東方紅妖記   作:くるくる雛

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どうもお久しぶりです。(業)でございます。
この度は、私的な用事で投稿が遅れて申し訳ございませんでした。受験生は辛かったです。
今後ともに僕達の描く拙い小説を読んでいただければ幸いです。
短いながらも、謝罪の文としていただきます。
さて、今回は久々に進行するということで、詳しくもない地霊殿の化け猫や莫迦烏を浅知恵で無理矢理書きました。おかげで相方からダメ出しを食らい、失踪も悪くないかもなとぶっちゃけ思いました。勿論、受験も終わりましたし、逃げるつもりはありませんよ(笑)
それでは、どうぞ!



第四編 下ノ一 料理人の技札

霊夢の言う馬鹿烏への道程は地味に長いものであった。壁も地霊殿でもあった洒落た壁紙が覆うものではなく鉱山の坑道めいたごつごつとした岩肌が道を包んでいた。暗闇も多く、唯一の明かりは道中に点々と置かれている蝋燭だけであった。しかしその風景がより鍋月を奮わせた。

 

鍋月はようやく会える、そう確信して目を輝かせ、士気と集中力を上げた。いつどこで誘拐犯の烏が現れるかは分からない。

しかしそれを紅白の巫女はあきれて呟いた。

 

「別に身構えることはないんじゃない?」

 

かつて異変でこの穴に潜った霊夢は一瞥して今の鍋月を単純な奴と見ていた。僅かだがここの構造を理解している彼女にとってはアホらしく思えたのだろう。

 

「でもよ、あの光は何だ?明らか広間に出てるよな?」

 

鍋月は光を指して言う。彼の言うとおり洞窟の先には光が溢れていた。彼の感性からするとこの手の光の先に宝箱や重要なアイテムや所謂中ボスといったイベントがあると推測された。

 

「確かに烏が近くなってるのは定かだけどあれは旧灼熱地獄。元々閻魔様とかいたけど引っ越して今じゃ化け猫の仮住まいよ。」

 

「化け猫?もしや…」

 

その日溜まりに似た出口に近づいたときにふと見上げるとそこには黒猫が見つめていた。鍋月と視線が合う。それを見た霊夢は嘲るように頬をゆるませて見上げる。

 

「ほら、件の猫が来たわよ。」

「…巫女ってことは私達の邪魔をしにきたんだね…でも」

 

上にいた黒猫は突然しゃべった。猫が話すということを今の小学生が知ったらいつぞやのCMよろしくに発狂するのだろう。いや、大人は大人で発狂するかと鼻で笑い。

 

「あたし達にはあたし達の計画があるの!邪魔しないでくれない?」

 

そんなつまらない事を考えている内に燐は上から飛び降りてきて鍋月達の前に立ちはだかる。猫とはいえ意地でも通さないつもりらしい。

 

「計画か…」

「そうよ!さとり様に対してのね!だから帰って寝てなさい!」

「断る。」

 

そう聞いてもう嘘くさいと判断したのか鍋月は迷うことなく即座に、氷のように鋭く刺さる冷たさを潜ませて言い放つ。

しかしそれに怯む化け猫ではない。燐は飛んでくると回りながらぼんっと音を立てて赤いおさげを二つ垂らした可憐な乙女になった。

 

「彼女については?」

「外の世界で少々の情報を、だから相手にしたくない。」

 

霊夢の耳打ちにヘタレに近い言葉で答える鍋月に呆れ、霊夢は懐から御札と陰陽玉を抜き出す。この二つのツールは大抵妖怪退治やスペルカードに用いられる物である。やる気なのだろう。

 

「仕方ないわね。相手してあげるから、ちゃんと助けてきなさいよ?」

「いいのか?」

「いいのいいの、その代わり、お助け料金として…そうね、5000円払ってよね。」

「わかった、どうせなら食事もセットにしとくよ。」

 

燐も言い返そうとするがその前に鍋月はすでに奥の奥に進もうとしていた。それを霊夢が牽制に少々の弾幕を放つ。

 

「相手は私。賢くなくても分かるわね?」

 

燐はぐぬぬと歯軋りして怒りを堪えて落ち着いて冷静に考える。彼女の弾幕は俗に”おりんりんランド”と称されるほどで、そのファンタジスティックな俗称に大いに反してまさに鬼畜な弾幕技もある。霊夢と競って久しいがあのときの攻撃や立ち回りはまだ覚えている。要は勝てばいいのだ。それならあの男を追っていたぶることも容易いこと。一呼吸置くと燐は身構える。

 

「一度戦った相手!手の内なんて分かり切ったものよ!こてんぱんにしてやるわ!」

「熱くなりすぎじゃない?」

 

皮肉の籠もった霊夢の言葉を皮切りにスペルカードバトルの火蓋が切って落とされた。

 

 

 

 

 

洞窟のような小径を進んで行くにつれ熱気がじわじわと鍋月のスタミナを奪っていく。しかしそれに屈するわけにもいかない。

すると広い場所に出る。通路なのか金網で申し分程度の足場は作られているがその下は溶岩なのだろうか赤く光とものすごい熱気を放っている液体が金網の下を満たしていた。

 

「ここがあの空って馬鹿烏のなわばりか。」

 

見た目は外の世界で見たことはあれどどういう性格しているのかは想像できなかった。とにかく馬鹿なキャラとして有名なのだからこの熱さと相まって熱血な馬鹿を想像していた。熱血系で男勝りな女の子なのだろう。俗に言う漢女(おとめ)なのだろうか。何にせよ、暑苦しいためはやく片付けて咲夜をつれて帰りたいのが本音だった。

そんなことを思っているとふと烏のような黒い翼を羽ばたかせて一人の少女が飛んでくる。腕にはおみくじの箱に似た多角形の棒が装備されていた。鍋月は確信した。絶対にこいつが空だと。

 

「む、侵入者ですか。」

 

「む、おくうかな。」

 

呟いたのはほぼ同時だったがために場に微妙な空気が漂う。熱気ある中で寂しげに冷たい風が駆け抜けた。それを断ち切ったのはお空の方だった。

 

「見ず知らずの私の名前を知っているって事は怖さも知っているってことね。」

 

胸元に不気味に輝く赤い瞳に手をおいて誇らしげに語り始めた。それを後目に鍋月は呆れて単刀直入に話を本題に持ち込む

 

「はいはい。そういうことでいい。ところで紅魔館のメイド長と白玉楼の庭師は知らないか?」

 

あからさまにギクッと表情に出てしまう。絶対こいつ馬鹿だ。どこかの氷の妖精とタメ張れるくらいに馬鹿だ。

 

「知るか知らないか以前に、教える口はありません!」

「教える顔はあったがな。」

 

一々揚げ足をとってくる鍋月に腹が立ったのだろうか空はむすっと頬を膨らませて感情任せに棒を構える。

 

「あーもう!消し炭にしてあげちゃうんだから!!」

 

すると棒の先端が光り始める。あからさまにやばい何かを発射するようだ。とにかく避けなくてはと鍋月は一気に飛び上がる。

すると鋼鉄製の足場は空の放った光線で崩れ落ち、熔岩がその飛び散った破片を飲み込んでいく。

鍋月はそれをさも恐ろしげに見下ろしていた。だがここで引け腰になっていては元も子もない。そっと背中に背負っている剣に手を伸ばす。

 

「うにゅ?アナタ飛べたのね。」

 

驚いた目で空中に浮かぶ鍋月を訝しげに見つめる。それもそのはず、ただの迷い込んだネズミが空を飛べるはずがない。

 

「そうでなきゃあの穴は降りてこられねぇっての。」

 

「面白い。ただの人間じゃあ無さそうね。」

 

空はそうと分かったのか翼を広げて容赦なしに弾幕を浴びせかける。しかし黙って受け止める鍋月ではない。まだ密度が密度だったからか話す余裕があるほど淡々と避けていく。

 

「ただの料理人だよ、少し赤い館のな!」

 

今の状況では料理人という肩書きは嘘臭かったがそれでもあっさりと自己紹介を済ませ、まずは一回剣を凪ぐ。すると緑色の光が現れ、それが波を思わせる弾幕になり空の弾幕を打ち消していく。しかし質では勝れど量で押し負ける。当然鍋月は弾幕の波に呑まれた。

それでも弾幕を形成する弾の一つ一つは必ずかわし、空への攻撃の機会を探りつつ、剣を振りながら弾幕を絶え間なくピンポイントで飛ばす。しかし空は怯むことなく弾幕を展開していく。戦い慣れているのか、それとも図太い精神をもっているのかの二択だろう。もっとも、どちらにせよ厄介なのには変わりはなかった。

 

「小癪な人間だ!とっとと諦めて楽になりなよぅ!」

 

「そっちが咲夜さんを出してくれればね!」

 

「融通の利かない頭ね。たまには自分の身の程を確認したら?」

 

 すると弾幕は一度止む。これは好機だ。しかしそのためだけに懐に飛び込むのは危険極まりない。鍋月は身構えて待った。

 

「核熱…」

 

 ほわほわと熱気と共に何かをため込み始める。鍋月の心の奥から核実験前のサイレンに通ずる生理的に危険を感じる何かがこみ上げてくる。

 

「”ニュークリアフュージョン”!」

 

 衝撃波を模した青い波動が拡散されると同時に子弾を3方向回転させながら放射する。ここまではただの弾幕だが、中央から放たれたのは、核の火玉そのものだ。しかも複数中央から放射する形で放たれたのだ。火玉が通り過ぎた際の異常なまでの熱気─灼熱地獄の温度とは違う熱さ─を感じた。

 

「冗談だろ!?」

 

 事前に知っていた能力”核を操る程度の能力”がこうも恐ろしい物なのかと目をひんむいた。受け手の鍋月としては放射能云々は無いことを願うしかないとてこれは間違いなくこれは当たったら致命傷だ。弾幕遊技に核を持ってくるのは正直イカれてる。

 

「ったく、スペルカードバトルの面影すらねぇじゃんか!」

 

 にひひといたずらに空は嗤った。まるでこれでも遊びの前座だと言わんばかりの嘲笑にもとれる声だった。

 

「これが私よ?恐ろしいなら尻尾巻いて逃げるが良いわ!」

 

 確かにその通りかもしれない。下手したら棺桶に原型のなくなった自分自身の消し炭が収まることだってあり得るのだ。しかし、それで引いては男が廃る上に下手すれば紅魔館を追われかねない。そう言わんばかりに杖を構える。

 

「断る。帰る館がなくなりかねないからな。」

 

 そして鍋月は弾幕の嵐の中で雪が積もるように深々と気を高めていく。それにより杖は緑色の気を帯びていく。美鈴の元で弾幕の扱い方を習っていたある夜、フランに読み聞かせていた時に思いついたスペルカードを放つ。

 

「童唄(わらべうた)”アンデルセンの白鳥の子”!」




如何だったでしょうか。実は僕が区切りの良いところまで書くとめっちゃ長くなってしまうんで相方に分けて投稿もらっているんですがどう切られているか把握できてないんですよね(笑)だから思うようにコメントも出来ません。
まぁ、愚痴を垂れても仕方ないので、今回はここまで。お相手は、(業)でした。拙文ではありますが、今後とも二次創作小説、東方紅妖記をよろしくお願いします。
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