本題に入る前に、過去に投稿した話に大きな変更を加えたので通知します。
↓
〈変更した話〉
88話〈不穏〉
〈変更内容〉
同話内に登場した連邦のスパイ《スモーク》(元ネタ:GTASAのキャラ)の名前を、モンスト内に登場しているキャラクターで有る《ブルータス》に変更。
〈変更理由〉
あくまでも当小説が、モンストの二次創作で有るという一貫性を守る為、異なるゲームのキャラを不用意に出すべきでは無いと言う結論に達した。
…あと、単純にネオがスモークみてぇなヤツに遅れを取るとか嫌過ぎる。88話がこの小説全体の大転換点なのにも関わらず、あのような書き方をしやがった過去の自分を殴りたい。
〈蛇足〉
個人的に、後になってから『やっぱアレ無しで。』みたいなのホント嫌なんですけど、今回ばかりはそうしようと思ったのよ。
なんか、読み返して納得がいかなかった。…これに尽きるね。
あくまでもこの小説は自己満足。他ならぬ『自分』が不満を抱えちゃいかんでしょ。
ーーーーま、何はともあれ99話です。どうぞ↓
(ーーーーーーーーそろそろ、皆んな限界なのでは無いか。)
……そう、ニュウは感じ取っていた。
ーーーー
彼女を乗せた機体が撃墜された樹海は勿論、その樹海を流れる河川も何度も何度も調べ回った。
しかし、川から機体の残骸は回収出来ても、肝心の彼女自体が見当たらない。他のエージェントの遺体が見つかるばかりだ。
(ーーーー全ては僕の失態だ。)
…ニュウはそう思い込む。ブルータスと名乗る女をエージェントに迎え入れてしまった事、敵が待ち伏せしてきている事に思い当たらなかった事…。
ーーーーそもそも、連邦が敵対組織を内部から瓦解させるべくスパイを送り込む事自体が、向こうの十八番の戦法ではなかったか?
……だって、自分が
それに気付かなかった、そこまで頭が回らなかった、それさえ気付いていればーーーーーーーー。
◇◆◇
………この
バサラ達が、〈ウルトゥル・カデンス〉のメンバーと共に旧東京を解放したのが、3週間前。
その後も、ニュウはネオの捜索を続けていた。
捜索に協力しているのはブリタニア率いる〈五王国新人類同盟〉と元イースターの仲間達。そして、〈アンナスル・アッターイル支部〉と〈シグナス支部〉のエージェント達だ。
ーーーーこれ程の大きな組織が動いていれば、人目につかない訳がない。
旧連邦政府は、ニュウ達の慌ただしい動きから奇襲作戦の成功を確信しているらしく、かなり大胆に動き出していた。
更に、連邦から脱退した旧人類国家から成る〈11王国連合〉も、スターダストに生じた非常事態を察知したらしく、目障りな
…例えネオが消えても、まだ元イースターのメンバーは残っている。ネオは最大の障害だったかも知れないが、連邦陣営にとってはまだまだ脅威は多いのだろう。…故に、此処で一気に押し切るつもりらしい。
(……スターダスト内部では、イースターメンバーは全員が組織の最上位扱いだ。…ネオさんが代表を務めてたシグナス支部の士気低下は、避けられない……。)
バサラ達が旧東京を連邦から解放したので、今のところ負けているわけでは無い。…むしろ、こっちが優勢な位だ。
(……スターダストは常に人員が不足してる。そもそも、新人類の数は旧人類より少ないんだ。そんな中で、こんな先の見えない捜索活動に人員を割いて……本当に良いんだろうか……。)
ーーーー既に捜索隊の間には、諦観ムードが漂っている。
だからこそ、もう皆んな限界なのでは無いか、とニュウは思っていたのだ。
益々白熱する、連邦および旧人類勢力との戦い。アルスラーン、アルセーヌ、カノンにジャックやポラリスなどなど……名のある新人類戦力が手伝ってくれている現状は有り難いものの、その分他の戦場が手薄になるだけである。
「…………もう、無理なのか…?」
ーーーーポツリと、言葉が漏れた。
…時刻は夜。
ニュウの姿は、アルセーヌの居城〈
アルセーヌは、ニュウと共にネオ捜索を手伝っているだけでなく、〈
捜索場所の変更に伴って、直ぐに動く事が出来る〈
「…分かるところは調べ尽くした。」
〈
ネオが撃墜された場所は、無数の河川が複雑に交わる樹海の上。この川は、流れを辿っていけば軈て北極海まで辿り着く。
流れの途中には、巨大な渓谷や湿地帯、草原、北の方に行けば永久凍土と、実に多様な自然が立ち塞がり、捜索の行く手を阻むこと必死だ。
なにより、そんな遠くまで手を伸ばせない。
「……あと1週間……それで何も見つからなければ……ーーーーん?」
此処でニュウの耳は、部屋に近づいて来る足音を捉えた。続いて、ドアがガチャリと開く音も。
そして、振り返ったニュウに声が掛けられる。
「…やあ。ーーーーまだ寝ていなかったんだな。」
「ーーーーアルスラーンさん…。」
入って来たのは、3週間前から捜索隊に加わっていたアルスラーンであった。ニュウと同じく、〈
ゆったりと部屋に入ってきたアルスラーンは、ニュウの近くの椅子に座り込む。そして、地図を見下ろした。
「かなりの範囲を調べ尽くしたな。…樹海はほぼ全域か……。」
「ええ。……そろそろ北上して、渓谷エリアを探ってみようかと…。」
アルスラーンは腕を組んで考えるポーズを取る。
「ふむ……川の流れに沿って探すと言う事か。」
ニュウは頷いた。
「ええ。…樹海はもう、支流という支流を調べ回りました。…しかし、ネオさんの手がかりは無い。ならばそろそろ渓谷エリアを調べて、そして………それで…」
そこまで言ったニュウは、小さく項垂れる。言葉が尻すぼみになるのが、ハッキリと分かった。
「…………。」
アルスラーンは何も言わない。ただ真剣なーーーしかし、優しげな眼差しで、ニュウを見ている。その明るい橙色の瞳に全てを見透かされている気がして、ニュウは俯いたまま口を開いた。
「……実は、あと1週間で……捜索を打ち切ろうと思ってます。」
「それはまた…どうしてだ?」
アルスラーンの問いに、ニュウは顔を上げずに答える。
「もう3週間経ちました。…アルスラーンさん達は兎も角、スターダストのエージェントの皆さんを、これ以上動かす訳にはいきません。ーーーーそれに……此処まで探しても見つからないのであれば…もう……」
喋っているうちに、ニュウの顔は暗く歪んでいった。…今にも、膝から崩れ落ちそうなぐらいに。
「ニュウ……。」
ーーーー彼はだいぶと追い込まれていた。…本当は分かっている。彼女の生存は絶望的だと言う事に。
「ーーーー本当は分かってるんです。だって…僕が一番間近で、ネオさんを乗せた輸送機が墜ちる瞬間を見たんですから。それを受け入れたくなくて…信じれなくて……。でも、でも、もう良いんです。僕はーーーー」
言いたくなかった諦めの感情を吐露した瞬間、ニュウは自分が温かいもので包まれるのを感じた。
「……そうか。」
耳元からアルスラーンの声が聞こえる。
自分が今、彼女にそっと抱きしめられている事にニュウは気付いて、若干慌てた。
「わた、あ、あの…アルスラーンさん…?」
アルスラーンは彼から少しだけ体を離すと、静かに、労わる様に、口を開いた。
「……その判断をするのは辛いだろう。君はこの3週間、ずっと彼女の痕跡を探し続けた。…アステールで通話した時から、かなり君が追い込まれてる気がしてね。少しでも…少しでも力になれば良いと思っていたんだが…。すまなかった。」
「いえ…!そんな、全然…!」
ニュウは勢い良く首を振る。アルスラーンは、そんな彼の頭に手を置いて、静かに呟いた。
「ーーーーだが、それは遠慮だろう?本当はどうなんだ?私たち…いや、スターダストの事を考えてくれているのは分かる。だが、君個人としては、このまま終わりで良いのか??諦めて終わりで良いのか??」
「ーーーー。」
アルスラーンの問いに、ニュウは黙り込んだ。そして、両手で頭を抱え込む。
「…………嫌です。」
絞り出した声は掠れていた。
瞬間、堰を切ったように言葉が溢れ出す。
「そんなの嫌ですよ!生きてるか死んでるか、せめて何か分かるまで探し続けたい!もちろん、生きてて欲しい!!1週間、1ヶ月、どれだけ掛かっても、見つけ出したい!!だって、だってネオさんは、僕の大事な人なんですよ?!ーーーーかつて僕を縛っていた連邦のしがらみから、やっと解き放たれて、あの人も僕も自由になって、そして共に歩める世界が創れそうになって来たってのに…!」
ニュウは、思わずテーブルに手を打ち付けていた。…新人類の渾身の力で殴られたテーブルは、メキッと音を立てて割れてしまう。
アルスラーンは、慰める様に彼の背中に手を当てる。…その顔は暗く、これ以上見ていられないーーーーとでも、言っているかの様だった。
「………どうすれば良いんですか。」
アルスラーンの肩に寄り掛かって、ニュウはただ口走った。
「本当は、僕は諦めたく無い。でも…このまま足掻き続けても…意味なんて無いんじゃないかって……思ってしまう自分も居るんです。アルスラーンさん……僕はどうしたら良いんですか……?進むのか、諦めるのか……どうするべきなんですか………。」
そう言って、肩を震わせるニュウ。……ニュウは捜索隊の士気に限界を感じていたが、彼自身の精神もまた、限界に近かった。(…おそらく、彼は自分の心の限界を勘定に入れていないだろうが。)
「ニュウ…………。」
彼の慟哭を聞いたアルスラーンは、彼の背中に手を置いたまま、そっと遠くを見つめて静かに話し出す。
「……君の望むままにすれば良い。君がどんな判断を下しても、私は肯定しよう。…ただ、もしも諦めるのならば、せめて彼女の意志を忘れないで欲しい。生き残った者は、死に去った者の意志を継ぐ事が出来る。例えネオが死んだとしても、どうか全てを諦めないで欲しいんだ。」
そんな彼女の声を聞いたニュウは、自虐する様に弱々しく微笑んだ。
「そうですか……。……自分には到底ムリですね…。アルスラーンさんは強い………でも僕の意志は、本当に弱いんですよ…。最初からそうだった。悩んでばかりで、最後の最後になっても揺れる決心のまま。」
話しながら、ニュウは連邦のスパイとしてイースターに接触していた日々を思い出していた。
…あの時、獣神祭の日。本来自分はもう死ぬ筈だった。ーーーークヨクヨと悩んで悩んで、心を決められる事なく野垂れ死ぬ筈だった。
そして、今も結局変わってない。ーーーーそんな現実を突きつけられた気がした。…と言うか、実際そうだろう。
ネオの意志を継ぐ以前に、彼の心はこの状況に耐えられなかった。……即ち、ネオが死んだと言う事を受け容れる事に。
「ーーーーいや、私も強くは無いさ。…常に迷っている。君と同じ様にね。私の言葉は、全部
アルスラーンの静かな声が耳元から聞こえる。
「……誰なんですか…?」
ニュウの問いに、アルスラーンは遠くを見つめながら答えた。
「
「ライオ・アルスラーン…。それに…バサラさんの師……?」
バサラの名前が出て来たニュウは、少し驚いた。アルスラーンは静かに語り始める。
「……今する話じゃ無いと思うが、もしかしたら、君の心の支えに僅かでも成るかもしれない。……少し昔の話になるが、付き合って貰えるか?」
ニュウはそっと頷く。
そして、アルスラーンは彼を肩に抱き寄せたまま、記憶を辿る様に話し始めた。
◇◆◇
ーーーーーーーライオ・アルスラーン。
…かつて、彼はとある小国の王だった。
しかし、北極に星の花が咲いた日ーーーー即ち〈大災害〉の日に、ライオの国は〈
そして、彼も星のセラムに呑み込まれるものの、適応型の新人類として覚醒した事で一命を取り留める。
ーーーーしかしながら、彼の国は破壊され尽くし、もはや国家の立て直しは不可能であった。
彼は、失意のうちに滅びゆく世界を放浪する事になる。
ーーーーそして流れる時の中で、彼は変わりゆく世界を目の当たりにしていった。
自分と同じ力を得た新人類達。それと、旧人類達の間に生じた隔絶。それをどうにかしなければならないーーーー彼は、そう考える様になった。
そんな時、彼の背中を後押しする事件が起きる。
それこそが、ゼウスが引き起こした〈ティタノマキア事変〉*1だ。
旧人類側が引き起こした、新人類達へ手を差し伸べようとする行動。それに感銘を受けたライオは、自らも行動を起こす。
ーーーーそれが、《反連邦組織ニュースター》の結成だ。
この結成には、ゼウスもかなり関わった。…そして、大勢の新人類も。
そして、結成されたニュースターは連邦へのレジスタンス行為を開始する。
(この話は、コクウと決別し、アステールを離れて彷徨っていたバサラの耳にも、確かに入っていた。)
これが今から11年前の出来事である。
そして、そこから2年後。(つまり、9年前)
ライオ・アルスラーンは、とある少女に出会った。
◇◆◇
「ーーーーそれが私だ。」
アルスラーンの声が、静かな部屋にそっと響く。
「…私は、とある地上の街にある新人類居住区で、独り生きていた。色々と危険な事もしたよ。」
昔のことを思い出しているらしき彼女が、ふ…と笑った。
「その時の私は11歳。…そんな小さい子供じゃ、できる事も限られる。ーーーーだが、幸か不幸か、私には生まれながらに持った新人類の力があった。…私が生まれたのは〈大災害〉の一年後だからな。もうその頃には、生まれつきの新人類達も現れていたのさ。」
そう言って、彼女はため息を吐く。そして、目の前に自分の《分身》を出して見せた。
彼女にそっくりな分身は、ニュウに向かって微笑んで手を振る。そして、ポン、と消えた。
「ーーーー私のセラムの力だ。あと、赤雷もな。…知っているだろう?」
バチッ、と彼女の指先に赤い稲妻が宿って消える。
ニュウは無言で頷いた。
「…込める意志によって、新人類の力は時に変化する。我が師に会うまで、私の赤雷には癒しの力なんてなかったし、分身も無かった。…力任せに壊すことしか、私は出来なかったんだ。」
ーーーーでも、と彼女は言ってから再び口を開く。
「ーーーー我が師に出会い、その街から連れ出してもらってから、実に多くの事を教えて貰った。力の使い方も心の在り方も………。」
ニュウは黙って話を聞いている。
「さっき君に言った、生き残った者が死んだ者の意志を継ぐ事についての話も、我が師からの受け売りだ。
アルスラーンはそう言って、また息を吐いた。
「〈沈黙の夜明け〉。ーーーー連邦兵だった君なら、この言葉を知っているんじゃないか?」
ニュウは少しだけ頷く。
「えぇ。……6年前、ニュースターが崩壊した日ですね。ーーーーでも、僕はライオアルスラーンさんが、ニュースターの創設者だなんて知りませんでした。……歴史の教育は、兵士として使うだけの
「使い捨ての駒に知識を教えるぐらいなら、銃の撃ち方を教えた方が良い………と言う事か。」
アルスラーンが苦い顔でそう呟いた。
ニュウは黙って肯定する。
「ですから…その時、何があったのか詳しくは知りません。ーーーー何があったんですか…?」
「無論、説明しよう。……すまないな。君を勇気付けるための話の筈が、ただの歴史の解説になってしまう。」
「いえ。…全く。」
ニュウは、気にしていないと言う様に首を振る。
思えば、ここ最近誰かとまともに話すらしていなかった。ーーーーネオを必死に探すあまり、話す余裕すらなかったのだ。
だから、別に何でも無い話だったとしても、今はそれで良い気がした。
◇◆◇
〈沈黙の夜明け〉
それは、今から6年前に起きたニュースターの崩壊を指す言葉で有る。
連邦による大規模な掃討作戦により、ニュースターのメンバーと幹部クラス、及びリーダーのライオ・アルスラーンは、この〈沈黙の夜明け〉の日に、戦死した。
そしてコレを受け、新人類の反抗は一旦下火になる。
ーーーー〈沈黙の夜明け〉を生き延びたニュースターのメンバーは僅か2人。
死に際のライオから、《アルスラーン》の名を意志と共に託された14歳のアルスラーンと、アルスラーンとほぼ同時期にニュースターに加入したバサラであった。
「ーーーーーーーバサラさんも…そんな昔から関わってたんですね。」
話の途中で、ニュウが呟く。
「そうだな。…彼はアステールで親友と決別してから、あちこち彷徨っていたらしい。ーーーーま、彼がやって来たのではなく、我が師の方から彼を誘ったのだがな。」
「あ、そうだったんですか。」
「あぁ。…彷徨っている間に、何度か連邦政府と小競り合っていたらしいよ。…それで、噂が我が師の耳に入ったんだ。」
「で、仲間にしたと。」
「あぁ。我が師の言葉が、彼の心に少しは響いたらしい。…私にとっての我が師が、力と心の師ならば、彼にとっての我が師は、心の師だったのだろうな。ーーーーでは、話を戻そうか。」
そう言って、アルスラーンは話を再開した。
ーーーーこの〈沈黙の夜明け〉が終わってから、アルスラーンとバサラはゼウスの手引きで、オーステルンに迎え入れられる。
その後、2人は新生ニュースターとして、復活の象徴でもある祭日〈
ハレルヤや、アビス、アミダ、カノンなど、さまざまな新メンバーを加えつつ、イースターは動き始めていく。
そして、その最たる活動例が〈新人類共同居住区アステールの解放〉…と言う事だ。
ーーーーココから先は、既に語ってある事。再度語る必要も無い。
◇◆◇
「ーーーーーーーーこれが、沈黙の夜明けから今に至るまでの話、と言う訳だ。」
アルスラーンはそう話を締めくくる。
そして、ニュウの頭にまた手を置いて、そっと優しく話しかけた。
「……正直、ただの歴史の解説で、君の為になる様な話では無かったが、最後に
そう言ったアルスラーンは、ニュウの瞳をしっかりと覗き込んで、優しく微笑んだ。
「ーーーーどうせなら、最後までやってみようじゃないか。…生存が絶望的だとしても、僅かな可能性があるのなら、縋ってみよう。ーーーー死者の意志を継ぐとか、死んだと決めつけた考えーーーーそういうのは後でも良い。私は君を見捨てるつもりは無いよ。………なぜなら、私は王だから。」
諦めるのはまだ早い。ーーーーそう言われた気がして、ニュウは頷いた。
「分かりました。………なら、僕はこのまま進んでみようと思います。ーーーーネオさんが生きている事、それを信じますね。」
アルスラーンは強く頷く。
「ーーーー信じよう。そして、人事を尽くそう。そうすれば、天命が下るさ。どんな結果でもね。」
◇◆◇
……………夢を、見ていた。
ーーーー燃える空。
ーーーー泣き叫ぶ人々。
ーーーー壊獣の咆哮。
ーーーー新人類も、旧人類も、みんなが等しく死んでいく。
ーーーーこれは……地獄だ。
……何これ?
……何が起こっている?
ーーーー戸惑いの中見上げた空は、どうしようもないほど真っ赤だった。
(ーーーー終わりだよ。)
いつも何処かで聞いていた声がする。
終わり?ーーーー何の??
(
訳が分からない。……こんな地獄、誰も望んで無い…!
(望んだじゃん。…知らないふり?)
ーーーーふと、目の前に女の姿が現れた。
『あんたが
あ。
『私の夫を返せ!!この…人殺しぃいぃい!!!!』
『この女の夫は、俺の妻を殺したんだ!!特に理由も無くな!!!』
届かない私の声。
潰えぬ悲しみの輪。
負のループだ。
バサラも、カノンも、ハレルヤも、そして『私』も、誰しもがこの輪の犠牲だった。
場面は変わる。
ーーーースターダストが連邦軍と戦っている。かなり大規模な戦いだ。
…みるみる内に、次々と人が死んでいく。
最後に残るのは、悲しみと怒りの声。ーーーー互いの滅びを望む声。
それが空に混ざり、怨嗟の唄となって木霊する。
そして、
(貴女は望まないかもしれない。でも、『貴方達』は望んだんだ。互いの滅びを。……そして、
……声が木霊する。ーーーーこれは、星の聲だ。
ーーーーこんなの…違う…!私は……!
今、理解した。この地獄は、
こうならない為には、私が私の声を、皆んなに届けないとーーーー
……でも、なんの声を届ければ良いの???
分からない。迷いがある。この怨嗟に打ち勝つ声なんて、どんな想いを込めて出せば良いの??この一端を担ったのは、他でも無い私なのに??
負のループを止めれるに足るモノを、今の私は持ち得ていない。
分からない。分からない。分からない…!
私の声は、言葉は、心は……弱い……!!!
「ーーーーなら、ココにお主が辿り着いたのは、『運命』としか言いようがないのぉ。」
ーーーー突然、夢の中の空気を切り裂く様な、落ち着いた老人の声が聞こえて来た。
誰?!ーーーーと、思わず夢の中で目を見開いた瞬間、
◇◆◇
「………ぅ……はッ?!」
ーーーー悪夢から引き剥がされる。
……汗が全身を伝う嫌な感覚を覚えながら、
ーーーー目の前に、2人の人影が座り込んで居る。…小柄な老人と、桃色の髪が綺麗な女性だ。
「だ…誰……?」
自分でもびっくりする程掠れた声が、ネオの喉から出た。
その声を聞いた小柄な老人が、手に持っている杖で軽く地面を突く。
「ーーーー僕の名は『ダアト』。」
老人の隣で、桃色の髪の女性が、胸に手を当てて口を開いた。
「ーーーー私は『ビナー』。」
そう言って和かに微笑む女性の横で、老人ーーーー改めダアトが更に口を開く。
「ーーーーーー僕等は、嘗て〈天聖〉と呼ばれていた者達じゃ。」
…やばい…支離滅裂な事しか書いてない気がする…ッ!
ーーーーま、それはそれとして。
sinギルティ、カッコ良すぎワロタ。
アソコまでカッコいいイラストしてると、逆にもうエッチだよね(?)
…なんか、オレカバトル思い出したわ。
あと、断罪とか裁きとか言ってるキャラの登場と、ほぼ同じくして始まるこの小説の最終章のキーワードが〈最後の審判〉なの、なんかシナジーを感じた()