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東京都米花町…
ここは名探偵『眠りの小五郎』が度重なる事件を解決している町…
だが、今日この町では警察はおろか名探偵ですら歯が立たない怪物が暴れていた…
キィィン‼︎キィィン‼︎ガッ‼︎ガッ‼︎
剣と鉤爪がぶつかり合う音が鳴り響いている。
1人は西洋の甲冑を模した白い装甲と仮面に水色を基調としたスーツ、両手に
もう1人の方は仮面の戦士と比べてかなり異質だった。
頭部はナイフを模した二本の触覚に剥き出しの歯、身体の各所に鋭利な刃物に似た棘が付いていた。
中でも特徴的なのが異様に長い両腕に手には三本の鉤爪が備わっていた。
まさしく特撮番組に出てくる“怪人”といえるだろう。
尤も特撮番組『仮面ヤイバー』に出てくる怪人よりもグロテスクさが際立っている。
そう、仮面の戦士と怪物が交差点のど真ん中で戦っていた。
交差点の周りには警察車両が道路を塞ぎ、さらに外側には警察官やマスコミ、野次馬などが傍観していた。
上空には報道ヘリが交差点での戦いを実況している。
リポーター「ご覧ください!現在“
リポーターが興奮気味に実況する中、怪物に動きがあった。
怪物…
そしてそのまま仮面ライダーに向けて突撃する。
ガガガガガガガガガ‼︎
仮面ライダーは咄嗟に左手の籠手から円形のエネルギーシールドを展開し防ぎ切る。
するとバリアントは再び飛び上がり今度は刃物に似た棘を飛ばしてきた。
ライダーは咄嗟に剣を地面に突き刺し、右腰に携行している特殊な形状の銃を右手で構えてトリガーを引く。
その銃はサブマシンガン並の連射で棘をすべて撃ち落としたが、その隙にバリアントは急降下し懐に入り込む様に突進する。
突進した勢いをそのままに両腕の鉤爪を突き立てる。
だが…
???「フン!」
ライダーは左ストレートを打ち出し、バリアントを殴り飛ばす。
結構効いたのか、大きく吹っ飛ばされうまく立ち上がれなかった。
彼はその隙を見逃さなかった。
ベルトのバックルに左手を翳すと六角形の中に『J』の文字が映し出された長方形のカードが形成され、それを手に取る。
そして突き刺してあった剣を抜き、カードを剣に接続すると音声が流れる。
【クリティカル・ファンクション】
【クロス・スラッシュ】
音声が流れた後、剣からは光が宿る。
剣を構えエネルギーをチャージし終えるとまずは縦に剣を振りそのまま横に振った。
するとバリアント目掛けて縦と横の斬撃波が飛んできた。
よろめいていたバリアントは避ける事が出来ず斬撃波をモロに喰らいその身体には十字の切れ込みが入った。
バリアントがもがき苦しむ中、
ドゴォォォォォォ‼︎
爆発した。
戦いが終わった後、バスタードソード状の剣は短剣状に変形し左側の腰当てにあるナイフホルスターに収める。
すると傍観していた野次馬達から歓声が上がった。
先程暴れていた怪物…これこそが日本のみに出現する『“禍”いを齎し“脅“威”となる“人”型超常生物』…
『
まさに特撮番組から飛び出したような存在に人々は恐怖する中、
それはバリアントに対抗できる力を持った仮面の戦士…
人々は彼らをこう呼んだ…
『仮面ライダー』と………
ところ変わって千葉県のとあるマンション…
扉には『405号室』と表示されており、その扉から青年が出てきた。
彼の名は
綺麗なロングヘアの黒髪に後ろ髪を結んだ髪型が特徴的な県立猫毛高等学校の生徒だ。
顔立ちといい髪型といい女性の様に見えるが男性である。
マンションの敷地から出て路地を歩いていると…
???「おっはーーー‼︎」
何やら大きい声がして振り向くと2人の女の子がいた。
1人は栗色のショートボブに紺色のリボンを付けていた。
もう1人はオレンジのボブカットにお団子二つ、目が前髪で隠れている。
そう、リボンの女の子は
彼のマンションの近くに住んでおり彼女達とは仲が良く、特に姫とは付き合っている。
姫「おはようございます、たっくん!」
巧「ああ、おはよう姫、真宵。」
挨拶すると3人は談笑しながら一緒に登校する。
巧「そういえば今日英語の小テストあるけど勉強したか?」
真宵「うえっ⁉︎今日⁉︎」
真宵は驚いた表情をする。
巧「…やってないな。」
真宵「てっきり明後日かと…」
姫「大丈夫ですか?」
巧「まぁ小テストは5限にあるし時間はあるっちゃあるが…」
真宵「確か何ページ?」
姫「えっと…18〜19ページでしたよ。」
巧「ん、あれは…」
彼は前に自転車を押しながら歩く男の子とその隣を歩く女の子がいた。
3人はその男女を知っていたので声を掛けた。
真宵「おっはーーー‼︎」
真宵が声を掛けると男女は振り返る。
黒みがかかったショートヘアにアホ毛が特徴的な男の子は
姫「おはようございます伊御くん、つみきさん。」
巧「おはよう伊御、つみき。」
伊御「ああ、おはよう真宵、姫、巧。」
つみき「…おはよう。」
そう言って巧達は挨拶し世間話をしながら登校する。
そうして学校に着くと、巧達のクラスの担任である
巧「あっ先生、おはようございます。」
キクヱ「あら皆さん、おはようです…ズルッ!…の⁉︎」
キクヱ先生はバナナの皮を踏み滑ってこけた。
真宵「バナナで転んだ…!」
姫「はう〜」
伊御「…感動した。」
つみき「心配しなさい。」
巧「先生、大丈夫ですか?」
???「怪我はありませんか?」
キクヱ「だ、大丈夫ですの〜」
心配して巧ともう一人の男子生徒が駆け寄った。
その男子生徒は黄土色のショートヘアが特徴的な
伊御「おっ、榊。」
榊「おっはー。」
榊は軽く挨拶する。
つみき「今日は朝から勢揃いね…」
伊御「合流っていうか遭遇って感じだけど…」
因みに、今いる五人の他にも三人程仲の良い友達がいる。
それはさておき、巧達六人は校舎内に入り教室に向かった。(榊だけは別のクラスで他の八人は同じクラスである。)
それからは普通に授業を受け、皆で昼ごはんを食べ、放課後巧達六人は帰り際にゲーセンに寄る事になった。
このように巧達の生活は至って普通だった。
ゲーセンに入り巧達は様々なゲームを堪能し、エアホッケーをやる事になった。
巧はそのタイミングで便意を感じ一声かけてトイレに行くことに。
巧「ふ〜」
排泄してスッキリしていると、彼の携帯が鳴る。
確認すると『アプリのインストールが完了しました』と表示されていた。
巧(ん?俺アプリ入れたっけ?)
彼は不思議に思い、スマホのホーム画面を開く。
するとあるアプリを見つけた。
巧「…『RBパーティ』?なんだこれ?」
入れた覚えのないアプリに困惑する。
すかさずアプリをアンインストールしようと長押しするが…
巧「…アンインストール出来ない?」
本来なら長押しするとアンインストール出来るはずだが、このアプリは出来なかった。
怪しげなアプリだったが、一応そのアプリを開いてみる事にした。
開いてみるとロード画面を経て、何やらロゴマークが映し出されると女性の声が響く。
???『初めまして、大門巧さん。私はライダーバトルパーティの運営・管理を担当してます、“ワールド”と申します。以後お見知りおきを。』
女性は『ワールド』と名乗る。
突然の事に困惑していると前方の空間が歪み、そこから長方形のカードが出てきた。
そのカードは六角形の中に『F』の文字が映し出されている。
ワールド『これは【ライダーカード】簡単に言えば仮面ライダーに変身するのに必要不可欠なアイテムです。』
巧(…仮面ライダーだと⁉︎)
ワールド『貴方は仮面ライダーに変身出来る【適合者】として選ばれた為、このカードとアプリを贈呈しました。』
巧は困惑していた。
仮面ライダーや自分の住んでいる日本で暴れている
訳が分からず困惑するが、彼女は続ける。
ワールド『困惑するのも無理はありません。ですが適合者として選ばれた以上、貴方様が
巧(いや、そんな事言われても…)
ワールド『ですので近いうちにチュートリアルとして
その声を最後に、画面はアプリのホーム画面に切り替わる。
巧(…いや、“良い仮面ライダー日和”ってなんだ?)
彼は疑問に思ったが、この事は明日真宵に聞いてみる事にし皆と合流した。
ゲーセンを出て、伊御、つみき、榊と別れ家が近い姫と真宵と一緒に帰っている。
その時、携帯から勢いよくアラーム音が鳴り響く。
真宵「ん?何じゃ?」
姫「たっくんの携帯から鳴ってますよ?」
巧は携帯を取り出すと勝手にインストールされた『RBパーティ』からであった。
真宵「RBパーティ?何じゃそのアプリは?」
巧「いや、俺の知らない間にインストールされたから…」
するとトイレで聞いたのと同じ声が響く。
ワールド『お待たせしました、大門様。只今チュートリアルの準備が整いましたので準備をして下さい。あと、戦い方は貴方様の脳に直接送ります。』
巧「…は?」
姫「えっと…これは?」
突然の事に巧達は困惑する。
その時だった。
ケケケケケ・・・
何やら後ろから気味の悪い声がしたので振り返ると、
真宵「ん⁉︎何じゃあれは⁉︎」
そこには屋根に人影のようなものを見つける。
その人影は人間のものとは思えない跳躍を見せ、巧達の前に着地する。
その姿が鮮明になると、巧達は戦慄する。
何故ならその姿は人間のものでは無く、蜘蛛のような複眼に黄色と黒の縞々模様、剥き出しの歯と牙に六本の手と足には鉤爪がある。
まさに特撮番組に出てくる“怪人”…
姫「ば、ば、
姫が声を上げる中、
巧「っ!危ない‼︎」
巧は咄嗟に姫と真宵の身体を引っ張って回避する。
吐き出された糸は電柱に着弾すると、その電柱に糸の塊が付着する。
初めに吐き出された糸を回避した巧達であったが、バリアントはすかさず糸を連続で放ち姫と真宵に命中した。
姫「きゃ⁉︎」
真宵「うえっ⁉︎」
命中した糸は姫と真宵に絡まり、二人は身動きが取れない。
獲物の動きを封じ込めたバリアントは二人に近づく。
巧「させるか…!」
巧はすかさずバリアントの前に立ち塞がる。
普通の人なら恐怖のあまり動けないし、そもそも力関係からバリアントの方に軍配が上がる。
だが、このままでは姫と真宵が襲われる。
覚悟を決めると彼は飛び上がりそのまま蹴りを入れた。
彼も伊御やつみき以上に身体能力が高く、彼の飛び蹴りはバリアントを怯ませた。
バリアントは糸を吐き攻撃するが、彼はなんとか回避する。
すると怪人は飛び上がり巧を押し倒す。
巧「ぐっ…!」
姫「たっくん!」
バリアントは牙を突き立てようとするが、間一髪で牙を掴みなんとか耐える。
だが、力尽きるのも時間の問題だ。
巧(くっ、どうすれば…⁉︎)
その時だった。
突如渡されたライダーカードが回転しながら飛んできてバリアントを攻撃する。
バリアントが怯み仰反ると、飛び回ったカードは巧の手に渡る。
突然の事に唖然とする巧だが、カードを持った瞬間変身方法や攻撃兵装、必殺技などが脳に直接伝わった。
ますます困惑がまずはバリアントの対処の方が先だと判断した巧は意を決してカードの六角形の部分を押す。
するとベルトが形成され腰に装着される。
巧「変身!」
掛け声と共にカードをベルトのバックルに翳すとカードはベルトに吸収されバックルに『F』の文字が表示される。
すると…
【フリーダム トランスフォーム】
音声が流れ、彼の身体は光に包まれる。
あまりの眩しさに姫と真宵はもちろんの事、バリアントも怯む。
光に包まれた巧の身体に黄緑色のスーツが装着され、その後に両腕部と両脚部、胸部に白色の装甲も続けて装着される。
そして仮面が顔全体を覆う様に装着され、仕上げにマフラーが首元に巻かれて変身が完了する。
光が収まり、姿が露わになる。
その姿は黄緑色のスーツに白色の装甲、赤色の複眼に右側に寄った大きめのブレードアンテナ、首元に深紅のマフラーを巻いた戦士…
そう、『仮面ライダーフリーダム』に変身したのだ。
真宵「な、何じゃこりゃあああああ⁉︎」
姫「た、たっくんが変身しちゃいました⁉︎」
真宵と姫が驚く中、巧は困惑していた。
だが、バリアントは仮面ライダーの姿を見るとそれが倒すべき敵と認識したのか有無言わさず襲い掛かる。
この状況に我に返った彼は覚悟を決めて応戦する。
仮面ライダーに変身したので元から高かった身体能力が更に格段に上がり、バリアントに対して肉弾戦が出来る様になる。
六本の腕の鉤爪による連続攻撃を次々受け止め、カウンターを決める。
カウンターで怯んだ隙に右ストレートを打ち込み、バリアントを大きく吹き飛ばす。
肉弾戦が不利だと判断したバリアントは糸による攻撃を行った。
彼はすかさず回避し、バリアントも連続で糸を吐き出すが一向に当たらない。
バリアントは攻撃方法を変え、なんと両手から糸を放つ。
しかも糸の弾丸ではなくロープ状のものだ。
勢いよく放たれたので回避する間もなく糸が彼の身体に巻き付く。
フリーダム「ぐっ⁉︎」
なんとか引き千切ろうとするが、固くて解けない。
するとバリアントは両手の糸を引っ張り、ライダーを引き寄せる。
彼もなんとか踏ん張るが、徐々に引っ張られる。
このままでは危ないが、巧は両脚部の装甲を展開する。
すると展開した箇所から電撃が発生し、次の瞬間猛スピードでバリアントに急接近する。
真宵「は、速い!」
真宵がそう驚く中、彼は高速移動の勢いのまま連続キックを叩き込む。
猛スピードで上乗せされた連続キックを叩き込まれた事により、バリアントは大きく吹っ飛んだ。
大きく吹っ飛んだおかげで巻き付いた糸は勢いよく千切れた。
バリアントは今までのダメージが蓄積し過ぎたのか上手く起き上がれない。
その隙を彼は見逃さなかった。
右手にベルトのバックルに翳すとライダーカードが形成され、それを手に取る。
そのライダーカードを右足の展開した装甲部に接続する。
【クリティカル・ファンクション】
【ライダーキック】
そう音声が流れた後、右足の装甲が光り出す。
次の瞬間、彼は大きく跳躍する。
宙返りした後、右足を突き出してバリアント目掛けて急降下する。
なんとか起き上がったバリアントは避ける事が出来ずに、キックが命中する。
キックによってバリアントの身体を大きく粉砕し、そして…
ドゴォォォォォォ‼︎
爆発した。
彼は着地し爆発した所を振り返る。
すると右足に接続されたライダーカードが飛び出し爆発場所から粒子を吸収する。
そしてライダーカードは彼の手元に戻り、変身が解かれた。
彼はカードを見る。
【ゲットアビリティ:スパイダーアームズ】
の文字が表示され、先程の女性の声が響く。
ワールド『おめでとうございます。フリーダムの特性により
女性の声が途切れ、巧が呆然としていると…
姫「たっくーーーーーーん‼︎」
巧「ぐえっ⁉︎」
姫が勢いよくダイブしてきた。
続いて真宵も駆け寄って来る。
姫「大丈夫ですか⁉︎怪我はありませんか⁉︎」
巧「だ、大丈夫だから!落ち着いて!」
真宵「巧さん、今のは何じゃ⁉︎その変身アイテムを出来れば詳しく!」
姫には心配され、真宵には変身アイテムの事について聞かれる巧。
この日を境に彼はバリアントとの戦いに身を投じる事になった。
次回、『灼熱を吸い込め!フールワドン!』
乞うご期待ください。