前回、・・・が多すぎて見にくい、テンポが悪いというアドバイスをいただいたので少し改善してみました。
それと後書きの悪ふざけですがやらないほうがいいのでは?という意見をいただいたのでやめることとなりました。
連絡事項はここまでです。
それではどうぞ。
鍋月がからかわれ、場の空気が少し良くなったところで話は本題へ入っていった。
内容は主に咲夜が妖夢の行方を調べに行くから咲夜の仕事を鍋月にやってもらいたいという話であった。
鍋月は聞き終えて少し気難しい表情を浮かべる。
「お嬢様、それは私もついて言ってはいけないのでしょうか?妖精メイド達に家事を任せればいいのですし。」
時間さえあれば美鈴に武術の稽古をつけて貰っていてなかなかの評価を得ている。
そういう裏付けと純粋な心配によってその言葉が押し出された。
だがその考えは即座に否定された
「駄目よ。これは公にできない調査よ?単独で動かないとかえって目立ってしまうわ。それに、家事にしても指揮する立場が必要よ。」
そのレミリアの全うな意見に反論ができず、ばつの悪そうな顔をして辺りを見回す。
「確かにそうですが」
「鍋月さん。どうかここは私に任せてください。」
懇願するかのように咲夜はお淑やかに頭を下げた。
そこには何かしらの覚悟が見え、その咲夜の姿に折れ頭を掻いて答える。
「仕方ない、分かりました。お願いします。」
「交渉成立ですね。では咲夜さんの支度が終わるまでここで待っております。」
幽々子はその場で呟くと抹茶をすすりふぅと息を吐く。
外は相変わらず晴れていて遠くの入道雲が青い空に映えていた。
数十分後。
咲夜は相も変わらずメイド服の身なりで現れる。
余所行きの服は無いのかと聞くと、そもそもメイド服と寝巻しかないという答えが返ってきた。
「それでは、行って参ります。」
「いってらっしゃーい」
幽々子と共に出て行く咲夜をフランが元気よく手を振り見送る。
それをよそにレミリアは図書館へと踵を向けて廊下に消えていった。
「さて、家事だよな…やるか!」
ふぅと息を吐くとけじめを付けて鍋月は箒片手に気合を入れた。
そのとき門から一息入れるために館に歩いてくる門番の美鈴の姿があった。
「あれ?鍋月さんが箒を持っているなんて珍しいですね。咲夜さんはどちらに行かれたのですか?」
「話すと長くなるが、聞くか?」
美鈴は黙って頷いた。
それを受けて鍋月は妖夢が行方不明になったこと、下手に動けない幽々子の代わりに咲夜が行方を調べるために出たことを伝えた。
質問に応えた所で仕事に戻ろうとした鍋月だが何から手を付けるべきと悩みかけた時に質問の答えを聞いてそうですかと納得したように頷く美鈴の姿を見てふと鍋月はひょっとしてと思いついた。
「美鈴はメイドの経験ってあるのか?」
「えっ?はい。咲夜さんが来るまではここのメイド長でしたから。それがどうかしました?」
普段門の目で寝てる姿からは想像できない答えであった。
だが今の状況ではうれしい言葉だった。
鍋月は普段料理長として働いているため他の仕事は未経験にひとしいのだ。
「いや、咲夜の代わりに仕事を請け負うことになったんだが何をしていいかわからなくてな良ければ少し指導してくれないか?」
うーんと首を少し捻り悩んだが首を縦に振り、微笑んでいいですよと答えた。
鍋月が家事に奮闘している頃、図書館に入ったレミリアはパチュリーの姿を探した。
「パチェー、いる?」
「あら、レミィ。あなたがここに来るのは珍しいわね、何か用?」
パチュリーが図書館の本棚の後ろから顔を出すと首を傾げる。
親しい友人どうしの間柄故にその言葉に礼儀もへったくれもない。
「あなたに頼み事があってね。飛んできた魔法なんかを無力化する魔法ってある?」
「ないことは無いけど、どうしたの突然?」
これほどまでに唐突に魔法を問われることは無かった。
それに対しレミリアは真意が読み取れない微笑みで答えた。
「来るべき時の為の準備をね。」
そう言って立てかけられてる切っ先のない大振りの白い両手剣を見た。
レミリアにとっては何の思い入れもなく、ただ彼女が幻想郷にくるまえに勝負を挑んだ者が使っていた剣、たったそれだけの物だ。
その時に一度捨てようとしていたがパチュリーが何かの足しになるかもしれないと貰っていたのだ。
「あの剣、貰っていいかしら?」
「あぁ、あれのこと?いいわよ、どうせ捨てようかどうか迷っていた物だし。でも魔力を宿す実験に使っていたものだから杖としては使えないことはないかもね。ただそれなら杖を使う方が楽でいいんだけど。」
パチュリーは苦笑いして魔術の本を本棚に戻しながらレミリアに言った。
「魔力の宿せる剣、最高じゃない。」
そう呟くとレミリアは図書館の奥にパチュリーと共に消えてあまり聞かれたくない本題を話し合った。
さてその頃、鍋月は玄関ホールをこれでもかと掃除していた。
その努力の甲斐あり、誇りが減って床や壁は新品同様の輝きを放っていた。
彼が思うにいくらクロッシュ ーよくアニメなどで完成した料理にかぶせる蓋ー で防いだとしても埃が入り味や見た目が変わってはいけないというこだわりようからこの清掃に自分と、同伴のチェリーという妖精メイド、そして指示を出す美鈴がついていて、ポピーとアマリリスが洗濯、カミーシャとパームが料理の下準備と厨房の整理を担当することになっていた。
「あとそこに汚れがついているのでお願いします。それで一度休憩をいれましょう。」
「分かった。」
流石元メイド長というだけあって指揮もなかなかの手際で円滑に事が進んでいた。
そして雑巾で汚れを拭い、布巾で仕上げというしっかりとした掃除をしながら着実に仕上げていった。
そのおかげで個人の部屋を除くすべてのエリアを昼食を作る時間帯までに終えることができた。
久々の仕事で疲れたのか美鈴はソファに身を横たえて休眠に入った。
「手伝ってくれてありがとう、お疲れ様。」
鍋月は本来の仕事場の調理室に入っていった。
時間は少し戻って鍋月が美鈴に指示を頼んでる頃の幽々子と咲夜は他愛ない話をしながらひたすらに道を歩いていた。
ただ道が重なっただけであって意図的なものではないことであることは言うまでもない。
幽々子はそのまま白玉楼に、咲夜は現場で話を聞くために人里へ行く途中であった。
「そういえばあの鍋月って料理長だけど」
「はい。かれがどうかなさいましたか?」
首を傾げて咲夜は問いかける。
「なかなかいい目してたわよ。ふふっ、信念を裏切らない瞳、嫌いじゃないわ。」
「信念、ですか。」
「ええ。女性を中心に人の曇りない笑顔を見るために生きてるように見えるわ。ああいう人の魂って珍しいのよねぇ。」
少し憂き目になりながらも幽々子は分かれ道に立つと咲夜の目を覗き込んだ。
少し引き気味になりながらも咲夜は知れっとした態度で立っていた。
「迷惑かけて本当にごめんなさいね。見つけたらまた妖夢にも厳しくいっておくから。」
「いえいえ、彼女とは切磋琢磨する仲でございます。彼女がいなくては私も困りますから当然のことをするまでです。」
「本当にいい友達を持ったものね、それじゃお願いね。」
幽々子は一礼すると白玉楼へと体を向け飛んでいった。
咲夜は彼女が見えなくなるまで最敬礼の形で頭を下げていた。
「さて…」
その後、咲夜は人里で情報を集めて、彼女の能力を駆使してありとあらゆる場所を巡り、妖夢がいるであろう場所を突き止め、妖怪の山に入っていくのであった。
またこの話もみていただきありがとうございました。
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