転生しても戦争だった ~数多の転生者が歴史を紡ぎ、あるいは歴史に紡がれてしまう話~ 作:ガンスリンガー中年
ちょっと諸事情(あとがきに記載します)があり、意図せずに連載が中断してしまいました。
こうしてようやく更新再開できました。
まだ、本調子ではないのでのんびりと更新して行こうかと。
そして復帰一発目の今回は短いですが……インパクト重視?
”念入り”にすると決まった以上、急いては事を仕損じる。
なので近衛は十分に根回しを、それも国際的に行う事にした。
最も重要なパートナーである英国は問題ない。
さっさとシチリア島を制圧して、『お手並み拝見』と高みの見物を決め込んでいる。
実際、地中海の拠点としてシチリア島を使えれば御の字という態度で、歴史的背景を鑑みて「シチリア島の自治権」を餌にご当地の面々を手なずけつつあるようだ。
アイルランド人と長年散々揉めてきた経験が存分に活かされているようである。
勿論、『一線を超えればどうなるか?』を実例、あるいは歴史的事実を示すことでご当地の
嗚呼、英国面。
そして、興味深い反応を示したのが米ソとその一派だ。
米ソ、中華人民共和国(ソ連が後ろ盾になってる共産党支配領域)、中華民主共和国(米国が後ろ盾になってる国民党支配領域)、朝鮮人民共和国(38度線以北の朝鮮半島)、大韓共和国(38度線以南の朝鮮半島)。
主にこれらの国が”北イタリア社会主義共和国”を国家として承認したのだ。
無論、これは「(何かと癪に障る)日本皇国に対する高度な政治的判断(=嫌・が・ら・せ♪)」以外の何物でもない。
ただしユニークなのはソ連。
『今回の”イタリア革命”には関与していない』
と何を思ったか公式に明言したのだ。
要するに「俺たちは無関係。ドイツとの戦争でクソ忙しいのに、とばっちりは御免だ」という思考が透けて見えていた。
そして、日本皇国……いや、近衛は公式にこう反応したのだった。
『珍しくもそいつは事実だ。今回はソ連は暗躍してねぇよ。まあ、ドイツとの戦で負け続きだからそれどころじゃねぇんだろ』
とキッチリ毒を入れてこちらも公式コメントで返したのだ。
ただ、このやり取りはギャグや冗談では済まなかった。
・”イタリア革命”はソ連の画策したものではない
・故にソ連はあっさりイタリア赤色勢力を見捨てた
少なくとも世界はそう認知したのだ。
これはある意味、日本皇国に「北イタリアでの
☆☆☆
日本皇国の”下拵え”はいよいよ本格化していった。
まず手を打ったのは、”国際
今回の議題が議題だけに、緊急性を鑑み直ぐに各国代表招集された。
さて、この時代はまだまだ殆どが立憲君主議会制とはいえ、君主制国家がまだまだ多数派だ。
おまけに君主制国家の天敵ともいえる米ソやその取り巻きは国連に在籍していない。
米国は最初から加盟してないし、ソ連は追放済みだ。
中華両勢力は、”
というのも未だに国境線が不安定で、最近は小康状態とはいえ小規模軍事衝突が日常茶飯事ともなれば「中華は内戦状態」と判断するしかなく、基本的には共産党支配地域、国民党支配地域の暫定政権という感じだ。
朝鮮半島南北、38度線を挟んで存在する朝鮮人民共和国と大韓共和国は、互いを「自国領土の南部を(北部を)不法占拠されている」と主張して譲らないので、未だに係争地扱いだ。
もっとも上記の国は後ろ盾となっている事実上の宗旨国の影響で積極的な国連加盟の動きは見せていないが。
中華大陸にせよ朝鮮半島にせよ、「どっちでも良いから統一してから話を持ってきてくれ」というのが国連の本音なのかもしれない。
何しろ最近では、自称と他称が入り混じる上記の言い方ではなく、”共産中国(コミューン・チャイナ→コミチャイナ)と民主中国(デモクラティカ・チャイナ→デモチャイナ)”、”北朝鮮と南朝鮮(ノース&サウスコリア)”という簡略的な呼び方が定着しつつあった。
兎にも角にも、今生の国際連盟は上記の国家が加盟していないため、そして拒否権などというまともに議論する気があるのか疑わしい”ふざけたシステム”が無いためある程度は「まとも機能して」いた。
そして前述のように現在の国連は、欧州を中心に君主制国家はまだ多数派だ。むしろ何となく「新生王国」が増えそうな気配まである。
そのような状況で、”北イタリアの蛮虐”が容認される訳がない。
日本皇国が大してテコ入れする必要もなく多数決で、
『”北イタリア社会主義共和国”という国家は世界の何処にも
と共同声明が大々的に発表された。
ここで愉え……失礼。物悲しいのは、ソ連からも関係が否定され、しかもそれを日本が認めた故にイタリアン・アカは「インターナショナル・コミンテルンの統制から外れた”はぐれアカ”」扱いになってしまったのだ。
ソ連も余力があれば、たとえ無関係でも『帝国主義やブルジョワジーに反旗を翻した勇気ある民衆』くらい、せめて声明くらいでは擁護やら援護やらしただろうが……だが、今のソ連は自国が主戦場となる戦争で手一杯であり、イタリアを庇いだてして皇国と今以上に緊張状態になるのは御免被るのだ。
スターリンもベリヤも、渤海ルートのレンドリース船団が太平洋を通ってやって来るのを忘れてはいない。
皇国がイタリアと交戦中なのは厳然とした事実であり、今やその「敵対するイタリア」は北イタリアの赤色勢力だけになってしまった。
それに味方すれば、皇国にこれ以上ないほどの「太平洋沿岸部の閉鎖」の口実を与えかねない。
ならば「無関係(繰り返すがこれは珍しく事実である)」を宣言するのが一番ソ連にとって合理的な判断なのは間違いなかった。
☆☆☆
さて、そんな重苦しい政治状況が続く中……
「我が弟よ、異国の地にても息災か?」
ローマ市内、トレヴィの泉を正面に備える”ポーリ宮殿”。
そのゲストルームで、脈絡もなく一人の男(?)がくつろいでいたりして。
そして、その容貌を見た一応は城の主、
「アマテラス・ディス・グラ○ド・グリース・エイダ○フォースぅっ!?!」
「ちげーから。いや、確かに何となく似てるけど」
ばっさり切り捨てる和仁親王だったが、謎の男(?)は興味深そうに笑みを強くし、
「ほう? その長ったらしい名が真っ先に、それも嚙むことなくストレートに出てくるとは……転生者、それも”同郷のヲタ”と見た」
「……えっ?」
予想外の返しにきょとんとするマリアンナだったが、
「”兄上”、御身の
頭痛が痛いという表情を隠そうともしない和仁である、
「えっ? ”兄上”? ワケミタマ? えっ? カズヒトの兄上って……」
「我が家の長兄、日本皇国今上天皇……
という訳で、どこぞの”やんごとなき御方(ただし本体に非ず)”のご登場でした。
改めてお久しぶりです。
お待たせして申し訳ありません。
北イタリアを巡るきな臭い流れに反して、ぶった切るようにある意味このシリーズ最大のビッグネームの登場だったりw
まあ、分霊体とはいえ直々に来るくらいなので、相応の要件はあるようですが……果たして。
次回もよろしくお願いいたします。
☆☆☆
実を言いますと、4月末のGW前と5月末、間1ヵ月も開けずに感染症になってしまいまして(泣
4月のGW直前に、左足にできた腫瘍の切除手術をしたんですが、術後経過が芳しくなくて手術跡に感染症を発症、結局GWを含めて2週間近く休む羽目に。
そして、体力戻りきってない五月末に今度は耐性菌の感染で高熱が出て、またしても一週間ほど休む事態に。
いや~、真面目に焦りました。
どっちも第一世代の抗生物質が全く効かずに、生体検査して第二世代抗生物質を投与してようやく熱が下がったって感じでした。
40度近い熱が出たのって何年ぶりだろう?
6月には体調は戻ったのですが、今度はデスマーチが始まりまして……
そんなこんなで7月は酷暑で熱中症ダウン、8月は帰省やら何やらでお盆時期も忙しく、ちょっと色々と手につかない感じになってしまいました。
何とか執筆が再開できる状態になりましたが、ストックも無いし前のようなペースでのアップは少々難しいかもしれません。
こんな状態ですが、気長にお待ち頂ければ嬉しいです。
これからもどうかよろしくお願いします。