかの事が同時に起きた。
……先ず、ブルータスが音も無く立ち上がった。
続いて、ネオ達のいる輸送機から少し離れた地上で2つの《偽装コクーン》が割れ、内側に隠れていたモノが姿を表す。
『ーーーー地上に空間の歪みを検出…?!ーーーーき、
あるびぃの警告がネオの耳に響きーーーーーーーー
「…死んで下さい。」
続いて、
そんな彼の手には一挺の拳銃ーーーーーーーー
「ーーーーブルータスッ?!」
ブルータスの横に居たエージェントが、彼女の手から拳銃を叩き落とそうとする。
しかし、ブルータスの方が一瞬早く引き金を引いていた。
ーーーーパンッ‼︎
…乾いた音と共に、ネオの胸に熱い感覚が広がる。
(撃たれた……ッ?!)
ネオは突然の出来事に混乱した。ーーーー体がふらつく。ーーーー自分が…エージェントの誰かに支えられて…………
『ーーーー地上の〈キャノンアーク〉が飛翔体を射出!!目標はこのVTOL!!回避ギリギリ間に合います!緊急回避を!!』
あるびぃの声が頭に木霊した。
そして、エージェントに取り押さえられながらも、何処か達観した様な声で口を開くブルータスの声も。
「無駄ですよ。……アレはただの弾丸では無い。あなた方は此処で命運尽きるのです。……私と共に、ね。」
(ブルータス……??一体…なんの……)
熱さを増す胸を抑えながら、ネオはエージェント達に取り押さえられている彼女を見た。
そして、彼女から感じた違和感の正体に辿り着く。
(そうか……彼女は……敵だったんだ…。恐らく…昔のニュウくんの様な…連邦のスパイ……)
狙いが自分かニュウか…或いはその両方か定かでは無いが、コレは最初から仕組まれていたのかもしれない。
『攻撃来てますッ!キャノンアークから射出された飛翔体との距離、僅か200!!』
あるびぃの声と共に、ガクンッ…と凄まじいGを感じる。……地上から撃ち出された攻撃をVTOLが緊急回避しようと試みているのだ。
そしてネオは霞む視界の先で、キャノンアークから撃ち出されたと思わしき
(なに……アレ…。光ってるーーーーーーーー)
ーーーー次の瞬間、ネオの視界は真っ白に染まった。
◇◆◇
……
「キャノンアークッ?!」
ドローンと空中で銃撃戦を繰り広げていたニュウは、視界の隅に現れたキャノンアークを見て盛大に驚いた。
樹海に突如現れた50メートル級の機械の巨体が、空を飛ぶ輸送機目掛けて何かを放つ。
「くっ…!やられた!!…まさか、シールドモードを使える僕を引き離すのが狙いだったのかッ?!」
輸送機を守るべく飛ぼうとしたニュウだったが、示し合わせたかの様に行手をドローンが阻んできた。
「…くそ!」
行手を阻むドローンをマシンガンで撃ち落とすが、その時には既にキャノンアークの砲撃がネオの乗るVTOLに迫っていた。
(ーーーーだけど…緊急回避が成功してる…誘導弾では無さそうだし、何とか回避出来るか…!?)
ーーーーそんなニュウの期待は甘かった。…甘すぎた。
……放たれたモノは、ただのミサイルなどでは無かったのだ。
ーーーーVTOLを掠める様に飛翔して、横に抜けていく
そして、ぶつかった2つの物体を中心に凄まじい閃光が生まれた。
「はっ?!」
閃光に呑み込まれるVTOL機。
ニュウの見る先で、やけにスローモーションに事態は進行していった。
ーーーー千切れたローター。
ーーーー火を吹いて樹海に落下していくVTOL機。
ーーーーバラバラになった輸送機の破片が、幾つも樹海に落ちていく。
…そして、ネオが乗っている筈のVTOL機は樹海を流れる大河の1つに落下して、大きな水柱を立ち上げた。
「あ………。」
何が起きたのか理解が出来ない。
確かに攻撃は回避出来たはずだ。ーーーー2つの物体はVTOLに当たる事なく横を通り、無意味にぶつかり合って………
いや…もしかしたら……
ーーーーコレはニュウの知らない事だが、キャノンアークが放った2つの物体はソレ2つで1セットの、連邦が開発した新兵器であった。
その名も…………《ユナイトブリッツ》。
詳しくは語らないが(…モンストプレイヤーたる読者諸君なら知っていよう。)大まかに説明すると、エネルギーが蓄積されたカプセルとソレとは別に存在する起爆用カプセルをぶつけ合せ、広範囲を巻き込んだ強力な攻撃を行うーーーーと言うモノである。
………状況次第では、壊滅的な一撃を与え得る《ユナイトブリッツ》。
ソレに巻き込まれた輸送機が耐えられる筈もなく………。
「ーーーーネオ……さん……。」
樹海の空にたった1人残されたニュウは、《ユナイトブリッツ》が何もかもを消し去った空を見つめて、半ば放心状態で立ち尽くすのだったーーーーーーーー。
なんか大変な事になってますね()
ネオさんの安否が気になるところですが、次回は今回出てくる予定で結局出て来れなかったハレルヤとアルスラーン&アビスの話になる予定。
コロナ罹った影響で、うまく話が進まなかった。反省。
…みんなも、体調管理しっかりね??
ほな、また次回。
追記 2023/12/04
文章の一部を修正。……やっぱ、この展開雑いな